本委員会では農林水産関係の幅広い論点が議論されました。2030年農林水産物・食品輸出5兆円目標に関し徳永エリ議員が輸出量目標の明確化を求めたほか、スルメイカのTAC期中改定を巡り江島潔議員が科学的妥当性に疑義を呈しました。中東情勢緊迫化に伴う燃油・肥料・農業資材の供給不安については高橋光男議員、佐々木りえ議員、岩渕友議員が公的関与や緊急支援を求め、農水省・水産庁等が実態調査や備蓄放出等の対応を説明しました。このほか基幹的農業従事者の急減、農地大区画化を含む農業構造転換集中対策、林野庁予算の拡充、野生鳥獣被害対策、狩猟者確保、渇水対策、特定技能外国人材の受入れなど、多岐にわたるテーマについて鈴木憲和大臣ら政府側との質疑が行われました。
この概要はAIによる自動生成です。解釈の違いや誤りが含まれる場合があります。
全34テーマ ・ 紐づく質疑40件
食料確保・農地維持支払(面積払い)制度の創設提案
2030年農林水産物・食品輸出5兆円目標をめぐり、輸出産地・事業者育成、現地系スーパー・レストランの開拓、輸出先国の多角化、輸入規制の撤廃・緩和協議の加速化を推進する方針が示されました。2025年の輸出額は過去最高の1兆7005億円(13年連続増)ですが、目標達成には抜本的なベースアップが必要とされています。目標は付加価値向上を反映し金額ベースで設定される一方、品目ごとの輸出量も基本計画に位置付けられます。牛乳・乳製品はLL牛乳・チーズ・アイスクリーム輸出拡大により2024年305億円から2030年883億円を目指すとされました。徳永エリ議員(賛成、スコア0.65)は、果樹・米加工品・お茶等の高い輸出目標に対し高齢化による生産基盤の弱体化で供給が追い付かない懸念を示すとともに、OECD・FAO統計で日本の輸出量が米・牛肉・茶いずれも世界上位国と大差がある点を踏まえ、金額目標に加え輸出量目標の明確化を求めました。農水省は基本計画のフォローアップで金額だけでなく輸出量も追う方針を表明し、大臣は輸出先マーケットを明確にした恒常的な産地形成への発想転換が必要と述べました。
ですから、農水省から出てくる資料も、金額だけではなくて、今年はこのくらいまで輸出量を増やすんだというこの輸出量目標というのも明確にした方がいいのではないかなというふうに思いますが、いかがでしょうか。
本テーマでは、環境省が令和8年4月時点で自然共生サイトを569か所・約11.6万ha認定し、うち森林を含むサイトが394か所で全体の約9割を占めることが示されました。環境省は生物多様性保全推進支援事業として調査・管理手法改善費の一部を支援していますが、かごしま彰宏議員は、この環境省の支援がソフト事業にとどまっており、森林保全に関するハード面の支援は林野庁が担うべきであると主張しました(賛成、根拠:森林保全のハード支援を林野庁の責任と明言し強化を主張)。これに対し鈴木憲和大臣は、基本計画にネイチャーポジティブを位置付け、予算確保に万全を期すと答弁しました(賛成、根拠:ネイチャーポジティブ林業の推進と予算確保に前向きな姿勢を表明)。
本テーマでは、スルメイカのTAC期中改定とカナダマツイカ方式導入の科学的妥当性が議論されました。令和7年管理年度には資源状況が良好であることを理由に水産政策審議会諮問を経てTACが二度増枠され、令和8年度は暫定ルールで設定されました。江島潔議員は、スルメイカ資源量が1968年の66.8万トンから2024年に1.98万トンへ激減している中でのTAC引上げを非科学的と批判し、令和8年度TAC6.84万トンの算出に用いられたカナダマツイカ方式についてMSYに基づく算出根拠が見えないと疑問を呈しました。また、過去に水研機関が同方式導入で限界管理基準値を下回るリスクが5〜9割との試算を示し一度却下された経緯や、水研機関からMSYに基づく代替案(来年3.12万トン)が提示されながら採用されなかった点も問題視しました。これに対し水産庁は、資源評価見直しで想定より資源量が多いと判明したため、他国事例のうち保守的なカナダマツイカ方式を導入したと説明しました。藤田仁司議員は科学的根拠に基づく資源量見直しによるTAC修正の妥当性を主張しました。令和9年度以降は、漁業関係者・自治体・研究機関等が参加する検討会で期中改定の在り方を含め議論する方針が示されました。
トラフグの資源管理を巡っては、日本海・東シナ海・瀬戸内海系群では科学的検証が進んでいる一方、伊勢・三河湾系群は検証が途上であり、太平洋沿岸のその他海域では検証が未着手であることが示されました。年間漁獲量が百から百五十トン程度にとどまる中で、一部海域のみで資源管理を先行させる案について、江島潔議員は、全国一律で実施するか、あるいは精緻な数字が出るまで待つべきかを指摘しました。江島議員はこの二択を提示するにとどまり、独自の賛否は表明していません。
これは、もしするんであれば全国一律に、そのやっていないところもこれはもう推算をしてでもきちんとこのTACを掛けるか、若しくは全部精緻な数字が出るまで待つかと、もうどっちかではないかと思うんですけれども、ちょっと時間も迫ってきましたので、今のそのフグの資源管理に関しましては聞きおくだけで結構でございます。
本テーマでは、中東情勢を踏まえた原油・ナフサ等重要物資の供給の目詰まり解消に向けた体制について議論されました。赤澤大臣の下、関係省庁によるタスクフォースが設置され、重要物資の供給状況を総点検した上で、安定確保に向けた対応方針を検討していることが示されました。また、木原政府参考人からは、代替調達や備蓄放出により需給全体への影響は生じていないものの、一部で供給の偏りや流通の目詰まりが生じているとの説明がなされました。
このテーマでの明確なスタンス表明はありませんでした
本テーマでは、中東情勢緊迫化に伴うA重油等の調達難が議論されました。高橋光男議員は、A重油の調達難により食品加工工場が操業停止に至った事例や、漁業現場での燃料確保への不安拡大を指摘し、価格支援や要請ベースの対応では不十分として公的関与による輸送確保を要望しました。佐々木議員は、漁船を含む社会維持に不可欠な分野へのエネルギー供給は死守すべきと主張し、重点補助の仕組みについて質問しました。岩渕友議員は現状の対応が不十分であると批判し、対応強化を要求しました。これに対し農水省は、3月31日までに関係団体への情報収集を行い、一部事業者で石油入手困難の報告があったことを確認したとし、相談窓口を設置して実態調査を行う旨を答弁しました。
本テーマでは、中東情勢緊迫化に伴う石油備蓄放出基準と需要抑制策の在り方について議論が行われました。佐々木りえ議員は、韓国の車両使用制限等を例に挙げ、我が国における節油要請・強制的需要抑制発動の具体的基準を質問するとともに、価格抑制策により平時と同様の消費が継続されることは備蓄の浪費につながるとして、補助金による価格対策から抜本的な需要抑制策への転換を提起しました。これに対し木原政府参考人は、需要サイドでの対策を含め、あらゆる政策オプションを検討する方針を説明しました。
有事に見合った抜本的な需要抑制へ慎重かつ迅速にかじを切るべき段階ではないでしょうか。
本テーマでは、中東情勢緊迫化に伴う尿素等肥料原料の供給・価格への影響が議論されました。岩渕友議員(スコア0.10、反対寄り)は、農林水産業従事者へのアンケートで燃料・肥料・資材高騰や入手不能への不安の声が多数寄せられたと紹介し、四国の資材販売店がマレーシアの尿素輸入元から追加発注を断られたとの情報も提示した上で、直ちに影響がなくても争奪戦が始まっており戦争継続なら高騰は明らかだと指摘し、緊急の価格安定対策を要求しました。これに対し山口政府参考人は、尿素の中東(サウジ)からの輸入は全体の5%と限定的で直ちに供給への影響はなく、春肥も昨年11月設定価格で既にほとんどの農家が調達済みのため当面の影響は小さいと説明する一方、天然ガス由来の尿素は中東情勢により価格上昇傾向にあり影響の可能性を注視していると述べました。マレーシアからの供給抑制の動きは現時点で把握していないとも答弁しました。また国内資源由来の肥料利用割合はリンベースで約3割に上昇し、2030年目標は4割とされましたが、岩渕議員は輸入依存を完全にはカバーできず、肥料には価格安定制度がないためコスト増が農家負担になると指摘しました。
前々回の質疑で緊急の対策必要じゃないかというふうに求めましたけれども、やっぱり緊急の対策必要だと思うんですよ。
このテーマでは、人工林の伐採適齢化と国産材利用のインセンティブ強化による森林アンダーユース解消が議論されました。かごしま彰宏議員は、日本の森林が年6000万立米成長する一方で伐採量は3000万立米にとどまり半分しか活用されていないアンダーユースの状態にあると指摘し、人工林の6割が伐採適齢期を迎えているとした上で、森林荒廃を防ぐため国産材利用インセンティブの拡充を要望しました(賛成の立場)。これに対し林野庁は、森林経営管理法を活用した森林の集積・集約化、路網整備、林業機械導入支援によるコスト低減を推進するとともに、非住宅木造化の促進や国産材比率の低い横架材に関する技術開発・加工施設整備により需要拡大を図る方針を示しました。農水省は、建築用材の自給率が5割を超える水準まで上昇したことを説明し、杉材の利用促進や炭素貯蔵効果の見える化制度により国産材利用のインセンティブを図ると答弁しました。
国産材を使用することに対するインセンティブ措置、これもっと拡充するべきだと思いますが、いかがでしょうか。
本テーマでは、円安による飼料価格高騰や燃油高騰が農業経営に与える影響が議論されました。徳永議員は、円安による飼料価格高騰により酪農家の大量離農が生じていること、また米価上昇の中でも稲作農家の廃業・倒産が過去最多となっている現状を指摘しました。これに対し大臣は、長引くデフレ経済下での価格停滞やコスト割れが農業者の稼得力不足を招いた主因であると説明しました。また岩渕議員は、燃油高騰対策が講じられた後も百三十五円程度に抑制されるにとどまり、高騰前の水準には戻らないと指摘し、酪農家の重機燃料負担が増していることを紹介しました。
国内飲料メーカー等における国産茶葉利用の促進については、徳永エリ議員が、お茶の国内需要が大きいことを踏まえ、国内産茶葉を飲料メーカーに使ってもらう流れをつくる必要があると指摘しました。同議員は賛成の立場から、この趣旨を明確に主張しました。
お茶もできればやっぱり国内産のもので、飲料メーカーなんかにお茶を作っていただいて出してもらう方がいいなというように思うので、そういうなるべく国内で作ったものを使ってもらえるというような流れもつくっていかなきゃいけないんじゃないかなというふうに思いますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。
有効な証拠なし、無効エントリのみで判定不能
本テーマでは、国産米在庫のだぶつきと備蓄米活用による需給調整が議論されました。かごしま彰宏議員は、流通業者が高値で仕入れたため損切りができず在庫が積み上がり、新米収穫期に古米化する懸念を指摘し、国産米志向の流通業者が食料安全保障の防波堤であるとして、備蓄米活用等による在庫はけの手だてを要望しました(賛成の立場)。これに対し農水省は、令和7年産を秋以降も業務用に長期計画的に販売する取組に対して保管経費等を支援する事業を実施していると説明し、米価は需給バランスと民間取引環境の中で決まるのが基本であるとの認識を示しました。
こうした今のだぶつきを例えばある程度備蓄米で吸収をしていくなど、国としてもこの在庫をはけさせる手だてを前向きに考えていくべきだと思っておりますが、御見解、お伺いできますでしょうか。
本テーマでは、基幹的農業従事者の急減と農地面積の減少が取り上げられました。2020〜2025年の5年間で基幹的農業従事者は約34万2千人(25.1%)減少し、2024〜25年の1年間で農地面積は3.3万ヘクタール減少したことが示されました。副大臣からは、基幹的農業従事者数が将来104万人から30万人まで減少する見込みであり、少数の農業者がより多くの生産を担う構造への転換が必要であるとの説明がありました。これに対し徳永エリ氏は、担い手不足と農地減少を深刻な問題として指摘しましたが、具体的な賛否は示されませんでした。
これは大変に大きな問題だというふうに思っているんですね。
本テーマでは、小規模圃場整備の合意形成と段階的整備の運用改善が議論されました。高橋光男議員は、圃場整備が一人の反対で頓挫した事例を挙げ、小規模でも段階的に進めやすい運用を求め、専門家調整や設計支援など具体的な運用改善を求める立場から賛成の姿勢を示しました。これに対し松本政府参考人は、合意形成のための土地利用調整活動は着工前も補助対象であり第三者活用も可能であると説明し、また大区画化が困難な地域については地域の実情に応じた区画拡大を進める方針を示しました。
例えば第三者の専門家を入れていただいて調整をするとか、設計も含めて支援をするなど、小規模であっても段階的に進めやすい運用にすべきではないかというふうに思います
本テーマでは、七十年ぶりとなる漁業法改正に基づき、TAC(漁獲可能量)管理を基本とする資源管理への転換が議論されました。令和8年4月時点で漁獲量の7.7割がTAC対象となり、大臣許可漁業12漁法にIQ(漁獲割当)が導入されている状況が示されました。改正前はインプットコントロールが中心でしたが、技術革新による漁獲能力の増加に対応できなくなったことから、資源管理を持続的最大漁獲量(MSY)基準へ転換したことが説明されました。大臣は、欧米と比較して漁業者・漁船数が多く、多魚種を漁獲する実態や急激な環境変化により、資源管理をめぐる関係者調整が難しいとの認識を示しました。また、海洋観測機器やAI画像解析による漁獲物測定システムの導入を補正予算・当初予算で支援し、資源評価の精度向上を図る方針が示されました。江島潔議員は、TAC・IQ導入により欧米水産業が復活したと評価した上で、リアルタイム漁獲量計測のための予算確保を要望し、日本の資源管理予算が米国の半分程度であると指摘しました。
欧米では、このMSYに基づくTAC、それからIQというものがもう相当進んで、これは水産業が相当復活をしているんですね。
新規就農支援の対象年齢引上げと担い手確保策の拡充について議論が行われました。論点として、新規就農支援の対象年齢を49歳から60〜65歳へ引上げる動きが取り上げられました。これに関連し、50歳以上向けに農業大学校での技術研修、65歳未満を対象とした長期無利子融資、令和7年度補正予算での機械導入補助事業の新設といった支援策が示されました。徳永エリ議員はこの対象年齢引上げについて、人材確保策として肯定的な評価を示し、より長期的な対策の継続を求めました。
例えば新規就農支援の対象年齢、四十九歳から六十歳、六十五歳に引き上げていくと。その年齢だって二十年、三十年は元気だったら農業できるわけですよ。
本テーマでは、林野庁予算の拡充と農業予算との格差是正が論点となりました。かごしま彰宏議員は、物価上昇下でも林野庁予算が横ばいである一方、農業には別枠で1.3兆円の予算が確保されているとし、林業が置き去りにされていると指摘して増額を求めました。これに対し鈴木憲和大臣は、林野庁予算がおもわしくない現状を内部でも指摘しているとした上で、令和9年度の基本計画策定に向けて予算確保に努める意向を答弁しました。
横浜グリーンエキスポ2027をめぐっては、佐々木議員が同博覧会における文化的・象徴的発信を通じた国際博覧会としての意義と、それに伴う産業振興策について質問しました。これに対し山本政務官は、最先端の農業技術や花卉文化を世界へ発信することで、関連産業の輸出拡大や稼ぐ力の向上につなげていく方針を説明しました。
本テーマについては要点の抽出はありませんでした。発言者のスタンスとしては、江島潔氏が資源管理強化に賛成的な立場を示しており、資源調査予算の拡充を要望したことがその根拠として挙げられています。
ですから、もう日本こそ資源管理をきちんとやるというために、その予算を是非、総額もですけれども、その中のこの資源管理をするというところに是非力を入れた予算を入れていただく、作っていただきますことを切望をいたしまして、質問を終わります。
渇水対策の発動基準・申請手続の見直しと迅速な事業着手の仕組み構築について議論が行われました。高橋光男議員は、昨年の渇水緊急対策は導入時期が8月と遅く、申請期間の短さや水源要件等の課題があったと指摘し、制度見直しを要望しました。あわせて、河川・ダムの硬直的な放流ルールが翌年以降の水不足を固定していると指摘し、実態把握にとどまらず硬直性の所在を踏まえた対応を求めました。これに対し鈴木大臣は、令和8年度から緊急時に随時事業着手できる仕組みを新設し、申請・採択手続を見直すと答弁したほか、井戸設置やため池掘削への支援も追加する方針を示しました。また松本政府参考人は、異常渇水時には緊急的・臨時的な水利権変更が許可される場合があると説明しました。
令和八年度予算においては、是非、こうした事業を、発動基準、また申請手続、支援対象といったものを昨年の教訓を生かして見直していただいて、必要なときにすぐに着手できるような制度に改めるべきだというふうに考えております。
本テーマでは、狩猟者の担い手不足に関する論点と対策が議論されました。高橋光男議員は、猟友会の高齢化や講習機会の不足、費用負担等が狩猟者確保の壁になっていると指摘し、丹波篠山の取組を紹介した上で、入口から定着までの制度設計の重要性を強調し、対策の推進を求めました(賛成)。これに対し松本政府参考人は、鳥獣被害対策実施隊を中心とした捕獲者育成の推進状況を説明し、令和7年4月時点で捕獲者数が4万2950人確保され増加傾向にあると述べました。また成田政府参考人は、都道府県による狩猟免許試験の回数・場所の増加、研修に対する交付金支援、狩猟税の減免といった支援策について説明しました。
入口から定着まで、この狩猟者を確保する制度設計が本当に大事だというふうに思いますけれども、それぞれ御答弁をお願いいたします。
資材価格高騰に対する農家への緊急支援策をめぐっては、岩渕友議員が、米・野菜ともマルキン以外のセーフティーネットはコスト増に対応できておらず、制度の抜本的な見直しと緊急支援が必要であると主張しました。岩渕議員は、米国トランプ大統領が自国の農家・食料供給事業者への新たな支援策を発表したことを紹介し、日本においても同様の緊急支援を求めました。これに対し鈴木憲和大臣は、ナラシや収入保険といった既存制度が資材急騰時に十分機能しているかについて検討が必要であるとしつつ、制度設計には難しい点が多いと答弁しました。また大臣は、燃油価格高騰への補填金制度やセーフティーネット資金が存在すること、中東情勢への対応としての燃油激変緩和措置については政府全体で対応する旨を説明しました。議論では、岩渕議員が緊急支援の実施を強く求めた一方、鈴木大臣は既存制度の検討課題を挙げるにとどまり、明確な賛否は示されませんでした。
農林水産関係予算については、2020年以降補正予算への依存度が2〜3割で推移していることについて徳永エリ議員が問題視し、補正頼みの予算編成からの脱却と当初予算での確保を求めました。これに対し大臣は、高市政権の方針に沿い、必要な予算を可能な限り当初予算で措置する方針を表明しました。農林水産関係予算は当初予算で2.3兆円であるものの、補正予算を含めると3兆円を超える規模となっている実態が示され、徳永エリ議員は今後も予算の確保を求め、大臣は責任を持って対応する旨を回答しました。
本テーマでは、農業分野における特定技能外国人材の受入れ見込み数の設定根拠などが議論されました。杉本純子議員は、受入れ見込み数(合計9万9600人)の設定目的や、国内人材確保見込み8万人の算出において49歳以下の新規就農者数のみを参照した理由を質問し、日本人担い手優先の立場から質疑を行いました。これに対し加藤政府参考人は、見込み数は人手不足数と比較し過大でないことを示す上限運用の目的で設定したこと、技能実習から特定技能一号への移行率は53.9%、一号から二号は11.4%であること、技能実習生の失踪者数が令和4年948人から令和6年434人へ減少したことを説明しました。小林政府参考人は、基本計画で49歳以下の担い手数維持を目標としているため49歳以下の新規就農者数を参照したと説明しました。山本政務官は9万9600人が目標ではなく令和10年度までの受入れ上限数として運用されると述べ、鈴木大臣は特定技能二号を即戦力として運用する一方、日本人就農の阻害はあってはならないとの認識を示しました。農水省は多言語相談窓口やeラーニング等による就労環境整備の支援策も説明しました。
日本の地方と農業を守りたいのであれば、外国人の方には期間をしっかり設定し、日本人の働く場所を埋めてしまうことなく、未来の農業人口の外国人との比率は常にバランスの取れたものを設定することが大切だと思います。
本議論では、令和7〜11年度の農業構造転換集中対策期間において、農地大区画化、共同利用施設の再編・集約・合理化、スマート農業技術の開発普及、輸出産地育成の4本柱に集中投資する方針が示されました。徳永議員は、大区画化や施設再編の着工から完成までに要する期間や、人件費・資材費の高騰による実現可能性に懸念を表明するとともに、安倍政権期の農政改革と比較し、今回の構造転換によって農業がどのように変わるのかビジョンが不明瞭であると指摘しました。これに対し大臣は、基盤整備が進み高効率化した地域は競争力が高い一方で未整備地域の農地が多く残っていることを踏まえ、次世代への引継ぎのため集中対策で基盤整備を進める方針を説明し、少人数の農業者でも食料供給力を維持し、第一次産業が再投資可能な水準で稼げる状態を目指すとしました。かごしま彰宏議員は主食用米支援を要望するにとどまり、農地大区画化等への直接の言及はありませんでした。
主食用米支援を要望するのみで、農地大区画化等への直接言及なし
本テーマでは、農業・漁業・林業の各集落排水施設について、浄化槽による個別処理への転換に対する財政支援の格差が論点となりました。高橋光男議員は、支援内容に濃淡があり全体像がつかみにくいと指摘した上で、漁業集落排水・林業集落排水についても個別処理転換への独自の財政措置を検討するよう要望しました。これに対し山下副大臣は、農業集落排水では管路撤去支援があるものの避難路指定道路下等に限定されていること、林業集落排水には国の支援が実質的にないことを説明しました。さらに、漁業集落排水は集合処理のメリットが大きいためダウンサイジングを中心に対応し、林業集落排水は地域の実情に応じて柔軟に整備する方針であるとし、今後ニーズ把握に努める旨を回答しました。
漁集やこの林集についても個別処理への転換に向けた独自の財政措置を考えるときではないかというふうに考えますが、いかがでしょうか。
野菜価格安定制度の基準価格が過去6年平均で算定され、生産コストが参照されていない点について、岩渕友議員は問題視し、基準価格へのコスト反映を見直すべきだと主張しました(スコア0.75)。これに対し鈴木憲和大臣は、野菜は産地ごとに生産形態やコスト構造が異なるため、生産コストを反映することは事実上困難であると答弁し、見直しには消極的な姿勢を示しました(スコア0.20)。一方で大臣は、4月1日に全面施行される食料システム法に基づき、バレイショ・タマネギ・キャベツを対象としたコスト指標の検討を進めていると説明しました。
本テーマでは、地下パイプラインの老朽化対策として予防保全への転換が議論されました。高橋光男議員は、破損後に対応する事後保全では対応が遅く、道路陥没のリスクもあることから、予防保全への転換と更新の推進を要望しました(賛成、スコア0.85)。これに対し副大臣は、令和7年の土地改良法改正により事故予防のための補強事業を創設したことを説明し、令和8年度から道路下のパイプラインについて緊急調査を道路管理者と連携して実施する方針を答弁しました。
是非、事故が起きてから直すといった対応だけではなく、事故を起こさない投資へ重心を移していただきたいというふうに思っております。
農業資材の価格高騰・供給不安については、岩渕友議員が、アンケートで肥料・農薬・種子・袋等の資材代高騰が続けば赤字で生産継続が困難になるとの声が寄せられたことを紹介し、岩手県の米袋業者が5月以降の対応不可を通告され袋の塗料も石油由来で出荷に支障が出ているとの訴えや、四国の資材販売店から梱包用袋・容器・段ボール・ビニールの値上がりと供給不足への懸念が寄せられていることを指摘しました。これに対し農水省は、ナフサ原料のマルチ等について3月26日から国家備蓄放出を開始し供給安定を図っていることを答弁するとともに、農業資材高騰には重点支援地方交付金による支援が可能であり、マルチ資材への支援を行う自治体もあると答弁しました。あわせて、農業資材価格は2020年を100として2025年は資材全体124.2、光熱動力134.8、肥料140.4、諸資材120.1に上昇していることが示されました。岩渕議員の質問は資材価格高騰への対応制度の有無を問うものであり、賛否の立場は明確ではありません。
現行制度でこうした事態に対応できる仕組みというのはあるんでしょうか。
本テーマでは、過疎地・離島への燃料供給網の目詰まり解消に向けた公的関与の必要性について議論が行われました。高橋光男議員は、経済産業省の情報受付開始(3月14日)に対し農林水産省の対応は3月31日からと遅れており、離島等過疎地への供給網が機能不全であるとの声があると指摘しました。また、価格支援や要請ベースの対応だけでは物流・配分面で不十分であるとし、配送費支援等の具体策を令和8年度予算で講じるべきと要望しました。これに対し副大臣は、過疎地を含め適切な石油供給が重要であると認識を示し、相談窓口を通じて経済産業省と連携して対応する旨を答弁しました。高橋議員は公的関与を含む実効的な対策を求める立場を示しており、賛成のスタンスが示されています。
過疎地においては市場任せではそうしたものが届かないという構造があろうかというふうに思いますので、是非、配送支援や輸送供給のルール化など、公的関与を含めた実効性ある対策をお願いしたいと思います。
野生鳥獣による農作物被害について議論が行われました。令和6年度の農作物被害額は全国で188億円、北海道では64.7億円に上り、そのうち8割をエゾシカが占めるほか、ヒグマによる被害も過去最多を更新しています。被害は営農意欲の低下や耕作放棄地の拡大、森林生態系の破壊、人命リスクにもつながることが指摘されました。高橋光男議員は、共済対象外の被害は数字に表れにくく、実態が過小評価されているのではないかと指摘し、被害防止から捕獲・処理までを一体的に支援する対策強化を求める姿勢を示しました。これに対し鈴木大臣は、令和6年度の被害額188億円は氷山の一角であるとの認識を示し、被害防止から捕獲・処理まで一体で支える方針を説明しました。
是非、被害防止から捕獲、処理まで一体的に支えていただきたいと思いますが、最後に大臣の御決意、お願い申し上げます。
野生鳥獣被害対策における先端技術の活用と予算確保について議論が行われました。農林水産省はセンサーカメラによる遠隔監視やドローンを用いた生息調査等のスマート鳥獣害対策を、鳥獣対策交付金により支援していることが説明されました。また、農研機構・森林総合研究所・国立環境研究所が連携し、防護柵の開発やクマの出没パターン解明等の新技術開発を推進していることも示されました。予算面では、鳥獣被害防止対策予算が令和8年度当初で99.8億円となり、前年度の100.9億円から減額となるものの、補正予算と合わせれば増加するとの説明がありました。徳永エリ議員は、先端技術の研究開発費を人と産業を守るための戦略投資として別枠で確保するよう要望し、賛成の立場を示しました。これに対し鈴木大臣は、令和8年度予算と7年度補正予算を合わせて170億円を鳥獣対策交付金に計上し、スマート鳥獣害対策メニューを強化すると説明しました。
研究開発費はそれこそ別枠で確保してしっかり取り組んでいただきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。
このテーマでは、キャベツやミニトマトなどの野菜価格が下落していることを受け、佐々木議員が消費喚起キャンペーンの企画を要望しました。
食料システム法に基づき、民間団体が米等の指定品目についてコスト指標を作成・公表し、合理的な費用を考慮した価格形成を目指す取組みが議論されました。かごしま彰宏議員は、コスト転嫁が米農家の赤字解消を目的とし消費者負担増を伴うものであるかを確認するとともに、高くても購入する層と低価格志向の層を切り分け、稼げる農業と低価格供給を行う農業の両立が必要であると主張しました。これに対し農水省は、生産者の再生産と消費者の理解の両立に期待を示す一方、コスト指標と需要の増減との関係性は一概に論じ難いとし、米粉や輸出といった新たなマーケットの開拓や多様な価格帯での安定供給に取り組む考えを示しました。また、食料システム法の全面施行を受け、コストについて市場での理解を得る努力を後押ししたいとの答弁がありました。
本テーマでは、食料確保・農地維持支払(面積払い)制度の創設や主食用米への所得補償・直払い導入の是非が議論されました。徳永エリ議員は、農地を守る全ての者を対象とする面積払い制度の創設を提案し、これは赤字補填ではなく食料安全保障への対価であると説明しました。副大臣は、対象者の選定や支援水準、生産性向上への影響などを含め検討が必要と回答しました。かごしま彰宏議員は、主食用米への所得補償・直払いを導入すれば米価の下げ圧力となり、生産者の経営安定と消費者の負担軽減を両立できると提案しました。これに対し鈴木憲和大臣は、外国産米に奪われた中食・外食需要の奪還には生産コストの低減が重要であるとし、問題意識の一部には理解を示しつつも、補正予算で若干の対応を実施したと答弁しました。
本テーマでは、食糧法改正における需要に応じた生産方針と米の増産・輸出拡大について議論されました。佐々木りえ議員は賛成の立場で、需要に応じた生産は減反と誤解を受けやすいが、需要拡大に応じた増産こそ農業構造転換の目指す姿であると主張しました。これに対し鈴木大臣は、需要に応じた生産は減産を意味するものではなく、米生産量を2023年の791万トンから2030年には818万トンへ増大させる方針であると説明しました。また鈴木大臣は、食糧法改正案において需要減少を前提とした生産調整方針の規定を廃止し、需要開拓や輸出促進等を規定する方向で検討していることを説明しました。
むしろ、こうした需要拡大をして、それに応じた生産を増やしていくという方向こそ、今回掲げている農業構造転換の目指すべき姿ではないかと考えております。
個別の論点では、農水省・水産庁等が実態調査や既存支援策の説明を行い、一部制度の見直しや令和8年度からの新たな仕組み導入方針が示されましたが、多くの論点で明確な結論には至らず、今後の基本計画策定や検討会での議論に委ねられました。最後に令和8年度一般会計予算等の農林水産省所管に係る委嘱審査が終了し、報告書作成は委員長一任とされました。
上記テーマに分類されなかった質疑応答です。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
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