本会議では、厚生労働省所管の令和八年度予算関連事項を中心に幅広い論点が扱われました。宮出千慧委員は初質疑としてケア労働の低賃金構造、業務独占資格化、こどもまんなか社会の在り方、外国人増加が社会保障の連帯に与える影響等を取り上げ、上野賢一郎厚労大臣・津島淳副大臣・鹿沼政府参考人らが答弁しました。高額療養費制度の見直しについては、山内佳菜子委員・白川容子委員・川村雄大議員・新実彰平氏らが自己負担上限額の変化や検証プロセスを巡り論戦し、天野慎介参考人が患者団体の立場から意見を述べました。三菱マヒンドラ農機の解散に伴う雇用対策では郡山りょう委員が情報開示や政労使一体の支援スキームを求めました。このほか田村まみ委員は官公需の価格転嫁や最低賃金・協会けんぽの財政見通しについて質しました。
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全31テーマ ・ 紐づく質疑46件
高額療養費制度見直しによる自己負担上限額変化と低所得者・長期療養者への影響
本テーマでは、ケア労働の低賃金構造と資格の業務独占化が論点となりました。宮出議員は、処遇改善加算が人件費に限定される一方で個々の職員への配分状況が確認できていないこと、介護・保育の低賃金がケア労働を女性の無償労働の延長とみなす歴史に起因すること、看護師は介護・保育より年収が約百万円高く低賃金構造を逃れていることを指摘し、その理由を質問しました。また業務独占資格化について、賃金プレミアム効果がある一方で人手不足を招く懸念もあると指摘し見解を質しました。上野厚労大臣は介護サービスを家庭内無償労働の延長と捉えるのは難しいとし処遇改善と魅力発信に取り組む考えを示し、津島副大臣は保育士の重要性を強調し更なる処遇改善に取り組む考えを述べました。森光政府参考人は看護師給与について他職種との一概な比較は困難と答弁しました。竹林政府参考人は保育士資格の業務独占化は適切でないとの立場を示し、鹿沼政府参考人は介護への業務独占導入には慎重な検討が必要との立場を示しました。さらに宮出議員は、介護福祉士養成施設ルートの国家試験義務化経過措置が5年延長される方針、および2025年の養成施設入学者の57%が外国人留学生で合格率も低いことを挙げ、経過措置が抜け道化していると問題視し、鹿沼政府参考人は経過措置が令和8年度卒業生まで適用され、令和9年度以降は審議会報告書を踏まえ質の確保も考慮し検討中と答弁しました。
こどもまんなか社会の実現に向けた子供中心の政策の在り方について、宮出千慧委員は、こども家庭庁予算資料の共起ネットワーク分析により政策対象が子供ではなく家庭に見えると指摘し、長時間保育やゼロ歳児保育が子供の愛着形成・情緒的安定に与える影響への懸念を示した上で、子供を主語にした政策であるべきと要望しました。これに対し副大臣は、こども大綱に基づきこどもまんなか社会の実現を目指し、子供の最善の利益を第一に施策を推進していると答弁しました。津島淳委員は、世帯・保護者向け施策も最終的に子供の利益になるとの立場を説明しました。
国際共同治験の推進目標について議論が行われました。国際共同治験の初回治験届出件数は令和6年度に123件へ増加しており、2028年度150件の目標達成に向けた取組が進められていること、海外企業向けワンストップ相談窓口の設置や国際拠点型臨床研究中核病院の活性化などが推進策として挙げられました。田村まみ委員は、投資回収の市場性が治験の日本組入れ判断材料になると指摘し、UAゼンセン組合員の子が国内治療の手段が尽き中国でCAR-T治験を受ける決断をした事例を紹介した上で、国内治療機会確保のため薬価等の対応を求める立場を示しました。これに対し、鈴木副大臣は成長戦略会議に創薬・先端医療ワーキンググループを設置しドラッグラグ・ドラッグロス解消を検討していることを説明し、上野大臣は創薬力後押しの観点から値付け等の対応を厚生労働省として検討する意向を示しました。
是非、上野大臣、ここは成長戦略会議の中でしっかりと値付けの部分も、国内の中で、先ほど高額療養費の議論もありましたけれども、そもそもその治療が受けれるか受けれないかというところ、そこの入口ですので、そこしっかりと対応いただきたいというふうに思います。
本テーマについては要点の抽出がなく、発言者のスタンスデータとして田村まみ氏の立場のみが示されています。田村氏は、官公需における価格転嫁の取り組みが十分に進んでいないことを指摘し、取り組みの強化と実効性の確保を求める立場を示しています。
この印刷に関しては本当に進んでいないというのはデータでも表れていますし、現場の声もそうやって来ています。
フィブリノゲン製剤の心臓血管外科領域への適用拡大について議論が行われました。秋野議員は、同製剤が薬害を経て適用が限定された経緯を踏まえ、薬害原告団の後押しにより2021年に産科領域へ適用が拡大されたことを説明しました。これに対し宮本政府参考人は、心臓血管外科領域については令和8年3月23日に薬事承認および保険適用がなされたことを述べ、適正使用の確保のため、製造販売業者等に対して情報収集を求める旨を答弁しました。
三菱マヒンドラ農機の解散に伴う影響について、隣県鳥取にも及んでいることが説明され、ハローワークが全国ネットワークを活用し隣県も含めた広域マッチング支援を実施していることが示されました。また、島根以外の労働局でも既に同社従業員向け求人の募集・開拓を実施していることが説明されました。JAM山陰からは議論過程が見えないとの懸念が示され、これに対し労働側への情報提供について個別対応も含め島根労働局に指示するとの回答がありました。郡山りょう議員は情報開示の徹底を求める立場から発言しています。
労働者が納得して次の一歩を踏み出せるよう、自治体、企業間の協議結果の情報開示を徹底すべきだと思いますが、いかがですか。
三菱マヒンドラ農機の解散に伴い、松江市を主体とする就職支援チームが三月九日に設置されましたが、JAM山陰・連合島根といった労働者代表の参画については調整中とされました。JAM山陰からは各機関の縦割りにより情報共有が機能していないとの不安の声が示され、労働組合委員長も情報不足のため従業員に十分答えられない苦しい立場にあることが指摘されました。これに対し上野賢一郎氏は、労働者団体の参画を一律に適当と判断することは困難であるとしつつ、労働者一人一人に寄り添った支援と丁寧な情報提供に努める考えを示しました。一方、郡山りょう氏は政労使一体の機動的な支援スキームの確立を積極的に求めました。
三菱マヒンドラ農機の解散に伴い、雇用調整助成金の特例措置を適用すべきかが議論されました。政府参考人は、雇調金特例はリーマン・ショック等の全国規模の経済危機時の措置であり、個社の経営問題である今回とは状況が異なると説明し、通常制度でも生産指標が前年同期比一〇%以上低下等の要件を満たせば取引先も雇調金対象となり得ると述べました。郡山りょう委員は規模によらず影響を踏まえた特例措置の拡充を重ねて主張しましたが、政府参考人は全国規模の経済的ショックとは異なるとして特例に慎重な姿勢を示しました。上野賢一郎大臣は特例措置には慎重な立場を取りつつ、島根県の状況を注視していく考えを示しました。村山誠委員は個社の経営問題として特例措置適用に否定的な立場を明示しました。
本テーマでは、中東情勢緊迫化に伴う石油由来医療物資の供給不安が議論されました。白川容子議員は、点滴用プラスチックチューブが二倍に値上がりし、医療用手袋の生産調整も始まっていると指摘した上で、石油由来医療物資の在庫・供給見通しの開示を大臣に求めましたが、大臣は個別企業情報にあたるとして回答を差し控えました。さらに白川議員は、医療機関の7割が赤字経営にある中、公定価格のため価格転嫁ができない状況を挙げ、令和8年度予算に物資高騰対策が盛り込まれていない点を批判しました。白川議員のスタンスは医療機関・事業者への緊急支援を強く求めるものであり、賛成寄り(スコア0.75)と位置づけられます。議論を通じて、供給見通しの開示や物資高騰対策の予算計上をめぐり、政府側との見解の相違が示されました。
緊急に医療機関や事業者への支援を検討するように強く求めまして、次の質問に移らせていただきます。
本テーマでは、中東情勢緊迫化を受けた医薬品・医療機器等の確保体制について議論されました。政府側は、三月三十一日に上野大臣と赤澤経産大臣をトップとする医薬品・医療機器等確保対策本部を設置し、在庫状況等の情報収集から着手すると説明し、厚労省と経産省が一体的に必要な対策を決定していく方針を示しましたが、具体的な指揮権限や司令塔の設置場所は今後整理するとしました。また、石油備蓄法にはナフサ等川下製品の配分を政府が直接指示する規定がなく、優先配分や代替品承認の指揮権限・最終判断の主体が問われました。郡山りょう委員(賛成寄り、スコア0.75)は、指揮権限や司令塔設置、判断基準の整備を強く要望し、最終的な優先順位判断のスキームを総理大臣まで含めて構築するよう求めました。白川容子委員(反対寄り、スコア0.20)は、政府の情報非開示と安心の押し付けを批判し、対策の不透明さを問題視しました。
本テーマでは、週刊文春報道により東証上場IT企業が人材開発助成金を裏金的に宣伝し組織的不正受給を指南した疑いが指摘されたことを受け、実態調査と厳罰化・刑事告発を含む対応の必要性が議論されました。答弁側からは、不正受給が認められた場合は企業名公表など厳しく対応しており、親子会社等密接関係企業の訓練については今年度の制度見直しで助成対象外とする予定であること、また事前訪問に加えAI等デジタル技術を活用し審査過程から不正疑い事業所を抽出する調査研究を進めていることが説明されました。上野賢一郎氏は、不正受給に対する企業名公表等の厳格な対応方針を説明し、取締姿勢を肯定する立場を示しました。郡山りょう氏は、厳罰化・刑事告発と審査体制の抜本的転換を明確に求めるとともに、書類審査への最新技術活用や入口対策の重要性を評価しつつ、雇用保険財源の適正な流れの確保を要望しました。
本テーマでは、介護福祉士養成施設卒業者に対する国家試験合格の義務付けに関する経過措置の延長と、外国人留学生比率の問題が議論されました。宮出千慧議員は、養成施設ルートの経過措置がさらに5年延長される方針であるにもかかわらず、六年目以降の就労可否が未定であることを指摘したほか、2025年の養成施設入学者の57%が外国人留学生であり、国家資格合格率は4割未満であると指摘し、経過措置延長が資格の専門性を損ねる懸念を表明しました。これに対し鹿沼政府参考人は、社会保障審議会福祉部会の報告書では延長・終了双方の意見があり、両論を踏まえて最終調整中であると答弁するとともに、養成施設卒業者は現場で必要な知識技能を一定程度修得しているとした上で、教育の質向上と合格支援に取り組む考えを示しました。
国家資格に合格して就労する者と経過措置により就労する者が同じ有資格者として扱われることが介護福祉士の専門職としての価値を損ねてしまっているのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
全国健康保険協会(協会けんぽ)に対する国庫補助について、令和8~10年度の3年間、特例減額の控除額に年500億円・計1500億円を時限的に上乗せする措置が議論されました。対象は平成22~26年度に積み上がった準備金分であり、遡及的な措置ではなく新たな時限的法律上の措置であると説明されています。上野賢一郎氏は、現行の特例減額と同様の考え方に基づく延長線の対応であるとし、この趣旨への理解を求める立場を示しました。一方、田村まみ氏は、協会けんぽの運営委員や支部評議会から唐突感や納得性に乏しいとの声が上がっていることを紹介し、今後の国庫補助率引下げへの不安についても言及しました。これに対し大臣は、現行の特例減額と同様の考え方に基づく延長線の対応であるとした上で、丁寧に説明していく旨を答弁しました。
本テーマでは、外科医など不足診療科の処遇改善やインセンティブ強化に向けた取り組みが議論されました。政府参考人は、外科医は総数が横ばいで時間外・休日労働が多いことを踏まえ、伴走支援や業務効率化事例の横展開で対策を進めていると説明しました。また、令和8年度診療報酬改定において地域医療体制確保加算の見直しと外科医療確保特別加算を新設したこと、改正医療法に基づき重点医師偏在対策支援区域を設定し、令和8年度予算で医師派遣元医療機関への支援を盛り込んだことも説明されました。かまやち敏議員は不足診療科への支援・インセンティブ強化を求め、これを国の方針とすべきと主張しました。これに対し政府参考人は、勤務環境改善と処遇改善を後押しする考えを示しました。
必要な診療科を積極的に養成していくというような取組が国としての方針として打ち出される必要があると思いますが、その辺りについてはいかがでしょうか。
本テーマでは、医療・介護・保育分野における物価高対応と賃上げに向けた報酬改定が議論されました。宮出委員は、看護・介護・保育従事者の年収が一般会社員より低く、理想年収との乖離が大きいとする調査結果を紹介しました。これに対し大臣は、令和8年度介護報酬改定において最大月1.9万円・6.3%の賃上げ措置を実施し、他産業と遜色ない水準を目指す方針を説明しました。また副大臣は、保育士について令和7年度補正・8年度予算でプラス5.3%の改善を行い、平成25年度以降の累計改善率は約39%になると説明しました。制度面では、介護報酬の処遇改善加算は全額を賃金改善に充てることを要件とし、未実施の場合は返還事由に該当するとされました。同様に、保育の公定価格増額分も全額を人件費とし、処遇改善等加算により全額賃金改善に充てることが要件化されているとの説明がありました。上野賢一郎は、過去最大水準の賃上げ実現措置を実施したと肯定的に述べ、津島淳は保育士の処遇改善継続を表明しました。
医療関係職種の需給を踏まえた養成体制の見直しについて、少子化により医療関係職種養成校の定員充足率が低下傾向にあることが取り上げられました。これに関し副大臣は、安定的な養成体制を構築するための検討の場を立ち上げる調整を進めていると答弁しました。また、看護職員の養成・確保の在り方を議論する場についても、今月早々に開催する予定であると説明しました。
協会けんぽの中長期財政見通しと国庫補助の在り方について議論が行われました。収支見通し試算では、賃金上昇率1.4%のケースにおいて2033年から単年度収支が赤字化する見込みが示され、大臣は国庫補助率が現行どおりであっても、堅めの前提では約10年後に準備金残高が相当減少するケースがあるとの認識を示しました。これを踏まえ、令和10年度末までに協会けんぽの財政状況・将来見通しを踏まえて国庫補助の在り方を改めて検討する方針が示されました。田村まみ委員は、協会けんぽ単体ではなく高齢者医療拠出金等を含む医療保険制度全体の抜本見直しが必要であると指摘しました。これに対し大臣は、後期高齢者医療制度自体の見直しは検討していないものの、自己負担割合の見直しは避けて通れない課題であるとの認識を示しました。
本テーマでは、政府が骨太の方針2025で決定した2020年代に全国加重平均1500円とする最低賃金目標について議論が行われました。大臣は、この目標が維持されていることを答弁し、目標達成に向けた対応は物価上昇率・賃金状況・事業者の経営状況等を踏まえ、夏の成長戦略取りまとめで具体的に検討する考えを示しました。これに対し田村まみ委員は、目標を政府だけで決めるのではなく、政労使会議の場で議論し、環境整備も含めて進めるべきと要請しました。田村委員は政労使での目標議論と環境整備を求めつつ、目標自体には前向きな立場を示しました。一方、上野賢一郎委員は、政府目標の実現を企業負担に丸投げする手法に否定的な立場を示しました。
地域別最低賃金は全労働者への最低保障のセーフティーネットであり、特定最低賃金は労使が上乗せを選択する仕組みであると整理されました。目安制度の在り方に関する全員協議会では発効日の在り方等が議論され、特定最低賃金については審議活性化の参考事例が取りまとめられました。大臣は、社会経済情勢の変化に照らして運用の不断の見直しを進める考えを示しました。田村まみ委員は、賃上げ環境整備の議論において労使のイニシアチブが抜け落ちていると指摘し、政労使での決定を提言しました。
最賃は労使のイニシアチブというところは相当強調されるんですけれども、賃上げ全体の環境整備というふうになった瞬間に労使というところが抜け落ちるんだというふうに私は指摘しておきたいと思います。
本テーマでは、外国人増加が社会保障制度の社会的連帯・持続可能性に与える影響が議論されました。宮出千慧議員は、日本人と文化・習慣を共有しない外国人を同じ仲間と思いづらいとの声があるとし、これが社会保障の連帯を揺るがすと指摘しました。これに対し上野賢一郎厚労大臣は、秩序ある共生社会の実現を目指し、外国人向けポータルサイト等を通じて文化・ルールの理解促進を図っていると答弁しました。また、外国人の国民健康保険料の納付情報を出入国在留管理庁と共有し、在留審査に活用する取組を進めていることも説明しました。宮出議員は外国人増加による社会連帯の低下や社会保障への理解喪失への懸念を示す一方、上野大臣は不適切利用防止策の推進を述べるにとどまり、連帯・持続可能性そのものへの評価には言及しませんでした。
特別児童扶養手当の所得制限撤廃を巡っては、宮崎県新富町長が所得制限により不支給となった実例を挙げ、独自に所得制限なしの支援制度を創設した経緯を示しつつ、所得制限の直ちの撤廃を求める意見が出されました。これに対し大臣は、障害基礎年金等の他制度との均衡や近年の給付拡大・支給額増額の状況を踏まえ、現時点での所得制限撤廃は考えていないと答弁しました。発言者のスタンスとしては、上野賢一郎氏が他制度との均衡を理由に所得制限撤廃を明確に否定した一方、山内佳菜子氏は所得制限撤廃を必要と明言し、直ちに撤廃すべきと主張しました。
特別児童扶養手当の支給判定をめぐり、令和六年度の申請受付件数は四万三千三百二十四件、支給決定件数は三万七千六百四十件であり、過去五年間ともに増加傾向にあると説明されました。申請に対する支給決定割合は統計上算出されておらず、都道府県別の判定割合の把握・提供方法については持ち帰って検討するとされました。あわせて、転居に伴い不支給となる事例や、診断書の記載内容によって判定結果が左右されるとの指摘があり、自治体間格差や判定のばらつきの解消を求める声が出されました。山内佳菜子氏はこうした自治体間格差と判定のぶれの解消を明確に要望しました。
是非、自治体間の格差の解消ですとか判定のぶれの解消については是非取り組んでいただきたいというふうに考えます。
病理診断における保険医療機関間情報提供様式(様式44)について、衛生検査所への提供時に個人情報の記載が必要かどうかが議論されました。秋野議員がこの点について確認したのに対し、間政府参考人は、標本の取り違え防止に留意することを前提に、衛生検査所への提供に際しては住所・電話番号の記載は不要であるとの答弁を行いました。
本テーマでは、知的障害者等の意思推定を可能にした昨年の脳死下臓器提供ガイドライン改定が、意思表示困難者へ与える影響について議論が行われました。天畠大輔議員は意思推定を危険視し、改定による影響の検証と再検証を厚労省に求める慎重・批判的な立場から、現状把握について質問しました。これに対し厚労省は、臓器提供者の既往歴や障害の有無について統計的データを作成していないと答弁しました。大臣は、ガイドライン改正の影響を検証するため、日本臓器移植ネットワーク等を通じて有効意思表示困難者の事例情報を把握する意向を示しました。また政府参考人からは、JOT(日本臓器移植ネットワーク)の評価チェックリストにおいて障害の有無等の情報を把握しており、その公開の在り方について今後検討するとの答弁がありました。
私はこの意思推定自体が危険だと考えるからです。
認定ドナーコーディネーターの研修内容について議論が行われました。政府参考人からは研修項目案として業務全体像、患者情報取得、家族対応シミュレーション、OJTトレーニング等が説明されました。天畠大輔議員は研修内容に障害者権利条約や在宅生活の事例を含め、当事者・支援者の参画を求めましたが、大臣は臓器移植関連事項が中心になると回答しました。また天畠議員は、臓器移植委員会17人中障害者支援団体委員が1人のみであり、実務を決める認定ドナーコーディネーター協議会には障害者支援団体委員が不在である点を指摘しました。大臣は、主治医が在宅生活のための障害福祉制度を十分把握しているというデータはないことを認め、研修充実に取り組む考えを示すとともに、臓器提供の意思決定プロセスに障害福祉の観点を盛り込む方法について研究する意向を示しました。上野賢一郎議員はこの指摘を貴重として研究する姿勢を示しました。
障害者就労定着支援事業の利用期間である三年についての見直しが議論されました。秋野公造議員は、同事業の効果により利用者の勤続年数が伸びたことで、フォローが必要な対象者が増えているとして、三年の利用期間の見直しを提起し、賛成の立場を示しました。これに対し政府参考人の野村氏は、三年経過後は就業・生活支援センター等へ引き継ぐ運用であるとした上で、令和九年度の次期報酬改定において財源や支援の質の確保と併せて検討する旨を答弁しました。
この期間、三年ということについて見直すときが来ているのではないかと思いますが、厚労省の御見解お伺いをしたいと思います。
高額療養費制度の見直しをめぐり、大臣は年間上限の新設、多数回該当の維持、年収200万円未満の者への負担軽減など、長期療養者・低所得者への配慮を強化したと説明しました。仁木副大臣も、長期療養者・低所得者に配慮しつつ制度の持続可能性のため短期療養者に負担を求める考えを示しました。政府参考人は、新たな年間上限や多数回該当額の引下げにより自己負担が減少する層もあり、必要な受診の抑制は想定していないと述べました。上野賢一郎氏は、見直しによりセーフティーネット機能が強化されたとして肯定的な立場を示しました。新実彰平氏は、年間上限導入と低所得者の多数回該当負担引下げを前向きに評価する一方、月額限度額引上げについては複雑な思いを示し、受診抑制の回避が重要と指摘しました。白川容子氏は、限度額引上げの撤回を明確に求めました。
高額療養費制度の見直しをめぐり、専門委員会では患者団体等からのヒアリングと家計調査データを用いた議論を経て基本的考え方に合意したものの、具体的な見直し額は全9回のうち第9回で初めて示され、以降委員会は開催されていない点が問題視されました。山内委員と川村議員は、石破前政権が一旦凍結し丁寧な議論を約束したにもかかわらずそれが反映されておらず、専門委員会が開かれなかった理由に選挙が挙げられたことも踏まえ、再凍結と議論継続を求めました。白川議員は全がん連等の患者団体の声明や轟参考人の発言を引用し、関係者の納得が得られていないと批判しました。天野参考人は第9回で初めて金額が示されたとし、限度額の更なる抑制や継続的な議論を求めました。これに対し上野厚労大臣は、金額は政府が責任を持って決定したものであり、専門委員会でのヒアリングを重ねてきたとして凍結を否定し、石破前総理の指摘は重く受け止めつつ丁寧な説明を続ける考えを示しました。新実氏は受診抑制の有無を継続確認し、必要なら再見直しも検討するよう要望しました。
高額療養費制度の見直しについて、多数回該当の据置きや年間上限設定により長期療養者・低所得者に配慮した内容であるとの説明がありました。上野厚労大臣(スコア0.75)はこの見直しにより長期療養者・低所得者の負担は増えず減少する場合もあると答弁し、間隆一郎参考人(スコア0.75)も同様に負担軽減され受診抑制はないと制度見直しを擁護しました。一方、天野慎介参考人(スコア0.15)は多数回該当据置き等は評価しつつ月ごとの限度額引上げに患者から不安の声が多いと説明し、山内佳菜子委員(スコア0.00)は第二段階の負担増を強く批判し二万一千円の壁撤廃等を求めましたが、大臣は医療保険財政の厳しさを理由に優先順位の検討課題とするにとどまりました。白川容子議員(スコア0.05)は所得区分細分化により最大38%の引上げとなる区分があると指摘し、公費負担の増加を主張しましたが、大臣は公費投入の正当性等から慎重な検討が必要と答弁しました。今回の見直しは令和7年度提案の76%引上げから約半分に抑制したとの説明もありました。
本当に命を削るような予算の削り方、あってはならないというふうに考えております。
歳出削減ありきで医療費削減を進める、その負担を国民へ転嫁することは、社会保障の基本である公的責任をないがしろにするものであり、絶対に認められません。
高額療養費の見直しによりそういった患者さんが更に増える可能性はあるかと考えます。
こうした方々には、今よりもむしろ負担が軽減されることから、必要な受診が抑制されるということは想定していないところでございます。
長期で療養される方の負担は増えず、むしろ減少される方もおられるというふうに考えておりますが
患者さんが置かれた状況というのは非常に困難でございまして、受診抑制、治療抑制というのは本当に、簡単に言いますけれども、本当に大変なことであります。
必要な受診が抑制されるとは想定していませんが、他方で、制度全体の持続可能性を確保する観点から、低所得の方の負担の配慮につきまして、主に療養期間が短期間の方に対しましては一人当たりの医療費の伸びに応じた御負担をお願いすることとなっております。
高額療養費制度の見直しに関し、令和八年の第一段階見直し後、令和九年八月の第二段階見直しを制度見直し全体のパッケージとして実施し、受診行動の変化を注視する方針が説明されました。山内佳菜子委員は、第一段階の調査結果を踏まえて第二段階の見直し額を改めて協議すべきとする条件付きの立場を示しましたが、上野賢一郎大臣はパッケージでの実施を維持する考えを示し、制度改正の影響を注視し検証していく必要があると繰り返し答弁しました。仁木副大臣は、受診行動への影響の事後的検証が重要との社会保障審議会医療保険部会の意見を踏まえて対応する考えを示しました。間政府参考人は、令和四年の後期高齢者2割負担導入時には理論値と実績がほぼ一致した一方、過去の外来特例見直しでは受療率に変化がなかったと説明し、今回の見直しについても受診行動への影響を事後検証するとともに、その結果を効果試算への反映方法の検討に活用する方針を示しました。
高額療養費制度の見直しに関し、受診行動への影響を検証する方法が議論されました。政府参考人からは、令和四年の後期高齢者窓口負担二割引上げ時には受診日数が月当たり二~四%減少したデータがある一方、平成二十九・三十年の外来特例負担上限引上げ時はマクロベースの受療率・一人当たり診療費・入院医療費に変化がなかったとの説明があり、こうした時系列分析手法を参考に検証方策を検討するとされました。川村雄大議員は、給付費減マイナス2450億円のうち長瀬効果によるものがマイナス1070億円であることを確認した上で、この長瀬効果の文言が資料から削除された理由を追及しました。間隆一郎政府参考人は、機械的計算である事実を正確に伝えるための記載変更であり、受診抑制は想定していないと答弁しました。白川容子議員は千七十億円の医療費削減見込み自体が受診抑制を意味すると追及し、上野厚労大臣は一概には言えず検証が必要と応答しました。新実彰平氏は、長瀬効果の係数が疾病・外傷の重篤度によらず一律である点を問題視し、適用対象を限定するか、新たな受診抑制効果の数理モデル構築が必要と提案しました。天野参考人は、経済的負担で治療を諦める患者が既に存在し、見直しによって増加する可能性への懸念を示しました。
千七十億円もの医療費の削減を見込んでいるのですから、受診日数の減少というのは受診抑制そのものではありませんか。
受診抑制を見込んだ上でのこのマイナス千七十億円という試算であるということについて、もう一度お伺いします。
必要な受診が抑制されるということは想定していないところでございます。
今後、重大な受診抑制が生じていないかどうか累次継続的にチェックをし、場合によっては、万が一、致命的な受診抑制が生じているようなことがあれば、制度の再見直しも含め否定せず、継続的にチェックをいただくことをお約束をいただけますでしょうか。
高額療養費制度の見直しによる受診行動への変化に関しては事後的な検証が重要であるという趣旨の御意見をいただいておりまして、委員の意見とも併せまして、政府としてしっかりと対応していきたいと考えております。
高額療養費制度の見直しに伴う保険料軽減効果について、間政府参考人は健保組合約3500円、共済組合約3600円、協会けんぽ約2500円、国保約800円、後期高齢者約600円(年額)と答弁しました。川村雄大議員は、所得水準の低い協会けんぽ・国保加入者ほど一人当たりの軽減効果が小さい点を指摘し、中低所得者の負担緩和方針との整合性を問題視しました。これに対し間政府参考人は、財源構成における公費投入や納付金の有無、加入者の平均所得の違いが軽減効果の差の理由であると説明し、上野賢一郎厚労大臣も標準報酬の違いや協会けんぽ・国保への国費充当により影響額に差が生じるのは当然であると答弁しました。
これは総理の強い御決意の下進められている社会保障国民会議全体の議論の理念との整合性が取れず、むしろ逆行すると言えるんじゃないでしょうか。
撤廃すべきではないでしょうか。若しくは、この二万一千円未満という基準を少しでも下げるというようなこともせめて御検討いただけないでしょうか。
繰り返しになりますが、比較的重篤な疾患や外傷のときに適用される蓋然性が高いこの月額上限見直しにこの長瀬効果を当てはめるというのは、やはり先ほどの重大な受診控えは起きないと見込んでいるという御答弁とは矛盾すると言わざるを得ません。
厳しい医療保険財政の中で、まずその点をどう考えるかというのは非常な大きな論点になろうかと思いますし
高額療養費制度の見直しは第一・第二段階をパッケージとして実施し受診行動を事後検証する方針が確認されたほか、協会けんぽへの時限的な国庫補助措置や医師偏在是正の加算新設等の対応が説明されました。特別児童扶養手当の所得制限撤廃や雇調金特例の拡充等、一部の要望については現時点での対応が見送られました。令和八年度一般会計等予算の厚生労働省所管に関する委嘱審査は終了し、報告書作成が委員長に一任されました。
上記テーマに分類されなかった質疑応答です。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
必ず元の議事録本文もご確認ください。