本委員会では令和八年度予算中の裁判所・法務省所管の委嘱審査が行われ、幅広い論点が議論されました。入管行政では鈴木宗男氏がインバウンド増加に伴う入管業務の人員増強を求めたほか、マイナンバーと在留カードの一体化、難民認定処理期間の短縮、特定技能外食業分野の受入れ上限到達に伴う運用などが小林さやか氏らにより取り上げられました。司法分野では、これからの刑事手続に関する研究会の審議迅速化を横山信一氏が求め、人質司法解消に向けた保釈運用の適正化、公判前整理手続への付託義務化、再審請求における証拠開示範囲を巡り横山氏と平口洋大臣との間でやり取りが交わされました。共同親権制度に関しては、牧山ひろえ氏が裁判官・調査官研修の義務化や周知広報の徹底を求め、嘉田由紀子氏はストーカー規制法の実効性確保やカウンセリング受診義務化の法制化を強く要望しました。このほか法テラスの担い手確保、法務省予算の水準是正なども議論されました。
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全27テーマ ・ 紐づく質疑39件
共同親権制度施行に伴う家庭裁判所調査官・調停官の増員と体制整備
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これからの刑事手続に関する研究会をめぐり、村木氏ら一般有識者4名が令和七年12月、法務大臣及び研究会に対して審議の迅速化を求める要請書を提出しました。法務当局はこの要請書を研究会の各委員に共有し、研究会が充実したものとなるよう努める旨を答弁しました。一方、研究会委員11名のうち弁護士が2名を占める一方で非専門家が含まれていないとの批判があり、国民の声の反映が課題として指摘されました。これに関し刑事局長は、研究会委員から幅広くヒアリングを行うべきとの意見が出ていると説明しました。横山信一氏は、審議の迅速化と委員構成への国民意見の反映を要請する立場から発言しました。
そういう意味では、国民の声を広く聞き、その声を検討に反映するということをどのようにそれに応えていくのか、これも刑事局長に伺います。
本テーマでは、ストーカー事犯者に対する矯正・保護観察における処遇プログラムの充実について議論が行われました。法務省からは、刑事施設・保護観察所において認知行動療法等を用いた指導を実施しており、性犯罪者処遇プログラムには再犯抑止効果があるとの説明がありました。また、ストーカーに特化した受刑者用プログラムの作成を検討していると答弁がありました。発言者のスタンスとしては、嘉田由紀子氏がスコア0.75で、治療的介入や法制化・ビジョン策定を積極的に要望する立場を示し、日笠和彦氏もスコア0.75で、ストーカー特化プログラムの作成検討を説明し、充実に前向きな姿勢を示しました。
本テーマでは、ストーカー加害者への禁止命令等の実効性確保と再発防止に向けたカウンセリング・治療の推進が議論されました。警察庁からは、令和6年以降、禁止命令等を受けた加害者全員にカウンセリング治療の受診を働きかけており、受診者数は令和6年184人、令和7年233人であるとの説明がありました。嘉田由紀子議員は、働きかけ件数に対して受診に至った率が低いまま推移していると資料をもとに指摘し、実効性確保のためカウンセリング受診の義務化と、それに向けた法制化を強く求めました。これに対し警察庁は、専門知識を有しない警察官による働きかけのみでは加害者の意識・行動変容に不十分であるとしつつ、カウンセリング・治療の義務付けについては標準的治療法が未確立であるなどの課題があると説明しました。服部準議員は、義務化には課題があるとしながらも、受診につなげやすくする取組は推進すべきとの立場を示しました。警察庁は令和7年度補正予算により調査研究を開始すると答弁しました。
ストーカー問題をめぐっては、相談件数が近年2万件前後、検挙件数は令和七年に1546件と依然高水準で推移していることが取り上げられました。また、ストーカー規制法が施行された平成12年から令和七年までに殺人・傷害に至った事件が約3600件発生していることも示されました。嘉田由紀子氏はこれらの状況について対策が不十分であると指摘し、法務行政に一層の注力を求める立場から、規制強化に賛成的な発言を行いました。
法務行政としてもまたこの後より一層力を入れていただきたいと思います
本テーマでは、マイナンバーを用いた出入国在留管理庁と関係機関との情報連携及び在留カードとマイナンバーカードの一体化について議論されました。情報連携は令和九年三月に運用開始予定であり、令和九年六月以降は国民健康保険情報等も入手可能となる見込みであることが示されました。また、在留カードとマイナンバーカードを一体化した特定在留カード等は本年六月の運用開始に向けて準備が進められており、広報の強化が図られていることが述べられました。あわせて、外国人のマイナンバーカード取得率が6割程度にとどまっており、普及促進が課題として挙げられました。発言者としては、小林さやか氏が在留資格と税・保険情報のひも付けの推進を明確に要望しており、賛成の立場を示しました。
国民年金とか健康保険とか税の情報と在留資格のひも付け、情報をひも付けていただきたいわけなんですが
本テーマでは、不法滞在者ゼロプランに基づく難民認定申請処理期間の短縮と出身国情報の活用が議論されました。令和七年一月時点で不法滞在者は約7.5万人とされ、2030年までに難民認定申請の平均処理期間6か月を目指すことが示されました。副大臣は、誤用・濫用的申請の抑制のためB案件類型化と体制整備を進め、処理のスピードアップを図ると説明しました。また、入管庁は出身国情報をホームページで公表し、難民調査官の事実認定に活用していると説明しました。発言者としては三谷英弘がスコア0.75で賛成の立場を示し、処理期間短縮目標の達成に向けた取組を強力に推進すると表明しました。
法務省としては、不法滞在者ゼロプランにおいて掲げた二〇三〇年までに全ての申請を平均六か月で処理するという目標の確実な達成に向けて取組を強力に推進してまいりたいと考えています。
人質司法の解消に向けた保釈運用の適正化について議論が行われました。保釈率は2008年の約16%から2024年には約33%へ上昇したものの、なお低水準で推移していることが指摘されました。最高検は大川原化工機事件の検証結果を踏まえ、昨年8月に保釈請求への適切な対応を求める通知を全国検察庁に発出し、キャラバンによる説明を実施したことが示されました。また最高裁は本年1月の司法研修所研究会において保釈運用に関する意見交換を行ったと説明しました。横山信一議員は賛成の立場から、矯正医療のみで済ませる運用を見直し、必要な医療につなげる制度の見直しを求めるとともに、人質司法の解消と保釈の適正運用、冤罪保釈却下の問題点を強く指摘しました。
このようないわゆる人質司法、こうしたものを解消して、保釈制度の適切な運用のために今後においてどのような方策を講じていくのか、法務大臣と最高裁に伺います。
本テーマでは、公判前整理手続への付託と証拠開示を受ける権利の保障が論点となりました。横山信一議員は、被告人・弁護人が請求した際の公判前整理手続への付託を義務化し、証拠開示を受ける権利を保障すべきと提案しました。これに対し平口洋大臣は、付託の要否は裁判所が判断すべき事柄であるとの指摘を踏まえ、請求時に必置とする法整備には慎重な検討を要するとの考えを示すとともに、任意開示の運用が存在することを説明しました。このように、付託義務化と証拠開示権保障を求める横山議員と、法整備には慎重な検討が必要との立場を示す平口大臣との間でやり取りが行われました。
共同親権に関わる裁判官・調査官への研修をめぐり、最高裁は法務省立案担当者による講演を含む研究会を実施し、動画配信により周知していると説明しました。ただしこの研究会は応募制であり義務ではないとしています。牧山ひろえ氏は共同親権に関わる裁判官・調査官全員への研修義務化を求めましたが、最高裁は応募制を維持したまま各庁への内容還元を依頼していると答弁しました。また境山氏が習熟度を測るミニテスト等の導入を提案したのに対し、最高裁は自己研さんが基本であり達成度の測定は難しいと答弁しました。牧山氏は双方向インタラクティブな研修とスペシャリストの育成の必要性を強調し、大臣に見解を求めました。大臣はこうした問題意識に同意し、最高裁と協力して必要な研修に積極的に協力する旨を答弁しました。
本テーマでは、共同親権制度における子の意見表明機会の確保と審理運営への反映が議論されました。牧山ひろえ氏は、実務上、子の意見聴取が年齢や手続の制約により十分でないとの指摘を踏まえ、現行の考え方と改善方向について質問しました。これに対し法務省は、改正民法817条の12により子の年齢・発達に配慮した養育を明確化したことを説明し、令和七年度に子の意見把握と養育への反映に関する調査研究を委託したと答弁しました。また最高裁は、家事事件手続法65条に基づき、事案に応じた子の意思把握の運用を行っていると答弁しました。
共同親権制度の施行に伴う家庭裁判所調査官・調停官の増員と体制整備については、最高裁が家裁調査官を令和七年度に5人、令和八年度に10人増員する予定であるほか、調停官も6人増員する予定であることが示されました。最高裁は少年事件の減少を踏まえた事務分担の見直し等により家事事件処理体制を整備してきたと説明しています。これに対し小林さやか議員は、業務過多である現場の声を挙げ、必要な人員数を把握するには業務工程数と総労働時間の把握が必要であると指摘し、増員計画の人数不足を懸念して体制整備の不十分さを指摘しました(スコア0.20)。嘉田由紀子議員は共同親権の実現を肯定する立場を示しつつ、自治体連携の不足を問題視しており、体制整備そのものについては言及していません(スコア0.60)。牧山ひろえ議員は修正案に賛成したものの、所属政党内では反対が多数であったため苦渋の決断であったと説明しています(スコア0.60)。
共同親権新制度の令和八年四月一日施行に向けた周知広報体制について議論が行われました。牧山ひろえ氏は準備の万全性を大臣に質問し、大臣はパンフレットやQA資料・動画の作成、自治体・裁判所職員向け研修への協力等で周知広報に取り組んだと答弁しました。法務省は自治体へのパンフレット送付や研修協力、説明会実施に努めたとしつつ、東京・大阪の2自治体でのリーチアウトの取組は実施したが他地域では未実施と説明しました。文部科学省は改正法のQA解説資料を都道府県教育委員会等へ事務連絡・会議で周知徹底したと答弁し、厚生労働省は都道府県医療担当課長会議でパンフレット等を活用した医療機関への周知協力を求めたと答弁しました。牧山氏はフィードバックまで含めた周知徹底の完了時期を厚労省に確認しましたが、明確な期限は示されませんでした。嘉田議員は、法務省の法案が自治体の担当部局と直結しておらず共同親権の周知が自治体に届いていないと指摘し、全国千七百四十一自治体中533自治体しか広報していない現状を紹介しました。大臣は改正法の趣旨内容の正しい理解確保のため、引き続き周知広報と施行後の状況把握に取り組むと答弁しました。
共同養育計画作成促進モデル事業の他自治体への横展開について、法務省は、令和七年度に東京都・大阪府の2自治体で実施した共同養育計画作成促進調査研究の成果を、関係府省庁と連携して他自治体へ横展開する方針であると説明しました。あわせて、同年度の調査研究では地方自治体からより充実した支援モデルが得られたとの指摘があった一方で、支援拡充の必要性も指摘されたと説明しました。北村晴男氏は、親子交流の重要性を父母が理解することが最も重要であると主張し、促進に前向きなスタンスを示しました。
この共同養育計画の作成に当たりましては、同居していない親との交流、いわゆる親子交流の重要性、これを離婚当事者である父と母が知ること、これが最も重要であると考えております。
本テーマでは、再審請求における証拠開示範囲の限定が新証拠発見に及ぼす影響が議論されました。横山信一議員は、日野町事件において検察官送致外の写真ネガが新証拠となった経緯を踏まえ、関連証拠を限定することが新証拠発見を妨げないかと質問し、全面開示を主張する立場から懸念を示しました。これに対し平口洋大臣は、法制審議会において再審請求理由と関連する証拠の範囲は相当広く、必要十分な証拠が提出されるとの意見が大勢であると説明し、証拠開示限定が新証拠発見を妨げるとの懸念は当たらないとの立場を示しました。両者の間で見解の相違が示されましたが、具体的な結論や決定事項は示されていません。
本テーマでは、刑事施設における冷暖房整備の遅れについて議論が行われました。鈴木宗男氏は、全国の刑務所で冷暖房が未整備のまま残っている状況を指摘し、これを人権上の問題であるとして、至急の対策を講じるよう求めました。鈴木氏のスタンスは賛成(対策の必要性を主張する立場)であり、その根拠として人権問題としての深刻性を明確に述べています。
今温暖化でこの冷暖房が整備されていないということは、受刑者に対しても大変なこれは私は人権的な問題もあると思いますので、対策は至急やらぬといかぬと思っています。
本改正案の趣旨説明では、条文にある「誤判からの確実な救済」の誤判とは、誤った確定有罪裁判を意味すると大臣から答弁されました。鈴木宗男氏(スコア0.00)は、誤判の原因として虚偽自白の強要や証拠の捏造・隠しを指摘し、検察の責任を追及したほか、誤った立件・起訴の件数や、袴田事件・日野事件が誤った立件に当たるのではないかと質しましたが、大臣(平口洋、スコア0.50)はいずれも個別事件に関する事項であるとして、数字の提示や検察官の活動内容についての答弁を差し控え、審議が一時中断する場面もありました。また鈴木氏は、本改正案が袴田事件を端緒とするとして、大臣に袴田ひで子氏との面会を要請しましたが、大臣は国家賠償請求訴訟が係属中で自身が相手方当事者の立場にあることから、直接の面会には極めて慎重であるべきと答弁しました。
本テーマについては要点の抽出はありませんでした。スタンスデータとして、小林さやか氏は脱法的な滞在継続への懸念を示し対応を求めたものの、制度自体への賛否は不明とされています。福山守氏についても、提示された証拠はテーマと直接関係がなく、在留資格担保に関する立場は不明とされています。両氏ともスコアは0.50であり、明確な賛成・反対の立場は示されていません。
本テーマでは、同性愛を理由とする迫害主張に基づく難民申請について、出身国での現地調査に関する予算措置が議論されました。北村晴男議員は、現地調査を重要視する立場(賛成寄り)から、令和8年度予算案における現地調査予算の計上有無を質問するとともに、カメルーン籍男性の難民認定悪用疑いとされる事例を挙げ、次年度以降の現地調査予算要求と実施を要望しました。これに対し入管庁は、令和8年度予算案には直接の現地調査予算はないものの、出身国情報充実のための予算は計上していると答弁し、現地調査についてはプライバシー保護や迫害誘発防止等への配慮が必要であると説明しました。内藤惣一郎議員は中間的な立場から、現地調査を有益と認めつつも、プライバシー等への配慮や負担についても指摘し、条件付きの見解を示しました。
困難な問題を抱える女性への相談支援体制について、厚生労働省は女性相談支援センター等の相談件数が増加傾向にあり、内容も多岐にわたり複雑化・複合化していると答弁しました。厚労副大臣は、同センターが弁護士等による法的な調整・援助費用を補助していることや、女性相談支援員が弁護士相談に同席するなど連携して支援していることを説明しました。法務大臣は、法テラスによるDV等被害者法律相談援助や民事法律扶助を通じた支援の重要性を説明しました。仁比議員は、新潟県のウィルながおかと弁護士会との連携事例を紹介し、法テラス新潟地方事務所の相談利用件数が相対的に多いことを指摘するとともに、若手・女性弁護士の法テラス離れや使命感への依存の持続可能性について懸念を示しました。これに対し法務大臣は、代理援助利用件数の増加や共同親権導入に伴う新たな支援ニーズの増加を踏まえ、担い手の確保が重要であると答弁しました。
本テーマでは、帯同家族を含む在留外国人向けに、入国前に日本語や生活制度を学ぶプログラムを創設することが議論されました。法務大臣政務官をPT長とする省内プロジェクトチームで検討が進められており、あわせてプログラムの受講・理解を在留審査における考慮要素とすることも検討対象とされています。発言者からは、入国前の日本語・生活制度学習プログラムの必要性を強く主張する賛成の立場が示されました。
本テーマでは、外国人との秩序ある共生社会実現に向けた総合的対応策について議論が行われました。平口洋氏は、秩序ある共生社会の実現には秩序と多様性の両立が必要であるとし、本年一月に策定された総合的対応策に基づき施策を進めていく旨を説明しました。横山信一氏は、厳格な出入国管理と共生社会実現を同時に進めるべきであるとして大臣に問いかけました。両者のスタンスは賛否が明確でない中立的なものとされています。
本テーマでは、外国籍児童生徒の増加に伴う保育・教育現場の対応について議論が行われました。文部科学省は、日本語指導特別教育課程の制度化、教員定数の改善、補助者の配置等を進め、プレクラス等の初期支援強化を検討していることが示されました。小林さやか氏はこの方針について、教員負担の軽減を条件に日本語指導体制の強化を要望し、条件付きで賛成する立場を示しました。
本当に教員に負担を掛けない形での検討を是非お願いしたいと思います。
本年5月21日から民事裁判における訴状等のオンライン提出が義務化され、最高裁は裁判官・書記官が基本的にデジタル媒体で記録を閲読すると説明しました。一方で必要に応じ電子データを印刷し紙媒体で閲読することも可能であり、印刷に必要な予算は確保しているものの、印刷代の総額試算は事件ごとに分量が異なるため困難だとしています。安達悠司議員はスコア0.25で紙で読む権利の保障を主張しデジタル化偏重に懸念を示し、これに対し最高裁は紙・デジタルそれぞれの長所短所(同時閲読の可否、付箋活用等)を説明しました。三谷英弘議員はスコア0.75で利用者がデジタルと紙を選べる制度を望ましいとし、紙選択の保障を支持しました。副大臣は、民事裁判デジタル化の目的は手続の迅速化・効率化であるとした上で、利用者が紙・デジタルを選択できる対応を期待すると答弁しました。
本テーマでは、法テラスの在り方に関する有識者検討会の開始をめぐり議論が行われました。仁比聡平議員は、先週から同検討会が開始されたことの重要性を確認した上で、担い手の使命感への依存を批判し、原則給付への転換、報酬の抜本的な増額、援助対象の拡大を求めました。これに対し法務大臣は、検討会において担い手支援を含む総合的支援の課題が議論される予定であると説明し、仁比議員の求めた各事項については今後の検討課題とする旨を答弁しました。平口洋議員は、検討会の重要性は認めたものの、具体的な賛否については検討会の議論次第であるとの立場を示しました。
本テーマでは、法務省予算の水準是正と令和九年度概算要求における増額方針が議論されました。鈴木宗男氏は令和八年度法務省予算が省庁最低水準であると指摘し、令和九年度予算を一兆円に近づけるよう確保を要求する立場を示しました。これに対し平口法務大臣は、必要な予算確保に向け全力を尽くすと答弁し、増額方針に肯定的な姿勢を示しました。また、安達悠司議員は裁判所・法務省における休職者給与予算が近年急増している点を資料に基づき指摘しました。これについて裁判所側は、休職者給与が公務上・私傷病等による休職職員への支給であり、長期病休者がやや増加傾向にあると説明し、法務大臣は法務省における休職者増加の大半が病気休暇によるものであるとしつつ、原因を一概に説明することは困難であると答弁しました。
特定技能外食業分野の受入れ見込み数上限到達に伴う在留資格認定証明書交付停止をめぐり、小林さやか氏は4月13日の発表時期について、1月の見込み数見直し時点で上限到達が予見できたのではないかと指摘しました。出入国在留管理庁は、受入れ見込み数の到達見込み時に農水省と協議し、駆け込み申請防止等を考慮した上で3月27日に事前案内したと説明し、今後は上限到達の予見可能性を高めるためより効果的な周知方法を検討すると答弁しました。農水省は特定技能外国人比率が雇用者全体の1%で業界への影響は限定的と説明しましたが、小林氏は外国人労働者全体約20万人中5万人が特定技能である点を踏まえ丁寧に影響を見るべきと反論しました。平口洋大臣は経済情勢の大きな変化がない限り見込み数の更なる見直しは考えていないと答弁し、分野間の受入れ枠再配分については、入管庁が制度の建前とはずれるが経済情勢次第であり得ると回答しました。また、4月13日以前の申請者には空きが出次第許可し、許可待ち期間は特定活動への変更許可により最大1年程度の在留・就労を認める運用とすること、技人国資格の実態と乖離する案件には実態調査で厳正対応することも示されました。
本テーマでは、被告人の否認・黙秘を不利益に扱わない原則の制度化について議論が行われました。横山信一議員は、否認・黙秘を不利益扱いしない原則の明文化と、身体拘束継続理由の明示制度の検討を求め、制度化を支持する立場を示しました。これに対し刑事局長(佐藤淳)は、在り方協議会において明文規定は経験則に反し不合理との指摘があったことを説明し、法整備の方向性は示されなかったとして、明文規定導入に慎重な検討を要するとの答弁を行いました。議論を通じて、制度化を求める意見と、明文化に否定的な意見とが示されましたが、法整備に関する具体的な結論や決定事項には至りませんでした。
本テーマでは、警察官制服の流出防止策と偽造・不正使用に対する罰則新設の要否が議論されました。北村晴男議員は、警察官制服が中国のサイトで多数出品されているとの報道を踏まえ、流出防止策を質問するとともに、制服の偽造・不正使用に対する罰則強化(罰金・拘禁刑)を明確に主張しました。これに対し警察庁は、制服の支給・返納・廃棄の記録化や現物確認、施錠保管などの管理措置を実施していると説明し、インターネット上での出品を把握した際にはサイト管理者への削除要請や取締りで対応していると答弁しました。法務省の佐藤淳は、現行の軽犯罪法による可罰性を説明した上で、新規罰則の要否については実情を踏まえ慎重に検討する必要があるとの立場を示し、新設自体を否定せず慎重な検討の必要性を強調するにとどまり、明確な賛否は示しませんでした。
売買春に係る規制の在り方検討会では、3月24日に有識者11名による第1回会議が開催され、売春の勧誘行為への処罰の要否や法定刑の在り方が論点として挙げられ、第2回会議でヒアリングを実施する予定であることが示されました。小林さやか議員は、買う側に処罰規定がない不均衡や商業性労働サービス経験率の高さを指摘し、買春側規制の拡大を求めました。これに対し平口大臣は、検討会の議論状況次第であるとして、現時点で方向性を述べることは困難であると答弁しました。
罰則規定があるのは売る側で、買う側は処罰されないと、ある意味不均衡だと私としては考えております。
本テーマでは、離婚後の親子交流の重要性に関する啓発と養育費不払問題との関係が議論されました。法務省は離婚届書のチェック欄を活用し、親子交流・養育費の取決めに関する実態把握と公表に努めてきたと答弁しました。北村晴男議員は、共同養育計画作成促進の調査研究について令和7年度は自治体協力で実施し令和8年度も継続予定であるとの法務省の説明を受け、親子交流の重要性を父母に知らせる啓蒙活動の必要性を主張し、日常的な親子交流の維持が養育費不払問題の解決にもつながると述べました。また、裁判官の親子交流理解の不足を指摘し、裁判所での理解促進の取組を要望しました。これに対し副大臣は、改正法の趣旨周知や共同養育計画作成促進のため、ポスター・パンフレット・CM等で情報提供を実施していると説明しました。スタンスデータでは、三谷英弘議員が親子交流継続を子の利益の観点から重要と明言し推進姿勢を示し、北村晴男議員も親子交流の重要性と啓蒙の必要性、養育費不払解決への効果を主張しており、いずれも賛成の立場が示されています。
本件では、離婚時の年金分割請求期限の延長について議論が行われました。厚生労働省は、令和七年年金制度改革法により、離婚時年金分割の請求期限をこれまでの二年から五年に延長し、令和八年四月一日に施行したと答弁しました。
本議題では、難民認定制度の悪用防止と審査の適正化が論点となりました。北村議員は、クルド人偽装難民訴訟において国側が勝訴したことおよび日弁連からの警告に触れつつ、萎縮することなく調査を継続するよう要望しました。また同議員は、イギリスにおいてカメルーン国籍の男性が妻子の存在を隠して難民認定を受けたとされる悪用疑いの事例を紹介しました。これに対し横山信一議員は、外国人排除との誤解を懸念する発言にとどまり、制度悪用防止自体への賛否は明確にされませんでした。
外国人を排除するというような誤解を生まないようにしていかなければいけません。
多くの論点で法務省・警察庁・最高裁等から検討状況の説明がなされたものの、禁止命令のカウンセリング義務化、証拠開示範囲の限定、否認・黙秘の不利益扱い禁止の明文化等については、いずれも慎重な検討を要するとされ具体的な結論には至りませんでした。伊藤委員長は令和八年度予算中の裁判所・法務省所管の委嘱審査終了を宣言し、報告書作成を委員長に一任することとしました。
上記テーマに分類されなかった質疑応答です。
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必ず元の議事録本文もご確認ください。