内閣委員会では、重要電子計算機に対する不正な行為による被害の防止に関する法律案と関連法案が一括議題とされ、参考人の大澤淳氏、吉岡克成氏、高見澤將林氏、黒崎将広氏が意見を述べ、委員との質疑が行われました。主な論点は、アクセス・無害化措置の国際法上の位置付けと違法性阻却事由、警察と自衛隊の共同対処、事態認定の難しさ、通信情報の利用とプライバシー保護、サイバー通信情報監理委員会の独立性、人材の育成・確保と待遇、中小企業への支援でした。緒方委員、塩川委員、上村委員らが質問し、高見澤参考人は常続的な見直しと全国的な演習の定例化も提案しました。
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サイバーセキュリティー人材の育成・確保と待遇改善
サイバーセキュリティー人材の育成・確保と待遇改善について、参考人から意見が述べられました。吉岡克成参考人は、産学官が連携して人材を確保・育成する重要性を述べ、学生が学びを生かせる就職先が少ないことから、人材評価の仕組みが必要だと指摘しました。黒崎将広参考人は、人材確保が実効性の鍵だとし、サイバー国際法の専門家を欧米並みに増やすこと、警察・自衛隊の国際法教育訓練を長期的に行い大学も人材を提供すること、社会全体が当事者意識を持つ育成が必要だと述べました。大澤淳参考人は、オペレーターに国際法上の感覚を養う教育が必要とし、日本の待遇は米国初任給の7、8分の1程度であるため、教育段階から稼げるエコシステムが必要だと主張しました。イスラエルや北朝鮮が若年期から育成する例を挙げ、日本は集中的な養成をしていないとも述べました。高見澤將林参考人は、主要国では専門家への尊敬度が高く待遇も恵まれていると指摘し、政府では2〜3年の異動で分析者を失うため、長期専従と官民の流動性が必要だと述べました。また政治家が重要性を強く訴えるべきだとしました。4名とも育成・確保に賛成の立場です。
日本では、そういう点では、そういう集中的に人を養成するということが行われておりませんので、教育の段階からエコシステムを念頭に、最終的にキャリアパスで十分稼げるようなエコシステムの確立、これが必要かなというふうに思っております。
ですから、私は、そういう意味で、この仕事の重要性であるとか、それから、その分野については十年、二十年やってもいいんだというようなことが必要だと思いますし、また、民間に行って新たな環境の下でその能力を発揮できるようになりながら、また役所に戻ってくるとか、そこの、いわゆるエコシステムといいますか、人材の流動性を確保しなければいけない。
この点で、日本のサイバー国際法の専門家の数は、他国に比して十分であるとは言えず、欧米主要国並みを目指すべきと考えます。
そういった意味で、今後、そういった人材に対する評価をはっきりできるような仕組みですとかというものが出てきますと、より優秀な人材がサイバーセキュリティーに興味を持って取り組んでくれるのではないかというふうに思っております。
アクセス・無害化措置がサイバー攻撃の応酬によるエスカレーションや思わぬ被害を招くのではないかという懸念について議論されました。市來委員がこの懸念を質問したのに対し、黒崎将広参考人は、平素から二国間・多国間で信頼醸成を図ることが重要であり、政府が他国とのサイバー協議を継続することが懸念への対応上重要だと述べました。黒崎参考人は法案を枠組みとして肯定する賛成寄りの立場(スコア0.70)ですが、濫用防止の歯止めも要請しています。大澤淳参考人は、無害化措置は直ちにエスカレートしないとしつつ、米国が措置後に目的や理由を公表して相手の誤認を防いでいる例を挙げ、情報公開を重視しました(スコア0.60)。上村委員は、GGE報告書の信頼醸成措置を同盟国以外の関係国とも国連等の場で構築すべきだと指摘しました。提示された材料には、結論や決定事項は含まれていません。
そして、他国との応酬ということになりますと、やはり信頼醸成措置とか、二国間、マルチ、多国間、いろいろな、平素から、お互いの信頼関係、サイバーでの対処、お互いについてこういうことをするということを、可能な限り、ここも安全保障上のバランスを取りながら、考えながら、エスカレーションを避けていくということが重要になると思いますし、この法案はそれを可能にする枠組みだと考えております。
ですので、そういった、相手が確実にいますので、外国の組織的な主体、彼らは悪いことをやっていると分かっていますので、それに対して無害化措置をするということに関しては、一概にすぐエスカレーションするということはないだろうと思いますが、情報公開をしながら誤認を避けていくということが重要かなと思います。
サイバー攻撃への対処能力強化と防御側の課題について議論されました。吉岡克成参考人は、攻撃側に有利な非対称性が被害増大の根本原因だと指摘し、観測・分析の能力強化と検知・対処能力の強化は必須であり喫緊の課題だと述べました。一方で、攻撃インフラは多層化しており大学では入口しか見えず、テイクダウンには時間とコストを要することや、マルウェア解析は収集後15〜20分で開始できるものの異常検知はケースにより異なることも示し、対策の難しさにも言及しました。大澤淳参考人は、受動的防御には限界があり能動的防御が必要だと述べました。攻撃者は対応の難しい金曜夕方を狙い、現場のエンジニアは復旧まで土日深夜も対応していると説明し、復旧・レジリエンスや守る側の能力も必要としつつ、攻撃者への持続的関与は従来なく今回可能にすべきだとしました。高見澤参考人は、法案で完全には守れないため、被害の極小化と復旧・業務継続の備えも必要だと述べました。スタンスは吉岡参考人、大澤参考人ともに賛成寄り(0.75)です。
サイバー空間における情報収集能力と日本の現状課題について議論されました。高見澤將林参考人は、日本では情報収集・分析能力が軽視されており、主要国との間に大きな格差があると述べました。スタンスデータでは、同参考人は情報収集分析能力の軽視と情報共有の不備を課題として挙げ、能力強化の必要性を示唆する立場(賛成寄り、スコア0.80)とされています。提示された材料には、他の発言者の意見や結論・決定事項に関する記載はありません。
一方、日本においては、伝統的に情報収集、分析能力が軽視され、情報を共有する文化が育ちにくく、組織横断的な情報共有制度の不備もあって、やっと整ってまいりましたが、官と官、それから官と民、さらには民と民、そしてそれに加えて現役とOBが隔絶されてきた傾向がございます。
サイバー通信情報監理委員会の独立性・専門性の確保と実効性について、参考人から意見が述べられました。吉岡克成参考人は、独立性と専門性の確保を前提に、委員会へ十分な情報が提供されること、必要な権限とリソースが確保されることを求め、あわせて承認が形骸化しないようにすべきだと述べました。立場は賛成寄りで、スタンスのスコアは0.80です。高見澤將林参考人は、委員会には専門的で迅速な判断と、適切なガバナンスの双方が必要であると述べました。賛否は明確ではなく、スコアは0.60で中立に近い位置づけです。提示された範囲では、情報・権限・資源の確保、承認の形骸化の防止、迅速性とガバナンスの両立が論点として挙げられており、結論や決定事項は示されていません。
中小企業のサイバー攻撃対策と政府支援の在り方について議論されました。吉岡克成参考人は、中小企業は人的・技術的資源が不足しており、多くの攻撃はパスワードや更新といった基本対策の怠りが原因で、低コストで防げると述べました。そのうえで、チェックリストの普及と現状の認知活動が重要だとしました。また、最低限の人材確保には経営側の理解が必要であるとして、政府が経営層に働きかける施策を進めるよう求めました。上村委員は、中小企業の7割が組織的な取組を行っておらず、補助金の上限が150万円であることを挙げ、政府の財政支援が必要ではないかと質問しました。吉岡参考人は、コストだけでなく企業側の意識や支援制度の認知も不十分であるとし、資金支援に加えて周知の充実が必要だと答えました。河西委員は、AIエージェントを官民で安価に導入できる仕組みが理想だと述べました。吉岡参考人は、基本対策の徹底と周知、資金支援の併用を支持しており、政府支援に前向きな立場です。結論や決定事項は示されていません。
一般的には、被害が起きると急に大ごとになって対応し始めるというところがありまして、被害が起きるまではどうしても他人事というふうに思ってしまうところもありますので、資金的な面でのサポートに加えて、やはり周知という点を充実させるべきかというふうに感じます。
グレーゾーン事態が恒常的に生起する安全保障環境を背景に、事態認定の難しさが議論されました。緒方委員は、判断を待つうちに手遅れになる懸念を示し、後れを取らないための留意点を質問しました。高見澤將林参考人は、平素から官民連携で状況を把握し、他国の国家実行を踏まえたシミュレーション体制を整えるべきだと述べ、事態認定は政治家が平素から情報に接して迅速に判断することが要であり、総理を含む演練が重要だとしました。同参考人のスタンスは、対応強化に前向きな賛成寄り(0.65)です。大澤参考人は、米国が自衛権で出動し日本は警察権となるため、グレーゾーン段階では枠組みの違いが生じると認め、国際協力は国際司法共助によりカウンターパートの警察組織と連携して進むと述べました。黒崎将広氏は、日米の枠組みの違いを認め運用で調整するしかないとする中立的な立場(0.50)です。決定事項は示されていません。
内内通信を分析対象から除外することの影響と攻撃対処の効果が議論されました。黄川田委員は、攻撃関連通信の99.4%が国外発であるとして、内内通信を除外した場合の影響を質問しました。吉岡克成参考人は、国内を経由する攻撃もあり、内内通信の情報はセキュリティー上重要であると述べ、除外には否定的な立場を示しました。一方、高見澤参考人は、現行の形は諸外国の状況を踏まえたものであるとし、まず法案成立後に検証すべきだと述べました。提示された材料には、結論や決定事項に当たる内容は含まれていません。
そういった意味でも、内内の情報というのも、技術的な側面、セキュリティーの観点では、実は重要な部分であるというふうに思っております。
サイバー国際法の遵守をめぐり、国会がその履行を監視する役割と当事者意識について議論されました。黒崎将広参考人は、国会に加え、現場の警察官や自衛官、さらに国民も、国際法の履行を主体的に見ていくべきだと述べました。また、国会は当事者意識を持ち、国際法の誠実な履行の在り方を政府に提示する役割が重要であるとしました。スタンスデータでは、黒崎参考人は賛成寄り(スコア0.85)とされ、その根拠は、国会が国際法の履行を評価・監視する能力と役割を重視している点にあります。提示された材料の範囲では、他の発言者の見解や、結論・決定事項は示されていません。
ただ、しかしながら、そうはいいましても、国会が、サイバー空間における国民の生活とか安全というものを守るという当事者意識を持って、その時代に合った国際法の誠実な履行とは一体何なのかというものを政府にインプットするという役割はやはり重要なんだと思います。
国際法のうちタリン・マニュアルとGGE報告書の規範的価値と実効性が論点となりました。参考人の黒崎将広氏は、フランスの主権侵害に関する見解と他国の見解に差異があることについて、各国の見解が収れんする途上にあるためだと説明しました。タリン・マニュアルについては、法形式を持たないものの多くの国が参照しており、学術的・規範的価値があるとの立場です。GGE報告書についても、法的拘束力はないものの規範的価値があるとし、普遍的な枠組みとして国連の場が重要であると述べました。スタンスデータでは、黒崎氏はタリン・マニュアルとGGE報告書の規範的価値を認め、軽視すべきでないとして賛成の立場(スコア0.80)です。提示された材料には、結論や決定事項に当たる内容は含まれていません。
総会はそういう場でございますので、先生がおっしゃるように、そこで生まれる規範的なものというものはやはり我々は軽視してはいけないと思いますし、条約とかそういうものだけを見てはいけないということに関しては、完全に同意いたします。
情報セキュリティーとサイバーセキュリティーの概念整理について議論されました。市村委員は、情報セキュリティーの考え方に立ち返り、システム情報を含めて練り直すべきだと主張しました。吉岡克成参考人は、IoTなどサイバー空間で閉じない状況を踏まえ、周辺や物理世界まで含めた防御を考えるべきだと述べ、この方向に明確に同意する立場(スタンススコア0.75)を示しました。高見澤参考人は、データやシステムの把握と管理体制の強靱化が大前提であり、そのためには常時の更新が必要だと述べました。提示された材料の範囲では、結論や決定事項は示されていません。
先生がおっしゃるとおりに、サイバーの世界だけで閉じられない、そこまで含めての防御を考えるべきであるということは間違いないと思います。
情報戦・認知戦への対抗と、その定義のあり方が論点となりました。大澤淳参考人は、情報戦についても攻撃主体を特定し、公表や国際的非難によって対処できるとの認識を示しました。また、武力行使に相当するものは物理的破壊を伴うものとする従来の定義が、デジタル時代には通用しない面があると指摘しました。米国が大統領選への介入を主権侵害として反撃した事例を挙げ、情報戦や偽情報の捉え方を不断に検討すべきだと述べました。大澤参考人のスタンスは、情報戦への対処を肯定し定義の見直しや検討の必要性を主張する賛成寄り(スコア0.70)です。高見澤參考人は、認知戦や偽情報も含めて総合的に管理できる政府体制が必要だと述べました。提示された範囲では、結論や決定事項は示されていません。
情報戦も全く同じでございまして、攻撃主体を特定して、その攻撃主体に対して、その人がこういう悪い偽情報を流しているということを国民の前につまびらかにする、ないしは外国政府と一緒に国際的に非難をするという形での対処が考えられますので、今回の法案で技術的に痕跡が見つけられるようになりますと、同じような手法で情報戦の攻撃主体に対しても対応措置ができるというふうに考えております。
新たなサイバーセキュリティー司令塔組織の構築と実務体制の整備について、参考人の高見澤將林氏が意見を述べました。高見澤氏は、内閣サイバー官の新設により全般の体制強化が期待できるとし、サイバーセキュリティ戦略本部が全閣僚参加となることで、平時から責任ある意思決定が可能になると述べました。また、国家安全保障局の設置時のように、法案準備と並行して業務フロー、政策文書、情報フローを具体化すべきだと指摘しました。さらに、関係省庁との連携が必須であり、局長級・次官級が一緒に働けるワーキングリレーションシップが鍵になるとしました。高見澤氏のスタンスは賛成寄りで、体制強化への期待を示しつつ連携の実務整備を求める姿勢です。提示された材料には、結論や決定事項は含まれていません。
サイバーセキュリティー機関の一元化については、内閣サイバー官が新設され、国家安全保障局次長を兼ねることとされるなど、全般の体制が強化されることが期待されます。
機械的情報のみを収集・分析することで攻撃検知がどこまで有効かが論点となりました。吉岡克成参考人は、機械的情報だけでも、それがない場合と比べて検知でできることは相当増えると述べ、肯定的に評価しました(スタンススコア0.70)。高見澤將林参考人は、大量データの機械的分析は非常に効果があるとしたうえで、怪しい挙動を端緒として深掘りすべきだと述べ、賛成の立場を示しました(スタンススコア0.90)。両参考人とも機械的情報の分析の有効性を認める立場であり、反対や中立の立場の発言は提示されていません。このテーマに関する結論や決定事項は示されていません。
武力の行使に至らないサイバー攻撃への対応について、参考人の意見が述べられました。黒崎将広参考人は、本法案を支持する立場(賛否スコア0.75)で、従来は武力攻撃に至らない段階での未然防止が難しく、その隙間を埋めるのが本法案だと述べました。本法案は武力攻撃未満の事案への対処であり、公共秩序維持のための警察措置として比例原則に基づくと説明しました。また、武力行使の普遍的定義はなく、警察か自衛隊かよりも国が何を行うかが評価の決め手になるとしました。武力の行使は自衛権でなければ正当化できないため、濫用防止の歯止めをかけてエスカレーションを回避する必要があるとし、政府が即時強制による公共秩序維持と位置づけ、武力の行使ではない点が最も重要だと述べました。武力攻撃に至れば自衛権に基づき事態認定して対処する想定と理解しているとも述べました。大澤参考人は、日本は警察権の準用で対処しており、武力攻撃未満への自衛権行使は認められないと述べました。
これを埋めるのが今回の法案だというふうに考えています。
法案成立後の制度の定期的な見直しと柔軟な対応について議論されました。高見澤將林参考人は、運用の検証と対応を回す見直しサイクルのため制度の定期的見直しが不可欠であるとし、法案は施行まで時間がかかるため、並行して今できることを常に更新していく必要があると述べ、賛成の立場を示しました。大澤淳参考人は、攻撃の進化に合わせて法案の不足を不断に見直し、守れる領域を進化させるべきだと述べ、賛成の立場です。黒崎参考人は、選別対象となる機械的情報の範囲や基準を必要に応じて適宜見直すべきだと述べました。吉岡克成参考人は、法案成立後も十分な議論を経て具体化していく必要があると述べ、見直しへの直接的な言及は少ないものの、おおむね賛成の立場です。なお、本テーマに関して提示された材料には、結論や決定事項は含まれていません。
海外製情報機器への依存と国内基盤確立の必要性について議論されました。参考人の吉岡克成氏は、海外製IoT機器が多用され攻撃に悪用されている現状を認めています。そのうえで、海外製品そのものへの対処には限りがあるとしつつ、攻撃インフラへの対処を進めることで、間接的に攻撃を抑止できるとの見方を示しました。スタンスデータでは、吉岡氏のスコアは0.62で、やや賛成寄りの立場とされています。ただし、国内基盤の確立そのものについては言及がありませんでした。提示された材料の範囲では、このテーマに関する結論や決定事項は確認できません。
おっしゃるとおりで、私が主に専門として特に扱っているIoT機器の場合、国内の製品だけでなくて海外で作られたものが国内の中でも非常に多く使われていたり、それが攻撃に悪用されているという現状がございます。
無害化措置の程度の判断と比例原則の実装が論点となりました。菊池委員は、無害化の規模が妥当かをどこで判断できるのかを質問しました。吉岡克成参考人は、具体的措置は未議論としつつ、ピンポイントで停止できれば損害を抑えられるが事案次第で慎重さが必要だと述べました。また、正規プログラムに取りつく不正プログラムの無害化は正規機能に影響し得るため、事前分析で想定損害を考慮すべきとし、実施自体は否定しない条件付きの立場です。黒崎将広参考人は、公共秩序維持の観点から比例原則に基づき慎重に行う姿勢が武力行使でないというメッセージになると述べ、外務大臣との協議や委員会の承認という制度的歯止めも無視できないとして、運用の徹底を求める肯定的な立場です。大澤淳参考人は無害化措置を武器使用に近い概念と述べ、賛否は明確でなく中立的です。結論や決定事項は示されていません。
耐量子暗号への移行と次世代セキュリティー技術について、参考人の吉岡克成氏は、耐量子技術へ現行の仕組みから円滑に移行するための研究開発と制度が重要であると述べました。吉岡氏のスタンスは、0を反対、1を賛成とする尺度でスコア0.72であり、賛成寄りです。その根拠は、耐量子技術への移行を重要と位置づけ、研究開発と制度整備の必要性を述べている点にあります。提示された材料には、他の発言者の意見や、このテーマに関する結論・決定事項の記載はありません。
いかにそれをシームレスに現行のものからうまく移行していくかということが一つ重要になってくると思っておりまして
能動的サイバー防御法制の構築と国際法上の位置付けが論点となりました。黒崎将広参考人(賛成、スコア0.80)は、法案を熟慮された重要な第一歩と評価し、国際法上の模範事例となり得ると述べました。一方、上村委員は、能動的サイバー防御を政策化しているのは米英のみで他国は回復力重視との見方を示し、見解を質問しました。黒崎参考人は、ACDの捉え方は国ごとに異なり一律評価は困難であり、日米は武力の法的考え方が異なる別枠組みであると答えました。大澤淳参考人(賛成寄り、0.75)は、米国で2016年以降能動的防御が政策に反映されていると述べ、仏豪など米英以外にも同様の対応があり、明言するかは国により異なると説明しました。また法案の実効性確保と持続的関与の必要性にも言及しました。高見澤將林参考人(中立、0.60)は、日本の取組を最初の基本的ステップと位置付け、最先端の概念・技術の活用と環境認識が重要と述べました。吉岡克成参考人(賛成寄り、0.70)は、重大な危害の恐れがある場合の無害化を有効な対策になり得ると肯定しました。
法案それ自体は、様々な問題についての熟慮と配慮が行き届いた内容を有しており、日本のサイバー安全保障法制の重要な第一歩であるとともに、国際社会における重要な模範事例となる可能性を有したものと評価することができると思います。
ただ、我々今までやってこなかったのは、攻撃者に対して持続的に関与していくということは今まで政策上も対応策としてもやっておりませんでしたので、そこはきちっと今回の法案でできるようにする必要があるだろうというふうに思います。
人の生命、身体、財産に関わる重大な危害が発生し得る場合に、これらの攻撃インフラの一部にアクセスして機能を無害化するということで被害を未然に防ぐ又は軽減するということは、有効な対策になり得ると考えます。
ただ、私が非常に重要だというふうに思っておりますのは、実際の行動に当たって日本独自として何が必要かということを考えたときに、先ほど申し上げましたけれども、サイバーセキュリティーに関する世界最先端の概念、技術等を常に積極的に活用する、むしろこちらの方ではないか。
警察と自衛隊の共同によるシームレスな対処体制について議論されました。高見澤將林参考人(賛成寄り)は、共同措置の規定に意義を認め、情報共有と共同対応により迅速な対応が期待できると述べました。また、自衛隊は有事を想定した各国との情報交換を通じて技術や総合的情報を持つとし、制度の違いを前提に、平素の情報共有・人的往来・共同計画・リスク共有と政治決断の体制が重要だと指摘しました。大澤淳参考人(賛成寄り)は、日本で初めて警察と自衛隊が共同でサイバー攻撃に対応できる点に本法案の大きな意義があるとしました。米国ではFBIとサイバー軍が共同で活動し、フランス等も警察と軍が共同対応していると指摘し、早期の共同対処により武力攻撃事態へシームレスに移行できる一方、事態認定の迅速化が必要だと述べました。自衛隊は外国の攻撃手法の解析や相手のOSへの侵入技術を有すると推定しています。緒方委員は、警察権の最大限の拡大とその先の自衛権の間にシームが生じるのではないかと懸念を示しました。黒崎参考人は、日米で認定権が異なり、日本では閣議決定事項であるため、運用で調整するしかないと述べました。
自衛隊の出動要件をめぐり、国家公安委員会の同意と迅速性の関係が論点となりました。大澤淳参考人は、グレーゾーン事態に備えて自衛隊の出動要件を緩和する必要があると述べました。あわせて、国家公安委員会の同意や委員会の承認が迅速な対応の足かせになり得ると指摘しました。また、首相がすでに決定している以上、同意や承認を追加すればタイムラグが生じるとして、その必要性の再検討を求めました。スタンスデータでは、大澤参考人は賛成寄り(スコア0.80)で、根拠は、同意・承認が迅速対応の妨げとなること、および要件緩和と同意要否の再検討を主張している点とされています。提示された材料には他の発言者の意見や、結論・決定事項は含まれていません。
このうち、国家公安委員会の同意やサイバー情報通信監理委員会の承認は、サイバー攻撃に迅速に対応する必要があるグレーゾーン事態において、迅速な対応の足かせとなる可能性があり、自衛隊の出動要件について、より緩和をする必要があるというふうに考えております。
警察権による域外でのサイバー対処が、属地主義の原則とどう整合するかが論点となりました。大澤淳参考人は、警察権による域外のアクセスや無害化は執行管轄権の行使にあたり、属地主義に反し得ると述べました。また、諸外国は自衛権で行うのに対し、日本は警察権で域外措置を想定するため条件が異なると説明しました。大澤参考人は緊急避難等の理屈づけで域外対処を必要とする条件付きの立場です(スコア0.40)。塩川委員は、警察による域外措置は警察の質的変化にあたるのかと質問し、属地主義違反の可能性も指摘しました。黒崎将広参考人は、国際法上は警察か軍かで区別されないとしたうえで、警察庁に域外任務を付与することは国内的に画期的であり重要だと評価し、賛成寄りの立場です(スコア0.75)。会議では結論や決定事項は示されていません。
通信情報の利用とプライバシー保護のバランスについて、参考人から意見が述べられました。吉岡克成参考人は、通信情報の利用は有効である一方、濫用された場合にはプライバシー侵害の懸念があると述べました。通信の秘密に配慮しつつ利用することが防御に有益であるとして、条件付きで賛成の立場です。黒崎将広参考人は、安全保障と人権保障の適正なバランスを第一の課題とし、法案は国際基準より抑制的であると評価しました。立場は賛成寄りですが、表現は控えめで限定的です。大澤淳参考人は、権利の制約を認めつつも、通信情報の利用は公共の福祉のため必要な措置であると述べ、概ね賛成の立場を示しました。提示された材料には、重要な結論や決定事項に関する記述は含まれていません。
加えて、前述の攻撃側と防御側の非対称性を考えるとき、これらの活動に加えて、通信の秘密に十分に配慮した上で通信情報を利用するということは、重大なサイバー攻撃やその対策の端緒となり得る情報を得ることにつながり、攻撃側に有利なサイバー攻防において、防御側の大きな助けになると考えます。
本法案の成立で道が開かれる通信情報の利用、アクセス・無害化措置は、国民の権利を制約する側面があることは事実でございますけれども、サイバー空間における我が国の安全保障確保という公共の福祉のために必要な措置と考えております。
ただ、そうした制約の中にあっても、今回の法案に目を向けますと、機械的情報に係る非識別化措置や、サイバー通信情報監理委員会の関与はもちろんのこと、特に、いわゆる通信の本質的内容や内内通信を機械による選別と分析から除外するという点で、本法案は、既存の国際基準に比してより抑制的になるよう配慮されていると見ることはできると思います。
重要インフラ事業者との連携と情報共有体制について、高見澤参考人が説明を行いました。高見澤参考人は、基幹インフラ事業者との協定に基づく通信情報の取得や、事業者による届出・報告の仕組みを整理して示しました。また、リエゾン(連絡担当者)の設置については、法律上は明確に規定されておらず、今後の措置として行われるものと見込むと述べました。提示された材料には、他の発言者の発言やスタンス(賛成・反対・中立)に関するデータは含まれておらず、議論における賛否の対立や、結論・決定事項も確認できません。
重要電子計算機に対する不正な行為による被害の防止に関する法律案について、関連する両法案を一括議題とし、参考人4名の意見陳述の後に質疑を行う進行が示されました。参考人のうち大澤淳氏は両法案に賛成の立場で、立法事実3点と法案の課題3点を指摘し、警察と自衛隊の共同活動の意義を評価しました。また、ITネットワーク上の社会・経済活動を止めないことが守るべき対象だと述べました。吉岡克成氏は、重要インフラへの攻撃の未然防止・軽減が目的であり、法案に基づく対応は従来より効果が期待できるとして肯定的に評価しました。高見澤將林氏は、法案の意義はサイバー安全保障の理解と社会の強靱性向上にあるとし、基盤構築の重要なステップと評価する一方、万能ではないと留保を付けました。質疑では緒方委員が、アクセス・無害化が警察官職務執行法6条の2(立入り)に置かれている点について、7条の武器使用に近いのではないかと質問しました。大澤参考人は、アクセスにより証拠を掴んで攻撃者を特定することが重要であり、無害化は武器の使用に近い概念だと答えました。
参考人はいずれも法案の意義を基本的に評価しつつ、国際法上の整理、濫用防止の歯止め、人材確保、運用の継続的な見直しを課題として挙げました。会議として結論や決定事項は示されていません。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
必ず元の議事録本文もご確認ください。
○大岡委員長 ありがとうございました。 次に、黒崎参考人にお願いいたします。