衆議院内閣委員会において、日本学術会議を国の特別の機関から特殊法人へ移行させる日本学術会議法案について、立憲民主党・日本維新の会・国民民主党・れいわ新選組・日本共産党・無所属の委員が質疑を行い、参考人として光石衛・日本学術会議会長が出席した。
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日本学術会議の法人化による独立性・自律性の強化
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軍学共同を進める安倍官邸が学術会議の会員選考に介入をしたというのが出発点です。
菅義偉政権時の六名の任命拒否問題が法人化のきっかけになっていることは、これは客観的に見て明らかでありまして、その説明責任を果たさないまま、既に一連の手続は終了しているという答弁しか出てこないことは非常に残念に思います。
任命を拒否された当事者本人や推薦を行った日本学術会議に対してですら何ら説明していないことは重大だと私は考えています。
すなわち、更にその前の、六月の段階で、ということは、菅政権ではなくて安倍政権ですね、安倍政権の段階で任命拒否が実質的には決まっていたのではないか、政府が介入していたのではないかということが指摘をされているから、今回の本法案の審議に際して、どういうことがあったのかということをもう一度よくお確かめいただきたいという趣旨で申し上げています。
少なくとも、推薦名簿で出された人数そのまま、あるまま任命をしておるということが続いておったわけでございますので、この令和二年はそういう状態ではなかったというふうに認識しております。
内閣総理大臣が、当時の内閣総理大臣が、俯瞰的な活動を確保する観点から判断を行ったものでございまして、憲法十五条第一項の規定に明らかにされているとおり、公務員の選定、罷免権が国民固有の権利であるという考え方に照らせば、国家公務員である日本学術会議の会員の任命に当たって、任命権者である内閣総理大臣が学術会議の推薦どおりに任命しなければならないというわけではないと考えており、このことは、これまでも答弁しているとおり、選挙制から推薦、任命という形に変わったその段階から、まさに一貫した考えであると認識をしております。
果たして、この二〇二〇年の十月、推薦された百五名のうち六名について任命を拒否した件に関して、明らかにしたい点なんですけれども、まず、当該任命拒否の法的根拠及びその根拠となる文書というのは存在するのでしょうか。
石井智恵委員(国民民主党)が、日本学術会議が定めるナショナルアカデミーの五要件(学術的代表地位・公的資格・安定財政基盤・活動面での政府からの独立・会員選考の自主性)について本法案が充足しているか政府に質した。笹川政府参考人は、法人化によって五要件は結果的に押さえた設計になっているとし、独立性・代表地位・財政支援・会員の自律的選考いずれも担保されると主張した。山岸一生委員は、アメリカ・イギリス・ドイツ・フランスの先進四か国のアカデミーと比較し、会員選考への政府不関与・独立性・業務評価非実施の三点において先進民主主義国型の仕組みであるのに対し、本法案では政府関与が排除されない懸念から中ロ型に近づくのではないかと指摘した。光石会長(参考人)は、五要件全てを満たす特殊法人を求めており、現法案では独立性要件に懸念があることを示唆した。
普通に考えれば、国の組織であったものが、先進四か国の国のように、国から独立をする、会員選考に国は関与しないという状況になって、独立という文言を法律に書かずとも、もう機能、組織そのものが明らかに独立している状況になるとなれば、普通に考えれば、先進四か国の在り方に近づくと考えるのが普通ではないかなと思っております。
今回の改正によって日本は、実は前者から後者の方に近づいてしまうのではないか、はっきり申し上げれば、民主主義国体制から権威主義国家のナショナルアカデミーのような仕組みに近づいてしまうのではないかという懸念を私は持っております。
仮に国の機関以外の設置形態を採用するとすれば、個別の法律を制定して、ナショナルアカデミーが満たすべき五要件全てを満たす特殊法人を考える余地ではないとしているところでございます。
本法案は、ナショナルアカデミーとしてこの五要件を満たしているのかどうか、改めて政府の見解をお聞かせいただけますでしょうか。
伊東信久委員(日本維新の会)は、選定助言委員会の構成基準・議事録公開・公募制導入の可能性などを確認し、透明性確保のための制度設計を求めた。政府参考人は、選定助言委員会の委員は学術会議の総会が選任するため政府は一切関与しないと説明し、議事録公開や選考過程の明示は法律上の要請があるとしたが、具体的な公開内容は学術会議が判断すると述べた。坂井大臣は、選定助言委員会は個別の会員選考には意見を言わないことが条文上明確であり、意見に法的拘束力もなく、総会が会員を選任するため政府関与はないと主張した。梅谷守委員(立憲民主党)は、選定助言委員会の規定自体が多段階の外部関与であり、予算査定を通じた独立性侵害になると批判し、規定の削除を求めたが、大臣は法案の内容がベストとして応じなかった。
学術会議は、御自身が、この選定助言委員会の規定を削除する修正を求めていますが、大臣、削除しませんか。
選定助言委員会でありますが、個別の選考につきましては選定助言委員会は意見を言わないということも条文上明らかにしているところでございますので、その前に、大体その委員自体も総会が選任をするという形になっておりまして、意見に法的な拘束力はないということになっておりますから、ここは、そういった意味での影響力はないということを担保しているということでございます。
やはりこの委員会の活動の透明性を高めるということは重要だと思うんです。選定助言委員会に対する懸念を払拭するためには、やはり今申し上げた議事録の公表、委員会の活動の透明性を高めるために、有識者懇談会を含めて、政府ではどのような議論が行われましたでしょうか。
学術会議の国民への情報発信不足とその改善策について複数の委員が質問した。伊東信久委員(日本維新の会)は、個々の研究者の取組が社会に浸透していないのは政府の広報不足も一因であると指摘した。光石会長(参考人)は、社会の役に立っていないとの批判に対し、提言等の発信実績を説明しつつ、国民に分かりやすく伝えるための情報発信の工夫が必要であると自ら認め、アクションプランに基づく改革を誓約した。坂井大臣は、研究成果が政策に反映され国民生活に影響することを実感できるよう、情報発信と社会への反映が重要と述べた。石井智恵委員(国民民主党)は、若者向け情報発信や国民との対話強化を積極的に求め、政府参考人は高校生向け講演会・サイエンスカフェ・学生パネルディスカッションなど既存の取組を紹介した。
特に、これから若者に向けた情報発信も必要だというふうに思っております。
国民に分かりやすく私たちの活動を知っていただくための情報発信につきましても、更に工夫して取り組んでいかなければならないと考えております。
実際に、そこで研究をしていただいた成果が、実際に社会に反映をされて、我々の生活に影響を及ぼすというような形で、我々が実際にそれで生活がよくなる、変わっていくということを実感していただくような、そういった状況をつくっていただきたいな、こう思っております。
なかなかそれが社会に浸透していないというのは、学術会議の発信というよりも、やはり政府のそういった広報もちょっと足らないんじゃないかなという気もしているんですね。
現行法の前文(「科学が文化国家の基礎」「我が国の平和的復興」等を掲げ、戦争反省に立つ設立趣旨を記述)が本法案で削除されたことをめぐり、継続性・理念の断絶が議論された。坂井大臣は、前文の理念は新法の基本理念(「学術に関する知見が人類共有の知的資源」「経済社会の健全な発展」)に包含・拡大継承されており、継続性は失われないと主張した。梅谷守委員(立憲民主党)は、学術会議自身が前文の維持を修正要求として決議しているにもかかわらず、政府が一方的に「変わらない」と断定するのはおかしいと強く批判し、時代に合わせた表現修正でよいので前文を残すよう求めた。塩川鉄也委員(日本共産党)は、前文削除によって平和・文化の理念が消え、1949年発会式での戦争反省に立つ科学者の決意という学術会議の原点を投げ捨てることになると強く批判した。
石井智恵委員(国民民主党)が、現行法では会員は国家公務員の特別職のため日本国籍が必要だが、特殊法人化後は外国人が会員になれるかを確認した。笹川政府参考人は、法人化に伴い公務員でなくなるため、外国人会員への選任が制度的に可能になると答弁した。石井委員は国際連携の観点から肯定的に評価し、具体的な採用手順は学術会議が判断するとの説明を受けた。坂井大臣も、外国人会員採用が可能になることを法人化のメリットの一つとして言及した。
法人化が独立性・自律性の強化につながるかどうかが会議全体を通じた最大の争点となった。坂井大臣は、法人化によって組織面でも独立性が明確になり、先進四か国と同様に政府とは別の立場で活動できると主張した。これに対し、市來伴子委員(立憲民主党)は、独立性が担保されない法案内容について学術会議の理解を得ずに押し通すのは間違いと批判。梅谷守委員(立憲民主党)は、学術会議の理解なしに解体・再編を進めることは日本学術会議法三条違反の疑いがあると強く指摘した。塩川鉄也委員(日本共産党)は、現行法の下で独立性・自律性を高めればよく、七十六年の歴史を持つ現行学術会議を廃止することは歴史の否定だと主張した。光石会長(参考人)は、法人化自体への賛否を示さず、よりよい役割発揮ができれば形態は問わないとしながら、独立性・財政基盤について懸念を表明した。上村英明委員(れいわ新選組)は、外部評価や外部人材導入の必要性論は筋違いであり、科学者が真理追求で培った知見を生かす仕組みこそ重要だと批判。緒方林太郎委員(無所属)は、監事・評価委員会等の仕組みが自粛効果を招き独立性を損なうと懸念を表明した。
現行の組織の下で独立性、自律性を高める措置を取ればいいんじゃないのかと聞いているんですが、もう一度。
法人化によって、学術会議の独立性が組織面でも明確になりますので、海外アカデミーと同様に、政府とは完全に別の立場で活動できるようになりますし、また、条文にも、日本学術会議の自主性、自律性に常に配慮しなければならない旨も明記しております。
学術会議の理解を得ずに、一方的に解体出直しというか解体を決める、こんなやり方自体が、日本学術会議法の保障する独立性を脅かす行為であって、先ほど申し上げた日本学術会議法三条違反の疑いすらある、私はこのことを指摘をしておきます。
学術会議の理解なしにこういった法案を押し通すのは間違っている、そして、禍根を残すものでしかないと申し上げておきたいと思います。
外部評価が必要だとか、外部の人たちがどう入るか、入らないと学術会議が広い意味での社会的貢献ができないんじゃないかという議論は筋違いだというふうに思います。
この仕組みの中で萎縮効果が働かないというのを論理的に説明いただければと思います。
これまで日本学術会議は、法人化について賛成とも反対とも申し上げておらず、よりよい役割を発揮できるのであれば形態は特には問わないという回答をしております。
独立性を強化するための特殊法人ということで間違いないということでございますね。
本法案が現行法の「国庫の負担」から「補助することができる」という補助金方式に変更したことをめぐり、安定的財政基盤の確保が議論された。梅谷守委員(立憲民主党)は、補助金規定は独立行政法人の交付金より保障が劣り、予算措置を通じた独立性への干渉の懸念が払拭できないと批判し、独法の交付金に劣らない財源保障への修正を求めた。坂井大臣は、補助金方式でも必要な財政支援は行われ、学術会議の活動を支えていくと主張した。光石会長(参考人)は、補助金方式では安定・自律した活動が困難になる懸念があり、財政基盤が明確でないため懸念が完全に払拭されていないと表明した。上村英明委員(れいわ新選組)も、日本では安定的な政府財政基盤なしに学術会議が機能しないとして、外部資金化への懸念を示した。
本法案の規定は、独立行政法人の必要な金額の全部又は一部を交付できるとする財源規定よりも更に保障の程度が劣るんですよ。
こうした例は少ないんだとおっしゃったんですけれども、これは私の質疑で今まで述べたと思いますけれども、人権の分野は国内人権機関というものをつくるように運動がずっと続いていたんですけれども、国内人権機関というのは、政府の機関でありながら、なぜ大事かというと、これは学術会議が言っている、こうした公的な地位というものが学術会議には必要だからです。
ナショナルアカデミーとしての安定かつ自律した活動をすることが非常に困難になるのではないかとの懸念がございます。
学術会議に関する経費については、これまでも予算編成過程のプロセスを経て必要な金額が措置されてきたところであり、今後も必要な財政的支援は行っていくことになります。
内閣総理大臣が任命する監事の権限の強さと独立性への影響が複数の委員から追及された。市來伴子委員(立憲民主党)は、他の特殊法人との比較において、総会の議決を経ず、かつ会長等に再任制限がある一方で監事には再任制限がないなど、監事の権限が他法人より強いと批判した。緒方林太郎委員(無所属)は、監事が会長を飛ばして直接総理に意見提出できる仕組みは監事の忠誠心が総理に向かい萎縮効果を招くと批判した。坂井大臣は、監事は法人のために忠実に職務を遂行する義務があり、任命権者のために動くものではないと主張した。光石会長(参考人)は、内閣総理大臣任命の評価委員会が科学的助言の中立性に疑義を生じさせかねないとの懸念を表明した。
いや、そういうルールはないけれども、今回の学術会議は独立性を担保することが最重要ですよねということが言われているわけじゃないですか。それなのに、内閣府に関わっている、しかも内閣総理大臣の指名する者が監事に就けば、独立性が毀損されますよねということなんです。
監事が総理の意を忖度して、会議の在り方がけしからぬと御注進できることになるんじゃないですかね。
内閣総理大臣の任命による評価委員が、これらについて評価し、意見を述べることとなると、科学的根拠に基づく助言の中立性に疑義を生じさせかねないのではないかという懸念があります。
監事には法令や規則を遵守し、法人、つまり今回、学術会議のため忠実に職務を遂行する義務が課されているところでございまして、監事は任命権者のために業務を行うものではありません。
野党各委員は、2020年の任命拒否問題を法案の出発点と位置づけ、立法事実の不在・学術会議との不十分な合意形成・前文削除による理念断絶・監事権限や補助金方式を通じた独立性侵害の懸念を多角的に指摘した。坂井国務大臣は、法人化によって独立性が組織面でも明確となり先進四か国と同様の在り方になると主張し、法案がベストとして修正要求に応じなかったが、複数の資料提出要求が理事会協議に付された。光石会長(参考人)は、法人化の賛否は示さないとしつつ、財政基盤・独立性・プロセスについて懸念が払拭されていないとの立場を維持した。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
必ず元の議事録本文もご確認ください。