参議院消費者問題に関する特別委員会において、公益通報者保護法の一部を改正する法律案について質疑が行われ、フリーランスの保護対象追加、解雇・懲戒への刑事罰導入および立証責任転換を中心とした改正内容の意義や実効性確保策が幅広く議論された。
本会議での議論の要点をAIが要約したものです。
今回の改正でフリーランス(特定受託業務事業者)が公益通報者の範囲に新たに加えられた点について議論されました。上野通子委員(自民)はこれを改正の目玉の一つと位置づけ、委託元事業者およびフリーランス双方への周知徹底と通報窓口の整備・調査実施を要望しました。伊東良孝大臣は、フリーランスの多くが労働者と同様に弱い立場にあり取引先の不正を目撃し得る立場にあるとして、保護対象への追加を説明しました。高橋次郎委員(公明)は、フリーランスは研修機会が少ないため周知方法の工夫が必要と指摘し、加盟団体経由の周知や消費者庁の相談ダイヤルの認知促進を求めました。藤本武士政府参考人は、解説動画・リーフレット作成やデジタルサイネージ広告のほか、フリーランス団体や業所管省庁との連携による周知を進める方針を示しました。
今回の法改正では、その多くが労働者に準ずる弱い立場にあるフリーランスを公益通報者の範囲に含めるほか、公益通報を理由とする解雇、懲戒に対する刑事罰の導入や立証責任...
今の御説明の四番目になるんでしょうか、その中に、一般職の国家公務員や地方公務員に対する不利益の取扱いも禁止されたり、違反して分限免職又は懲戒処分にした者に対して...
今回の法改正、フリーランスの方が入ったということを考えると前進をしたというふうに思います。
公益通報を理由とする配置転換を法定指針に明示し不利益取扱いの抑止力を高める方針について議論されました。伊東大臣は、配置転換を法定指針に禁止される不利益取扱いの例として明示し周知することを検討していると述べ、これにより公益通報者保護法が裁判で参照されやすくなり制度の実効性が向上すると説明しました。田村まみ委員(国民民主)は、体制整備義務の周知が進まない根本原因は法目的の厳格解釈と対象法令の狭さにあると批判し、現行の枠組みを深化させるだけでは不十分と主張しました。石川大我委員(立憲民主)は、体制整備義務が徹底されていない実態を問題視し、制度自体を使いやすくした上で周知すべきと訴えました。
通報後一年以内の解雇または懲戒について公益通報を理由とすることの立証責任を事業者に転換する規定について議論されました。進藤金日子委員(自民)は、令和二年改正では実現できなかったこの転換が今回踏み込んだ内容となったとしてその意義を確認しました。藤本政府参考人は、民事訴訟の原則の例外であるが、通報の公益性と労働訴訟実務上の実態を踏まえ許容されるとし、懲戒に関して立証責任を転換している他の労働法令は現状存在しないと説明しました。石川委員は解雇・懲戒への転換を支持しつつ、配置転換にも拡大すべきと主張しました。伊東大臣は、メンバーシップ型雇用における配置転換の広い裁量と他の労働法制との均衡を理由に配置転換への拡大は困難と繰り返し説明しました。
公益通報を理由とする解雇または懲戒に対して刑事罰(法人に対し三千万円以下の罰金等)を導入することが今回改正の核心として議論されました。上野委員は、一般職の国家公務員・地方公務員に対する不利益取扱い禁止と直罰導入を重要な保護強化と評価しました。伊東大臣は、解雇・懲戒への刑事罰導入および立証責任転換をもって法の大幅な見直しを行うものと位置づけ、公益通報者が裁判で救済されやすくなることを期待すると述べました。松沢成文委員(維新)は、この点を含めて今回の改正を高く評価しつつ、付加金制度・報奨金制度の導入という更なる経済的インセンティブの追加を提案しました。高橋委員は、三千万円以下の罰金が企業に与える影響と抑止効果のバランスについて確認し、今後の検証を求めました。
制度全体の実効性に関して複数の観点から議論されました。伊東大臣は、今回の改正により事業者の従事者指定義務違反への行政措置権限強化、刑事罰導入、立証責任転換等で実効性が向上するとし、周知徹底に努めると表明しました。田村委員は、法目的の厳格解釈と対象法令の狭さが実効性を根本的に阻んでいると強く批判し、この前提を変えない限り何度改正しても実効性は上がらないと主張しました。石川委員は制度の認知度が低い(「よく知っている」が11.9%)現状を示し、制度自体を使いやすくした上での周知が必要と述べました。松沢委員は通報先の多様化・付加金制度・報奨金制度の導入により実効性をさらに高めるべきと提案しました。大門実紀史委員(共産)は、地方自治体における問題事例を複数提示し、消費者庁がより積極的な指導を行うよう求めました。
ここの議論が進まないと、正直、この先の質問をしても、私はこの公益通報者保護法が多くの人たちに周知をされて活用されていくということにはつながらないというふうに正直...
本来は制度自体を使いやすいものにした上で周知をしなければなりません。
消費者庁としては、今回の法改正後の公益通報者保護制度が実効的に運用されるよう、制度の内容について事業者及び労働者等に対する周知を徹底し、制度の普及と浸透に努めて...
逆に言うと、これがあるので、これを恐れて通報できない人がたくさんいらっしゃるわけですね。だから、通報できるような要件、具体的に、できないから始めるんじゃなくて、...
私は、これくらいのインセンティブ与えないと、なかなかこの実効性は上がらないんじゃないかというふうにも考えておりまして、この報奨金制度は海外でもかなりやっているの...
田村委員は、現行法が国民の生命・身体・財産の保護を直接目的とする法律に対象を限定していることが、法の周知・活用が進まない根本原因の一つであると主張しました。制定当初の食品偽装・リコール隠しという端緒にこだわり過ぎていると指摘し、例えば下請法・独占禁止法関連のハラスメント行為など対象法令を拡大することが労務費の適切な価格転嫁など取引適正化にも資するとして、有識者検討会でこの議論を正面から行うよう強く求めました。藤本政府参考人は、現状では体制整備・不利益取扱い抑止等の課題への対処が優先であり、対象法令の見直しは将来の状況変化によりあり得るとの認識を示すにとどまりました。
そもそも今ある範囲での深化をさせようというところに無理があるんじゃないかという質問をしているわけなんですよね。
齋藤元彦兵庫県知事が体制整備義務の解釈について消費者庁の公式見解と異なる発言を繰り返しているとして、消費者庁の対応が議論されました。伊東大臣は、消費者庁が四月八日に兵庫県へ法定指針の解釈(二号・三号通報者も含まれる旨)を一般的助言として伝達し、五月十四日に兵庫県事務方から「知事の法解釈と消費者庁の見解にそごはない」旨の確認を得たとして、現段階でさらなる対応は検討していないと表明しました。大椿ゆうこ委員(社民)は、一般的助言では齋藤知事に届いていないとして地方自治法に基づく技術的助言の実施を強く要求しましたが、大臣は地方自治の観点から県議会・県民の判断に委ねるべきとして応じませんでした。大門委員も、知事が依然として独自解釈を発信し続けていることへの毅然とした対応を求め、担当大臣として政治的判断を示すよう促しましたが、大臣は同様の立場を維持しました。
地方自治体における公益通報者保護の問題について、大椿委員および大門委員がそれぞれ事例を挙げながら消費者庁の積極的関与を求めました。大椿委員は、公益通報者保護法に基づく体制整備義務について地方公共団体に対し技術的助言を行うことが可能かを確認し(大臣は「可能」と答弁)、兵庫県知事案件での実施を求めました。大門委員は、福島県国見町・和歌山市・京都市における通報者への不当処分事例を提示し、公益通報者保護法第十五条の指導権限が地方自治体には適用除外(第二十条)となっている現状を指摘した上で、消費者庁が通報対応ガイドラインに基づきより積極的な助言・指導を行うべきと主張しました。藤本政府参考人は、実態調査の結果を踏まえたきめ細やかな情報提供や研修実施に取り組む方針を示しました。
高橋委員は、消費者庁の令和五年度実態調査において医療・福祉分野の内部通報制度導入割合が三三・五%と全体(七一・九%)に比べ著しく低いことを指摘し、この分野での導入率向上に向けた措置を求めました。藤本政府参考人は、厚生労働省と連携して医療・福祉分野の関係団体へ体制整備の周知を図っていると説明し、引き続き導入状況を調査分析して必要な働きかけを行うと述べました。
こうした観点から考えると、医療・福祉分野への内部通報制度の導入をしっかり上げるべきではないかというふうに思います。
公益通報に付随する資料の収集・持ち出し行為を一定の要件の下で免責する規定の導入について議論されました。大椿委員は、事業者が外部への口外を制限できるとすれば通報者は証拠資料の持ち出しを余儀なくされるとして、通報のために必要で社会的相当性を逸脱せず通報以外の目的に使用しない資料の収集・持ち出しについて免責規定を導入すべきと主張しました。藤本政府参考人は、外部通報には必ずしも証拠資料の提示が求められていない上、資料の収集・持ち出しは事業者の情報管理や組織秩序に悪影響を及ぼす可能性があるとして現状では規定導入は困難とし、事案ごとの総合勘案が妥当と回答しました。大門委員は、資料持ち出しを理由とする懲戒処分を無効とした裁判例が複数あることを踏まえ、予測可能性の観点から次の改正での免責要件の法定化を求めました。藤本政府参考人は一律の要件設定には課題が多いとしながらも、検討すべき論点として認識していることを示しました。
改正案で新設される通報妨害行為および通報者探索行為の禁止規定について議論されました。大椿委員は、「正当な理由」の範囲が広く解釈されると三号通報(報道機関等への通報)の実質的禁止につながるのではないかと懸念を示し、正当な理由を限定的に解釈するよう求めました。伊東大臣は、正当な理由は例外的かつ限定的な場合にとどめるべきとした上で、特段の根拠なく単なる思い込みで報道機関に通報しないよう求める行為が正当な理由に該当し得る例を示し、三号通報の実質的禁止にはならないと説明しました。高橋委員は、通報妨害・通報者探索の禁止により通報をちゅうちょする要因が払拭され、事業者の自浄機能発揮につながると評価しました。
配置転換への立証責任転換の是非が最も議論を集めたテーマの一つでした。石川委員は、実際の相談事例では配置転換・人事評価への不満が多く、解雇・懲戒のみへの転換では不利益な配置転換がむしろ促進されるおそれがあるとして、配置転換への拡大を強く求めました。田村委員は、配置転換が通報後の主な嫌がらせ手段であることは明白であり、メンバーシップ型雇用を理由に対応しないのでは三年後の見直しでも進展しないと批判し、必ず対応すべきと主張しました。伊東大臣および藤本政府参考人は、メンバーシップ型雇用の下で配置転換には事業者の広い裁量が認められており、他の労働法制(男女雇用機会均等法の妊娠中解雇条項のみ立証責任転換あり)との均衡を欠くとして、現状では配置転換への拡大は困難と繰り返し説明しました。一方で、藤本政府参考人は、雇用慣行が変わらない限り不可能とまでは考えていないとして、今後の立法事実・雇用慣行の変化を注視すると述べました。
与党・野党各委員ともに今回の改正を一定程度評価しつつも、制度の認知度・活用率の低さ、対象法令の範囲の狭さ、配置転換への立証責任転換の見送り、資料持ち出し免責の未整備、兵庫県知事問題への消費者庁の対応姿勢など多くの課題を指摘した。附則の検討条項が施行後五年から三年に短縮されたことを踏まえ、各委員から立法事実の蓄積と次回改正に向けた継続的・前向きな検討を強く求める声が相次いだ。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
必ず元の議事録本文もご確認ください。
○上野通子君 自由民主党の上野通子でございます。本日は質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。 早速でございますが、公益通報者保護法の一部を改正する法律案について質問に入らせていただきたいと思います。 この公益通報者保護法は、二〇〇四年、平成十六年に制定され、公益通報を行った本人を保護する法律案であり、通報したことを理由に解雇されたり不利益な扱いを受けるようなことのないよう保護す...
○政府参考人(藤本武士君) お答えいたします。 平成十二年頃から、事業者による食品偽装事件、リコール隠し事件などが事業者に勤務する労働者からの通報を契機として明らかになったことなどを背景に、平成十六年に公益通報者保護法が制定されました。 その後、令和二年の法改正によりまして、事業者が公益通報に適切に対応するための体制整備義務等が設置をされました。 しかしながら、改正法施行後において発生...
| モデル | Claude (Anthropic) |
|---|---|
| 要約方式 | 抽出+要約 |
| 対象範囲 | 議事録 全文 (約54,403文字) |
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