参議院法務委員会において、裁判所職員定員法の一部改正案(裁判官以外の職員を四十七人減員)が審議され、多数をもって可決された。審議では、定員管理の在り方にとどまらず、家裁調査官の人員不足、審理期間の長期化、デジタル化の現場負担、離婚後共同親権の施行準備、訟務検事制度の問題、袴田事件と再審制度、国際人権研修の充実など、司法全般にわたる幅広い論点が取り上げられた。
本会議での議論の要点をAIが要約したものです。
袴田事件をめぐり、検事総長談話の内容と検察の実際の対応との矛盾が議論されました。鈴木宗男氏(賛成寄り)は、検察が「立証は可能」としながら抗告を断念した矛盾を繰り返し指摘し、「立証できる自信があるなら抗告すればよかった」と談話の訂正を求めました。また、検事総長の委員会出席を強く要請しました。福島みずほ氏(賛成寄り)は、袴田事件について集中審議の実施と検事総長の出席を委員長に求めました。鈴木馨祐法務大臣(中立)は、談話は不控訴の理由と過程を説明するためのものであり、その後、静岡検事正が袴田氏に謝罪・犯人視しないと伝えたことが現在の検察の立場だと説明。談話訂正の指示は検事総長への指揮になじまないとしつつ、再審制度の改善のため法制審に諮問したと述べました。委員長は両者の要請について後刻理事会で協議するとしました。
ならば、大臣、この検事総長談話の立証できるというのは、これは談話としては適切でないと指導するのが筋じゃないですか。
袴田事件に関して集中審議を行っていただくよう強く申し上げます。
その点につきましては、正直この個別の事件について、これがどういうものであるか、どういう判断をするべきなのかと、そういったことを私として、検事総長に対してそういっ...
仁比聡平氏(反対寄り)は、反対討論において、裁判手続のデジタル化が現場で効率化どころか業務を増やしている実態を指摘しました。具体的には、「システムがフリーズしてやり直し」「オンライン弁論を書記官二人掛かりで準備して通信不良が解消できなかった」などの声を紹介し、また法改正による新制度対応でも「これでは職場が崩壊する」という悲鳴が上がっていると述べ、本法案への反対理由の一つとして位置付けました。
現在、裁判手続のデジタル化が進められていますが、現場の事務官からは、システムがフリーズしてやり直し、オンライン弁論を書記官二人掛かりで準備して結局通信不良が解消...
福島みずほ氏(賛成寄り)は、長野家裁佐久支部で家事事件が二千件を超えるにもかかわらず調査官が常駐しておらず、裁判官がいない出張所もあるとして、地方裁判所の体制充実を強く求めました。「裁判官や調査官がいないなんて裁判所じゃない」と訴え、増員を要請しました。谷合正明氏(賛成寄り)は、地域司法充実のための協議会連合会が発足していることを踏まえ、「全国で均質の司法サービスの体制整備についてしっかり図っていただきたい」と最高裁に求めました。最高裁(小野寺総務局長)は、人口動態・交通事情・事件数動向やデジタル化の進展も視野に入れながら、全国で均質な司法サービスを提供できるよう体制整備に努めると応じました。
家裁調査官の人員不足は複数の議員から多角的に議論されました。福島みずほ氏(賛成寄り)は、衆参両院の附帯決議で増員が求められているにもかかわらず全国でわずか五名の増員にとどまることを「あり得ない」と強く批判し、増員継続を求めました。仁比聡平氏(賛成寄り)は、少年事件が令和四年から令和六年にかけて急増しており、現有人員のやりくりで対応できるという最高裁の説明を「現場の声を全く聞いていない」と批判。非合意共同親権導入に向けて少なくとも百名規模の増員が必要と主張しました。川合孝典氏(賛成寄り)は、定量的な労働時間管理が行われていない現状では適正人員の判断そのものができないと指摘し、「定性的な判断だけで十年後も同じことの繰り返しになる」と抜本的な見直しを求めました。谷合正明氏(賛成寄り)は、調査官一人当たりの事件数が過重との指摘を踏まえ、体制整備の充実を求めました。最高裁は、少年事件が中長期的には大幅減少であること、事務分担の見直しで対応可能との立場を維持しました。
谷合正明氏(賛成寄り)は、令和五年の最高裁大法廷決定で性同一性障害特例法の四号要件(生殖腺要件)が違憲とされて以降、性別変更審判の件数が約四九%増加(令和五年九百三十四件→令和六年千三百九十四件)していることを確認した上で、「四号要件は法文上速やかな削除が必要」と明言し、特例法改正の必要性を主張しました。また、審判申立ての男女比ではFtoMが約四倍多いこと、却下件数も増加していることを数字で確認しました。法務省(竹内民事局長)は、違憲決定を厳粛に受け止め既に事務連絡を発出して運用対応済みとしつつ、特例法改正の在り方については様々な考え方があるとして、関係省庁・立法府と連携して適切に対応すると述べました。
まず、特例法のこの四号要件、これ違憲判断されたものでありますけれども、これは法文上速やかな削除が必要であるというふうに思っております。
古庄玄知氏(賛成寄り)は、平成十五年に裁判の迅速化に関する法律が制定されたにもかかわらず、民事第一審の平均審理期間が制定前の八・八か月から九・二か月に延び、家事調停事件も三・九か月から六・八か月と約倍増している現状を示し、「迅速だと考えている人は誰もいない」と批判しました。また、「裁判に時間がかかりすぎる」を理由に裁判提起をちゅうちょする国民が多いという統計に触れ、裁判官を大幅増員して一人当たりの事件数を減らすべきと主張しました。最高裁(小野寺局長)は、複雑困難な民事事件が高水準にあること、審理運営の改善・工夫が重要と述べ、現時点では裁判官増員が必要な状況にないとの立場を示しました。
裁判を起こすことにちゅうちょするかどうかというので、もう半分以上の人が裁判を起こすことにはちゅうちょすると、そういう統計があります。ちゅうちょの原因は何かという...
福島みずほ氏(賛成寄り)は、女性差別撤廃委員会の勧告(パラグラフ四十)を引用し、裁判官に対して雇用差別やジェンダーバイアスへの異議申立てに際しての条約活用に関する研修を実施するよう求めました。最高裁が提出した資料を基に、新任判事任官者研究会や新任判事補研修における国際人権法研修が年一回程度と「余りに少ない」と批判し、「効果が出ていないからこそ勧告が出ている」と指摘しました。最高裁(徳岡人事局長)は、研修実施に加えポータルサイトで録画・資料を全裁判官が随時閲覧できる環境を整えていると説明しましたが、福島氏は「それでは不十分であり、きちっとした研修を実施すべき」と強く要請しました。
今までさんざんポータルで見れるとか閲覧しているとありましたが、効果が出ていないじゃないですか。だからこそ、女性差別撤廃委員会から勧告が出ているわけです。具体的に...
本法案の中核的テーマとして、裁判官以外の裁判所職員を四十七人減員することの是非が議論されました。仁比聡平氏(反対)は、反対討論において「司法機能後退を招く」として明確に反対を表明し、この十年で二百八十八人が削減されてきたことを指摘しました。福島みずほ氏(賛成寄り)は、概算要求四十三名に対し九名しか認められなかったことを批判し、「これから増員要求の応援をする」と最高裁にエールを送りました。鈴木宗男氏(賛成寄り)は、減員によって業務への過度な負担や支障が生じないかを確認した上で、「問題ない」との答弁を受けて法案に賛成すると明言しました。最高裁(小野寺局長)は、今回の減員は裁判部門ではなく司法行政部門の技能労務職員等を対象としたアウトソーシングによる合理化であり、事件処理に支障はないと説明しました。最終的に法案は多数をもって可決されました。
川合孝典氏(賛成寄り)は、二〇二二年の質問から三年が経過した現状を確認しました。最高裁は、令和六年一月から一部部署で試験運用を開始し、令和七年一月からは最高裁の全部署で勤務時間管理システムの本格運用を開始したと報告しました。一方、下級裁については依然として登庁簿と管理職による現認という方法にとどまっており、川合氏は「自己申告制ではサービス残業がなくならない」と批判しました。川合氏は、定量的な労働時間管理なしに適正人員の判断はできないと指摘し、「定性的な説明だけでは十年後も同じことの繰り返しになる」と強調しました。メンタルヘルス対策については、ストレスチェックや臨床心理士によるカウンセリングなどの取組が紹介されましたが、川合氏は「負荷がかかりメンタルヘルス不調を訴える職員が急増している」として、実効的な対策の継続を求めました。
労働時間を正確に把握するということがあった上で、適正人員というものがどうあるべきなのかということの次の議論につながっていくということだと思います。
福島みずほ氏(反対寄り)は、裁判官が法務省に出向して国の代理人(訟務検事)を務めた後に裁判所に戻る制度について、「国の代理人をやってから裁判官に戻り、国を訴える裁判を担当するのは公平ではない」として廃止を強く主張しました。「判検交流は廃止されたのに、この制度は残っている。二十三名をなくすべきだ」と述べました。鈴木馨祐法務大臣(賛成寄り)は、国を当事者とする訴訟が複雑困難化・大型化している中で、幅広い視点を持つ裁判官出身者を訟務部局に配置することは重要な意義を有するとして、「減らせば減らすほどよいとは考えていない」と反論し、バランスを重視した人材配置が必要との見解を示しました。
嘉田由紀子氏(賛成寄り)は、こども家庭庁が令和七年度に整備した離婚前後家庭支援事業(養育費確保等支援パッケージ)の内容を確認しました。令和元年度は三自治体だった参加が令和五年度には二百四十九自治体に拡大していることが示されましたが、嘉田氏は、独自に調べた結果、実施内容の「九割九分が養育費の話で、親子交流支援は一、二%にすぎない」と問題視し、「養育費と親子交流支援は共同養育の両輪」として親子交流支援の充実を求めました。また、二分の一の裏負担を負う自治体が当初予算に適切に計上できているか懸念を示し、自治体への周知・支援の強化を要請しました。こども家庭庁は「親子交流が大事という認識はあり、取組が広がるよう支援する」と応じました。
二百四十九、私、自治体の全部中身を調べさせていただいたんですけど、九割九分がこの養育費の話なんですね。親子交流のことは本当に一、二%です。
仁比聡平氏(反対寄り)は、二〇二六年の改正民法施行を前に、家裁の人員体制が全く不十分であると批判しました。五名の調査官増員が東京・大阪の内部的プロジェクトチームへの配置にすぎず「全国の現場の人手不足を補うつもりはないということだ」と指摘し、全国で少なくとも百名規模の増員が必要と主張しました。また、非合意型共同親権においてDV・虐待の認定判断を裁判官が適切に行うためにも増員が不可欠と訴えました。嘉田由紀子氏(賛成寄り)は、オーストラリアの共同養育の事例(裁判で調整するのは三%のみ)を紹介し、共同養育計画の実効性を高めるためのサポート体制の整備と、「子供が両親から愛され続ける」制度の実現を求めました。法務省(竹内民事局長)は、パンフレット作成・ウェブサイト周知・調査研究等を継続するとともに、こども家庭庁とも連携して横展開に取り組むと応じました。
谷合正明氏(賛成寄り)は、非常勤裁判官(調停官)制度が弁護士任官の促進に資する制度として機能しているとの認識を示し、令和七年度に家事調停官を十名増員することを評価しました。最高裁(小野寺局長)は、現在民事・家事の調停官合計百二十一名が任命されており、平成十五年度以降の弁護士任官八十六名のうち二十四名が調停官経験者であることを報告し、「調停官制度は弁護士任官の給源として重要な役割を担っている」と述べました。福島みずほ氏(賛成寄り)は、弁護士任官が非常に少ないことを問題視し、「弁護士任官を推進してほしい」と求めました。最高裁は、日弁連とも連携しながら調停官への採用を希望する弁護士の確保に努めるとしました。
裁判所職員定員法改正案は多数をもって可決されたが、審議を通じて、家庭裁判所調査官をはじめとする人員不足、労働時間管理の不備による適正人員判断の困難さ、審理期間の長期化など、司法機能の維持・充実に向けた課題が多く指摘された。附帯決議では、家庭裁判所の人的・物的体制強化、裁判官・職員の適切な労働環境整備、地域の裁判所へのアクセス向上など八項目が決議され、政府及び最高裁判所に格段の配慮が求められた。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
必ず元の議事録本文もご確認ください。
○委員長(若松謙維君) 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○古庄玄知君 おはようございます。古庄です。 裁判所の方にお伺いします。 裁判については迅速性が必要だというふうによく言われていますけれども、その迅速性を必要とする法的な根拠及びなぜ迅速でなければならないかというその実質的な根拠、これについて裁判所の御見解を御教示ください。
| モデル | Claude (Anthropic) |
|---|---|
| 要約方式 | 抽出+要約 |
| 対象範囲 | 議事録 全文 (約47,708文字) |
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