本会議では、犯罪による収益の移転防止に関する法律の一部を改正する法律案を中心に審議が行われました。FATFによる日本への改善指摘を踏まえたマネロン対策強化を目的として、政府はトクリュウ(匿名・流動型犯罪グループ)による特殊詐欺・SNS型投資詐欺・ロマンス詐欺被害の急増、預貯金通帳不正譲渡や送金バイトの罰則強化、架空名義口座を用いた警察官による措置の創設などを説明しました。牛田茉友、高木かおり、塩村あやか、大津力、窪田哲也、小島とも子、伊勢崎賢治、寺田静ら各委員が、AI活用捜査、悪質ホストクラブや海外売春送り出し事業者への摘発、給付金支給の公平性、UBO把握の実効性、誤判定被害者の救済など多岐にわたる論点について質疑を行い、あかま二郎国家公安委員会委員長らが答弁しました。
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全27テーマ ・ 紐づく質疑45件
特殊詐欺対策としての預貯金通帳不正譲渡・送金バイト罰則強化
もう新たな犯罪集団はAIを使ってやってくるわけですから、備える側も同じようにやはりAIを使って対抗していかないと、やはり人力ではもう太刀打ちできない、もうそういう時代になっていると思います。
本テーマでは、令和7年に暗号資産送信型被害が1233件と前年比約9倍、SNS型投資詐欺も約2.5倍に急増し、詐欺被害額は4029億円で財産犯被害の8割を占め、うち特殊詐欺1414億円、SNS型投資・ロマンス詐欺1827億円に上ることが示されました。手口としてはSNS広告・DMでの接触から投資グループへ誘導し、信用形成を経て金銭を詐取する典型的な流れが説明されました。対策としては、国民を詐欺から守るための総合対策2.0に基づき準備段階から資金移転段階まで各段階での取組が進められているほか、附帯決議では特定事業者との口座不正利用情報共有強化が求められました。答弁では、特殊詐欺被害は危機的状況にあり、多岐にわたる金融サービスがマネロンに悪用されているとされました。牛田茉友氏はスコア0.70で、金融規制のみでは対応し切れないとして、プラットフォーム・国際・デジタルを横断した対策設計を求める立場を示しました。高木かおり氏はスコア0.75で、詐欺対策を緊急課題として対策強化に前向きな立場を示しました。
本テーマでは、トクリュウが通信・金融・AI技術を悪用し、特殊詐欺等により多額の収益を得ている実態が指摘されました。高市内閣はトクリュウ対応を治安対策上の最重要課題と位置付け、その撲滅を目指す方針を示し、国民を詐欺から守るための総合対策二・〇に基づく取組を関係省庁一体で進める方針が示されました。また、自然災害が多発し社会不安が生じる中で、金融詐欺・投資詐欺の温床になりやすい状況にあるとの指摘もありました。発言者については、窪田哲也がこうした分析と対策の推進を評価し、法制化の必要性も求める立場を示しました。
その分析と対策をもう着実に進めていただいて、必要に応じて、今後も法制化が必要であれば取組をお願いしたいと思います。
本テーマでは、マイナンバーによる本人確認の一本化と、金融機関間での不正利用口座情報の共有による監視強化のあり方が議論されました。伊勢崎賢治委員は、こうした仕組みが監視強化につながるリスクを指摘するとともに、誤判定によって口座開設やクレジットカード利用ができなくなるなど社会生活の基盤を失う事態への救済措置や歯止めの必要性を質問しました。これに対し答弁では、口座凍結の必要性がなくなれば警察が金融機関に速やかに凍結解除の検討を依頼すること、口座開設を認めるかどうかは金融機関が適切に判断するものであること、誤判定を前提とした制度設計は現時点で考えておらず証拠に基づき真相究明を行っていること、万が一誤判定が認められた場合は金融機関が一義的に対処・訂正し、警察も協力可能な範囲で協力する旨が示されました。スタンスでは、伊勢崎賢治委員が濫用リスクと誤判定被害者の社会的排除への懸念から反対寄りの立場を示し、大濱健志委員は誤判定を前提とした制度設計を考えないと明言し救済措置に消極的な立場を示しました。あかま二郎委員は手続きの説明にとどまり、立場は明瞭ではありませんでした。
警察においては、誤判定が起きないように証拠に基づいて真相を究明して金融機関に連絡をしておりますので、誤判定を前提に我々ちょっと制度設計ということは現時点では考えておりません。
この監視網から誤って例えば不正利用の疑いと判断され、判定されて、銀行口座の開設とか利用ができなくなるだけでなく、クレジットカードの新規発行や更新、利用継続における信用、信頼まで失い、結果として、日常の決済や居住、雇用などの社会生活の基盤を奪われ、社会からドロップアウトしてしまう人々を生んでしまうかもしれない
この点、その後の捜査等の結果、その口座凍結の必要性、これがなくなった場合には、速やかに凍結口座を管理する金融機関に対していわゆる凍結解除の検討依頼を行うこととしております。
本テーマでは、仮装身分捜査及びだまされたふり作戦の実績と適法性が議論されました。令和7年の仮装身分捜査実施件数は13件であり、強盗予備・詐欺未遂で4件5名が検挙されたことが示されました。また、警察官が詐欺電話に被害者のふりをして対応する行為は仮装身分捜査には当たらないものの問題はないとする回答がなされ、だまされたふり作戦と同様の捜査手法も実施可能であるとの認識が示されました。この論点について、大濱健志は、架空名義口座に関する警察官の行為は違法性阻却されるとの答弁を根拠に適法性を肯定する立場を示しました。高木かおりも、適法性の整理を確認しつつ、実績を摘発につながるものとして肯定的に評価しました。
本テーマでは、捜査情報を漏えいした警部補が逮捕された事案を巡り、これが組織浸透型の脅威であるのか単なる倫理欠如であるのかが質問されました。答弁では、現職警察官の情報漏えいにより有罪判決が出た事例があり、犯罪組織構成員との接触時に捜査員が取り込まれる危険性を認識していることが示されました。また、先般の事案では危険性についての認識や業務管理が不十分であったことが判明し、都道府県警察に対して業務管理の徹底を指示したことが述べられました。発言者のスタンスとしては、塩村あやか氏が警察に対し取り込み事案の徹底調査と対応を要望する積極姿勢を示し、大濱健志氏は捜査情報漏えいを国民の信頼を著しく損なう言語道断な事態として強く非難しました。
本テーマでは、マネロン・テロ資金供与・拡散金融対策政策会議を設置し、関係省庁が一丸となって対策を推進することが取り上げられました。また、伊勢崎委員からは、業務増加に伴う増員検討や司令塔機能強化の必要性が指摘されるとともに、官僚組織の肥大化リスクへの留意についても言及がありました。
このテーマでの明確なスタンス表明はありませんでした
本テーマでは、帰国外国人から不正に譲渡された口座がトクリュウの資金獲得活動に利用されている実態が警察白書に明記されていることが取り上げられました。対策として、警察庁が金融庁・出入国在留管理庁と連携し、帰国外国人名義口座の悪用防止に関するリーフレットを作成して広報啓発を行っていること、金融機関に対して口座譲渡等の犯罪検知をシステム上で要請し、疑わしい取引情報を都道府県警察に共有していることが示されました。また、通帳の不正譲渡に関する罰則の引上げは売る側・買う側双方に適用され、帰国前の口座売買行為の抑制効果が期待されるとされました。これらを踏まえ、今回の法改正を契機に帰国外国人口座対策が強化されるとの認識を政府参考人が確認しました。発言者としては、塩村あやか氏が対策強化と具体策を政府に積極的に問う質問姿勢を示し、大濱健志氏が関係省庁・事業者と連携した広報啓発と積極的な取締りを進める旨を表明しており、いずれも賛成の立場が確認されました。
本テーマでは、悪質ホストクラブ商法やアダルトコンテンツ・デジタル性的搾取に由来する犯罪収益について、犯罪収益移転防止法上の特定事業者に指定されていない現状が指摘されました。また、士業からは自らに取引時確認義務が課される一方で、該当業種が規制対象外となっている不均衡への不満の声が示されました。塩村あやかはスコア0.75で、資金の流れを将来的な検討対象とすべきと質問し、規制対象の拡大に前向きな立場を示しました。大濱健志はスコア0.50で、金融対策は限定的に扱い性的搾取等については別途各対策で対応すべきとの立場を示し、賛否は不明瞭でした。政府側は、疑わしい取引情報の分析結果を毎年公表し、新たな手口やリスクを踏まえて必要な対策を検討する方針を示しました。
本論点では、悪質ホストクラブによる売掛金負担や性風俗強要の問題について、警察の把握時期と対応の遅れが取り上げられました。警察側からは、悪質ホストの検挙件数が令和五年一月から令和六年六月までで八十三件、検挙人員二百三人であることが説明され、警察庁が令和五年十一月に都道府県警察へ悪質ホストクラブ等の厳正な取締り推進を指示したこと、またそれ以前から個別の捜査・相談を通じて売掛金返済目的の売春強要等の問題を把握していたことが示されました。あわせて、当時は関連する法律がなく男女間トラブルとして扱われ、被害が証拠として扱われにくかったとの指摘がなされました。塩村あやか議員は、法の欠缺が突かれた結果、トクリュウの資金源を肥やし続ける構造を生んだと問題提起し、警察の対応の遅れと資金源の放置を批判して是正を求める立場を示しました。
私が国会で指摘をするまで、政府は対応が後手に回ってきたというのが現実ではないでしょうか。
本テーマでは、新たな治安課題への対応の在り方が論点となりました。答弁者は、既存法令による取締りの徹底と広報啓発を先行させ、それでも不十分な場合には速やかに立法措置を講じるとの方針を示し、風営適正化法に関する新たな治安課題が発生した際にも同様の考え方に基づき適切に対応する旨を述べました。この方針についてはスコア0.75(0=反対〜1=賛成)とされ、既存法令で不十分な場合は速やかに立法措置を講じるべきと明言した点が根拠として示されています。
本テーマでは、来日外国人口座の悪用事例を踏まえ、附帯決議において金融機関への口座管理強化指導と海外捜査機関との連携強化を求める議論が行われました。発言者の一人である小島とも子は、金融機関への口座管理強化のための指導を求める立場から、対策強化に賛成的な姿勢を示しました。
来日外国人の預貯金口座がマネー・ローンダリング等に悪用される事例が多数見られることから、口座管理の強化が推進されるよう金融機関を指導すること。
架空名義口座に係る被害者への給付金支給の公平性確保に関しては、被害額が給付資金総額を上回る場合には各対象者の被害額割合に応じて分配することとされ、申請には被害回復給付金支給法を準用し疎明資料の添付を求めることとされました。公告期間については振り込め詐欺救済法を参考に30日以上とし、実際の期間は都道府県公安委員会が判断するものとされましたが、牛田茉友は30日以上の公告期間は短いとの懸念を示し、被害者保護のため十分な日数と柔軟な救済を要望しました。また、附帯決議では架空名義口座への財産移転者の調査を適切に実施した上で返還を行うことや、特定被害回復給付金が対象被害者に適切に支給されるよう明確な情報提供を行うことが求められました。小島とも子は対象被害者への適切な支給と明確な情報提供を求め、窪田哲也は公平かつ確実な支給体制の整備を求めました。
本テーマでは、架空名義口座を開設し警察官が犯行グループに譲渡する措置の運用の在り方が議論されました。政府側は、譲渡相手を既に口座売買を誘引している者等に限定して犯罪を行う意思のない者への誘発を防止する点、警察本部長の指揮の下で組織的に実施し都道府県公安委員会の管理に服する点、金融機関への協力は義務化せず求めに応じる形とし犯収法上の義務・罰則の適用を除外する点を説明しました。措置は刑事手続ではなく犯罪予防目的の行政上の措置と位置付けられ、警察官による口座譲渡や教唆・幇助、架空名義での身分証提示行為は法案の規定に基づき正当行為として違法性が阻却されるとされました。大門実紀史委員は制度自体には反対しないとしつつ、偽造身分証の法的根拠や取引履歴等を警察が作成する根拠の不明確さ、おとり捜査類型を踏まえた個別法による安易な違法性阻却への懸念を示し、運用の適正化を政令等で明確にするよう要望しました。あかま二郎委員は運用を肯定し、小島とも子委員と窪田哲也委員は安全確保や恣意的運用防止等の条件を付しつつ制度自体は容認しました。附帯決議では、従事する警察官の安全確保・実施要領整備・組織的対応の担保、及び協力する金融機関等の業務負担への配意が求められました。
既に犯罪を行う意思がある者に対象を限定すること、これによって、元々犯罪を行う意思のない者に対してその意思を誘発することとならないよう配慮しておるところでございます。
そういう点では非常に慎重に、今回私は反対するわけではありませんけれども、運用も含めて、なおかつこれが本当に効果得るものになるのか、トクリュウ相手にこれで闘えるのかどうかということも含めて、これでとどまらないで、もっともっといろんなことを検討する必要があるというふうに思います。
この行為自体の違法性は阻却されるわけではないと、かつ犯罪を誘発することになるのではないかと、このような指摘も現実にございます。
従事する警察官の安全を確保するとともに、必要な実施要領を整備することにより組織的な対応を担保し、恣意的な運用にならないようにすること。
本テーマでは、架空名義口座に係る残余財産を都道府県一般会計に繰入れ、犯罪被害者等基本法上の施策に充てるよう努める規定の設置が取り上げられ、充当先の具体例として相談窓口の整備、人材育成、犯罪被害に関する広報啓発が想定されました。発言者のうち窪田哲也は、残余財産を被害者支援に柔軟に活用するよう積極的に要望しました。塩村あやかは収益剥奪制度の不備を指摘し規制強化を要望しましたが、充当自体への直接の言及はありませんでした。小島とも子は返還手続きの適正化を求めましたが、充当施策自体への賛否は示されませんでした。大濱健志は没収保全の一般制度について説明するにとどまり、残余財産の被害者支援への充当については言及がありませんでした。
できるだけ柔軟に広く、被害に過去遭われた方はずっと心に傷を持っていらっしゃるし、なかなか立ち直れないという実態もあると思いますので、しっかり十分にそうした方々の励みになるような、そういう使い方をしていただければと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。
この辺り、ちょっと恐らく、私はちゃんと、宝石商とかそういったところを特定事業者と入口としているのであれば、この辺りも一緒に考えていかないと、トクリュウが得意とするところにちゃんと措置がされていないんじゃないかなというふうに思いますし、その入口をちゃんとしないと、出口の話ですよね、そこで得たお金をきちんと戻していくということにもつながっていかないし
「架空名義口座」に移転された財産の返還が適切に行われるよう、同口座へ財産を移転した者に関する調査を適切に実施した上で行うこと。
組織的犯罪処罰法に基づく起訴前の没収保全命令の制度を活用するなどして、その剥奪を目指すものと考えてございます。
本テーマでは、民間団体による若者向け特殊詐欺・闇バイト予防教育の活用促進が議論されました。具体的な事例として、秋田県弁護士会が寸劇風講演により子供に特殊詐欺の被害・加害防止を教育している取組や、一般社団法人ハッシャダイソーシャルが「だまされない教科書」を全国の少年院等に無償配付している取組が紹介されました。同教科書は経済産業省のキャリア教育アワードで最優秀賞等を受賞した一方、高校への配付は文部科学省が未推奨であることなどから苦戦している状況が示されました。寺田静氏はスコア0.75(賛成)とされ、民間冊子の活用推進と他省庁との連携強化を大臣に要望しました。あかま二郎氏(大臣)もスコア0.75(賛成)とされ、官民一体での被害防止広報の重要性を認め、民間の取組への支援・応援を呼びかけました。両者とも民間団体の予防教育活用に肯定的な立場を示しています。
本テーマでは、海外への売春送り出しに関与する事業者への摘発と国際連携強化について議論が行われました。被害者・家族・国会議員等から具体的な情報提供があった場合に、速やかに実態を把握し摘発対応を行う姿勢について質問がなされました。これに対し、相談には真摯かつ適切に対応し、法令違反が確認された場合は法と証拠に基づき厳正に対処するとともに、海外捜査機関との連携強化を推進する方針が示されました。発言者では、塩村あやか氏が具体的情報提供時の迅速な摘発対応を政府に強く要求する立場を示し、山田好孝氏もブローカー等への厳正な取締りと連携強化を表明し、いずれも賛成方向の立場を示しました。
本テーマでは、海外暗号資産交換業者を経由した犯罪収益の移転をめぐり、国際捜査共助やICPOを通じた協力によって実態解明を進める方針が示されました。一方、暗号資産の追跡に関する具体的な捜査手法については、今後の捜査への支障を理由に回答が差し控えられました。また、無登録の海外業者やウォレット間送金への対応が不十分であることが制度の抜け穴になり得るとの指摘があり、対策強化を求める意見が出されました。牛田茉友議員は、こうした抜け穴への懸念を示しつつ、国際連携と追跡手法の強化を求める立場を示しました。
暗号資産をめぐる犯罪の形態が急速に変化していることも踏まえまして、国際連携や追跡手法の高度化も含めて、是非実効性のある対策の強化を求めたいと思います。
特定被害回復給付金における公告期間・権利消滅期間の妥当性については、公告期間の最低30日という基準が短く、家族が気付く機会を確保するため1年程度とすることを要望する意見が出されました。この点について大津力委員は、6か月という期間は短すぎ、一年程度が必要であると一貫して主張し、反対の立場を示しました。一方、牛田茉友委員は申請期間の延長や柔軟な救済措置を求める立場から意見を述べました。また、公告から権利消滅までの6か月という期間については、返還を受ける権利の重要性と資料散逸防止との均衡を考慮して設定されたことが説明されています。
本改正案は、預貯金通帳不正譲渡等の罰則引上げ、送金バイト罰則の創設、架空名義口座措置を柱とすると政府から説明されました。送金バイトは口座譲渡を伴わず不正譲渡罰則を免れる脱法的手口であるため、新設罰則により直接捕捉する必要があると説明され、通帳不正譲渡罰則は他法令との均衡を踏まえ1年100万円から3年500万円に、送金バイト罰則は2年300万円(業として行う場合は3年500万円)に設定されました。一方、通常の商取引・金融取引など正当な理由がある場合は規制対象外とされ、食事会費の代表集金や家族への口座振込依頼等が例として挙げられ、警察庁HP等での周知が予定されています。大濱健志、牛田茉友、あかま二郎、窪田哲也は罰則強化や周知徹底に前向きな姿勢を示し、小島とも子は正当な取引への萎縮防止を条件として求め、塩村あやか、寺田静は運用の明確化や意義を問う質問にとどまりました。附帯決議では、違法性の周知徹底と正当な送金代行行為を抑制しないための許容事例の明示が求められました。
今回の法案による預貯金通帳の不正譲渡等の罰則の引上げや、いわゆる送金バイトに対する罰則の創設を行った上で、その周知を図ることにより抑止効果が高まることを期待しているところでございます。
当然、法定刑引き上げるべきだと私も思っております。
実際の被害額、数百万円から数千万円規模という形に及んでおりまして、被害実態と比べますと、罰則水準がまだ十分とは言い難いのではないかなというふうに感じます。
送金バイトの罰則に基づく取締りが適切に行われるよう警察を指導してまいりたいというふうに考えております。
「送金バイト」について新たに創設された罰則規定の適用に当たっては、正当な社会経済活動や商取引等で行われる送金代行行為を抑制することがないよう、許容される事例を可能な限り明示すること。
正当な理由がある場合の判断基準とそれが許容される事例について、国民や事業者の皆様に分かりやすく示すことが重要だというふうに考えているんですが、その基準とか、そしてそれをどのように周知、明確化をしていくのか、国家公安委員長にお尋ねをしたいと思います。
こうした送金バイトに対して、依頼者についても実行役についても今回の改正法案で新たに罰則を設けることとされていますけれども、現行法令の通帳、口座の不正譲渡などでは捕捉できない、捕捉し切れない理由や罰則創設の意義を改めて御説明をいただければと思います。
このテーマでは、令和7年の特殊詐欺検挙人員における対人口比について取り上げられました。示されたデータによれば、日本人1に対して在留外国人(短期滞在を除く)はおおむね3という比率であることが述べられています。発言者のスタンス(賛成・反対・中立)に関するデータは提示されておらず、これに関する議論の詳細や結論については確認できません。
特殊詐欺被害における高齢者・認知症疑い被害者の割合について議論が行われました。闇バイト保護措置対象者では令和6年10月から令和8年3月末までの期間で20代以下が全体の約7割を占める一方、令和7年の特殊詐欺被害者では60歳以上が約50.3%と過半数を占めていることが示されました。また、認知症疑いの被害者割合については統計として把握されていない状況であり、大津力委員はこの割合の把握と対策の継続を要望しました。
やはり高齢の方が遭われやすいということでございますので、是非引き続き、もしそうした認知症等を疑われる方の割合というものが調べられるようでございましたら、是非とも調べていただきたいと思っております。
特殊詐欺被害の国際的動向について、日本の令和7年における特殊詐欺被害総額は約3241億円であり、国際的にも深刻な情勢であると認識されました。比較対象として、シンガポールにおける投資詐欺被害は約391億円相当、政府職員成り済まし詐欺は約276億円相当であることが示されました。また、オーストラリアにおける投資詐欺被害は約814.8億円相当、ロマンス詐欺は約135.8億円相当であることが示されました。
本テーマでは、犯罪収益移転防止法に基づく法人の実質的支配者(UBO)把握の徹底が議論されました。金融機関の口座開設等における法人の実質的支配者の本人特定事項確認制度の存在が確認され、UBO把握の重要性が認識されているとの認識が示されました。また、架空名義口座に関する措置は、一般顧客の本人確認制度やUBO確認制度には影響を与えないとの説明がなされました。伊勢崎賢治委員は、UBOが疑わしい場合における金融機関共通の判断基準や標準化の有無について質問しましたが、これに対する答弁は困難とされました。伊勢崎委員は改正の趣旨には賛同する立場を示しつつ、実質的支配者把握の実効性について懸念を提示しました。
本人確認を厳格化しても、その先にある器が容易に手に入る状況が変わらなければ、結局はざるの目を細かくするだけで、水である不正資金は別の場所から流出し続けます。
疑わしい取引の届出制度に関しては、令和7年の届出件数が100万件を超える中でAIを活用した優先順位付けが行われ、捜査等に活用された情報は同年中約61万件に上り、詐欺事件等の検挙に貢献したことが取り上げられました。この点について、高木かおり氏はAI活用による疑わしい取引分析の効果を肯定的に評価する立場を示しました。
このAIを使った捜査というのも効果があるというふうに受け止めました。
本テーマでは、知的障害等を背景とした累犯者への再犯防止支援について、村木厚子氏の経験を引きながら、法務省と厚生労働省の連携の必要性が論点として指摘されました。寺田静氏は、省庁横断的な連携と立ち直り支援の継続を明確に要望する立場を示しています。
抑止や立ち直りなどというところは、法務省だとか厚労省だとかいうような縦割りを排してこの役所間の連携を進めていただきたいと思いますし、また、自助が難しい方々や、一人一人の方々の立ち直りの意思をくじく社会の在り方にも目を向けて対策を続けていっていただきたいということをお願いを申し上げまして、私の質問を終えさせていただきます。
本テーマでは、2025年版米国務省人身売買報告書が退職法執行機関・政治関係者と性産業との経済的つながりの可能性を指摘したことを踏まえ、規制当局との距離の近さが法改正・取締りの実効性を損ねていないか点検すべきとの指摘がなされました。これに対し国家公安委員長は個別対処を答弁するとともに、米国務省独自作成の報告書内容にコメントする立場にないと答弁しました。発言者のスタンスとしては、塩村あやか氏が規制当局と性産業の利害関係の点検を強く要求し、政府答弁の不明確さに不満を示す立場を取った一方、あかま二郎氏は米国報告書はコメントする立場にないとして評価を回避し、賛否を示しませんでした。
金融機関における不正取引検知AI導入状況と中小金融機関への普及支援について議論が行われました。金融庁は2024年8月及び2025年9月に、検知シナリオの精緻化やモニタリング頻度の向上、早期凍結を金融機関及び業界団体に文書で要請し、2025年1月・11月のアンケート調査で検知能力強化の進捗を確認しています。論点としては、送金バイトが通常取引と区別しにくく金融機関のモニタリングでの検知が容易でないこと、AI導入率について悉皆調査がなく大手金融機関等の一部での活用や為替取引分析業者の利用が一定数にとどまっている状況が挙げられました。発言者では、大城健司氏がAIを活用した不正検知能力向上の重要性を肯定的に説明し、牛田茉友氏は検知体制強化を一貫して積極的に要求し更なる強化を求めました。高木かおり氏はAI検知の全金融機関への早急な普及と政府支援を明確に要求し、AI導入が遅れる中小金融機関への支援策の検討を要望しました。
本テーマでは、特殊詐欺における受け子・出し子等の役割類型について説明が行われ、被害金を受け取る受け子やATMで引き出す出し子のほか、運び屋・道具屋・リクルーター等に加え、送金バイトも新たに規制対象とされたことが示されました。また、闇バイトに関わり保護措置を受けた者の約7割が20代以下であることや、若者が個人情報を握られ家族への危害をちらつかされることで抜け出せなくなる実態があることが述べられました。これに関し、高木かおり氏は、厳罰化だけでなく若者への寄り添った支援や啓発強化を重視する立場を示しました。
罰則を強化するだけではこの若者の根本的な問題を解決することはできないと思います。
闇バイト募集情報の削除対策については、令和7年2月のガイドライン改訂により犯罪実行者募集情報が違法情報に位置付けられ、体制が強化されました。昨年は犯罪実行者募集情報6679件に対して削除依頼が実施され、6351件が削除され、削除率は95.1%となりました。この取組について、あかま二郎氏はSNS活用の広報啓発やAI警告発出などの対策推進を肯定的に説明し、窪田哲也氏は削除率の実績を評価した上で取組の継続を要望しており、両者とも賛成の姿勢を示しました。
審議の結果、犯罪による収益の移転防止に関する法律の一部を改正する法律案は多数決により原案どおり可決されました。小島とも子委員から5会派共同提案の附帯決議案が提出され、多数決で本委員会の決議とされ、あかま国家公安委員会委員長がその趣旨を踏まえ適切に対応する旨を表明しました。審査報告書の作成は委員長に一任することが異議なく決定されました。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
必ず元の議事録本文もご確認ください。