本委員会では、自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律及び道路交通法の一部を改正する法律案について質疑が行われました。危険運転致死傷罪における飲酒類型・高速度類型への数値基準導入とその合理性、ひき逃げ事案でのウィドマーク式算定法による事後的アルコール濃度特定、神奈川県警不正取締り事件を踏まえた取締りのノルマ主義・点数主義への懸念、自転車の車道通行原則化や追越し時の安全間隔規定、生活道路の法定速度引下げに伴う最高速度規制の見直し体制などが論点となりました。平口大臣、日下局長、佐藤局長らが政府側として答弁したほか、北村晴男委員、古庄玄知委員、川合孝典委員、横山信一委員、安達悠司委員、泉房穂委員、仁比聡平委員、嘉田由紀子委員らが質疑に立ちました。また法テラスの犯罪被害者等支援制度の資力要件や、損害賠償立替払制度・被害者庁構想によるワンストップ支援体制整備についても議論されました。
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全13テーマ ・ 紐づく質疑33件
危険運転致死傷罪の対象行為の明確化・追加と数値基準の合理性
そうした危険運転によって重大な死傷事故が起こった場合の捜査というのは、極めて困難を強いられる場合が現場としてあると思うんですね。
本テーマでは、一方通行逆走・無免許運転等の危険運転類型への法整備・運用の要否が議論されました。嘉田由紀子議員は、川口市で発生した一方通行逆走による死亡事故を例に挙げ、逆走・無免許運転等への更なる法整備・運用の検討を求める質問を行い、賛成の立場を示しました。これに対し佐藤淳局長は、平成25年改正において通行禁止道路進行類型及び無免許運転加重規定が新設済みであることを説明した上で、本改正では他の論点について慎重に検討するとされたと述べ、立場は明確ではありませんでした。
本テーマについては、要点の抽出はなく、発言者のスタンスデータのみが示されています。三谷英弘氏はスコア0.50で、DV支援措置について一方の主張のみでなく経緯や反論等を総合考慮すると説明するにとどまっています。嘉田由紀子氏はスコア0.20で、DV認定の実態的偏りと他方当事者の意見が聴取されていない点を問題視し、慎重な立場を示しています。
本テーマでは、危険運転致死傷罪の飲酒類型・高速度類型への数値基準導入とその合理性が議論されました。法務省・平口大臣は、飲酒類型の呼気1リットル0.5mgという基準について、体内アルコール濃度が同一なら個人差なく運転能力に影響が生じるとのアルコール医学の知見を根拠とし、法制審では0.25・0.3mgも検討されたが支持を得られなかったと説明しました。高速度類型の数値基準は理論的回避限界速度の物理モデル等を踏まえたものとされました。数値基準未満でも実質要件により処罰し得る点は維持され、周知徹底が図られるとされました。北村晴男委員、古庄玄知委員、川合孝典委員、横山信一委員は賛成の立場を示しつつ、古庄委員は基準値の高さ、川合委員は基準の妥当性や立証の困難さに疑義を呈しました。安達悠司委員は処罰範囲拡大や実質要件併用に慎重な立場を示し、三谷英弘副大臣はながら運転の新設に慎重な検討が必要と述べました。泉房穂委員は数値基準の限界や飲酒類型と高速度類型の不整合を指摘しました。
現時点におきましては、このながら運転を危険運転致死傷罪の対象とすることについてはなお慎重な検討が必要であるというふうに考えております。
今回の改正につきましては、危険運転についての裁判所の判断のばらつきをできる限りなくして、その結果として国民の裁判制度に対する信頼も回復するという効果も期待できますので、賛成の立場でございます。
この正常な運転が困難な状態になるこのながら運転を新たな類型として検討すべきではないかというふうに考えますが、副大臣に伺います。
今回の法改正、数値基準を導入し、犯罪成否の明確化を図ったのは大きな前進だと思いますが、なお確認したい点があるので、以下、質問させていただきます。
そういう意味では、本法案については前向きに賛成の立場で受け止めさせていただいております。
数値基準を定めているのにそれを下回るアルコール保有量や、数値基準を下回る速度しか認定されない場合も実質要件によっても刑罰を科すといったこともありますが、これは、構成要件の明確性、予見可能性を害する結果を招くおそれもあるため、慎重を期すべきだと考えます。
高速度類型については、高速度類型は、一般道も五十キロオーバーしても免停九十日ですよね。高速道路につきましても五十キロオーバーで免停九十日にすぎず、免許取消し一発ではないという状況。
本テーマでは、自動車運転死傷処罰法第二条・第三条により検挙された外国人の数を警察庁が把握していないことが取り上げられました。あわせて、外国人運転者による死亡・重傷事故の割合が運転免許保有者に占める外国人の割合より高いとした上で、危険運転致死傷罪についても統計を整備し、免許付与や入管行政に活用すべきとする意見が示されました。北村晴男は、統計整備を明確に要望しており、賛成の立場を示しています。
危険運転致死傷罪は、交通事犯の中でも特に悪質なものですから、これについても統計を取っていただいて、例えば外国人に対する免許付与の在り方とか、あるいはひいては入管行政の在り方にも関わる重要な情報だと思いますので、是非ともお願いしたいというふうに考えています。
改正道路交通法施行令に伴う最高速度規制の実態調査・見直し体制について議論が行われました。論点としては、飲酒類型と高速度類型(60キロ超)の取締り強化の均衡、一般道の速度超過における行政罰・刑事罰の境目(30キロ超過)から新設の危険運転基準(50キロ超過)までの罰則の扱い、9月1日施行の生活道路法定速度30キロ引下げによる人口減少地域の交通アクセスへの影響、全国122万キロ中約87万キロを占める生活道路の見直し対象範囲・手法・進捗、法定速度引下げに伴う違法性阻却の可能性や社会経済的影響の試算の有無などが取り上げられました。泉房穂委員はスコア0.75で、速度超過の取締り・行政処分強化が不十分として厳格な対応を求めました。川合孝典委員はスコア0.60で、基準見直しと周知を求め見直し体制整備に前向きな姿勢を示しました。安達悠司議員はスコア0.50で、懸念を示しつつ実態調査・見直しを要求し賛否は明言しませんでした。日下真一局長はスコア0.75で、令和6年7月以降の実態把握、本年3月の文書発出による5月末までの見直し完了指導、恒常的な効果点検の実施を説明しました。佐藤局長は数値基準を満たしつつ実質的危険性が認められない事態は想定しにくいと説明し、平口大臣は定量的シミュレーションは行っていないが最高速度は道路状況を考慮し合理的に定めていると答弁しました。結論として、附帯決議で道路の最高速度指定が交通実態に即しているか不断に見直すこと、生活道路の時速三十キロ引下げに合わせた標識設置の努力を求めることが盛り込まれました。
具体的に言うと、今回の六十キロ超、オーバーであれば、だったら一発、せめて免許取消しぐらいにする方がしっかり取締りの実効性が担保できるし、そもそも事故が発生してからじゃなくて、そういった事故を起こす前提としての極端なスピード違反をなくす方向でやるべきではないかという問題意識を持っておって
道路交通状況に見合った必要な規制区間となっているか改めて点検を行い、関係機関と連携しながら、その実態に即して規制の解除等の見直しを検討するよう都道府県警察に指示しているところでございます。
この三十キロから四十九キロまでのいわゆる判断が分かれるところについての基準というものも何らかあった方がいいのではないのかという考え方もありますけど
生活道路も含め、全ての道路について交通実態と合っているのかどうか全国一斉に最高速度規制の実態調査を見直しを行うべきだと思いますが、その予定はありますか。
本テーマでは、法テラスの犯罪被害者等支援制度における資力要件(年収三百万円まで)の妥当性が議論されました。泉房穂委員は同要件を問題視し、撤廃を求める立場を示し、その根拠として資力要件への強い批判を挙げました。これに対し福山政務官は、財源及び体制上の制約からこうした資力要件を設けた制度設計となっていることを説明し、令和八年一月開始予定の運用状況を注視する旨を答弁しました。また、法テラスの在り方に関する有識者検討会において、犯罪被害者等支援が今後のテーマの一つとなる予定であることも説明されました。議論を通じて、資力要件の撤廃を求める意見と、財源・体制上の制約を理由に現行の制度設計を維持し運用状況を見ていくとする答弁との間で見解が示されましたが、明確な結論・決定事項には至っていません。
残念なのは、相も変わらず資力要件残しておられて、三百万円までの人しか支援しないっておかしくないですか。
本テーマでは、犯罪被害者への損害賠償立替払制度の導入及び被害者庁構想によるワンストップ支援体制の整備が論点となりました。泉房穂委員は、ノルウェーや明石市の例を挙げ、国による損害賠償の立替払制度と被害者庁構想によるワンストップ支援の導入を主張し、賛成の立場を示しました。これに対し法務省参考人は、令和6年の犯罪被害給付制度改正により給付水準を引き上げたことを説明するとともに、第五次犯罪被害者等基本計画において立替払等に関する調査の充実を図る方針であることを述べました。また、ワンストップ支援については、多機関による途切れない支援体制の整備に取り組んでいるとの説明がありました。
被害者分野も縦割りであっちやこっち分かれているのをちゃんと総合的に支援すべきだと思うんですよ。
神奈川県警不正取締り事件を踏まえ、交通取締りにおけるノルマ主義・点数主義という構造的問題の有無が追及されました。仁比聡平氏はノルマ主義・点数主義の構造的問題を追及し、根本的な反省を求める立場を示しました。これに対し日下真一氏は、取締りは悪質性・危険性・迷惑性の高い違反に重点を置くよう指導しておりノルマ設定はないと答弁し、神奈川県警事案後は巡回チームで指導を徹底していると説明しました。また、反則金・罰金は国に入った後、各都道府県の信号機等交通安全施設整備の財源に配分される事実が警察庁により認められました。令和七年3月10日付通達では姿を見せる取締りを基本とし、単独・隠れた取締りは必要性等を組織的に検討すべきとされていますが、実態が伴っていないとの指摘がなされました。交通事故の実態分析に基づき指導取締り方針を策定する方針が徹底されていれば、神奈川県警のような不正取締りは起こり得ないはずだとする指摘もありました。
本テーマでは、改正道路交通法第十八条第三項が定める自動車の自転車追越し時の「十分な間隔」及び「間隔に応じた安全な速度」の規定について議論が行われました。北村晴男議員は、これらの文言の意味が分かりにくく、罪刑法定主義との関係も含めて恣意的な運用につながる恐れがあるとして、配慮を求める慎重な立場を示しました。これに対し警察庁は、目安として約1メートルの間隔及び時速20~30キロを示しつつ、具体的な数値は道路状況等により異なるものであると説明しました。また、十分な間隔を確保できない場合には、自動車運転者が速度を調整することによって自転車の安全確保に努めるよう求めているとの説明がなされました。
この点で、罪刑法定主義との関係でも問題がないとまでは言えないので、恣意的な運用、取締りにならないように配慮していただきたいというふうに考えています。
本テーマでは、自転車を車道走行させ自動車の安全走行を徹底する政策と、歩道通行を一定許容し自転車の安全走行を徹底する政策のいずれが適切かという二択について、これまでの議論の観点を問う質問がありました。これに対し、警察庁は有識者検討会での議論を踏まえ、自転車対歩行者事故の増加を理由に車道通行を原則とすべきことが確認され、車道通行時の自転車保護措置も盛り込まれたと説明しました。一方、北村晴男氏はスコア0.15と反対寄りの立場を示し、日本の道路状況では自転車専用道路の整備や自動運転技術が未発達な現段階での車道通行原則化は不適切であると明言し、車道走行の安全性に強い疑問を呈しました。また、今後は自転車が自動車に巻き込まれる死傷事故件数と、青切符導入前の自転車対歩行者事故件数を比較した上で再検討するよう要望が示されました。
とすれば、現段階では極めて不適切な選択だと私自身は考えております。
本テーマでは、自転車の車道通行原則化に伴い、追越しのためのはみ出し通行禁止区間において自転車走行により自動車が追い越せず、渋滞や物流に影響が生じるとの懸念が取り上げられました。北村晴男氏は、こうした懸念を提示した上で警察庁の認識を質問しており、反対寄りの問題提起を行いました。これに対し警察庁は、自転車の車道通行が多い区間における追越しはみ出し禁止規制について、交通実態に即した規制解除等の見直しを都道府県警察に指示していると説明しました。また、対向車がない状況等、はみ出し追越し禁止でも安全に追い越せる場合における例外的措置の必要性についても提起されました。
そして大渋滞を引き起こすのではないか、物流にも影響を及ぼすのではないかという話なんですが、この点について警察庁の認識をお聞かせください。
自転車青切符(交通反則通告制度)導入後の状況について、都道府県警察には自転車側から交通ルールが分かりにくいとの声や、自動車側から自転車への指導取締り強化を求める声など、様々な意見が寄せられていることが示されました。また、自転車の青切符対象化に伴い、歩道が設置された場所でも車道を走る自転車が急増した実感があることが示されました。
本テーマでは、数値基準未満の飲酒運転死傷事犯が過失運転致死傷罪として処罰される点について議論がなされました。川合孝典委員は、飲酒という故意行為に過失性を問う根拠を質問し、過失運転致死傷罪ではなく飲酒運転致死傷罪という罪名にすべきと提案するとともに、数値基準の新設と罪名の在り方の整合性が取れておらず、国民の受け止めの観点が不足していると指摘しました。これに対し法務省は、正常な運転が困難な状態に至らない場合は過失運転致死傷罪と酒気帯び・酒酔い運転罪の併合罪となり、注意義務違反が過失の内容であると説明し、検討会では新たな犯罪類型創設について併合罪での対応が可能で必要性・合理性に乏しいとの慎重意見があったことを紹介しました。平口大臣は、罰則の在り方に様々な意見があることを認識し、実情を注視し必要に応じ対応すると答弁しました。
法律案は全会一致で原案どおり可決されました。あわせて、新設罪の趣旨内容の周知徹底、数値基準の適正化検討、高速度類型等の適正運用を政府に求める附帯決議が各派共同提案により全会一致で可決され、平口大臣は趣旨を踏まえ適切に対処する旨を答弁しました。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
必ず元の議事録本文もご確認ください。