2025年5月9日の衆議院厚生労働委員会では、医療・介護・年金・依存症対策・労働関係法案など幅広い厚生労働行政の基本施策について調査が行われ、複数の議員から政府参考人への質疑と、法律案の趣旨説明が行われた。
本会議での議論の要点をAIが要約したものです。
阿部圭史委員(日本維新の会)が、Gaviワクチンアライアンスの次期第六次戦略期間に向けた増資会合(6月25日、ブリュッセル)と日本の拠出額について質疑を行いました。阿部委員は、理事国(アンカードナー)維持に必要な拠出額を問うとともに、「安倍総理が出した金額(3億米ドル)を下回るのは得策ではない」として積極的な拠出を求めました。福岡資麿大臣は、他国の動向もあることから現時点で予断を持って拠出額を示すことは困難とし、「新型コロナの収束や日本の厳しい財政状況といった事情も総合的に考慮しながら、外務省を含む関係省庁と連携して検討する」と述べるにとどまり、具体的な金額の明示を留保しました。
オンラインカジノへの対策とアクセス抑止の検討
田村貴昭委員(日本共産党)が、地域医療機能推進機構(JCHO)船橋中央病院の建て替えに際する土地取得について、野村不動産の逸失利益34億円を上乗せして購入した疑いをメディア報道等を踏まえて指摘し、厚労省の対応と大臣の認識を問いました。福岡大臣は、厚労省がヒアリングや文書確認を行い、同年4月に中間取りまとめを行ったことを説明し、「背任、秘密漏えい、収賄、忠実義務違反等の法令違反は確認されなかった」としながらも、「役員会での審議が十分に行われていなかった手続上の課題があった」と認めました。このためJCHOに対して契約の透明性確保と望ましいガバナンス実現のための取組を検討するよう要請書を発出したと述べ、引き続き必要な対応を行う方針を示しました。田村委員はJCHOの事業運営の改善を強く要請しました。
高井崇志委員(れいわ新選組)が、オンラインカジノの利用者が約337万人・市場規模が約1兆2400億円に上るとのデータを示しつつ、ブロッキング(接続遮断)の実施、取締り強化、法改正・厳罰化を求めました。総務省の大村真一審議官は「実効性ある対応が必要と認識しており、本年4月に有識者検討会を立ち上げた」としながら、「ブロッキングの実施の可否を含め具体的な方向性は現時点では答えられない」と未決定であることを説明しました。警察庁の大濱健志審議官は「国内からのオンライン賭博は犯罪」と明言し、令和6年に62件・279人を検挙したことを報告した上で、「厳正な取締りをより一層推進する」と表明しました。高井委員はさらに、摘発時に支援団体への接続を図ることも求めました。
一つは総務省に聞きたいのは、ブロッキング、オンラインですから接続遮断、これをスイスなんかはやっていますから、あと日本だって児童ポルノはもうできますから、是非ブロッキングをオンラインカジノについてもやっていただきたいということ。
今後とも引き続き、警察におきましては、オンライン上で行われる賭博事犯につきまして、賭客のみならず、決済代行業者やアフィリエイター等、運営に関与する者を検挙するなど、厳正な取締りをより一層推進してまいりたいと考えてございます。
オンラインカジノへの対策は重要な課題であると認識しており、総務省としても、実効性のある対応が必要であると考えております。
福岡資麿大臣が「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律等の一部を改正する法律案」の趣旨説明を行いました。同法案では、カスタマーハラスメントを防止するため、事業主に対して相談体制の整備等の雇用管理上必要な措置を講ずることを義務づけるとともに、国・事業主・労働者等の責務を明確にすることとしています。また、厚生労働大臣が必要な指針を定め、国が国民の規範意識の醸成のための啓発活動を積極的に行うことも盛り込まれています。
第一に、カスタマーハラスメントや求職者等へのセクシュアルハラスメントを防止するため、事業主に対して、相談体制の整備等の雇用管理上必要な措置を講ずることを義務づけるとともに、国、事業主、労働者等の責務を明確にすることとしています。
高井崇志委員(れいわ新選組)が、ギャンブル依存症対策予算が7年間で6.1億円から8.4億円にしか増加していないことを「少なすぎる」と批判し、予算の大幅増額と若者向け啓発活動の強化、民間の家族会・自助グループへの支援拡充を求めました。福岡大臣は「予算が少ないという指摘は受け止めた」とした上で、「令和7年度は8.4億円を計上し、若年層向けにSNSのより効果的な活用など工夫を進める」と述べ、民間団体支援については対前年度比約2千万円増の約7千万円を計上したことを説明しました。高井委員は規模の小ささを重ねて指摘し、更なる拡充を強く求めました。
宮川伸委員(立憲民主党)が、希少疾患である本態性血小板血症に対するペグインターフェロン製剤「ペガシス」を例として取り上げ、欧米では使用可能であるにもかかわらず日本では使えない現状を問題視しました。患者団体が2013年に要望書を提出し、2010年の第1回「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」にも取り上げられているにもかかわらず進展がない実態を指摘しました。城克文医薬局長は、製造販売企業からの相談や患者団体からの要望があれば速やかに対応する方針を示したものの、企業が当該疾患の開発を行っておらず患者申出療養の申出も確認されていないとして受動的な姿勢にとどまりました。宮川委員は「もう少し厚労省が患者に寄り添った状況をつくる必要がある」と厚労省のより積極的な関与を求めました。
私は、もう少し厚労省が患者に寄り添ったような状況をつくる必要があるんじゃないかと思っております。
阿部圭史委員(日本維新の会)が、WHO総会で採択が見込まれるパンデミック条約について、日本の国益・実益に直結する規定を問いました。福岡大臣は「病原体へのアクセス及び利益配分のほか、予防・サーベイランス強化、サプライチェーン等の規定が盛り込まれており、国際的な感染症対策が進むことで日本の感染症蔓延防止にも資する」と述べ、附属書交渉に建設的に貢献すると表明しました。外務省の松本尚政務官は「交渉妥結を重要な一歩と受け止め、国際的な感染症対策の促進は日本にとっても極めて重要」と明言しました。阿部委員は、病原体アクセス・利益配分については先進国と途上国で利益の考え方が分かれるとして、しっかり議論するよう求めました。また、国益にかなうなら締結すべきとの立場を示しました。
やはり条約は、我が国にとっての国益になれば結べばいいんですし、そうじゃないのであれば結ばないというのが基本的な姿勢だと思いますので、基本的に、結ぶものというのは国益にかなうものだということで認識をしておりますので、是非よろしくお願いいたします。
パンデミックの予防、備え、そして対応の強化のために、国際的な感染症対策の促進、これについては我が国にとっても極めて重要なことであるというふうに外務省としても認識をしており、また今般の交渉にも臨んでいたということでございます。
外務省とも連携しながら、引き続き建設的に貢献してまいりたいと思います。
阿部圭史委員(日本維新の会)が、令和6年度のマイナ救急実証事業で情報閲覧件数が救急搬送全体の約7%にとどまっていることを問題視し、課題と補完策を質疑しました。消防庁の鳥井陽一審議官は、マイナンバーカードの不携帯や保険証未登録、即座搬送が必要なケースなどが要因と説明し、令和7年度は全国の消防本部で実証を継続する方針を示しました。阿部委員は、マタニティマークにNFC(近距離無線通信)を活用して緊急連絡先等を読み取れる民間製品(サトーマテリアル社)を紹介し、マイナ救急との補完的な活用を提案しました。福岡大臣は「マイナ救急との連携も視野に入れながら情報共有取組を進めており、民間の取組も参考に検討を進める」と前向きな姿勢を示しました。
長妻昭委員(立憲民主党)が、マクロ経済スライドの調整期間を早期終了させる「あんこ入り」法案の提出を強く求めました。長妻委員は、調整期間を一致させなければ2052年までマイナス調整が続き、2046年にピーク時マイナス1.7%となって基礎年金の実質価値が3割減少し、生活保護受給者の大幅増につながると指摘しました。福岡大臣は「調整期間早期終了措置は、次期財政検証(2029年予定)後に発動の可否を判断する仕組みとして提案していたもの」と説明し、「引き続き経済成長の実現に尽力しながら社会経済情勢を見極めて検討する」と慎重な姿勢を示しました。長妻委員は「そんな甘いことは年金の世界では通用しない」と批判し、法案を出さない場合は「第二の消えた年金」として徹底追及すると表明しました。
宮川伸委員(立憲民主党)が、2024年度の介護事業者倒産が過去最多の179件に達したこと、訪問介護事業所の89.4%が人手不足でサービス提供を断ったことがあると回答していること、全産業平均5.37%に対し介護職の賃上げ率が2.15%にとどまり格差が拡大していることを示し、緊急の財政支援の必要性を訴えました。また、立憲民主党や他野党が提出した議員立法(訪問介護緊急支援法案等)の審議を求めました。福岡大臣は「介護分野の処遇改善は喫緊の課題と認識している」としながら、令和6年度の処遇改善等調査で平均給与が前年比4.3%増となったことや補正予算による支援を説明し、「補正予算の支援が事業所に行き届く今年夏頃以降に効果を実態把握しながら財源と併せて必要な対応を進める」と慎重な姿勢を示しました。
是非、本国会中にきちんと審議をして、その審議の中で、本当に大丈夫なのかどうか、やるべきなのかというのをこの国会、この委員会の中でやっていただきたいというように思います。
介護職員の平均給与につきましては、令和六年度処遇改善等調査におきましては前年度比で四・三%増と、各種取組の効果は反映されているものというふうに考えておりますが、更なる賃上げに向けて、処遇改善加算の要件の弾力化であったり、先般の補正予算で賃上げに向けた支援を講じているところでございまして、補正予算による支援は多くの事業所に活用いただけるものと承知していまして、こういった措置が現場に行き届くようにしっかり取り組んでまいりたいというふうに思います。
浜地雅一委員(公明党)が介護福祉士養成施設の経過措置の議論の中で、外国人を含む受験者が受験しやすくなる仕組みについて質疑しました。日原知己社会・援護局長は、有識者検討会の提言を踏まえ「介護福祉士国家試験に複数科目を一つのパートとして合否判定するパート合格を令和7年度の試験から導入することとした」と決定済みであることを明言しました。これにより、不合格パートがある場合は次年度以降そのパートの学習に注力できる仕組みとなり、受験者一人ひとりの状況に応じた学習を後押しするとしました。浜地委員はパート合格導入を評価しつつ、外国人材の在留資格問題も念頭に、養成施設の経過措置の在り方についても検討が必要と主張しました。
浜地雅一委員(公明党)が、介護福祉士養成施設の施設数が平成20年の434施設から令和6年の330施設に減少し、入学者も2万5千人の定員に対し7,386人まで落ち込んでいること、かつ入学者の約48.6%を留学生が占める現状を示しました。浜地委員は、経過措置(養成施設卒業後5年間は国家試験合格なしに介護福祉士資格取得が可能)を廃止すると養成施設の経営が更に悪化し、日本人介護福祉士の養成ルートが細くなると警告し、経過措置の延長を含む見直しが必要と主張しました。日原社会・援護局長は「令和8年度卒業生以降の取扱いについては関係者の間にさまざまな意見があり、丁寧な議論が必要」として、秋頃の取りまとめを目途に社会保障審議会福祉人材確保専門委員会で検討すると述べ、結論を留保しました。
福田かおる委員(自由民主党)が、地元吉祥寺エリアの病院が相次いで診療休止・病床廃止となっている現状を紹介し、全国の病院経営状況を質問しました。森光敬子医政局長は、令和7年3月公表の六病院団体緊急調査(令和6年6月〜11月)において、医業利益が赤字の病院の割合が前年同期比4.2ポイント増の69.0%、経常利益が赤字の病院の割合が10.4ポイント増の61.2%となり、費用の増加が収益の増加を上回っている状況を示しました。福田委員は「ゆゆしき事態」と深刻に受け止め、構造改革と政策資源の適切な投入を訴えつつ、医療費増加に対応するための歳出改革の必要性についても強調しました。
急性期の病床が過剰な状態が継続すると、急性期の医療を担う病院が地域に併存し続けた場合、共倒れになりかねないと思います。
宮川伸委員(立憲民主党)が、国民健康保険の加入者一人当たり平均保険料が令和4年度で9.1万円(負担率9.5%)となっている現状を示し、千葉県の試算では複数世帯で令和10年頃に保険税額が収入の2割を超える可能性があると具体例を挙げて危機感を訴えました。「今の流れでは崩壊する」と警告し、抜本的な対策を求めました。福岡大臣は「高齢化・医療高度化に伴い一人当たり保険料が増加傾向にある」と認めながら、「改革工程に沿って給付と負担の見直しや医療DX等を進め、所得の低い世帯への軽減措置や毎年約3,400億円の財政支援を継続することで安定的な運営に努める」と述べ、現行の枠組みの中での対応に重点を置いた答弁を行いました。
阿部圭史委員(日本維新の会)が、地域フォーミュラリー(地域の実情に応じた処方推薦薬リスト)について、厚労省の立場と推進状況を質疑しました。福岡大臣は「令和5年7月にフォーミュラリーの運用に関するガイドラインを策定し、第4期医療費適正化計画においても周知取組を進めている」と説明しました。阿部委員が「フォーミュラリー作成を推奨しているという理解でよいか」と問うたのに対し、福岡大臣は「推奨している。ガイドラインの周知を通じて作成・運用が広がるよう努める」と明確に答えました。阿部委員は認知度の低さと強制力のなさを課題として指摘し、医療費適正化・働き方改革への寄与を踏まえて全国に積極的に広げるよう強く求めました。
福田かおる委員(自由民主党)が、新たな地域医療構想における医療機関の再編・集約化の方向性と合意形成の課題を質疑しました。吉田真次大臣政務官は「高齢者救急や在宅医療の需要増加と、多くの医療資源を要する手術等の減少が見込まれる中、新たな地域医療構想では医療機関機能に着目した役割分担・連携・再編・集約化を推進する」と明言し、都道府県との連携でデータ分析支援や財政支援を行う方針を説明しました。福田委員は「政府が方針を明確にして地域医療の再編を推進すべき」と主張し、急性期拠点を絞り高齢者救急・地域急性期機能や在宅医療連携機能を担う病院を増やす方向性を支持しました。合意形成の困難さについても議論され、地域任せでなく国のリーダーシップが必要との認識が共有されました。
浜地雅一委員(公明党)が、外国人介護人材の活用と定着支援の取組について質疑しました。日原知己社会・援護局長は「外国人介護人材の確保は重要な対策と位置づけており、海外への働きかけと国内での定着支援の両面が重要」と述べ、具体的施策として、特定技能試験の海外12か国での実施・拡充、現地説明会・オンラインセミナーの開催、多言語学習教材の作成、母国語相談窓口の設置、介護事業者への経費助成などを列挙しました。浜地委員は「在留資格『介護』の取得のためには介護福祉士資格が必要であり、養成施設ルートでの外国人材の定着が重要」と主張し、入学者の約48.6%を留学生が占める現状を踏まえ、養成施設の経営安定化と在留資格「介護」取得支援の必要性を訴えました。
福田かおる委員(自由民主党)が、改革工程に記載された市販品類似医薬品の保険給付見直しについて、医療費削減効果の試算と論点を質問しました。鹿沼均保険局長は「保険料負担の軽減につながるとの意見がある一方、窓口負担増加への懸念や患者が適切な医薬品を選択できるよう担保措置が必要との意見もある」と論点を整理しました。現時点では整理すべき点が多く具体的な制度設計には至っておらず、財政影響の試算も行っていないと説明しました。引き続き、公党間の議論や患者アクセスへの配慮を踏まえながら適切に検討する姿勢を示しました。
福田かおる委員(自由民主党)が、2022年10月に施行された後期高齢者医療制度における2割負担の施行状況の評価を質問しました。鹿沼均保険局長は「施行後3年間の配慮措置(月額負担の上限3千円)を設けつつ、広域連合や市町村と連携して丁寧に周知を行った結果、現時点で大きな問題は特段把握していない」と肯定的に評価しました。また「対象者数や受診日数等は制度改正検討時の見込みと大きな乖離はなかった」と述べました。福田委員は施行状況の評価と検討継続を求め、高齢者負担の在り方見直しを支持する立場から質疑を行いました。
宮川伸委員(立憲民主党)が、希少疾患「本態性血小板血症」に対するペガシス(ペグインターフェロン製剤)の適応拡大について、厚労省の対応を質疑しました。城克文医薬局長は、ペガシスは日本でC型・B型慢性肝炎で承認済みであるものの、本態性血小板血症への適応では薬事承認がなく、企業が治験を実施しているとも患者申出療養の申出があるとも把握していないと説明しました。患者団体からの2013年の要望書については「所定の様式でなく、海外での使用要件が確認できるものでなかった」として要望として取り扱わなかったことも明らかになりました。宮川委員は「欧米では使えるのに日本では全く検討されていない現状は問題であり、厚労省がより積極的に患者に寄り添った対応をすべき」と訴えました。
価格もかなり安くて、欧米でもペガシスを先に使っているような状況なのに、なぜ日本はベスレミの臨床試験はやるけれどもペガシスに関しては全然検討していないのか、お答えいただけますでしょうか。
長妻昭委員(立憲民主党)が、年間約8,744億円の残薬があり全国規模の介入で年間約6,523億円の医療費削減が見込まれるとする研究結果を示し、ブラウンバッグ運動(残薬を袋に入れて薬局に持参する取組)の大々的な普及を求めました。長妻委員は、薬剤師にとって残薬回収が売上減とインセンティブ不足の観点から普及しづらい現状を指摘し、残薬対策のワーキングチーム設置を強く求めました。福岡大臣は「残薬問題の解消に取り組む必要がある」としながら、診療報酬での既存取組を説明し、ワーキングチーム設置については「必要性も含めて検討を進める」として留保しました。長妻委員は「必要があるので是非設置を」と重ねて求めましたが、大臣は同様の答弁にとどまり、ブラウンバッグ運動の広報については「好事例の取組の広報にも努める」と述べました。
福岡資麿大臣が「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律等の一部を改正する法律案」の趣旨説明において、求職者等へのセクシュアルハラスメント防止のため、事業主に対して相談体制の整備等の雇用管理上必要な措置を講ずることを義務づける内容を説明しました。また、国・事業主・労働者等の責務を明確にし、厚生労働大臣が必要な指針を定めることとされています。
第一に、カスタマーハラスメントや求職者等へのセクシュアルハラスメントを防止するため、事業主に対して、相談体制の整備等の雇用管理上必要な措置を講ずることを義務づけるとともに、国、事業主、労働者等の責務を明確にすることとしています。
森ようすけ委員(国民民主党)が、特別児童扶養手当の扶養義務者の範囲に同居する兄弟姉妹の所得が含まれることを問題視し、「重度障害児の介護のためにやむなく兄弟が同居する場合でも所得制限にかかる」として、少なくとも兄弟姉妹の所得を制限対象から外すよう強く求めました。福岡大臣は「民法上の扶養義務者の範囲と生計維持関係に着目して設定することは不合理ではない」として現行制度の合理性を説明しました。ただし「同居していても生計を異にする事実があり客観的な証明がある場合は扶養義務者に含まない」とする運用上の配慮も説明しました。森委員は引き続き、兄弟姉妹の所得要件の緩和・見直しを強く求めました。
森ようすけ委員(国民民主党)が、児童手当(2024年10月から所得制限撤廃)や補装具費支給(2024年4月から所得制限撤廃)の前例を挙げ、特別児童扶養手当・障害児福祉手当についても所得制限の撤廃を明確に求めました。福岡大臣は「全額公費負担制度であり、制度の持続可能性・公平性を踏まえて所得制限を設定している。障害基礎年金など他制度との均衡もあり、慎重な検討が必要」として撤廃に慎重な立場を示しました。森委員は「できない理由ではなく支えるという視点で前向きに検討してほしい」と重ねて訴えましたが、大臣は「必要な検討を進める」との踏み込みに留まりました。
田村貴昭委員(日本共産党)が、特別障害者手当(月額約3万円)について、役所や医療機関で「高齢者は対象外」「施設入所者は対象外」との誤った説明がなされている事例を紹介し、制度周知の徹底と通知発出を求めました。野村知司障害保健福祉部長は「高齢者かどうかで支給を受けられないという仕組みにはなっておらず、支給は受けられる。施設入所者は対象外だが、グループホーム入居者は対象」と正確な制度内容を説明しました。受給者が13.6万人にとどまる一方で、要介護4以上が約143万人(特養入所者を除くと約百万人規模)いる実態も示されました。福岡大臣は「制度周知は重要」とし、令和7年3月の障害保健福祉関係主管課長会議で自治体への一層の広報充実を要請済みであることを説明し、「医療機関からの声にも耳を傾け、必要があれば更なる周知を検討する」と表明しました。
長妻昭委員(立憲民主党)と森ようすけ委員(国民民主党)が、生活保護受給者のうち65歳以上の年金受給者の割合が過去最多の72.1%に達し、その平均年金額が月4.7万円にとどまっていることを示し、年金改革と生活保護問題のセットでの対応を求めました。長妻委員は「年金額が更に下がれば生活保護が増える」との見解を示し、年金改革の必要性を強調しました。森委員は高齢者世帯の生活保護受給世帯数が2000年の34万世帯から足下90万世帯に増加した実態を指摘しました。福岡大臣は「一般論として年金収入が減少すれば生活保護受給者数が増加する可能性はある」と認めながらも、「生活保護と年金はそれぞれ役割・仕組みが異なるため単純な比較は適切でない」とし、年金生活者支援給付金など総合的な支援を継続する立場を示しました。
長妻昭委員(立憲民主党)が、生活保護受給者のうち65歳以上で年金を受給している方が過去最多の72.1%となっており、その平均年金額が月4.7万円であることを示し、「年金額が更に下がると生活保護が増える」として年金改革の重要性を訴えました。福岡大臣は「年金収入が減少し他の要因が変わらない場合には生活保護受給者数が増加する可能性はある」と認めましたが、具体的な対応策については「経済成長の実現に尽力しながら次の財政検証結果も踏まえて検討する」とするにとどまりました。長妻委員はこの答弁を「年金の世界では通用しない甘い話」と批判し、マクロ経済スライドの調整期間早期終了を含む年金改革の必要性を重ねて強調しました。
福岡資麿大臣が「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律等の一部を改正する法律案」の趣旨説明において、常時雇用する労働者数が100人を超える事業主等に対して、男女間における賃金差異の状況と管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合の公表を義務づける内容を説明しました。また、女性活躍推進の基本原則として女性の健康上の特性への留意を明示すること、女性活躍推進法の有効期限を令和18年3月31日まで10年延長することなども盛り込まれています。
第二に、女性の職業選択に資する情報公表に関し、男女間における賃金差異の状況や管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合の公表を、常時雇用する労働者の数が百人を超える事業主等に義務づけることとしています。
阿部圭史委員(日本維新の会)が、日米MOSS協議の歴史的経緯を踏まえつつ、米国が指摘する日本側の非関税障壁と日本側が指摘する米国側の非関税障壁の双方について質疑しました。福岡大臣は、USTR報告書において日本の医薬品保険償還政策の透明性等が指摘されていることを説明しました。日本側からの主な要求事項としては、FDAへの日本企業との定期会合の実施要求や、米国商務省への世界同時開発促進の働きかけを求めたことが合意されていると述べました。阿部委員は「日本企業の体力が更に弱まらないよう、実効性ある交渉を行ってほしい」と強く要望しました。また、福岡大臣は現在の米国関税措置について、日本の製薬企業から価格転嫁や製造拠点移転にも限界があるとの意見を受け取っていることを報告しました。
福岡資麿大臣が「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律等の一部を改正する法律案」の趣旨説明において、治療と仕事の両立支援の推進を図るため、事業主に対して相談体制の整備等の必要な措置を講ずる努力義務を課す内容を説明しました。また、厚生労働大臣が措置の適切かつ有効な実施を図るために必要な指針を定めることとされています。
第三に、職場における治療と仕事の両立支援の推進を図るため、事業主に対して、相談体制の整備等の必要な措置を講ずる努力義務を課すこととしています。
福田かおる委員(自由民主党)が、改革工程に記載された現役並み所得の判断基準への金融所得・金融資産の加味について、「フローの所得以外の資産も加味すべき」と明示的に主張しました。鹿沼均保険局長は「負担の公平性の観点から重要な課題と認識しているが、全ての預貯金口座へのマイナンバー付番が完了していないことや負債把握の困難さ、市町村の事務負担の整理など実務上の課題が多い」と説明し、「マイナンバー制度等を活用した金融所得・金融資産の把握手法について課題を整理しながら引き続き検討する」と慎重な姿勢を示しました。
長妻昭委員(立憲民主党)が、障害年金の認定医によって認定にばらつきがある問題を取り上げ、認定医1人当たりの審査時間が約4分であることや、新宿の障害年金センターで千数百件の却下案件が再審査されているとの情報を紹介し、介護認定と同様の訪問調査・複数機関による審査を取り入れる抜本改革と検討チームの設置を求めました。福岡大臣は「認定のばらつきは好ましくない」と認め、「様々な意見を伺いながら障害認定基準の見直しについて検討を進める」と表明しましたが、検討チームの設置については「つくるかどうかも含めて検討する」との答弁にとどまりました。長妻委員は「大臣の権限でできることなので、もっと積極的に進めてほしい」と重ねて求めました。
福田かおる委員(自由民主党)が高額療養費制度の見直しについて現状を質問しました。吉田真次大臣政務官は「先週開催の社会保障審議会医療保険部会において、高額医療費制度を検討する専門委員会を設置し検討を進める方針が了承された」と説明しました。今後は患者団体や保険者等へのヒアリングを経て具体的な議論を進めるとし、「社会保険料の負担軽減と医療保険制度の持続可能性確保のためには不断の改革に取り組むことが重要であり、改革工程の他の取組も視野に入れながら医療保険制度改革に取り組む」と述べました。福田委員は「総理が再検討を表明してから約2か月が経過しており、しっかりと検討を進めてほしい」と求めました。
社会保険料の負担軽減を図り、そして医療保険制度の持続可能性を確保するためには、不断の改革に取り組んでいくことが大変重要というふうに考えておりまして、一昨年末に取りまとめられた改革工程に掲げられた他の様々な取組ももちろん視野に入れながら、引き続き医療保険制度改革に取り組んでまいりたいと思います。
この秋に向けた高額療養費制度の見直しの検討の際には、同制度だけではなく、本日幾つか言及させていただきましたが、ほかにも改革工程表に記載された取組があるかと思います。こういった取組も俎上に上げていただきたいと、前回の質疑でも申し上げてまいりました。
福田かおる委員(自由民主党)が、2040年頃を見据えた高齢者救急への対応体制について質疑しました。森光敬子医政局長は「85歳以上の高齢者の増加が見込まれる中、新たな地域医療構想において、高齢者救急等の受け皿として急性期と回復期の機能を併せ持つ『包括期機能』を位置づけるとともに、新設する医療機関機能において高齢者救急・地域急性期機能を位置づけ、受け入れ医療機関の確保・充実を目指す」と説明しました。福田委員は「高齢者救急・地域急性期機能を持つ病院を増やし、連携強化が重要」と主張し、急性期拠点を絞り込む方向性を支持しました。具体的な内容は、改正医療法案成立後のガイドラインで検討するとされました。
新たな地域医療構想においては、病床機能について、高齢者救急等の受皿として急性期と回復期の機能を併せ持つことが重要になる、このことを踏まえまして、これまでの回復期機能に高齢者等の急性期患者への医療提供機能を追加しまして包括期機能として位置づけるほか、新設します医療機関機能において高齢者救急・地域急性期機能を位置づけまして、高齢者救急を受け入れる医療機関を確保し、充実するということを目指しております。
今後の日本の人口動態を考えると、急性期拠点機能を持つ病院を減らし、高齢者救急・地域急性期機能や在宅医療等連携機能を持つ病院を増やし、連携をより一層強化していくということが重要ではないかと考えておりますが、いかがでしょうか。
会議全体を通じて、急速な少子高齢化を背景に、病院経営悪化・介護人材不足・年金水準低下・国民健康保険料上昇など社会保障制度の構造的課題が複数の角度から提起された。政府側は、各課題への対応を認識しながらも、財源・他制度との均衡・経済情勢の見極めを理由として具体的な政策決定を次期財政検証や専門委員会での検討に委ねる慎重な姿勢が目立ち、野党委員からは大臣の積極的な権限行使を求める意見が相次いだ。また、労働関係法案としてカスタマーハラスメント防止措置の義務化・求職者等へのセクシュアルハラスメント防止対策・男女間賃金差異の公表義務化・治療と仕事の両立支援推進を盛り込んだ改正法案が提出され、参考人意見聴取等を経た今後の審議が予定されている。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
必ず元の議事録本文もご確認ください。
会議全体を通じて、急速な少子高齢化を背景に、病院経営悪化・介護人材不足・年金水準低下・国民健康保険料上昇など社会保障制度の構造的課題が複数の角度から提起された。政府側は、各課題への対応を認識しながらも、財源・他制度との均衡・経済情勢の見極めを理由として具体的な政策決定を次期財政検証や専門委員会での検討に委ねる慎重な姿勢が目立ち、野党委員からは大臣の積極的な権限行使を求める意見が相次いだ。また、労働関係法案としてカスタマーハラスメント防止措置の義務化・求職者等へのセクシュアルハラスメント防止対策・男女間賃金差異の公表義務化・治療と仕事の両立支援推進を盛り込んだ改正法案が提出され、参考人意見聴取等を経た今後の審議が予定されている。
○福田(か)委員 自由民主党の福田かおるです。 本日は、医療分野について質疑をさせていただきたいと思います。 私の地元にございます吉祥寺南病院が昨年九月に診療休止となり、大きな話題となっております。病床数は百二十五床、救急車や入院患者の方々の受入れも行ってまいりました。立地としては、住みたい町ランキング常連の吉祥寺でもございます。人口減少に伴い医療機関が減るといったケースではありません。で...
○森光政府参考人 お答え申し上げます。 委員御指摘の、令和七年三月に公表されました六病院団体緊急調査におきまして、令和六年六月から十一月までの医療機関の状況について、対令和五年度同時期で、医業利益が赤字の病院の割合は六四・八%から六九・〇%に四・二ポイントの増となりました。また、経常利益が赤字の病院の割合は五〇・八%から六一・二%に一〇・四ポイントの増に変化しておりまして、費用の増加が収益の増...
| モデル | Claude (Anthropic) |
|---|---|
| 要約方式 | 抽出+要約 |
| 対象範囲 | 議事録 全文 (約68,131文字) |
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