衆議院内閣委員会において日本学術会議法案が審議され、参考人として光石衛会長が出席した。デュアルユース研究・軍事研究をめぐる学術会議声明の評価、会員選考・監事・評価委員会の独立性確保、令和2年の任命拒否問題への説明責任、法人化の立法事実など多岐にわたる論点について与野党が議論し、採決の結果、起立多数で法案が可決された。
本会議での議論の要点をAIが要約したものです。
令和2年の会員任命拒否に関連し、山岸一生委員(立憲民主党)が、新たに開示された「承諾書」綴りを基に事務局の対応を問題視した。学術会議事務局は、6月に官邸側から6名への忌避感が伝達された後も、8月に当該6名を含む推薦予定者全員に承諾書提出を依頼していたことが明らかになった。山岸委員は「白々しく要請した」と批判し、6名への説明の有無を問い質したが、相川政府参考人は人事プロセスに関することとして回答を差し控えた。坂井学大臣も情報不足を理由に明確な答弁を避けた。山岸委員は、事務局が会員側ではなく任命権者・内閣府本府の方を向いて仕事をしていた実態が示されたとして強く批判した。梅谷守委員(立憲民主党)も同様の問題意識から、意思決定過程を示す文書の不存在を公文書管理法違反の疑いがあると主張し、後日の理事会協議を求めた。
日本学術会議の法人化と組織形態(特殊法人化)
上村英明委員(れいわ新選組)は、日本学術会議が2013年に「科学者の行動規範 改訂版」を作成し、研究の両義性(デュアルユース)に触れ、科学者は成果が意図に反して破壊的行為に悪用される可能性を認識し適切な手段・方法を選択すべきと定めたことを評価した。一方、光石衛会長(参考人)は、2017年声明はデュアルユース研究を一律禁止するものではなく、審査制度の設置を大学等に求めたものと説明した。緒方林太郎委員は、デュアルユース研究に賛成しつつも、他の学者の研究に立ち入って阻もうとすることは個々の学者の独立性を害すると主張した。黄川田仁志委員(自民党)は、声明が研究者の萎縮を招いたと批判し、研究の自由を尊重すべきと主張した。
私は、デュアルユース研究に賛成です。一方、反対だという方の見解は十分に尊重すべきだと思っています。しかしながら、他の学者の研究にまで立ち入ってデュアルユース研究や防衛省委託の研究を受けることを阻もうとするのは、それこそ学者の独立性を害するものだと思います。
そういうことを踏まえていくと、実は、デュアルユースの問題も、難しいけれども、やはり慎重に取り組まなくちゃいけない問題で、二〇一三年、日本学術会議は「科学者の行動規範 改訂版」というのを作っていらっしゃいます。
個人の学問の自由には介入する一方で、学術会議の集団の学問の自由は守れという、これは私は矛盾していると思います。
いわゆるデュアルユースに係る研究のような安全保障に資する研究を一律に禁止するという趣旨のものではございません。
2017年の学術会議声明「軍事的安全保障研究に関する声明」の評価をめぐって意見が分かれた。上村英明委員は、2015年の防衛装備庁・安全保障技術研究推進制度の創設は日本における軍産学共同体の始まりであり、2017年声明はその適切な対抗措置だったと評価した。光石会長(参考人)は、声明は各研究機関に審査制度の設置を求めるものであり、個別の研究活動に働きかけた事実はないと説明した。一方、黄川田仁志委員は、声明発出後に防衛装備庁への大学からの応募件数が減少したことを示し、研究者を萎縮させたと批判した。防衛装備庁の松本政府参考人も、声明の影響だけではないとしつつ、主要大学が依然として安全保障研究に慎重な姿勢を取り続けていることを認めた。
三木圭恵委員(日本維新の会)は、2017年の声明を受けて多くの大学が設定した審査制度やガイドラインが防衛関係研究への尻込みをもたらしており、デュアルユースではない防衛装備品のみの研究が認められない状況は時代遅れだと批判した。黄川田仁志委員も同様に、声明が防衛装備庁への応募への障壁となっていると批判し研究者の自由を尊重すべきと主張した。政府参考人(相川哲也)は、令和2年に梶田会長からデュアルユースと非デュアルユースの単純二分は困難との見解が示され、令和5年9月にはデュアルユースを有する先端科学技術の研究が大学等で円滑に実施される方策についての見解が取りまとめられたと説明した。
市村浩一郎委員(日本維新の会)は、特殊法人より公益財団法人化が望ましいと提案し、公益財団法人でもナショナルアカデミーの五要件を満たし得るとする政府参考人(高角健志)の見解を引き出した。光石会長(参考人)は、日本学術会議が以前に検討した際、公益法人は設置主体が民間であり国の責務を維持しながらの設立が困難、また公的資格の付与に関する個別法の規定が可能かどうか不明確として、公益法人はナショナルアカデミーの機能発揮に適切な設置形態とは言えないとした従来の学術会議の見解を説明した。田中健委員(国民民主党)は、特殊法人と独立行政法人の違いについて大臣に説明を求め、特殊法人化は独法に比べて人事・計画・評価への国の直接関与がないことを確認した。
上村英明委員は、現行法が定める三部制(人文・社会科学、生命科学、理学・工学)の重要性を強調し、文理融合なくして本来の科学政策は前進しないと指摘した。法案では三部制が法文に明記されず内規に委ねられていることへの懸念を示した。光石会長(参考人)は、今回の四十名増員は分野融合的な取り組みを更に強化するためにお願いしたものであり、三部の枠を超えた分野融合が必要との考えを述べた。笹川武政府参考人は、学術会議側から内部組織の在り方は内規等に委ねてほしいとの要請があり、三部制、連携会員等についても内規化したと説明した。
こうした会員組織をどう扱うかに関して、これも何回も言われていますが、法案に明文はなく、先ほどのお話ですと、内規で決めるということが書かれているんですけれども、学術的に国を代表する機関ということをちゃんと残すのであれば、さっきの学会とか大学とは違います。
今回、四十名の増員をされているわけなんですが、分野融合的なところをしっかりやるべきであるということで、これまでも分野融合的なところはやっているのではありますが、そこを更に強化するという意味で増員ということをお願いし、それが認められているという形になっております。
田中健委員(国民民主党)は、評価委員会が関わる中期的な活動計画の六年という期間の適切性と変更可能性について質した。笹川政府参考人は、会員の六年任期を意識して六年としたが、計画は変更・修正が可能であり、三年後の会員入替えに合わせた修正も排除していないと説明した。ただし、計画変更の際にも評価委員会への意見聴取が必要であることが条文上示されており、田中委員は簡単に変更できるわけではないと懸念を示した。市來伴子委員(立憲民主党)は、財政民主主義を評価委員会設置の理由に持ち出すことへの違和感を指摘し、評価委員会が学術会議の活動を不当に制限しないか懸念を表明した。
任命拒否問題についての説明責任が複数の委員から追及された。坂井学大臣は、令和2年の任命については一連の手続が終了しているとの認識を繰り返し述べ、具体的な説明を控えた。塩川鉄也委員(共産党)は、6名の任命拒否を撤回すべきと主張し、現行の学術会議を解体する法案として廃案を求めた。山登志浩委員(立憲民主党)は、政府が学術会議との信頼関係を本当に重要視してきたのか甚だ疑問とし、十分なコミュニケーションなく法案を提出したと批判した。梅谷守委員(立憲民主党)は、意思決定過程を示す文書の不存在を問題視し、公文書管理法の趣旨に即した文書化を求めた。討論では、山委員が「政府が学術会議との信頼関係を損ねた」と指摘し反対の立場を示した一方、附帯決議でも信頼関係構築への努力を政府に求める項目が盛り込まれた。
本案提出の契機となった六名の任命拒否は撤回を、そして、現行の日本学術会議を解体する本法案の廃案を求め、討論を終わります。
私は、この様々な総理の判断決定、どうしてそこに至ったのか、それが明らかになっていない、このことも、きちんと、後づけでも文書化する必要がある。
懸念とか不安が払拭されるには至っていないと私は認識をしています。懸念点を払拭する責任は、やはり十分な意思疎通を怠ったままで政府が法案を提出したからではないでしょうか。
令和二年十月の会員任命については、一連の手続は終了しているものと認識をしており、その上で、我が国の研究力の向上や国際競争力の強化などの観点から、喫緊の課題である学術会議の機能強化のための改革を行おうとしているものでございます。
梅谷守委員は、任命拒否に関して理事会協議を経て提出された資料を精査したが、意思決定過程を示す文書は含まれていないとして問題視した。公文書管理法および関連ガイドラインでは、意思決定に至る過程を合理的に跡づけ検証できるよう文書を作成しなければならないと定められており、文書がないことは違法の疑いがあると主張した。坂井大臣および松田浩樹政府参考人は、九十九名の任命に関わる決裁文書等は適切に保存しており公文書管理法にのっとった対応と認識していると述べた。市來伴子委員も、会長職務代行者の指名過程等についても文書を残すべきと主張した。梅谷委員は、文書化の問題を理事会で協議するよう委員長に求め、了承された。
私は、これは、国の機関の一部である今、いま一度、この公文書管理法の趣旨にのっとって、定めにのっとって文書化をやるべきだというふうに思いますので、是非、委員長、これは理事会で協議していただいてもいいですか。
会長職務代行者の成立時総会の議案、そして規則の策定、そしてまた会長選任方法、事務局体制の決定について、どのような経緯で決めたかをしっかりと私は文書に残すべきだと思いますし、そしてまた、今の段階で、ある程度、その決定に至るまでの過程、これは文書で出していただけますでしょうか。
私どもといたしましては、九十九名の任命に当たって作成、取得し管理すべき文書は決裁文書等の一連の文書であると認識しており、公文書管理法にのっとった対応がなされているものと認識をいたしております。
塩川鉄也委員(共産党)は、現行法では会員に罰則規定が存在しないにもかかわらず、新法では秘密保持義務違反への拘禁刑を含む罰則や、会議の業務以外の業務を行った場合の罰則など多数の罰則規定が設けられることを問題視した。笹川政府参考人は、現行の特別職公務員である会員には罰則はかかっておらず、今回は総理の任命でなくなるために守秘義務が必要になると説明した。塩川委員は、学術の公開原則に反し、何が秘密か分からない状況での秘密保持義務が会員活動に萎縮効果をもたらすと批判した。また、業務範囲の判断を誰が行うかについても質し、最終的には法人の長が判断するとの答弁を得たが、監事も関与し得るとの構造に懸念を示した。
そもそも、学術というのは公開が基本原則なんですよ。公開を通じてまさに真理を探求をする、ここにこそまさに学術の大本があるわけで、これに対して何で秘密保持義務で罰則までかけるのか。
三木圭恵委員(日本維新の会)は、日本学術会議の元会長が市民連合の呼びかけ人として野党統一候補を支援する動画に出演するなどの政治活動を行っていることを問題視し、学術会議の政治的中立性に疑問を呈した。坂井学大臣は、特定のイデオロギーや党派的主張を繰り返す会員は新法の下で学術会議が解任できると説明し、政治的中立性の重要性を認めた。一方、塩川鉄也委員は、三木委員の発言について学術会議および日本共産党への不当な攻撃と強く抗議し、学術会議への介入事実はなく、三木委員の議論は解散命令対象の統一協会系団体と同様の中傷だと反論した。
我が党が学術会議に不当に介入、干渉をした事実は全くありません。
この宇山会員の発言というのが、現在の学術会議が一方に偏った学者で構成されているのではないかという危惧を国民に与えるものだと私は思います。
特定なイデオロギーや党派的な主張を繰り返す会員は、学術会議の中で、今度の法案の中で、今度は解任ができる、学術会議が解任できるということでございますので、どのような場合が解任に該当する事由となるかについては学術会議において適切に判断されるべきであろう、こう思っておりますが、そういったものなどは規則などにおいてあらかじめ具体的に定めておく必要があろうかと考えております。
菊池大二郎委員(国民民主党)は、会員・連携会員が本来の研究活動に加えて学術会議の審議・国際活動等を担う過重な負担の実態を指摘し、事務局機能の強化が不可欠と主張した。坂井大臣は、法人化によって人事や組織運営の自由度が高まり事務局体制も強化できると説明し、若手参画のための会員定数増員や再任制度改正についても言及した。山登志浩委員は、連携会員の手当・旅費等について、内規に委ねる形であっても従来同水準で認めるよう求め、笹川政府参考人は予算編成過程で必要な金額を措置していくと答弁した。
発足時および三年後の会員選考に現行のコオプテーション方式と異なる特別選考を導入することをめぐり議論が対立した。三木圭恵委員は、コオプテーション方式が思想の固定化につながったとして、新法による外部を入れた二重審査方式を評価した。光石会長(参考人)は、発足時の特別選考はコオプテーションの考え方の逸脱になるとの懸念を示し、学術会議の人的継続性を損なうおそれがあると説明した。塩川鉄也委員は、特別選考方法は現行学術会議を実質的に解体するものと批判した。市來伴子委員も、コオプテーション方式を否定した発足時の特別選考は学術会議の人的継続性を遮断すると強く批判し、現行学術会議との協議を求めた。
三木圭恵委員は、コオプテーション方式による思想固定化の懸念を払拭するため、新法の選考プロセスの透明性確保と多様なダイバーシティー確保が重要と評価した。坂井大臣は、選考方針において六年間の活動を見据えた専門分野の設定、分野別業績審査委員による絞り込みと会員候補者選定委員会による二重の絞り込み、選任過程の公表など、客観性・透明性を高める仕組みを法案に盛り込んだと説明した。
会長の選任方法について、笹川政府参考人が今日の質疑中に「互選」と誤った表現を複数回使用し、後に総会の決議による選任と訂正した。この答弁の誤りに関連して、塩川鉄也委員は、内閣総理大臣が指名する会長職務代行者が会長の選任方法のルール作りを担うことになり、総理のお墨つきを持つ人物が自らもなり得る会長の選任ルールを決めることは問題だと批判した。市來伴子委員も、会長職務代行者が一人で会長選任ルールも含む総会議案等を決定できるという法のたてつけを問題視し、現学術会議との協議を強く求めた。
山岸一生委員(立憲民主党)は、現行法にはない名称使用制限規定(第7条)が新たに設けられることで、日本学術会議協力学術研究団体など「日本学術会議」を名称に含む関連団体への萎縮効果が生じる可能性を指摘した。笹川政府参考人は、同規定は独立行政法人通則法と同様の趣旨であり、当該団体への適用はないだろうと述べたが、確たる根拠を示せなかった。坂井大臣は、学術会議の活動が萎縮なく行えるよう今後も注意し改善していくと表明した。
菊池大二郎委員(国民民主党)は、AI法やサイバー防御法の審議においても国際的な規範形成が重要視されたとして、こういった分野で日本学術会議が貢献してきたのではないかと述べ、政府参考人(相川哲也)に確認した。相川参考人は、学術会議はG7各国のナショナルアカデミーで構成されるGサイエンス学術会議の共同声明取りまとめなど、国際的な場での活動実績を説明した。菊池委員は、学術会議が学会や有識者会議とは異なる分野横断的な審議機関として価値を持つと理解し、その役割を評価した。
この点、国民の理解が及ぶところまで至っていないかもしれませんけれども、恐らく、この両法案の審議において重要視されたのは、国際的な規範の形成というところがあったと思います。こういったところも実はこの日本学術会議が担ってきた貢献度の高い分野であったのではないかと推察をするんですけれども、この点、お伺いをしたいと思います。
市來伴子委員(立憲民主党)は、憲法二十三条の学問の自由が日本学術会議のような科学者の集団にも適用されるかについて、イエス・オア・ノーの明確な回答を坂井大臣に再三求めた。坂井大臣は、学問の自由は広く国民に保障されたものであり、学術会議会員である者が個人として有する学問の自由に影響を及ぼすものではないとの従来の政府見解を繰り返し、集団としての適用についての明確な回答を避けた。梅谷守委員は、権力による学問の自由への侵害はあってはならないとし、本法案がそのような懸念を払拭できないと批判した。市來委員は、トランプ政権のハーバード大学への助成金凍結を例に、独裁的な権力への対抗として法律で歯止めをつくるべきと主張した。
山登志浩委員は、新しい学術会議に立法府へ助言機能を持たせるべきとの意見を示し、光石会長と大臣に見解を求めた。光石会長(参考人)は、有識者懇談会において立法府への助言機能を持つべきとの問題提起を自ら行ったと説明し、海外のナショナルアカデミーにも議会への説明機会を恒常的に持つところがあると述べた。坂井大臣は、法案は立法府への科学的助言を禁じておらず、懇談会でも「是非やってほしい」との意見があったと表明した。
菊池大二郎委員(国民民主党)は、個々の政策目的ごとに学会や有識者会議を活用すれば足りるのではないかという観点から、日本学術会議の独自性について質した。政府参考人(相川哲也)は、学術会議は人文・社会科学から理学・工学まで幅広い学術分野の科学者が所属する分野横断的な審議機関であり、学会や政府有識者会議とは異なると説明した。菊池委員は、この説明を踏まえ、日本学術会議が分野横断的な価値を持つ機関として、GサイエンスなどAIや安全保障分野の国際規範形成にも貢献してきたと理解し評価した。
個々の政策目的ごとでいえば、この日本学術会議でなくとも、例えば学会であったりとか研究活動をダイレクトに支援をしていけばいいのではないかなという単純な私の疑問もあります。
複数の委員が監事・評価委員会の権限範囲と独立性について質した。坂井大臣は、監事は通常の業務内容や人事には関与せず、学術的な価値・内容には立ち入らないため、学術会議の活動に不必要なプレッシャーを与えない仕組みと説明した。山岸一生委員は、法案に事務局規定がない一方、第十九条では職員が監事の報告要求に応じる義務が明記されており、事務局に対する監事の影響力が大きくなる規定になっていると問題視した。市來伴子委員は、総理任命の監事が学術会議の活動に不当な影響を与えないか懸念し、政府役人の天下りを認めないとの明言を求めたが、大臣は一概に禁止するものではないと答弁した。
私は政府の役人が天下りをするべきではないと考えています。
これだけ読みますと、明文的に書いてあるのはある意味ここだけなわけです。つまり、職員は、監事に言われたらすぐに調査に協力しなさいよということだけが規定されているとなりますと、相当これは監事の指揮命令下というか、監事の影響力というものが、職員、つまり事務局に対しても大きいものになっていく、そういう規定になっているのではないかと考えますけれども、政府参考人の見解を求めたいと思います。
科学的助言の価値、内容などは監事の権限外ということでございますから、このことによって学術会議の皆さんの活動に不必要なプレッシャーを与えるというような仕組みにはなっていないと考えております。
三木圭恵委員は、学術会議への寄附を促進するための個人寄附金控除等のインセンティブ検討を具体的に提案し、坂井大臣はこれも含めて必要な支援措置を検討すると応じた。光石会長(参考人)は、外部資金獲得が法人化のメリットとして捉えられるが、資金を得ることが目的ではなく、ナショナルアカデミーとしての機能発揮のための安定財源確保が重要との立場を述べた。市村浩一郎委員は、自主財源の確保こそ独立性担保に不可欠として積極的な財源多様化を求め、六年間で矜持を見せてほしいと訴えた。
やはり自主財源を持たないと、幾ら言っても、お金もらっている人に対してなかなか物を言いにくいですよ、これは。
例えば、日本に寄附の文化を醸成させるために、日本学術会議に対する寄附を募って、寄附をしてくれた人には寄附金控除等のインセンティブを検討して、学術に関する知識を広めたり関心を持っていただいたりとかしつつ、こういった寄附金控除のインセンティブなんかも検討していただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。
いずれにしましても、資金を得ることが日本学術会議の目的ではなく、ナショナルアカデミーとしての機能を十分に発揮するために安定的な財源を確保することが必要であることには変わりがないというふうに考えております。
山登志浩委員は、学術会議の予算が2003年度の約15億円から2024年度の約9.5億円へと減少している経緯を問い、法人化後も少なくとも同程度の予算措置が必要と強く求めた。坂井大臣は、現行と同じ予算編成プロセスを経て必要な金額を確保していくと説明し、今年度は対前年比約2億円増の約12億円を計上したと述べた。市來伴子委員は、財政的にコントロールすることはないかとシンプルに問い、大臣は予算獲得システムは変わらず財政支援を行っていくと明言した。菊池大二郎委員は、学術研究予算の横ばいを指摘しつつ、国が財政支援で伴走していく姿勢を示す必要があると主張した。
大臣、とてもシンプルな問いです。財政的に学術会議をコントロールすることはないですか。イエス・オア・ノーでお願いいたします。
政府が関与する仕組みができるわけですね、四つの機関。事務的な仕事も特殊法人になれば当然増えるわけですので、経費が、固定費といいますか人件費というものが今よりも少なくなる、下がるということはちょっと想定できませんので、しっかりと予算措置をしていただきたい、このことを強く申し上げておきます。
改めて、仮に法人化した場合の、今後の予算措置、財政的支援の考え方、これはしっかり国が伴走していくという姿勢を示す必要があるんだろうというふうに思いますが、大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
黄川田仁志委員(自民党)は、新法による特殊法人化で外国人が正会員となれるようになることを受け、研究・技術情報の海外流出や特定国家のスパイリスクへの懸念を示した。笹川政府参考人は、外部から不透明な資金提供を受けるなど公正性に問題がある人物が会員とならないよう留意を求めるとし、外国人会員に対しても情報開示と所属機関によるマネジメントを求める政府全体の取組を踏まえた対応を説明した。守秘義務については、法人化後も政府への協力が求められる中で必要な規定を設けるとした。
外国人会員制度を導入するのであれば、研究や技術に関わる情報の秘密保持の対策も同時に考える必要があると私は思います。
上村英明委員(れいわ新選組)は、現行法の前文が「平和的復興」「科学が文化国家の基礎」という戦後の歴史的理念を持つのに対し、新法では前文が削除されて第一条の目的に書き換えられ、平和の文字もなくなった点を重大な問題と批判した。光石会長(参考人)は、現行法前文の「科学が文化国家の基礎」「平和的復興」という理念は日本学術会議の成り立ちからして不可欠の要素と主張した。坂井大臣は、基本理念は現代風に表現が変わっても継続しており、学術会議の継続性は失われないと主張した。山登志浩委員は、現行法の前文を新法に明記すべきと繰り返し主張した。討論では上村委員が前文削除を廃案の主要理由の一つに挙げた。
この原点とは何かというと、法律は時代が変わると新しい解釈を必要とします。条文が現実に合わなくなってくるというのは、どの法律でもあり得る話です。その場合に、法律学者は一般的に何をするかというと、前文に戻るんです。
「科学が文化国家の基礎」「わが国の平和的復興」といった理念は、日本学術会議の成り立ちからしても不可欠の要素であると考えております。
現行法の前文をあえて本法案に明記してもいいのではないでしょうか。
現行法の基本理念ということでございますが、拡大、深化した形で、時代の変化等に合わせて新法に引き継がれていっているということで考えておりまして、学術会議の継続性が失われるということではないと考えております。
坂井大臣は、法人化によって人事や組織運営の自由度が高まり、アカデミアと政府・産業界をつなぐファシリテーター的人材配置など、会員活動を支える事務局体制を自律的に強化できるようになると説明した。山岸一生委員は、法案に事務局規定が存在しないことを問題視し、事務局のリソースが監事・評価委員会・各種助言委員会の運営に圧迫される懸念を示した。笹川政府参考人は、学術会議の要請により内部組織管理を内規に委ねる方針を取ったと説明したが、山岸委員はその結果として事務局運営が担保されない構造になっていると批判した。
山岸一生委員は、現行法では学術会議の経費は「国庫負担とする」と規定されているのに対し、新法では「補助することができる」との表現となっており、事実上の格下げではないかと問題視した。坂井大臣は、国の機関への予算づけと外部法人への補助とでは表現が異なるのは当然であり、交付金より補助金の形の方が学術会議の希望に沿ったものだと説明した。山岸委員は、ドゥーからキャンドゥーへの変更は国の裁量の幅が広がることを意味しており、予算を武器に学術会議に物を言うことがないか懸念した。
負担するというところから、補助することができる、つまり、ドゥーからキャンドゥーに変わっているわけですよね。それは、格下げという言い方は失礼ですけれども、国の裁量の幅がその分広がるというふうに理解するのが順当と思いますけれども、政府が、裁量の幅が広がって、予算を武器にして学術会議に物を言うということがないと断言できるのか、この点、もう一遍説明をお願いします。
学術会議に関する経費、予算につきましては、基本的には今までと全く変わらないことを想定をいたしておりますが、今までも、余計な、ある種余分な無駄な経費を予算化していたものではありませんで、それぞれ通常の予算編成プロセスを経て、当然、ですから、これだけの事業をやるのでこれだけの金額が必要だということを財政当局とやり取りをしてやり合って、財政当局を説得をして予算化をしているというプロセスを取っているわけでございまして、この法案が成立した後もそれは同じということでございます。
梅谷守委員は、政府が示した立法事実資料が有識者懇談会報告書の文言そのものであるとして具体的な社会的事実の提示を求め、特に「矛盾によって支障が生じた」具体的事実の提示を繰り返し求めた。坂井大臣は、矛盾が表に出て問題になったものを認識していないと認めつつ、外国人会員の参加や財源多様化の必要性などを立法事実として挙げた。光石会長(参考人)は、特段矛盾はないと思うが、唯一挙げるとすれば外部資金獲得の問題があるが、これは目的ではないとした。上村英明委員は、立法事実が全くなく、廃案にして日本学術会議と一から話し合うべきと主張した。
この法案は、ある意味では法律の体を成していないなということを思います。
本法案はそもそも審議の前提を欠くということを、この点、立法事実を欠くという点からもはっきり指摘をしておきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
学術会議も七十六年余りたって、社会から様々な要請も受けるようになり、役割も期待をされている。そういった役割に応えていくためには、政府の一機関で様々な行政の縛りがかかるような状況、今の状況よりは法人化した方がそういったものに応えていける、こういったことをお話をさせていただいております。
特に矛盾というか問題はないと思っておるところですが、唯一挙げるとすれば、外部資金を取れるかどうかとかというところがございますが、ただ、これは、外部資金を取ることが目的ではなく、ナショナルアカデミーとしてのよりよい役割を発揮するというところが本来の目的ですので、そこが、何というか、非常に重要な点というわけではないというふうに認識をしております。
政府の監督権限の実質性をめぐる議論が梅谷守委員と坂井大臣との間で行われた。坂井大臣は、法人化によって独立性が組織面で明確になり、独法とは異なり人事や業務への直接的な関与を通じた監督権行使は行わないと繰り返し説明し、政府とは別の法人として高い独立性を持つと述べた。梅谷委員は、監督権は形式的なものかどうか確認を求めたが、大臣は「形式的」とは答えず、実質的に総理の意向を反映させようとするものではないと説明した。塩川鉄也委員は、学術会議を政府の監督下に置く組織へ変質させるもので五要件を充足しないと批判した。山登志浩委員は、形式的には独立しても政府が介入する余地が残ると懸念し、独立性の文言明記を繰り返し求めた。
本案は、日本学術会議の組織及び運営に関する事務が内閣府の所掌事務に位置づけられるなど、政府の監督の下に置かれる組織へと変質させるもので、五つの要件を充足するものとは到底言えません。
形式的には国の機関から離れて特殊法人になるわけですけれども、会長ですとか会員の選考だとか、そういったところで、いろいろ、政府が介入すると言ったら失礼かもしれないけれども、介入する、あるいは関与するような仕組みが残っているというふうに私たちも指摘をしています。
監督権を背景に学術会議に影響を及ぼすことはないと考えてよいのか、それとも総理の監督は実質的なものなのか、この点、明確にお答えいただきたい。形式的なのか、それとも実質的なのか。
法人化によって学術会議の独立性が組織面でも明確になり、政府とは別の法人である海外アカデミーと同様の高い独立性を有する組織になるものと考えております。
信頼関係の再構築については、法案審議を通じて与野党双方から言及があった。坂井大臣は、同じ目標に向けてこの法案後も真摯に対話を続けると表明した。山登志浩委員は、十分なコミュニケーションなく法案を提出した経緯から、政府が学術会議との信頼関係を本当に重要視してきたか甚だ疑問と批判し、更なる丁寧な対応を求めた。菊池大二郎委員は、任命拒否問題に端を発した信頼関係の亀裂を再構築するためには真摯に取り組む姿勢が重要と主張した。黄川田仁志委員は、新法で特殊法人になり、お互い信頼関係を持って進んでいく姿を望むと表明した。附帯決議にも信頼関係の構築に努めることが明記された。
政府が、この法案を提出するに至るまで、学術会議との信頼関係を本当に重要視してきたのか、甚だ疑問に思うところであります。
ですから、同じ、目標は一つと思っておりますので、それに向けてこの法案後も真摯に対話を続けてまいりたいと思っております。
その根底にあるのは、やはり、政府と日本学術会議の信頼関係をいかにもう一度再構築していくかということが重要なんだろうというふうに思います。
新法によって新しく特殊法人になり、そして、政府と学術会議とお互い信頼関係を持って進んでいくという姿を望んでおります。
黄川田仁志委員は、日本学術会議と中国科学技術協会との2015年締結の覚書について、中国科学技術協会が中国工程院と提携し同院が人民解放軍関係団体と繋がっているとして、間接的に軍事組織とつながることへの懸念を示し、覚書の締結は慎重に考えるべきと主張した。光石会長(参考人)は、覚書は出版物の交換やセミナー等の一般的な学術交流を促進するものであり懸念には当たらないと説明したが、ナショナルアカデミーとしてふさわしい適切な学術交流を行っていくと述べた。黄川田委員は、新法人への移行後もこの覚書は有効であるとして、慎重を期したおつき合いを強く要望した。
私は、この覚書の締結については、やはりもう少し慎重に考えるべきだと思っております。
日本学術会議と中国科学技術協会との間で結ばれました覚書は、出版物の交換やセミナー等の学術活動の情報交換、研究者間の交流等、一般的な学術交流を促進するものでありまして、御懸念には当たらないと考えております。
塩川鉄也委員および市來伴子委員が会長職務代行者の権限の大きさを問題視した。市來委員は、内閣総理大臣が指名する会長職務代行者が成立時総会の議案・規約等を一人で作ることができ、会長選任ルールも決めることができるという法のたてつけが問題だと指摘した。笹川政府参考人は、法律上の責任者は会長職務代行者だが、関係者との協議を経るのが通常の仕事の仕方だと述べた。塩川委員は、総理お墨つきの会長職務代行者が会長選任ルールも設定できることは政府の深い関与の担保になると批判した。市來委員は、現学術会議との協議を経て議案策定等を行うよう求め、坂井大臣はそれが当然あり得ると認めた。
法案の賛否に関する議論は審議全体を通じて展開された。坂井大臣は、特殊法人化が独立性・自律性を抜本的に高める適切な組織形態であり、外国人会員の登用や外部資金獲得が可能になるなど現代の要請に応えられると説明した。上村英明委員は、立法事実が全くなく廃案にして学術会議と一から話し合うべきと主張した。塩川鉄也委員は、現行学術会議を解体する法案として断じて容認できないと反対討論で表明した。山登志浩委員は、課題山積で到底賛成できないと反対討論を行った。市村浩一郎委員は、完全民営化が望ましいが特殊法人化は改革への最初の一歩として賛成と討論で表明した。緒方林太郎委員は、賛否中立からスタートし答弁で疑問が晴れず反対に至ったと述べた。最終的に、法案は起立多数で可決された。
私は、これは、やはり廃案にして、一からもう一回、日本学術会議側ときちんとした話合いをして作り直すべきだというふうに思っています。
本案は、科学の成果を軍事に利用し、目先の経済的利益追求に貢献させるため、学術会議から独立性、自主性、自律性を奪い、政府の意向に従う組織へと変質させるもので、断じて容認できません。
以上、課題山積の本法案には到底賛成することはできません。
元々この法案は、独立性、自律性を抜本的に高めるということを目的とするものでありまして、ましてや全く別の法人になっていくという法案でございまして、明らかに、独立していることが外形的にも明らかになるものでございます。
私は、審議に先立ち、賛成でも反対でもない立場からスタートし、審議の結果として反対との結論に至りました。
賛成するとはいえ、法案の内容に全面的に納得しているわけではありません。国の機関としての学術会議は廃止し、完全民営化することこそ求められる改革ですが、今回の法案はまだまだ不十分であり、学術会議をめぐる問題の抜本的解決策になっているとは言えないからです。
独立性・自律性の確保はこの委員会審議の最大の争点の一つだった。光石会長(参考人)は、ナショナルアカデミーの五要件として政府からの独立と会員選考の自主性・独立性を挙げ、現法案への懸念が払拭されていないと繰り返し述べた。坂井大臣は、独立性は外形的に明らかであるため法文に「独立」の言葉を使うことは法制局との調整上ふさわしくないと説明し、独法とは異なる必要最小限の仕組みにとどめていると主張した。山登志浩委員は、中身が伴うよう「独立性」を条文に明記すべきと繰り返し主張したが、大臣は応じなかった。附帯決議では、独立性・自主性・自律性を尊重することが政府に求められた。
会員選考方法について、三木圭恵委員は現行のコオプテーション方式が思想固定化につながったとして問題視し、新法の二重審査による透明な選考方式を支持した。坂井大臣は、コオプテーションの要請を前提としつつ外部の目を入れた二回の絞り込みと公表による透明性・多様性確保を評価した。市來伴子委員は、発足時の特別選考がコオプテーションを否定するものであり、この方法で選ばれた会員リストが現学術会議総会で承認されない可能性があるという法案の構造的欠陥を指摘し、強く修正を求めた。坂井大臣は、承認されないことは極めてあり得ないと述べつつも可能性を100%否定はせず、その場合は学術会議と協議して解決策を模索すると答弁した。
梅谷守委員は、冒頭に米国トランプ政権のハーバード大学への助成金凍結を例として取り上げ、権力による学問の自由への介入についての大臣の認識を問い、坂井大臣は「あってはならないことだ」と明言した。その上で梅谷委員は、任命拒否問題での権力介入懸念が払拭されないまま法案が提出されているとして、法律での制度的担保の必要性を訴えた。上村英明委員も、今回の法案が学術会議の独立性・自主性・自律性を奪う介入の法案だと批判した。市來伴子委員は、独裁的なリーダーへの対抗として法律で歯止めをつくるべきと主張した。
市來伴子委員は、監事や評価委員会が学術会議の活動を制限することへの懸念を繰り返し表明した。坂井大臣および笹川政府参考人は、監事は学術的活動の価値・内容には立ち入らず法人の業務執行の適法性・適正性を監査するに留まり、越権行為となる場合には法令違反になると説明した。田中健委員は、監事の必要性は理解しつつも、他の役員には任期制限がある中で監事だけ再任の任期の定めがない点を問題視し、独立性の担保を求めた。笹川政府参考人は、特殊法人の役員の在職期間はおおむね六年を限度とする政府のルールがあると説明したが、田中委員はそれを法律に明記すべきと求めた。
坂井大臣は、監事は業務内容・人事には権限がなく予算にも関与しないと説明し、通常の法人の監事と同様の権限内容になっていると主張した。山登志浩委員は、総理が任命する監事が忖度して恣意的なコントロールが働く懸念を示し、監事の選任についての動向を注視すると述べた。市來伴子委員は、政府役人の天下りを認めないとの明言を大臣に求めたが、大臣は現職公務員は欠格条項により就けないが退職者については一概に禁止するものではないと答弁した。附帯決議には、監事に業務における政治的中立性の確保も含め適切に監査できる者を任命することが盛り込まれた。
上村英明委員は、2014年の武器輸出三原則の転換から防衛装備移転三原則への変更が日本における軍産複合体形成の始まりであり、2015年の防衛装備庁・安全保障技術研究推進制度はその軍産学共同体化の出発点と位置づけた。その上で2017年の学術会議声明はその適切な対応だったと評価した。黄川田仁志委員は、2017年声明が学術会議の防衛装備庁への研究応募にネガティブに影響したとし、声明が研究者の萎縮を招いたと批判した。防衛装備庁の松本政府参考人は、声明の影響だけではないとしつつ、主要大学が依然として慎重な姿勢を取り続けていることを認め、理解を得る努力を続けるとした。
坂井大臣は、新法で学術会議が特殊法人となり内閣総理大臣の任命対象でなくなることから、守秘義務が必要になると説明し、政府の様々な情報が提供される場合もあることを念頭に規定したと述べた。塩川鉄也委員は、現行会員には罰則規定がなく学術の公開原則から見ても秘密保持義務に罰則を課すことはおかしいと批判し、何が秘密か分からない状況での罰則規定が会員活動に萎縮効果をもたらすと主張した。笹川政府参考人は、他の国が設立する法人においても一般的に設けられている規定であり、通常の業務では問題になることはないと説明した。
光石会長(参考人)は、有識者懇談会において立法府への助言機能を持つべきとの問題提起を自ら行ったことを説明し、海外のナショナルアカデミーにも議会への説明機会を恒常的に持つところがあると述べた。坂井大臣は、立法府への科学的助言を法案で禁じておらず、懇談会でも「是非やってほしい」との意見があったと説明し、諸外国でもアカデミーと立法府が連携する例があると述べた。山登志浩委員は、コロナ禍や気候変動・AIなどの課題について専門家の助言が必要として、新しい学術会議に立法府への助言機能を持たせることを支持した。
坂井大臣は、今回の会員定数増員(二百十名から二百五十名への増員)と再任制度の改正(一回に限り再任可)により若手の参画促進が図られると説明した。早期に会員になっても一回きりで脂が乗り切った頃に再参加できない問題を解消するという趣旨も説明した。菊池大二郎委員は、若手研究者の参画促進と地方大学も含めた多様性確保を重要課題として取り上げ、法改正による機構改革の必要性を主張した。また、四十五歳未満の連携会員で構成される若手アカデミーの活動実態についても確認した。
三木圭恵委員は、北海道大学が2017年の声明を受けて防衛省からの採択研究を辞退した事例を紹介し、声明が大学に研究への尻込みをさせ、研究者の自由な探求を妨げていると批判した。上村英明委員は、防衛装備庁制度は日本の軍産学共同体形成の始まりであり、2017年声明はその適切な対抗措置だったと評価した。黄川田仁志委員は、声明発出以降、防衛装備庁への大学からの応募件数が大幅に減少したデータを示し、声明が研究者を萎縮させたと強く批判した。政府参考人(相川哲也)は、デュアルユースに関する令和4年の梶田前会長の見解および令和5年の方針により、近年応募件数が回復傾向にあることを説明した。
この声明が研究者の萎縮を招いたと思っております。
この声明の、大学等への審査制度及びガイドライン等の設定という文言により、大学等の研究機関にこの制度及びガイドライン等が設定されたかどうか把握しているかどうかお伺いしたいんですけれども、それは把握していないというふうに問取りのときにお伺いしておりますので、ちょっと時間もないので省かせていただきますけれども。
二〇一五年の防衛装備庁の安全保障技術研究推進制度は、日本における軍産学共同体の始まりと言ってもいいと思います。それに対して二〇一七年に日本学術会議が声明を発表されたのは、これは非常に卓見だというふうに私はその当時思いました。
与党側は特殊法人化による独立性強化・機能強化を評価したが、野党各党は立法事実の不十分さ、学術会議との合意不在、政府による介入のおそれ、コオプテーション方式の否定による人的継続性の遮断等を理由に反対した。光石会長も「懸念は払拭されていない」と法案への慎重姿勢を示し続けた。法案は賛成多数で可決されたが、同時に附帯決議が付され、独立性・自律性の尊重、任命拒否問題への説明責任、信頼関係の構築、適切な財政支援等について政府および学術会議に留意が求められた。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
必ず元の議事録本文もご確認ください。
与党側は特殊法人化による独立性強化・機能強化を評価したが、野党各党は立法事実の不十分さ、学術会議との合意不在、政府による介入のおそれ、コオプテーション方式の否定による人的継続性の遮断等を理由に反対した。光石会長も「懸念は払拭されていない」と法案への慎重姿勢を示し続けた。法案は賛成多数で可決されたが、同時に附帯決議が付され、独立性・自律性の尊重、任命拒否問題への説明責任、信頼関係の構築、適切な財政支援等について政府および学術会議に留意が求められた。
○黄川田委員 自民党の黄川田仁志です。 先日の参考人質疑の中で、学術会議の自主性と独立性、そして学術会議の集団としての学問の自由という話が頻繁に出ておりました。 学術会議の組織としての自主性と独立性が大切であるということは理解いたしておりますが、集団としての学問の自由が必要であるということが余り私にはよく分かりませんでした。それよりも、別の思いが私には湧いてまいりました。それは、学術会議が...
○松本政府参考人 安全保障技術研究推進制度につきましては、二〇一五年に制度を創設し、初年度は大学等から五十八件の応募がありましたが、翌年度以降は大学等による応募が減少し、十件前後で推移していたところです。 その後、我々の方でも制度を御理解いただくための様々な努力を重ね、また、二〇二二年には、小林内閣府特命担当大臣宛てに日本学術会議会長から「先端科学技術と「研究インテグリティ」の関係について(回...
| モデル | Claude (Anthropic) |
|---|---|
| 要約方式 | 抽出+要約 |
| 対象範囲 | 議事録 全文 (約125,568文字) |
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