衆議院厚生労働委員会において、社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等一部改正案について、与野党の各議員が質疑を行った。被用者保険の適用拡大や在職老齢年金の見直しなど法案に盛り込まれた施策全般と、法案から除外された基礎年金のマクロ経済スライド早期終了(底上げ措置)の是非が主要な論点となった。
本会議での議論の要点をAIが要約したものです。
福岡資麿厚生労働大臣(賛成寄り)が、iDeCoの加入年齢を七十歳まで拡大する措置を今回の法案に盛り込んだと説明した。この措置は主に年金受給者の年金増額を目的とするものとして位置づけられており、法案の柱の一つとして提示された。審議においては他の論点と比較して深掘りされた議論はなく、大臣の説明にとどまった。
iDeCoの加入年齢を七十歳まで拡大する措置など、現在の年金の増額措置などを盛り込んでおりまして、これらの施策により、将来の給付水準の確保につながる内容となっているわけでございます。
マクロ経済スライドの早期終了と基礎年金底上げ
百六万円の壁対策としてキャリアアップ助成金を活用・拡充することをめぐり、賛否両論が示された。田畑裕明委員(賛成寄り)は制度の丁寧な説明の必要性を訴えた。福岡資麿大臣(賛成寄り)は、当該助成金は労働者のキャリアアップを支援する雇用保険制度の趣旨に沿った措置だと主張した。一方、階猛委員(反対寄り)は、キャリアアップ助成金は雇用保険料からの支出であり、年金の壁対策に充てることは雇用保険料の目的外使用・流用に当たるのではないかと批判的に指摘し、政府のより抜本的な財政支援を求めた。令和七年度に六十三億円・四・四万人を見込んだ積算についても議論が行われた。
本会議で最大の争点となったテーマであり、与野党を問わず多くの委員が基礎年金底上げの必要性を訴えた。長妻昭委員(賛成寄り)は、政府案について「あんこのあんが入っていない」と致命的な欠陥と批判し、マクロ経済スライドを二〇三七年に終了させる修正案の必要性を強調した。山井和則委員(賛成寄り)は、五十歳以下の現役世代のほぼ全員(高所得者を除く)の生涯年金が増えるとの試算を示し、与野党合意による修正実現を強く訴えた。井坂信彦委員(賛成寄り)は、厚生労働省が正式に算出した試算を基に、男性六十二歳以下・女性六十六歳以下の厚生年金受給者の年金受給総額が増えることを確認した。大西健介委員(賛成寄り)は、田村元厚労相が推進した改革が今回見送られたことを問題視した。岡本充功委員(賛成寄り)は、国庫負担の維持が最も効果的な底上げ策であると主張し、試算の提出を求めた。八幡愛委員(賛成寄り)は就職氷河期世代への底上げの絶対的必要性を訴え、大臣に石破総理を説得する気概を求めた。猪口幸子委員(賛成寄り)は厚生年金積立金の活用による水準引上げが必要と主張した。田村貴昭委員(賛成寄り)はマクロ経済スライドの直ちの停止を強く求めた。これに対し福岡資麿大臣(中立)は、方向性は認識しつつも、次期財政検証後に検討するとの慎重姿勢を堅持した。
この修正合意が決裂したら、多分、もう法案は通らないですよね。
ただ、肝腎要の、中核である基礎年金の底上げ、つまりマクロ経済スライドの早期終了というのが入っていないというのは、致命的だというふうに思います。
まだ間に合いますから、大臣。厚生労働大臣として、石破総理を説得するぐらいの気概を持って、野党の意見、これをしっかり聞いていただきたいです。
私は、もし田村大臣が今福岡大臣の立場にいたら、これが入らないんだったら大臣を辞職するというぐらい言うんじゃないかと思いますよ。
減り続ける年金、食べていけない年金、生活できない年金、それをつくっているのがマクロ経済スライド制ですよね。これを直ちに停止することを強く求めて、次の質問は次回に移りたいと思います。
今回の年金改革法案で最大の争点は、現役世代と若者の厚生年金の底上げができるかどうかということであります。
基礎年金の底上げをしていくべきだということには強く賛同しているわけでありますけれども、論点がそこばかりに集中してもという今の大西議員の指摘にもありましたので、あえて、そこ以外のところも今日は触れていきたいと思います。
現時点において、マクロ経済スライドの一致の点について、必要な施策だと考えているのか、そもそも必要ないというふうに考えているのか、その点はいかがでしょうか。
基礎年金のマクロ経済スライドによる給付調整の早期終了を行い、基礎年金水準を引き上げることが喫緊の課題であると考えます。
タイミングの議論はいろいろされていますけれども、最終的にしっかり基礎年金の引上げというのができることを望んでおります。
今日、立憲民主党さんが午前中言われておりました、田村先生の法案だということで、自信を持って言われていたところでありますけれども、こういうところら辺は、やはり党派関係なく、いろいろな形で議論を進めていくことも必要なのではないかなという具合に思っておる次第でございます。
将来世代の年金水準を確保する、その中の一つの大きな要素として、マクロ経済スライドの早期終了というのが選択肢としてあるということについては認識をしております。
今回の法案にはマクロ経済スライドの早期終了の具体的な仕組みは規定されていないが、前回改正附則の検討規定を引き継ぐ形で、報酬比例部分の調整を次期財政検証翌年度まで継続する規定が盛り込まれた。田畑裕明委員(中立)は、今回は盛り込まれなかったが、今後しっかり議論を前進させたいと述べた。福岡資麿大臣(中立)は、選択肢としては認識しているが、次期財政検証後に改めて検討するとの立場を表明した。
長妻昭委員(賛成寄り)は、年金を底上げしなければ六十五歳以上の生活保護受給者が将来倍増するとの学者試算を示し、底上げによって生活保護費の伸びを抑制でき、財源的にも意義があると主張した。田村貴昭委員(賛成寄り)は、低年金者の貧困化が深刻であり、マクロ経済スライドを継続することへの強い反対を述べた。福岡資麿大臣(中立)は、前提が同じであれば年金底上げにより生活保護が抑制されるとの見解は認めつつも、様々な要因があるため推計は困難だとした。
田村貴昭委員(賛成寄り)は、物価高騰が低年金者・年金生活者を直撃していると指摘し、マクロ経済スライドにより年金の実質水準が削減され続けている現状を問題視して年金底上げの急務を訴えた。福岡資麿大臣(中立)は、年金生活者支援給付金や社会保障全体で対応するとし、マクロ経済スライドの継続を維持する立場を示した。
適用拡大に伴う短時間労働者の手取り減少を緩和するため、事業主が労使折半を超えて保険料を負担した場合に全額支援する保険料調整制度の是非が議論された。沼崎満子委員(賛成寄り)は、事業主の折半超え分の全額支援が公明党の要望で実現したと評価した。福岡資麿大臣(賛成寄り)は、適用拡大対象企業に限定した特例的・時限的措置として合憲・合理的と説明した。八幡愛委員(中立)は、三年間の緩和措置を社会情勢に応じて延長できるよう柔軟な対応を求めた。猪口幸子委員(中立)は、時限的措置でなく恒久的に保険料を低くすることで二号被保険者の拡大につながると主張した。一方、階猛委員(反対寄り)は、同じ収入水準で保険料負担に差が生じることは憲法十四条の平等原則に反する疑いがあると批判し、内閣法制局の見解提出を求めた。また、厚生年金積立金の流用に当たるのではないかとも指摘した。
今回の被用者保険の適用拡大に伴って、対象者を限定して特例的、時限的な措置を実施することには合理性があるというふうに考えております。
これは平等に反するだけではなくて、まさに厚生年金積立金の流用に当たるんじゃないですか。
事業主の保険負担の労使折半を超えた部分に関しては全額支援というのも、公明党として非常に強く要望してそれが実現できたので、それは本当に大きな成果だったなというふうに私も感じております。
このような緩和や制度的な支援というのは、物価高で苦しむ労働者の手取りを増やすことにもなりますから、三年間に限らず、柔軟に対応して、継続して実施するべきだと思います。
これを、百三十万円の崖を超える労働者だけではなくて、既に超えている労働者でも、年収二百万に達するまでは所定の額が支給されるということです。
大西健介委員(反対寄り)は、健保組合への高齢者医療制度向け拠出金が年々増加し、保険者機能を毀損しているとして強く問題提起した。義務的経費に占める高齢者拠出金の割合が四三・六%に達し、約八割の健保組合が赤字見通しであり、危機的状況にあると指摘した。保険局長は、財政悪化の深刻さを認めつつ、財政支援や改革工程に沿った取組を進めると答弁した。
私は、健保の高齢者医療制度への過度な拠出金負担というのは、保険者機能を毀損するものとしてかねてから強く反対してきた立場です。
大西健介委員(反対寄り)は、健保組合の義務的経費に占める高齢者医療拠出金の割合が四三・六%と高過ぎると批判し、経常収支が三千七百八十二億円の赤字見通しとなるなど危機的状況にあると指摘した。協会けんぽの保険料率一〇%を上回る水準の組合が全体の四分の一程度に達するとして、厚労省の具体的対応策を求めた。
私は、健保の高齢者医療制度への過度な拠出金負担というのは、保険者機能を毀損するものとしてかねてから強く反対してきた立場です。
八幡愛委員(賛成寄り)は、国民年金保険料の未納・免除受給者が多数存在する実態を示し、払えない国民が多数いるという現実を政府が受け止めるべきと主張した。厚生年金未加入事業所が約十五・八万件、対象労働者が約九十七万人に上るとの推計も示した。政府参考人は、督励や納付環境整備に取り組んでいると答弁したが、八幡委員は徴収強化よりも根本的な支援が必要と述べた。
何度も私は申し上げているんですが、将来のために年金を納める余裕がない国民が多数いるということを、政府はまずは受け止めるべきだと私は考えます。
田畑裕明委員(賛成寄り)は、今回の財政検証で初めて公表された個人単位の分布推計について、年金制度への理解を深めるための周知広報にも積極的に活用するよう政府に求めた。ねんきん定期便や年金シミュレーターなどのツールを活用した広報の充実も要請した。政府参考人は、共働き世帯の増加により若い世代ほど厚生年金の被保険者期間が延び、年金が充実する傾向が確認されていると説明した。
せっかく作っているこうした資料をしっかり、年金制度の理解を深めるための周知広報にもきちっと使っていただきたいと思います。
猪口幸子委員(賛成寄り)は、最終納付率が八三・一%と向上しているものの、依然として未納が存在するとして、更なる向上対策を求めた。外国人の納付率が低い問題にも言及し、ルールを守っていただくことの重要性を述べた。政府参考人は、若年者への周知、未納者属性に応じた督励、納付しやすい環境整備などに取り組んでいると答弁した。
厚生年金の保険料は、給料から天引きで一〇〇%ですよね。それを思うと、八三%というのが妥当かどうかというのはちょっと考えていただきたい。
大西健介委員(賛成寄り)は、国民年金基金の加入率が約四%と低水準にとどまっており、一度加入すると途中脱退ができず掛金が固定される点が、収入変動の大きい自営業者等にとってネックになっているとして制度の見直しが必要と主張した。福岡資麿大臣(賛成寄り)は、自身も加入しており落選中は口数を減らした経験を紹介しつつ、拠出限度額引上げ等の周知を図りながら普及促進に取り組むと表明した。
在職老齢年金の支給停止基準額を六十二万円に引き上げることをめぐり、複数の立場から意見が示された。沼崎満子委員(賛成寄り)は、高齢者の健康長寿と就労継続を支援する観点から見直しを期待すると述べた。田畑裕明委員(賛成寄り)は、本来納めた保険料が給付されるべきとの観点から肯定的な見解を示した。八幡愛委員(中立)は、働きたい人が働ける環境自体は否定しないが、年金だけでは生活できないためやむなく働く高齢者の実態に政府が向き合うべきと疑問を呈した。岡本充功委員(中立)は、今回は受け入れつつも、次回改正では撤廃の方向に大きくかじを切るべきと主張した。猪口幸子委員(反対寄り)は、見直しに要する千六百億円を現役世代の保険料負担軽減に充てるべきであり、見直しをしない方がよいと主張した。
私自身は、今申し上げたとおり、本来、義務として納めた保険料がちゃんときちっと給付されるのが国の責任であるわけでありますが、それを止めていたということ自身はしっかり御説明をしながら、こういったことを丁寧に言えば、国民の皆さんの御理解は私はいただけるのではないかというふうに感じるわけでございます。
今回、在職老齢年金の引上げで、より高齢者が働きやすくなることを期待しています。
現在の基礎年金は、満額で令和七年度で月額六万九千三百八円でありますが、これでは生活は困難です。
今回はこれでいくということであったとしても、次に向けては、これはもう撤廃の方向に向けて大きくかじを切るべきだと私は思っているということを指摘をしておきたいと思いますし、この議事録に残しておきたいという意味で、こういう発言をさせてもらいました。
働きたい人は働いたらいいんです。だから、別に私はこれを否定するわけではないんですけれども、この国の方針として、高齢者にはまだまだもっと働いてもらおうぜという発想が根底にあるんじゃないかなと私はやはり思います。
田畑裕明委員(賛成寄り)は、本来の保険料納付に対して給付がなされるべきとの観点から在職老齢年金の見直し・基準引上げを支持した。福岡資麿大臣(賛成寄り)は、人手不足の中で高齢者の就労環境を整備するため、五十代賃金水準を維持しても支給停止にならない水準として六十二万円への引上げが必要な改正と主張した。
大西健介委員(賛成寄り)は、田村元厚労相が推進した改革が見送られたことを問題視し、五年を待たず早期にマクロ経済スライド早期終了を実施すべきと主張した。次の財政検証を待つ必要はなく、与野党の合意が得られ次第速やかに実施すべきとの見解を示した。福岡資麿大臣(中立)は、選択肢として認識しているが、社会経済状況を見極める必要があり、次期財政検証後に慎重に検討するとの立場を堅持した。
岡本充功委員(賛成寄り)は、国庫負担の維持が基礎年金底上げの最大の効果をもたらすとして、国庫負担がない場合の給付水準への影響について試算の提出を求めた。長妻昭委員(賛成寄り)は、底上げ措置によって生じる給付水準向上の効果のうち三分の二は国庫負担によるものであると説明し、底上げは税も伴って投入されるものと主張した。田村貴昭委員(賛成寄り)は、マクロ経済スライドにより基礎年金が実質削減され続けているとして底上げと停止を強く求めた。福田徹委員(中立)は、今回の改正案のうち基礎年金水準に直接的な効果を持つ施策は被用者保険の適用拡大のみであると指摘しつつも、廃止・撤廃は求めず丁寧な情報発信を求めた。
マクロ経済スライド制は様々な問題があって、もう一つの問題は、このマクロ経済スライドの長期化によって、特に基礎年金の削減率が高くなるということについてです。
税の投入によって年金の底上げが三分の二、三分の二は税の投入による、あんこを入れることによって税も伴って投入されるんですね、その効果なんですね、三分の二が。
私が配っております資料の二ページ目、このいわゆる給付調整の早期終了による将来の給付水準の上昇効果というのは、一番の肝は国庫負担が維持される、先ほどから話をしていますけれども、このままいくと、マクロ経済スライドがかかっていくことで国庫負担が減っていく中で、今の国庫負担を維持していくということが、最も効果が大きい、いわゆる底上げ策になるんだということを確認したいと思って、今日は、局長で結構です、御答弁いただきたいと思うんです。
今回の改正に限れば、御指摘がありました基礎年金水準の向上に直接的な効果がある、そういった事項につきましては被用者保険の適用拡大となりますが、年金の給付水準は今後の経済状況によっても変わり得るものでございます。
田畑裕明委員(中立)は、報酬比例部分の調整継続と法案に盛り込まれた検討規定の意図について政府に確認し、今後しっかり前進させたいと述べた。福岡資麿大臣(賛成寄り)は、前回改正附則の宿題を引き継ぎ、社会経済状況を見極めるため報酬比例部分のマクロ経済スライド調整を次期財政検証翌年度まで継続する措置を法案に規定したと説明した。沼崎満子委員も同規定の配慮措置の内容を確認し、厚生年金受給者の給付水準が低下しないよう調整率を緩和する措置が講じられていることが説明された。
今回の法案に規定されました規定につきましては、今委員御紹介があったとおりでございますけれども、やはり、厚生年金受給者も含めました基礎年金水準あるいは所得再分配機能をどうするのかということは宿題だというふうに思っておりまして、そういったものを引き続き検討していく必要があるということ、その観点から、二〇三〇年度まで報酬比例部分のマクロ経済スライドの調整を継続することとしております。
今回は、令和二年改正の附則による検討を引き続き行うということに際し、社会経済情勢の変化を見極めるため、報酬比例部分のマクロ経済スライドによる給付措置を、配慮措置を講じた上で次期検証の翌年度まで継続するという形での検討規定という形になっているわけであります。
沼崎満子委員(賛成寄り)は、親を亡くした子が遺族基礎年金を受給しやすくなる今回の見直しを心強いと評価した。政府参考人は、離婚の増加など家庭環境の変化を背景に、配偶者の再婚や子の養子縁組などにより支給停止となっていた不均衡を解消するため、子が遺族基礎年金を受給できるようになるケースを拡大することを説明した。
親を亡くすという非常に子供にとってはつらい出来事を受けている、そういうお子さんに対しての支給が増えるというのは、本当に私も心強いなというふうに思っております。
池下卓委員(賛成寄り)は、就職氷河期世代は社会参入時から低賃金・非正規が多く、その期間のツケが積み上がっているとして、単なる就労支援やリスキリングでは不十分であり、特別な措置が必要と主張した。田村貴昭委員(賛成寄り)は、マクロ経済スライドにより就職氷河期世代が生涯にわたって年金削減を受け続けることに強く反対し、スライドの停止を求めた。福岡資麿大臣(中立)は、就職氷河期世代を見捨てるつもりはなく、適用拡大やリスキリング・就労支援等で対応する意向を表明した。
八幡愛委員(賛成寄り)は、就職氷河期世代の低年金問題を深刻に捉え、基礎年金底上げが絶対に必要と強く訴えた。山井和則委員(賛成寄り)は、底上げ修正案によって低年金の三十代の就職氷河期世代の生涯年金が四百万円以上増えるとの効果を示した。沼崎満子委員(賛成寄り)は、就職氷河期世代の不本意非正規雇用による低年金懸念を問題提起し、基礎年金引上げの最終的な実現を望むと表明した。
大西健介委員(賛成寄り)は、基礎年金底上げの見送りは就職氷河期世代を見捨てることだとの批判を紹介し問題視した。福岡資麿大臣(中立)は、適用拡大やリスキリング・就労支援等で就職氷河期世代を支援するとの方針を表明したが、具体的な特別加算措置等の腹案はないことが政府参考人の答弁から明らかになった。
大西健介委員(賛成寄り)は、コロナ禍以降、ネットカフェや友人宅を転々とするなど可視化されない若者ホームレスが増えているとして、こうした層へのアウトリーチや支援強化の必要性を問題提起した。田畑裕明委員(賛成寄り)は、低年金者対策として住宅政策の面も重要であり、政府間の連携を求めた。福岡資麿大臣(賛成寄り)は、昨年の生活困窮者自立支援法改正により住まい支援体制を整備し、アウトリーチや各種支援を推進していると説明した。
複数の委員から、年金制度の複雑さや誤解を招くメディア報道に対し、政府が正確な情報を積極的に発信すべきとの指摘がなされた。森ようすけ委員(賛成寄り)は、マクロ経済スライド一致のメリットを丁寧に国民に説明することが必要と主張した。田畑裕明委員(賛成寄り)は、分布推計資料をねんきん定期便や年金シミュレーターを活用した広報に役立てるよう要請した。福田徹委員(賛成寄り)は、施策ごとに年金指標への影響を数字で国民に示すべきと訴えた。長妻昭委員(賛成寄り)は、厚生年金の積立金流用という誤解を招く報道に対して政府が積極的に正確な情報を発信するよう求めた。
こうしたことについて丁寧に説明していくことについて、御見解はいかがでしょうか。
もちろん、これだけでもぱっと見て分かりにくい部分もあるのではないかと思いますし、もう一枚の方においては、年金額の将来見通しということで、棒グラフ、また折れ線グラフが示されているわけでありますが、言葉も含めてしっかり、先ほど答弁ありましたとおり、お一人お一人の年金額について、もちろん、ねんきん定期便、また年金シミュレーターというものもございますし、こうしたツールも使ってのしっかりとした広報周知を改めてお願いをしたいと思います。
正しい事実を示して、真に必要な施策であるという合意を得て、そしてそれを私たちで実現する、そういう政治をやりたいなと思って、質疑を終わらせていただきます。
ちょっと誤解が、誤解の上にまた誤解があるということがありますので、我々も発信をきちっとしたいと思いますけれども、政府も、やはり一番影響力が厚生労働省はありますので、再びちゃんと発信を、更にしていただければというふうに思います。
長妻昭委員(賛成寄り)は、基礎年金底上げ措置を実施しても国庫負担は現在価値で増えないとして、財務省が言う「新規財源」という表現に違和感を示した。田村貴昭委員(賛成寄り)も、基礎年金の国庫負担が現状ですら増えていない中で新規財源が必要との財務省の説明に疑問を呈した。階猛委員(賛成寄り)は、厚労省だけに財源の工夫を押しつけるのではなく、オール政府として国が財政的に年金の壁問題に対応すべきと財務省参考人に迫った。財務省参考人は、必要な財源確保の立場から取り組んでいくと答弁した。
池下卓委員(中立)は、健康寿命の延伸やOECD諸国の動向を踏まえ、支給開始年齢の引上げについて政府の検討状況や目標時期を質問した。間隆一郎年金局長(反対寄り)は、日本では六十歳から七十五歳の間で個人が受給開始時期を選択できる仕組みを採用しており、持続可能性の観点から支給開始年齢を引き上げることは現在考えていないと明言した。
田畑裕明委員(賛成寄り)は、繰下げ受給の利用率が令和五年度末で七十歳の方において三・二%にとどまっているとして、繰下げのメリット・デメリットを丁寧に国民に伝え、選択しやすい環境を整えるよう政府に求めた。政府参考人は、増額幅や終身受給のメリットとともに、医療・介護保険料の増加といった留意点も併せて周知していると説明した。
今、実際、令和五年度末で七十歳の方において年金の繰下げを受けている方々は、三・二%の割合で繰下げということでありまして、印象的にはまだまだ低いというふうに私は感じるところであります。
岡本充功委員(賛成寄り)は、厚生労働省年金局職員の令和七年二月の超過勤務が最大二百二十時間十五分に達し、過労死レベルと指摘し、改善を強く求めた。福岡資麿大臣(賛成寄り)は、職員の奮闘に敬意を示しつつ、業務の合理化・効率化により超過勤務の削減に努めると表明した。
田村貴昭委員(賛成寄り)は、基礎年金と厚生年金の調整期間が乖離した根本原因は、両者が独立して財政均衡を図る仕組みに起因すると指摘した。長妻昭委員(賛成寄り)は、財政検証の経済前提について、成長型ケース(実質賃金一・五%上昇)は過大であり、政府が悲観的と称する過去三十年投影ケース(実質賃金〇・五%上昇)も楽観的過ぎると批判し、楽観的ケースのみを用いた答弁をやめるよう要求した。
標準報酬月額の上限を六十五万円から七十五万円に引き上げることをめぐり議論が行われた。田畑裕明委員(賛成寄り)は、収入に応じた負担と給付増という観点から見直しを支持した。福岡資麿大臣(賛成寄り)は、世代内の公平と収入に応じた負担の観点から上限引上げに合理性があると主張した。一方、森ようすけ委員(反対寄り)は、社会保険である以上、公平性の確保は所得税の累進課税で担保すべきであり、保険において中高所得者にさらなる負担を課すことに疑義を示した。
百三十万円の壁対策をめぐり、政府案と立憲民主党案の比較が議論された。階猛委員(賛成寄り)は、百三十万円の壁の方が労働者の経済的負担が大きく就業調整につながりやすいとして、立憲が提出した手取り減少分を給付で補う法案を紹介した。福岡資麿大臣(中立)は、キャリアアップ助成金を活用して対応するとしつつ、被用者保険への加入を全員が希望するわけではないとの見解を示した。
百六万円(年収)要件の撤廃および二十時間の労働時間要件に関する対応が議論された。八幡愛委員(反対寄り)は、百六万円の壁撤廃により手取りが約一五%減少し、労働者・中小企業に実質的な負担増をもたらすと批判し、一千歩譲っての緩和措置の継続・延長を求めた。森ようすけ委員(中立)は、勤労者皆保険を推進するため、二十時間要件をより短くすることを提案した。猪口幸子委員(中立)は、百六万円から百五十一万円の年収帯の保険料負担を恒久的に減額することで二号被保険者の拡大につながると主張した。
専業主婦モデルを前提とした第三号被保険者制度の見直しについて複数の委員が議論した。池下卓委員(賛成寄り)は、時代に即さない第三号制度の段階的廃止の方向性と具体的なスケジュールを求めた。階猛委員(賛成寄り)は、立憲が提出した法案の検討条項に三号制度見直しを盛り込んでいると紹介し、見直しを支持した。福岡資麿大臣(中立)は、今般の年金部会では見直し方向性について意見がまとまらず、まず実態把握を進めた上で引き続き検討する方針を示した。
この第三号の制度につきましては、共働き世帯であったりとか単身の世帯につきましては保険料を一定負担をしているというところでありますが、保険料を納めていない被扶養配偶者にも年金を保障するという仕組みであります。そういう中で、やはり年収の壁であったりとか、そういうこともあるわけなんですけれども、やはりこれは、一定、時代に即さない制度になりつつあるのではないかなと思います。
なお、この一ページ目の下の方に書いてありますけれども、将来的には、百三十万の崖の発生原因である三号被保険者制度の見直しも行うということを法案の検討条項に盛り込んでいるということも申し添えておきます。
まずは第三号被保険者の置かれた実態を把握する必要があると考えておりまして、制度に関する様々な論点や今回の制度改正に関する国会での御議論も踏まえながら、必要な検討を行ってまいりたいと思います。
山井和則委員(賛成寄り)は、政府が正式に算出した試算を基に、現在五十歳以下の現役世代は高所得者(四十年平均収入七百八十万円超)以外ほぼ全員が底上げ修正によって生涯受給年金が増えることを示し、修正案の重要性を強調した。特に三十八歳以下では九九・九%の方が年金増となるデータも確認された。田畑裕明委員(賛成寄り)は、共働き・女性就労の進展により若い世代の厚生年金加入期間が延び、年金が充実する傾向があることを評価した。
被用者保険の適用拡大全般について、多くの委員が概ね方向性を支持した。沼崎満子委員(賛成寄り)は、労働者の福利厚生向上と人材確保に重要と認識していると表明した。猪口幸子委員(賛成寄り)は、適用拡大の方向性は正しいとしつつ、被保険者・事業主への周知啓発強化を求めた。田畑裕明委員(賛成寄り)は、勤労者皆保険のために適用拡大を推進しつつ、事業主負担への配慮を求めた。政府は、二〇三五年までに企業規模要件を段階的に撤廃し、約二百万人の適用増を見込むと説明した。
森ようすけ委員(賛成寄り)は、企業規模要件を段階的に撤廃し二〇三五年に全廃するスケジュールについて、方向性は望ましいが十年は遅すぎると批判し、前倒しを求めた。福岡資麿大臣(賛成寄り)は、小規模企業への配慮と準備期間確保のため段階的に施行し、任意加入制度も活用しながら円滑な施行を目指す方針を説明した。
短時間労働者への適用拡大の内容と対応について議論が行われた。田畑裕明委員(賛成寄り)は、賃金要件撤廃・企業規模要件段階的撤廃等の適用拡大方針を確認し評価した。八幡愛委員(反対寄り)は、百六万円の壁撤廃で手取りが約一五%減少するとして、緩和措置の延長を求めた。政府参考人は、最低賃金の上昇を見極めながら賃金要件を撤廃する方針を説明した。
池下卓委員(賛成寄り)は、複数の事業所で勤務する場合に各事業所の報酬を合算して申告する複数事業所勤務届の提出実態調査と漏れのない適用を求めた。福岡資麿大臣(中立)は、複数事業所では各事業所での適用が原則だが、労働時間の合算による適用拡大については引き続き検討すると表明した。
長妻昭委員(反対寄り)は、財政検証の経済前提について、成長型ケース(実質賃金一・五%上昇/年)も過去三十年投影ケース(〇・五%上昇/年)も現実離れした楽観的な設定であると批判した。現状の連続マイナスの実質賃金推移を踏まえれば、政府が「悲観的」と称するケースですら過大であるとして、楽観的ケースのみを用いた答弁をやめるよう強く求めた。
公明党の浜地さん、いらっしゃらない、浜地さんが、昨日、本当にいいことをおっしゃっておられました、本会議場で。こういうことをおっしゃったんですね。年金財政検証の経済前提の妥当性について、過去三十年投影ケースでも実質賃金上昇率が〇・五%に設定されるなど、現在の数字と比較しても楽観的な数値を前提にしているように感じると。
大西健介委員(賛成寄り)は、所得税では非課税扱いされる通勤手当が社会保険料の算定基礎に含まれることに不合理があると指摘し、とりわけテレワーク普及により支給状況に差が生じている現状を踏まえ、見直しを主張した。福岡資麿大臣(中立)は、課題は認識しているものの、通勤手当の性格や他の手当との整合性など整理すべき論点が多く、丁寧に検討を進めたいとの慎重な姿勢を示した。
岡本充功委員(中立)は、有期給付中に一定収入(年額四百三十万円超等)が続くと全額支給停止となり、二年継続すると受給権が失権するリスクがあることを指摘した。特に期間雇用で就労した場合、雇用が終了しても受給権を失うケースがあるとして、運用の工夫や改善を求めた。福岡資麿大臣(中立)は、状況を見て対応を検討していくと表明した。
沼崎満子委員(賛成寄り)は、男女の役割分担が多様化する中で遺族厚生年金の男女差解消は女性活躍推進の観点から有用・必要と評価した。福岡資麿大臣(賛成寄り)は、子のない二十代から五十代の配偶者への遺族厚生年金を、新たな加算創設などの配慮措置を講じながら男女共に原則五年間の有期給付とし、生活再建が困難な場合には最長六十五歳まで給付を継続する措置を盛り込んだと説明した。また、死亡分割制度の導入により遺族の老齢厚生年金を増加させる仕組みも新設されることが説明された。
今回の年金改正案は、被用者保険の適用拡大・在職老齢年金の見直し・標準報酬月額の上限引上げ・遺族年金の見直し等の施策を盛り込む一方、基礎年金のマクロ経済スライド早期終了という核心的な底上げ措置が除外されたことについて、与野党を問わず多くの委員から問題提起がなされた。政府は次期財政検証(二〇二九年)を踏まえて改めて検討するとの立場を堅持したが、立憲民主党が提示した修正案骨子をめぐる与野党間の実務者協議が今後の焦点となっており、審議は次回以降も継続する見通しとなった。
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今回の年金改正案は、被用者保険の適用拡大・在職老齢年金の見直し・標準報酬月額の上限引上げ・遺族年金の見直し等の施策を盛り込む一方、基礎年金のマクロ経済スライド早期終了という核心的な底上げ措置が除外されたことについて、与野党を問わず多くの委員から問題提起がなされた。政府は次期財政検証(二〇二九年)を踏まえて改めて検討するとの立場を堅持したが、立憲民主党が提示した修正案骨子をめぐる与野党間の実務者協議が今後の焦点となっており、審議は次回以降も継続する見通しとなった。
○田畑委員 おはようございます。自民党の田畑裕明でございます。 本日より、厚労委員会での年金関連法案の質疑ということであります。 先週の金曜日、十六日の日に政府は国会に提出をしたわけでありまして、昨日の二十日の本会議の質疑からスタートということでございまして、野党の皆様方の御協力をいただいて、早期に今日からこうして委員会で質疑ができることにも感謝申し上げたいというふうに思います。 与野...
○間政府参考人 お答えいたします。 前回までの財政検証では、モデル年金をベースに将来の年金給付水準を試算してまいりました。モデル年金ということになりますと、女性や高齢者の労働参加の効果による将来の年金水準への影響を十分に確認することができないという点がございます。 こうしたことから、今回の財政検証では、今委員御指摘になられたような、厚生年金の加入による効果を見るために、新たに個人単位での推...
| モデル | Claude (Anthropic) |
|---|---|
| 要約方式 | 抽出+要約 |
| 対象範囲 | 議事録 全文 (約133,293文字) |
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