本会議は、参議院憲法審査会において「憲法と現実のかい離」をテーマに各会派が意見表明と意見交換を行ったものである。合区解消・地方自治、デジタル時代の人権、九条・自衛隊、緊急事態条項、個人の尊厳(選択的夫婦別姓・同性婚)、生存権など多岐にわたるテーマが取り上げられた。
本会議での議論の要点をAIが要約したものです。
川合孝典氏(国民民主党・賛成寄り)は、デジタル化やAI社会の進展によって個人の思想・良心の形成過程への干渉が生じており、「自律した個人という憲法の前提に影響が生じている」と指摘した上で、データ基本権(情報自己決定権)の保障など「人権保障のアップデートの必要性について真剣に検討すべき」と主張した。浅田均氏(日本維新の会・賛成寄り)も、「インターネットやAIの発展などに伴って生じている新たな人権問題に十分に対応できない」として、プライバシー権や情報アクセスの権利など現代の社会情勢に即した人権保護の必要性を訴えた。いずれも具体的な決定・決議には至っていない。
憲法九条と自衛隊の位置づけ
川合孝典氏(国民民主党・賛成寄り)は、マイクロターゲティングやフィルターバブルによる民主主義プロセスへの懸念を示し、憲法十九条の思想・良心の自由に「思想、良心の形成過程の自由、自律性の保障の追加を検討すること」や、情報自己決定権の保障を憲法十八条関連として規定することを論点として提起した。浅田均氏(日本維新の会・賛成寄り)は、「デジタル時代における個人情報の収集、監視技術はどこまで認められるべきか、プライバシー権はどこまで保護されるべきか、憲法制定時との乖離をどのように埋めるべきか、憲法に則して議論することは重要な課題」と述べた。具体的な結論・決定には至っていない。
個人の尊厳が脅かされている現状に鑑み、憲法十八条に定める奴隷的拘束及び苦役からの自由規定に関係するものとして、情報自己決定権の保障を規定することや、フィルターバブルによって個人の意思形成過程や認知傾向に過度な干渉が及ぶおそれがあることに鑑み、憲法十九条の思想及び良心の自由に、思想、良心の形成過程の自由、自律性の保障の追加を検討することなども挙げられます。
デジタル時代における個人情報の収集、監視技術はどこまで認められるべきか、プライバシー権はどこまで保護されるべきか、憲法制定時との乖離をどのように埋めるべきか、憲法に則して議論することは重要な課題です。
中西祐介氏(自由民主党・賛成寄り)が強く解消を訴えた。OECD加盟三十八か国の議会において「最広域の自治体より広域の選挙区を設け、直接選挙を採用しているところは、我が国のこの参議院選挙以外に全くない」として合区は「世界的に見ても極めて不自然な制度」と指摘した。また、投票率の低下や無効票の増加という弊害、コロナ禍での対応における県単位の重要性、緊急集会時に合区選挙区では代表が不在となる可能性を挙げ、「明らかな制度的欠陥に真摯に向き合うべき」と主張した。令和十年の参議院選挙での合区弊害解消を参議院改革協議会に強く要請している。
参議院改革協議会には、立法府として、弊害が明らかとなった合区選挙を放置しないという強い決意を示した上で、参議院の在り方を踏まえた選挙制度についての議論を進めつつ、令和十年の参議院選挙においては、民意や地方六団体の意見が適切に反映され、合区の弊害が解消された選挙制度で実施できるよう、不退転の意思と計画性を持った審議を強く要請するものであります。
中西祐介氏(自由民主党・賛成寄り)は、憲法第八章の地方自治規定が「僅か四条項にとどまり」、第九十二条の「地方自治の本旨が余りにも抽象的」であることが合区問題の主たる原因であるとの全国知事会の指摘を紹介し、地方公共団体が果たす役割の重大さと「規律密度の低さ」との乖離は是正すべきと述べた。大石眞京大名誉教授による自主立法権等の憲法明文化、砂原神戸大学教授による国と地方の権限配分の憲法明記なども紹介し、「憲法八章の地方自治などについて議論を更に深めるべき」と主張した。浅田均氏(日本維新の会・賛成寄り)は、「日本維新の会は、憲法八章の地方自治を改正する案を提示している」と表明した。
和田政宗氏(自由民主党・賛成寄り)は、東日本大震災の経験を踏まえ、衆院解散後に大規模災害が発生した場合の繰延べ投票の問題を具体的に論じ、「あらゆる事態を想定して憲法で備えることは必須」として議論の深化を求めた。松沢成文氏(日本維新の会・賛成寄り)は、「大規模自然災害も軍事侵略もパンデミックもいつ日本を襲うか分からない」として、「国家の緊急事態に憲法秩序を守りながら対応できるよう新たな条項を加えるべき」と主張した。平木大作氏(公明党・中立)は、緊急事態時における国会機能維持の重要性は認めつつも、「個人の尊厳に関わる問題については司法の動きを注視しながら最高裁判決が出るまで放置し、もう一方で、緊急事態時における任期延長の議論に専心する姿は、国会議員が自分たちの身分保障にきゅうきゅうとしているようにしか今の国民の目には映っていない」と批判した。
山本太郎氏(れいわ新選組・反対寄り)は、奨学金債務を抱える若者の深刻な状況を紹介し、「奨学金債務者本人の自己破産件数は十年で二・四倍、返済を苦にして自死する者も、二〇二四年は前年の約四倍、二十三名にも及んだ」と指摘した。「国は、教育を受けるための資金という名目で若者に多額の借金を背負わせ、利息までむしり取る。こうした国の誤った政策によって、多くの若者の未来が閉ざされてきた」と批判した。憲法十三条・二十五条が保障する基本的人権が侵害されているとして、調査と対策を進める議論の必要性を主張した。
国は、教育を受けるための資金という名目で若者に多額の借金を背負わせ、利息までむしり取る。
福島みずほ氏(立憲民主・社民・無所属・反対寄り)は、「現在、国会で審議中の学術会議改革法案は、学術会議の破壊法案であり、憲法二十三条の学問の自由を侵害するものです」と批判した。また、菅政権時の六人の任命拒否に関する内閣法制局文書の黒塗り開示を求める裁判で小西洋之議員が勝訴したことに触れ、「この黒塗りが開示されることなく法案の審議入りはありません」と主張した。
現在、国会で審議中の学術会議改革法案は、学術会議の破壊法案であり、憲法二十三条の学問の自由を侵害するものです。
山本太郎氏(れいわ新選組・反対寄り)は、就職氷河期世代約一千七百万人の実態を詳述し、厚労省試算として「一九七四年度生まれ全体で約二割、女性で約三割が月七万円未満の年金しか受け取れない」と指摘した。「議論されている対策は苦しんでいる人を救おうというものではない」として、「年金が少なければ生活保護に頼る人が多くなる。近い将来お荷物になるおまえらを年金でほんの少し支援するから、生活保護申請するなよと言っているにすぎない」と批判し、現行の対策では不十分だと訴えた。
対策は急務というが、議論されている対策は苦しんでいる人を救おうというものではない。
複数の委員から異なる立場で意見が表明された。仁比聡平氏(日本共産党・反対寄り)は、集団的自衛権行使容認の閣議決定や安保法制強行、大軍拡などを「日本国憲法の平和原則を根底から覆す暴挙」と批判した。福島みずほ氏(立憲民主・社民・無所属・反対寄り)も「安保関連法、戦争法は憲法違反」と明言し、「憲法九条破壊が進んでいる」と訴えた。一方、浅田均氏(日本維新の会・賛成寄り)は「自衛隊が国際的な平和活動や災害救助で重要な役割を果たしている一方で、その憲法上の位置付けが明確でないことは不幸なこと」として乖離を埋める必要性を主張した。松沢成文氏(日本維新の会・賛成寄り)は「侵略戦争は否定した上で、自衛権を明記し、自衛隊を保持し文民統制下に置くと改正すべき」と述べた。平木大作氏(公明党・反対寄り)は九条改変には賛成できないとしつつ、「自衛隊の民主的統制を確保することは国民主権の原理からも重要であり、これを憲法が定める統治機構の中に位置付けることについては検討に値する」と述べた。
戦争のできる国から戦争する国へ、憲法九条破壊が進んでいます。
これらは日本国憲法の平和原則を根底から覆す暴挙です。
侵略戦争は否定した上で、自衛権を明記し、自衛隊を保持し文民統制下に置くと改正すべきです。
しかしながら、今や多くの国民が自衛隊の活動を理解し、支持する状況下において、九条改変という国論を二分するテーマに挑むことは、多大なる政治的エネルギーを使うことのみならず、施行以来、営々と議論が積み重ねられ、形作られてきた憲法解釈の安定性を揺るがす危険性があり、賛成できません。
自衛隊が国際的な平和活動や災害救助で重要な役割を果たしている一方で、その憲法上の位置付けが明確でないことは不幸なことです。
浅田均氏(日本維新の会・賛成寄り)は、憲法第二十六条が教育を受ける権利を保障しているものの、「地域や経済状況による教育機会の格差が存在する」として憲法理念と現実の乖離を指摘した。「私たちが進めている教育の無償化は教育格差の解消を進めると考えていますが、まだまだ十分ではありません」と述べ、改革継続の必要性を主張した。
私たちが進めている教育の無償化は教育格差の解消を進めると考えていますが、まだまだ十分ではありません。
浅田均氏(日本維新の会・賛成寄り)は、一九四七年の憲法制定時には環境問題は政治的アジェンダではなかったとした上で、「憲法には自然環境の保護に関する直接的な条項がないため、法的に十分な枠組みがつくれないのも現実と乖離している一例」と指摘した。気候変動やカーボンニュートラル、生物多様性などのグローバルな課題への対応を念頭に置いた発言であり、具体的な結論・決定には至っていない。
憲法には自然環境の保護に関する直接的な条項がないため、法的に十分な枠組みがつくれないのも現実と乖離している一例です。
山本太郎氏(れいわ新選組・反対寄り)は、生活保護受給者の具体的な生活実態を示した上で、物価高が続く中での政府の対策が「今年十月から二年間限定で現行の生活扶助の特例加算へたった五百円上乗せをするというだけ」であると批判し、「生命維持すら危うい状況」が放置されていると訴えた。福島みずほ氏(立憲民主・社民・無所属・反対寄り)は、「生活保護の基準を引き下げたことに対して、いのちのとりで裁判が全国で提訴され、勝訴判決が相次いでいます。まさに生存権の侵害です」と述べ、訪問介護報酬の減額や高額療養費の自己負担額引上げも生存権侵害にあたると批判した。
松沢成文氏(日本維新の会・賛成寄り)は、「国家安全保障と国家緊急事態の対応を定めた条文が欠如していること」を現行憲法の最大の問題点と位置づけ、「国家の緊急事態に憲法秩序を守りながら対応できるよう新たな条項を加えるべき」と主張し、各会派による条項案の提起と憲法改正原案の作成を訴えた。これに対し、山本太郎氏(れいわ新選組・反対寄り)は「緊急事態条項の創設や議員任期の延長が必要などと言う。お花畑も大概にしてくれ。現実を見てくれ」と批判し、国民の基本的人権侵害の現実を優先的に議論すべきと反論した。平木大作氏(公明党・反対寄り)も、個人の尊厳に関わる問題を放置したまま任期延長議論に専心する姿は「国会議員が自分たちの身分保障にきゅうきゅうとしているようにしか今の国民の目には映っていない」と批判した。
和田政宗氏(自由民主党・中立)は、衆院解散後に大規模災害が発生し被災地では繰延べ投票となった場合、「繰延べ投票に先行して行われた投票結果を受けて繰延べ投票の選挙結果に影響が出かねない」という問題点を論点として提起した。投票機会の平等において同一選挙における投票日の平等も確保されるべきとの考え方を示しつつ、この問題を含め「論点を整理しつつ」さらなる議論の深化を求めた。具体的な決定には至っていない。
私は、投票機会の平等において同一選挙における投票日の平等も確保されるべきとの考え方は一理があると考えます。
福島みずほ氏(立憲民主・社民・無所属・反対寄り)は、憲法五十三条後段が定める臨時会召集義務について、「内閣が臨時会を召集しなかったことが今まで、二〇一五年、一七年、二一年など存在しています。まさに憲法を無視し、憲法規範の空洞化を政府自身がつくっているのです」と批判した。憲法と現実の乖離の具体例として挙げており、法律制定や政策転換によってこの乖離を埋めることが国会に求められていると主張した。
憲法五十三条後段は、いずれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は召集の決定をしなければならないとしていますが、内閣が臨時会を召集しなかったことが今まで、二〇一五年、一七年、二一年など存在しています。
複数の委員が強く実現を訴えた。福島みずほ氏(立憲民主・社民・無所属・賛成寄り)は、選択的夫婦別姓について「六百五十以上の法律や二千七百以上の政省令の見直しが必要」とする自民党の説明は誤りであり「四つの法律しか改正の必要はない」と指摘し、「実現できていないことは国会の怠慢」と批判した。仁比聡平氏(日本共産党・賛成寄り)は、夫婦同氏の強制は明治民法による義務化に由来するものであり、「同性婚の実現は喫緊の憲法問題であり、特定の家族観を押し付けて当事者を苦しめ続けることはもはや許されない」と述べた。打越さく良氏(立憲民主・社民・無所属・賛成寄り)は「選択的夫婦別姓と同性婚に反対する国会議員は憲法尊重擁護義務に背を向けている」と批判した。平木大作氏(公明党・賛成寄り)は、五つの高裁全てで違憲判決が出ているとした上で、「立法府の不作為によって個人の尊厳に関わる問題を放置しておいてよいはずがない」と主張した。高良鉄美氏(沖縄の風・賛成寄り)は選択的別姓・同性婚問題を「憲法十四条の平等に関わる同一線上にある」課題と位置づけた。
選択的夫婦別姓と同性婚に反対する国会議員はかたくなにそのことを認めないもので、憲法尊重擁護義務に背を向けていると言わざるを得ません。
選択的夫婦別姓と同性婚が認められていないことは、まさに憲法と現実の乖離です。
同性婚の実現は喫緊の憲法問題であり、特定の家族観を押し付けて当事者を苦しめ続けることはもはや許されないことは、四月二日の当審査会で述べたとおりです。
これ以上、立法府の不作為によって個人の尊厳に関わる問題を放置しておいてよいはずがありません。
選択的夫婦別姓や同性婚の民法改正問題、谷間世代の司法修習生の給付金不支給問題などは、憲法十四条の法の下の平等に関わる同一線上にあると思います。
仁比聡平氏(日本共産党・反対寄り)は、「集団的自衛権の行使容認の閣議決定、安保法制の強行、敵基地攻撃能力の保有と五年間で四十三兆円もの大軍拡、統合司令部創設など」を挙げ、これらは「日本国憲法の平和原則を根底から覆す暴挙」と批判した。福島みずほ氏(立憲民主・社民・無所属・反対寄り)も「ほとんど全ての憲法学者が集団的自衛権の行使は憲法違反であると言っているにもかかわらず」、二〇一四年に行使を認める閣議決定がなされ、「安保関連法、戦争法は憲法違反」と明言した。いずれも廃止・撤回を求める立場から発言しており、反論や賛成の意見表明は本会議テキスト中には見られない。
各会派は憲法と現実の乖離の存在については概ね共通認識を示したが、その解消方向について大きく立場が分かれた。改憲によって乖離を埋めるべきとする意見(自民・維新など)と、憲法理念を現実に近づける立法・政策転換によって解消すべきとする意見(共産・社民など)が対立し、具体的な決定や原案審議には至らなかった。選択的夫婦別姓・同性婚については複数会派から立法不作為を批判する声が相次ぎ、緊急事態条項については賛否双方から論点が提起された。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
必ず元の議事録本文もご確認ください。
各会派は憲法と現実の乖離の存在については概ね共通認識を示したが、その解消方向について大きく立場が分かれた。改憲によって乖離を埋めるべきとする意見(自民・維新など)と、憲法理念を現実に近づける立法・政策転換によって解消すべきとする意見(共産・社民など)が対立し、具体的な決定や原案審議には至らなかった。選択的夫婦別姓・同性婚については複数会派から立法不作為を批判する声が相次ぎ、緊急事態条項については賛否双方から論点が提起された。
○福島みずほ君 立憲民主・社民・無所属の福島みずほです。 国会法第百二条の六は、各議院に憲法審査会を設け、日本国憲法及び日本国憲法に密接に関連する基本法制について広範かつ総合的に調査することを目的の一つとしています。その意味で、本日、憲法と現実の乖離について議論がされることは憲法審査会の設置目的にまさにかなうものです。 日本国憲法九十八条は、憲法が最高法規であると規定しています。日本国憲法...
○平木大作君 公明党の平木大作でございます。 憲法と現実のかい離というテーマで、四月二日に続いて意見表明したいと思います。 このテーマを象徴するのが、近年活発化する裁判所における違憲審査であります。東京大学の宍戸常寿教授によれば、二十世紀の間、五十年以上あった運用期間において五件にとどまった法令違憲判決が、今世紀においては最初の十五年で肩を並べ、以後も増え続けております。法令違憲判決は、三...
○浅田均君 日本維新の会、浅田均です。 憲法と現実のかい離というテーマで語ることは、すなわち憲法改正の必要性を語ることにほかなりません。日本国憲法は、一九四七、昭和二十二年に施行されて以来改正されていませんが、現在に至るまでに時代の変化がもたらした憲法と現実の乖離は以下八点と考えます。 一、国民主権と国民の政治参加。 国民主権は日本国憲法の基本原則の一つですが、「日本国民は、正当に選挙...
| モデル | Claude (Anthropic) |
|---|---|
| 要約方式 | 抽出+要約 |
| 対象範囲 | 議事録 全文 (約24,001文字) |
AIによる自動生成のため、一部情報が省略されている場合があります。
