衆議院消費者問題に関する特別委員会において、公益通報者保護法の一部改正案について、法学者・事業者団体・実際の公益通報経験者・弁護士・ジャーナリストの計五名の参考人から意見聴取が行われ、その後委員による質疑が実施された。
本会議での議論の要点をAIが要約したものです。
フリーランス(個人事業主)を公益通報者の範囲に追加することの是非が議論されました。土井和雄参考人(全国商工会連合会)は、公正取引委員会が取引先への報復を禁止するガイドラインをすでに策定しており、その整合性を取る意味で今回の導入は必要だと述べ、賛成寄りの立場を示しました。志水芙美代参考人(弁護士)は、フリーランスへの範囲拡大は前進として評価しつつも、中小規模の法人や通報者の同僚など保護対象からなお除外されている者がいると指摘し、EU指令なども参考にさらなる範囲拡大を求めました。また、フリーランスは社内に常駐せず情報が届きにくいため、周知方法の検討と、通報者情報の範囲外共有禁止の重要性が特に高いとも強調しました。
公益通報に関する立証責任の転換
公益通報者が社会に果たした役割をどのようにメディアが伝えるかについて議論されました。奥山俊宏参考人(上智大学教授・元朝日新聞記者)は、多くの報道機関は取材源秘匿の観点から内部告発を端緒とする取材であることを伏せて報道する実情があると説明した上で、「内部告発者が社会の不正を正すことに役立っているという実態を世の中に伝えることが必要」と述べ、公益通報者の貢献を社会に示すことの重要性を強調しました。沼崎満子委員の質問に対し、奥山参考人は、「機運をつくるにはメディアの力が大きい」との趣旨に肯定的に応じ、公益通報者がもたらした情報によって報道が可能となったことをできるだけ示すことも必要だと述べました。
中小・小規模事業者における公益通報窓口整備の困難さと、それへの支援のあり方が議論されました。たがや亮委員は、事業者が直接弁護士に窓口委託すると利益相反が生じるとして、弁護士会が互助会的に運営する第三者機関を国が財政支援する仕組みを提案しました。土井和雄参考人は、外部に相談・仲裁機能を担う機関があると「双方にとって心強い」と述べ支持しつつ、法定指針の要件が大企業向けに設計されており現状のままでは中小企業への義務拡大は困難との見方を示しました。義務範囲については現状の三百人超を維持し、努力義務企業への支援充実を優先すべきと主張しました。志水芙美代参考人は弁護士会を活用した互助会的な外部窓口構想を前向きに評価するとともに、義務対象の人数基準を百人程度に引き下げる必要があると改めて主張しました。山本隆司参考人は、ADRや労働局関連機関の拡充・周知が先決で、法制度化の前にまず基盤充実が重要だと述べました。
事業者に課される体制整備義務の内容・範囲と、違反時の行政対応の強化について議論されました。土井和雄参考人は、体制整備義務違反への対応および事業者への周知義務の新設については異論がないと明言しつつ、周知義務の具体的な内容(研修の義務づけ等)については指針等で明確に示すよう求めました。奥山俊宏参考人は、改正案では従事者指定義務(十一条一項)の違反にのみ消費者庁の立入検査・是正命令・刑事罰が設けられているが、体制整備義務(十一条二項)の違反については対象外となっており、兵庫県の事例を踏まえると同様の強い権限を消費者庁に与えるべきだと主張しました。山本隆司参考人は、従事者を指定していない事業者に対する立入調査・命令・罰則の導入を法改正案に盛り込んだことを説明し、そのアンバランスの是正として支持しました。
法改正だけでなく、社会全体で公益通報を正当に評価する機運をいかに高めるかが議論されました。丹野みどり委員は、法律だけでは通報者保護に限界があるとして、機運醸成の重要性を指摘しました。奥山俊宏参考人は「法律のみによって公益通報者が守られるわけではない」とし、政治・社会的バックアップや通報者自身の心の安寧も含めた総合的な取組が必要であり、漸進的に法制度をよりよくし続けることが大切と述べました。山本隆司参考人は、今回の法改正後に消費者庁等が広く周知・広報活動を行い、公益通報者保護が企業にとっての「基本的な装備」であるという意識を社会全体で高めていくことが重要だと主張しました。
公益通報を理由とする不利益取扱いについて、立証責任を事業者側に転換することの是非と範囲が最も活発に議論された論点の一つです。串岡弘昭参考人(元トナミ運輸社員)は、一個人が会社と対峙する際の情報格差を指摘し、「挙証責任の転換を本当に考えていただきたい」と繰り返し訴えました。土井和雄参考人は、解雇・懲戒に限定した立証責任転換には異論がないとしつつ、配置転換への転換は雇用慣行等を考慮して引き続き検討すべきと主張しました。奥山俊宏参考人は、配置転換にも立証責任転換があれば事業者の慎重な対応を促すと述べ、賛成の立場を示しました。山本隆司参考人は、解雇・懲戒について立証責任転換を法改正案に盛り込んだことを説明し支持した上で、配置転換への転換は影響が大きく実現には至らなかったと説明しました。志水芙美代参考人は、通報者は公益通報該当性・保護要件・不利益性の立証をすでに負っており、その上で通報を理由とすることの立証まで課すのは過重であるとして、配置転換も含めた立証責任転換が適切と主張しました。
通報者保護や情報の偏在是正の観点からは、公益通報該当性、保護要件該当性、配置転換が不利益な取扱いであることというそれだけでも大変な立証を通報者が行った場合に、配置転換が公益通報を理由として行われたことの立証責任を事業者側に転換することが適切であると考えます。
今回の法改正案では、通報があったことを事業者が知ってから一年以内の解雇及び懲戒について、通報を理由とするものでないことの立証責任を事業者側に転換する、それから、通報を理由に解雇及び懲戒を行った法人及び個人に対する刑事罰を定めるということとしております。
今回、労働関係法令との平仄を取るために、公益通報から一年以内の解雇、懲戒に限定して立証責任を企業側に転換する方向について異論はございません。
挙証責任の転換というものを本当に考えていただきたい、そう思っています。
立証責任の転換が法規定として嫌がらせであるとか配置転換にもあることによって、事業者の慎重な対応を促すということにもつながるのではないかと思います。
公益通報を理由とする解雇・懲戒・配置転換への刑事罰導入の是非と範囲が本委員会の中核的な議論となりました。串岡弘昭参考人は、自身の体験を踏まえ、配置転換・閑職配置などの人事行為は「人事権の濫用であり権利の濫用」であるとして、速やかな対応を強く求めました。土井和雄参考人は、解雇・懲戒への刑事罰限定については異論がないとする一方、配置転換への罰則は企業の人事・経営への影響が大きく、抑制的効果や濫用のリスクもあるとして反対し、詳細な検討が必要と主張しました。奥山俊宏参考人は、明らかな違法な配置転換や嫌がらせへの刑事罰は「十分に考えられる」と述べ、刑事罰に加え立証責任転換も事業者の慎重な対応を促すと賛成しました。山本隆司参考人は、解雇・懲戒への刑事罰は法改正案に盛り込み支持するとしつつ、配置転換については日本の雇用慣行(メンバーシップ型・頻繁な配転)の特殊性を踏まえると中小企業も含む全事業者への一律適用は慎重を要すると説明しました。志水芙美代参考人は、配置転換や嫌がらせを一律に刑事罰・立証責任転換の対象から除外すべきではなく、壮絶な人格権侵害を伴う事例が現実に存在するとして、一定の限定要件を付した上での刑事罰対象化を求めました。
刑事罰については、構成要件の明確性と当罰性の観点から、ある程度対象行為を限定することは必要であると思われますが、配置転換と事実上の嫌がらせを一律に外すべきではないと考えます。
一の不利益取扱いの抑止について、不利益取扱いを実施した場合に、解雇、懲戒に限定して刑事罰を導入することについて異論はございません。
通報を理由に解雇及び懲戒を行った法人及び個人に対する刑事罰を定めるということとしております。
私は、今問われました人事行為に対しては、これは人事権の濫用である、権利の濫用であるという考え方を持たなければならない、あれは企業の過剰防衛的な反応であるというふうに思っておりますので、この点に速やかに何らかの、閑職に置かれる、それはどういう意味かというと、生涯を奪うことができる。
串岡さんが受けたような、そういう明らかな違法な配置転換、権利濫用の配置転換、あるいは嫌がらせ、そういうものについては、刑事罰の対象にするということは十分に考えられるところではないかというふうに考えます。
公益通報対応業務従事者(従事者)の守秘義務とその刑事罰、および通報者情報の管理について議論されました。山本隆司参考人は、従事者の守秘義務とその違反に対する刑事罰が令和二年改正における体制整備の中核であり、今回の改正でも重要な柱であると説明し支持しました。志水芙美代参考人は、フリーランスや法人など新たに保護対象に加わる者の情報についても、範囲外共有の禁止が重要であると強調しました。また、体制整備義務をきちんと果たして通報者情報が人事権行使部署に共有されない体制を構築することが、事業者が配置転換について「通報を理由とするものではない」と反証する有効な手段にもなり得ると述べました。
改正法全体の実効性をめぐって、参考人から多角的な意見が示されました。串岡弘昭参考人は、「この法律の抜本改正なしに公益通報者は守れない」と強く訴え、現行法が内部通報を最も通報しやすい先として規定しながら実際には最も報復を受けやすいという根本的な問題を指摘しました。土井和雄参考人は、今回の法改正は事業者側にとっても必要なものと認識していると明言し、制度への理解と協力を表明しました。奥山俊宏参考人は、改正案の成立を求めつつ、体制整備義務違反全般に対する消費者庁の権限強化が不可欠と主張しました。山本隆司参考人は、完璧主義を待たず漸進主義で早急に法改正し国際的動向にキャッチアップすることが重要と主張しました。志水芙美代参考人は、改正案は前進として一定評価するが課題が多く残るとして中立的な立場を示し、附則の施行後見直し規定を五年から三年に短縮するよう求めました。
政府提出の公益通報者保護法改正案を拝見いたしました。公益通報者の範囲を広げ、保護の実効性を高める内容となっており、是非成立させていただきたいと感じます。
まずは、この内容の法改正を早急に行い、国際的な動向にもキャッチアップするということが重要ではないかと考えております。
その根本の理念のところからこの法律を変えてもらわないと公益通報者は守れない、私はそういうふうに思っております。
今回の案は結構厳しい案だとは思っておりますが、我々企業、事業者の側でも、きっちりと内部通報に対応していかなければこの先生き残っていけないといったことで、今回の法改正は必要なものであるというふうに認識をしております。
そういった問題に適切に対応するためには、見直しが七年近く後になるのは遅きに失すると言わざるを得ませんので、ここは、令和二年改正時と同様に、三年後見直しとしていただきたいと考えております。
現在約五百本に限定列挙されている対象法令を、政治資金規正法・公職選挙法等の政治・行政分野にまで拡大すべきかが議論されました。たがや亮委員が、政治資金規正法や公職選挙法が対象外であることを問題視し、拡大を求めました。土井和雄参考人は、まず改正法の周知徹底を先行させ、抜本的な見直しは施行後の実態を十分に踏まえて検討すべきと述べ、即時の拡大には慎重な立場を示しました。奥山俊宏参考人は、政治資金規正法については「国民が当事者として参画することが予定されている法律」として対象に含めてよいと述べる一方、税法や特定秘密保護法など行政目的のための法律まで含めると法律の性格が国家寄りに変容し難しいと判断しました。山本隆司参考人は、政治・行政への拡大は法の目的が変わり十分な検討が必要と慎重な見方を示しました。志水芙美代参考人は、法律の直接目的でなくても間接的に国民生活の安心・安全に関わる法律への拡大が必要と主張しました。
やはり政治というのは生活といいますから、生活そのものなのでやはり消費者に資すると思いますので、政治、行政もしっかりと公益通報者、その枠組みに入れるべきだというふうに思います。
そういった、間接的にも国民生活の安心、安全に関わっている法律について今後広げていくようなことということは必要ではないかと考えております。
二の通報対象事実の見直しについて、まずは、本改正法の下で周知を徹底して、公益通報制度の普及を図ることが重要だと考えております。抜本的な見直しについては、改正法施行後の実態を十分に踏まえて検討するべきだと考えております。
もし政治あるいは行政そのものというところになりますと、かなり目的が変わってくるということになりますので、それは十分な検討が必要になるかというふうに考えております。
政治資金規正法違反については、法律の目的が、国民の不断の監視の下に政治資金の流れを置くというところが目的で、ある意味、国民が当事者として参画することが予定されている法律だと思いますので、公益通報者保護法の対象法令に含めてもいいのではないかというふうに私としては思いますけれども、そのほかの、例えば税法であるとか、あるいは特定秘密保護法であるとか、あるいは入国管理法であるとか、そういう国家の行政目的のための法律について、その違反を通報対象事実に含めるということになりますと、この法律の性格、国民の、パブリックの利益に資するというところをこの法律、公益通報者保護法は目的としているわけですけれども、性格がちょっと国家寄りになるというところがいいかどうかということは非常に難しい問題だなというふうに考えます。
公益通報者保護法二十条による地方公共団体への行政措置・行政処分の適用除外の廃止をめぐって議論されました。大西健介委員は、兵庫県知事が法律に従わない状況を例に、公の機関が法律に反した場合の担保として適用除外の廃止が必要と主張しました。奥山俊宏参考人は、消費者庁が有権解釈権を持つにもかかわらず自治体が独自の法解釈で自らの行為を正当化しようとすることは「非常によくない状況」であり、現状の適用除外は「現実離れしており廃止すべき」と主張しました。山本隆司参考人は、国と地方公共団体との関係は地方自治法に規定があり、技術的な助言・勧告の範囲で対処するのが適切と慎重な立場を示し、地方自治法にのっとった対応が妥当との見解を述べました。
兵庫県など地方自治体は、公益通報者保護法の二十条で、行政措置や行政処分の適用から除外されています。これは改正法案でも変わっていません。兵庫県の事例を教訓として捉えるとすれば、これは現実離れした適用除外であり、こうした適用除外はやめるべきであると考えます。
地方自治との関係で、この部分、公の機関が法律に従わない場合にはやはりその担保というのは必要ではないかと思いますけれども、改めてこの点についてお伺いします。
公益通報者保護法は、これは地方公共団体の組織のいわば内部の問題に関わっているということがありますので、やはり、国が地方公共団体に対していろいろなことを言っていく場合には、十分注意しなくてはいけない事柄ではないかというふうに考えております。
中小企業等が自前で通報窓口を整備することの困難さを背景に、外部ADR機関や第三者窓口の活用・拡充が議論されました。たがや亮委員は、弁護士会が互助会的に構成する第三者機関を国が財政支援する仕組みを提案しました。土井和雄参考人は、外部に相談・仲裁を担う中立な機関があることは「双方にとって心強い」と賛意を示しました。山本隆司参考人は、ADRや労働局関連機関の拡充と周知が重要としつつ、法制度化の前にまず基盤充実が先決と述べました。志水芙美代参考人は、弁護士会が互助会的に外部窓口を担う構想を「面白い提案、前向きに検討すべき」として賛意を示し、法的知識を持った者が対応できる信頼できる窓口としての有効性を評価しました。また、裁定型ADRなど行政からの費用的手当てのある早期紛争解決手段の整備も求めました。
弁護士会が各地にございますので、そういったところに、場合によっては予算的手当てもなされるような形で、そういう互助会的な、互助会ですと何口とかで入るのかもしれないですけれども、やや予算的に緩和されたような形で、システムとして入ってくると、そういう内部通報窓口の外部窓口ということで、信頼される窓口であり、かつ法律の知識を持った者が対応できるもので、面白い御提案であろう、前向きに検討すべきものではないかというふうに感じました。
そういった形で、中立な立場で携わっていただける方がいらっしゃるというのは双方にとって心強いのではないかと考えております。
先ほどADRの話がございました。それから、現在あるものとしては、労働局関係の機関というのがございます。こういったところを更に拡充していく、それから、どういった相談ができるかということをしっかりと示していくということが重要ではないかと思います。
通報のために必要な資料収集・持ち出し行為に対して一般的な免責規定を設けることの是非が議論されました。土井和雄参考人は、多くの企業が情報管理・セキュリティ強化のため資料持ち出しを制限する方向にある中、仮に免責ルールを設けても取引先やお客様の情報漏洩に対して企業は対顧客については免責されないと指摘し、要件等についてさらなる検討が必要と主張しました。山本隆司参考人は、窃盗罪・不正アクセス禁止法・個人情報保護法等との関係を整理して免責の具体的要件を検討する必要があることから、検討会では一般的な免責規定を設ける提案はしなかったと説明し、反対の立場を示しました。志水芙美代参考人は、裁判例上すでに考慮要素がある程度示されているのであれば、それを要件化して法文に明記することが必要だと主張し、免責規定がない現状では資料収集・持ち出しを理由とした探索や懲戒が行われ、他の法改正事項の実効性を損なうリスクがあると指摘しました。
通報妨害行為および通報者探索行為の禁止明確化と、その違反に対する制裁のあり方が議論されました。土井和雄参考人は、通報者探索の禁止自体には異論がないとしつつ、探索行為単体に対して罰則を加えることには反対しました。探索して報復的対応をした場合には罰則が生じるが、探索しただけでは特に行為が発生していないという理由からです。奥山俊宏参考人は、兵庫県の事例を踏まえ、探索行為を行った者に対して懲戒処分義務を課すべきと主張しました。山本隆司参考人は、令和二年改正時には合意に至らなかった通報妨害・通報者探索の禁止について、今回の法改正案に明確な禁止規定として盛り込んだことを説明し、その意義を支持しました。
通報者を特定する情報の保護と漏えい防止の重要性が議論されました。串岡弘昭参考人は、新聞社への通報は取材源秘匿が徹底されており漏れる心配がないとして「新聞社が最も信頼できる通報先」と主張し、自身も読売新聞名古屋支局に最初に訴えた経緯を述べました。奥山俊宏参考人は、多くの報道機関では取材源秘匿の原則から、内部告発を端緒とする取材であることを事業者側に伝えると通報者の探索を誘発しかねないため、あえて端緒を伏せた形で報道することが多いと実情を説明し、秘密保護の重要性を支持しました。志水芙美代参考人は、フリーランス等の新たに保護対象となる者については身分保障が弱い立場にあるため、通報者を特定する情報の範囲外共有禁止の重要性が一層高いと強調しました。
新聞は、いろいろ問題で、取材源の秘匿がありますので、これが新聞の生命線だと思っています。ですから、氏名を秘匿するということで、氏名の秘匿が徹底して守られております。
より一層、範囲外共有の禁止、要は、通報者を特定する情報を守るということを一層やる重要性が高いのではないかと考えております。
多くの報道機関では、取材源の秘匿という原則がございまして、かつ、公益通報者、公益通報を端緒として取材、報道しているということを事業者側に伝えると、どうしても通報者の探索を誘発しかねない、そういう配慮もございまして、あえてその端緒が内部告発、公益通報であるということを伏せた形で報道するということが多くあります。
配置転換を立証責任転換の対象に含めることの是非と、その実務上の困難さが詳細に議論されました。串岡弘昭参考人は、会社側に広範な人事権があるからこそ、その濫用を防ぐために挙証責任を会社側に負わせるべきだと主張しました。土井和雄参考人は、配置転換は頻繁に行われ個人の受け取り方にも差があるとして、配置転換の立証責任転換は雇用慣行の変化等を考慮して引き続き検討すべきと反対の立場を示しました。奥山俊宏参考人は、立証責任転換が法規定として存在することで事業者の慎重な対応を促す効果があると述べ、配置転換への転換に賛成しました。山本隆司参考人は、配置転換への立証責任転換は配転が頻繁に行われる日本の雇用慣行への影響が大きく、実現には至らなかったと説明しました。解雇・懲戒の立証責任転換が裁判所の認定を配置転換についても厳格化させることを期待するとも述べました。志水芙美代参考人は、現行法では通報者が公益通報該当性・保護要件・不利益性・通報を理由とすることの四点すべてを立証しなければならず過重であるとして、配置転換も立証責任転換の対象とすべきと主張しました。また、報復目的の配置転換は次の異動を待って実行されることが多いため、一年の期間制限は短過ぎると指摘しました。
配置転換も立証責任転換の対象とする場合においては、配置転換は、報復の意図を隠すために次の異動を待って実行される場合も多いという実情がございますので、一年の期間制限は短過ぎると考えております。
立証責任に関しましては、今回、事業者側に負わせるということになりますと、非常に判断が難しい問題であるだけに、影響が大きいというふうに考えました。
配置転換等についての立証責任の転換については、先ほどの罰則と同じような形で、事業者の負担や雇用慣行の変化も考慮して、引き続き検討するべきだと考えております。
そういう意味からも、人事権というのは広範にあるわけです。広範に人事権を持っているんだということを会社側は主張するし、多くの場合そうだと思うんですけれども、そうであってみれば、広範な人事権を持っているなら、なおさらそれを濫用してはならないんだということです。
立証責任の転換が法規定として嫌がらせであるとか配置転換にもあることによって、事業者の慎重な対応を促すということにもつながるのではないかと思います。
改正案に盛り込まれた解雇・懲戒への刑事罰導入や立証責任転換、通報妨害・探索禁止の明確化については参考人間でおおむね支持が示された一方、配置転換・嫌がらせへの刑事罰および立証責任転換の対象拡大、体制整備義務への行政権限の強化、地方公共団体の適用除外廃止、対象法令の範囲拡大については参考人間で賛否が分かれ、引き続き検討が必要な課題として指摘された。漸進主義的に改正を積み重ねることへの共通認識がある一方、施行後の見直し期間の短縮(五年から三年へ)を求める声も上がり、実効性の確保に向けた更なる法整備の必要性が強調された。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
必ず元の議事録本文もご確認ください。
改正案に盛り込まれた解雇・懲戒への刑事罰導入や立証責任転換、通報妨害・探索禁止の明確化については参考人間でおおむね支持が示された一方、配置転換・嫌がらせへの刑事罰および立証責任転換の対象拡大、体制整備義務への行政権限の強化、地方公共団体の適用除外廃止、対象法令の範囲拡大については参考人間で賛否が分かれ、引き続き検討が必要な課題として指摘された。漸進主義的に改正を積み重ねることへの共通認識がある一方、施行後の見直し期間の短縮(五年から三年へ)を求める声も上がり、実効性の確保に向けた更なる法整備の必要性が強調された。
○浦野委員長 ありがとうございました。 次に、土井参考人にお願いいたします。
○土井参考人 全国商工会連合会の土井でございます。 委員の皆様には、日頃より商工会の活動に御理解、御協力を賜り、この場をおかりして厚く御礼申し上げます。 また、本日は、意見陳述の機会を賜り、誠にありがとうございます。 私は、ただいま陳述された山本先生が座長を務められた消費者庁の公益通報者保護制度検討会に委員として参画しておりました。主に、企業側、事業者側の立場で意見を申し上げてまいりま...
| モデル | Claude (Anthropic) |
|---|---|
| 要約方式 | 抽出+要約 |
| 対象範囲 | 議事録 全文 (約62,418文字) |
AIによる自動生成のため、一部情報が省略されている場合があります。
