参議院国土交通委員会において、港湾法等の一部を改正する法律案を議題として審議が行われ、緊急物資輸送拠点機能の確保、気候変動に伴う海水面上昇への協働防護計画制度の創設、港湾管理者の技術職員不足に対応する国による工事代行制度の創設等を中心に、各党委員から幅広い質疑が行われた。
本会議での議論の要点をAIが要約したものです。
青島健太委員(日本維新の会)が2024年の訪日外国人旅行者数や寄港データを示しながら、クルーズ船がもたらす経済効果と港湾整備の在り方について質問しました。中野洋昌国土交通大臣(賛成寄り)は「クルーズ船の寄港による経済効果が都市部だけでなく地方創生にも貢献している」と積極的に推進の立場を表明し、観光立国の実現に向けて関係省庁・地元自治体と連携してクルーズ船の寄港促進に取り組むと述べました。青島委員(賛成寄り)は、クルーズ船の受入れに必要な施設整備の条件を確認した上で、魅力的な寄港地となるための取組の重要性を肯定的に取り上げました。具体的施策として、国際クルーズ旅客受入機能高度化事業(ハード面支援)やクルーズ等訪日旅客受入促進事業(ソフト面支援)、さらに国際旅客船拠点形成港湾の指定制度が紹介されました。
港湾法改正による緊急物資輸送拠点機能の確保
森屋隆委員(立憲・社民・無所属)と佐々木さやか委員(公明党)がそれぞれ国際コンテナ戦略港湾政策の現状と今後の方針について質問しました。中野大臣(賛成寄り)は「国際基幹航路の維持拡大に向けて集貨・創貨・競争力強化の三本柱の取組をより一層強力に推進する」と明言し、トランプ関税など国際情勢の変化を注視しながらサプライチェーンの安定化を進める方針を示しました。佐々木委員(賛成寄り)は横浜港が世界最大級のコンテナ船に対応した水深十八メートルの岸壁を国内唯一有する重要港湾であることを確認し、国際コンテナ戦略港湾政策の強力な推進を大臣に求めました。森屋委員(賛成寄り)は国際競争力強化の重要性を認めながらも、地方港湾への影響調査を求める条件付きの立場を示し、「国際バルク戦略港湾政策実施後の周辺港湾の状況をしっかり調査・報告してほしい」と要望しました。
複数の委員が今回の法改正の柱の一つである協働防護計画制度について質疑を行いました。中野大臣(賛成寄り)は「近年、気候変動に伴う海水面上昇を背景に高潮・高波による港湾被災が頻発化しており、2040年には護岸高を一メートル程度引き上げる必要が生じる地点もある」と状況を説明し、官民が連携して切れ目のない防護ラインを形成する協働防護計画制度の創設を積極的に推進すると表明しました。朝日健太郎委員(自民党、賛成寄り)は「この協働という点が今回の法改正の肝」と評価し、民間の岸壁も公共岸壁と連動してかさ上げされなければ効果がないとして民間参加体制の整備を求めました。森屋委員(賛成寄り)は「地球温暖化に伴う海水面上昇は中長期的に大事な課題」として取組推進を求めました。浜口誠委員(国民民主党、賛成寄り)は海水面上昇の具体的数値(年間約3ミリ、100年で30センチ)を確認し、対策強化の必要性を認識しました。なお、森屋委員から従来の税制支援実績がゼロ件であることを指摘する場面もありましたが、国側は令和7年3月に整備完了見込みの施設があることや、制度・税制・予算・技術面を一体的に支援していくと答弁しました。
今般、協働防護の取組を促進をするための計画や協定の制度というものを創設をすることとしたものでございます。
まさにこの協働防護という政策の、この協働というところが今回の法改正の肝だというふうに思いますので、是非民間の皆さんにも御協力いただけるような体制の整備というものをお願いをしたいと思います。
地球温暖化に伴って海水面が上がっていくという、中長期的にもこれは大事なことだと思いますから、しっかり進められるように取組をしていただきたいと思っています。
具体的な数字で、よりこの海水面の上昇対策、しっかりやっていかないといけないなというのは改めて認識を深めることができました。
木村英子委員(れいわ新選組)が、洋上風力発電の騒音による健康被害基準の整備と住民参画の保障を強く求めました。木村委員(反対寄り)は、日本では海岸から僅か数キロの近距離への設置計画があり、北海道大学の研究では騒音による不眠症リスクが約2万5千人の居住範囲に及ぶとのシミュレーション結果があることを示し、「洋上風力自体は賛成だが、海外事例を踏まえ設置場所・距離の基準を早急に作るべき」と主張しました。また、石狩市沖など各地で住民団体が法定協議会への参加を求めても認められていないことを指摘し、事前の住民参画保障を国交大臣に求めました。中野大臣(中立)は「地域の中での意見集約は地方自治体に委ねられている」との立場を示し、「地域の声が反映されるよう取り組む」と述べるにとどまりました。木村委員はこの対応に「納得しかねる」と述べ、今後も問題を注視するとしました。
複数の委員が洋上風力発電の推進と基地港湾整備について質疑しました。中野大臣(賛成寄り)は「洋上風力は再生可能エネルギーの主力電源化に向けた切り札」と位置付け、第七次エネルギー基本計画の目標達成に向けて経済産業省と連携しながら必要な環境整備を進めると表明しました。一方、世界的なインフレ等の影響による事業中断・撤退が国内外で生じていることも認めました。森屋委員(賛成寄り)は基地港湾の利用過密化問題について国の方針を確認し、「国が示した洋上風力政策をしっかり進めてほしい」と推進を求めました。浜口委員(賛成寄り)は「洋上風力はカーボンニュートラルにとって大変重要」として基地港湾整備の推進を求めました。木村委員(中立)は洋上風力導入促進自体には賛成としつつ、健康被害・距離基準の問題を強く指摘しました。稲田港湾局長は現時点で7港の基地港湾を計画的に整備中であり必要な数は確保されているとしながら、今後の急激な案件拡大に備えて迅速な利用調整の枠組みを今回の法案で整備すると説明しました。
森屋委員が提出した附帯決議案において、協働防護の主要関係者として「協働防護協議会への港湾労働者の代表の参画を確実に働きかけること」が明記されました。この附帯決議案は自由民主党、立憲民主・社民・無所属、公明党、日本維新の会、国民民主党・新緑風会および日本共産党の各派共同提案として提出され、多数をもって委員会の決議として採択されました。
四 協働防護の主要関係者として、協働防護協議会への港湾労働者の代表の参画を確実に働きかけること。
能登半島地震の教訓を踏まえた港湾の緊急物資輸送拠点機能の確保が主要テーマとして複数の委員から取り上げられました。中野大臣(賛成寄り)は、能登半島地震では港湾を拠点とした海上ルートの重要性が再認識されたとして、今回の法改正で港湾施設の応急復旧に係る応急公用負担制度の創設など緊急物資輸送拠点機能確保のための措置を講じると積極推進を表明しました。佐々木委員(賛成寄り)は半島・離島を含む地方各地域の防災拠点機能化の重要性を主張し整備推進を求めました。大門実紀史委員(日本共産党、賛成寄り)は「本改正案は必要な改正であり賛成」と明言しました。森屋委員(賛成寄り)は能登半島地震を踏まえた港湾BCP・緊急物資拠点機能確保の取組強化を求め、南海トラフ等大規模災害への対応策検討も要望しました。浜口委員(賛成寄り)は港湾法改正に賛成の立場から、能登半島地震での課題(資材調達難、支援船舶寄港情報の不足、民間施設活用の有効性)を確認し、復旧推進を求めました。
今般の法案では、緊急物資等の輸送拠点としての港湾機能の確保を図るための措置や、気候変動に伴う海水面上昇等から港湾を保全するための協働防護計画制度、そして技術職員不足にある港湾管理者をサポートするための国による工事代行制度などを創設することとしております。
本改正案は必要な改正でございますし、賛成でございますし、既にもう様々議論がありまして、もうお聞きすることも余りないんですけれども、一点だけ確認したいのは、今、浜口先生からありましたが、技術職員の問題なんですけど、港湾の技術職員がゼロの自治体が二十二ですかね、全国で、あるということが衆議院でも明らかになっております。
今日、港湾法の改正について賛成の立場で質問させていただきますので、よろしくお願いしたいと思います。
そうした緊急の物流支援ネットワークというものを地方にもしっかりと整備をしていくということに取り組むべきだと思いますけれども、この点いかがでしょうか。
令和六年のこれも能登半島地震の教訓を踏まえて、災害発生時の緊急物資、この輸送の拠点として、あるいは、災害発生時、そもそもの港湾の役割というんですかね、これをどのように認識をしているのか。
技術職員不足は複数の委員から深刻な課題として取り上げられました。中野大臣(賛成寄り)は「技術職員不足は非常に深刻な状況」と認識し、全国166の港湾管理者のうち約1割の22管理者で技術職員が不在であることを示した上で、港湾管理者の要請に基づいて国が高度な技術等を要する工事を代行する制度を創設すると積極推進を表明しました。大門委員(賛成寄り)は技術職員ゼロ自治体の維持管理実態把握を求め、中野大臣はヒアリングの結果「事務職員が対応したり他部門の技術職員や民間コンサルから助言を得て対応している」実態を把握したと報告しました。木村委員(中立)は「工事代行制度は根本的な解決にならない」として、公務員試験の時期改善や給与改善など抜本的対策を求めました。森屋委員(賛成寄り)は技術職員不足の深刻さを指摘し対応を求め、浜口委員(賛成寄り)は技術系職員が2000年当時の2500人から2023年には2000人を切るまで大幅に減少していることを深刻な課題として確保に向けた施策推進を求めました。
今回の法改正においては、こうした高度な技術等を要する港湾工事を港湾管理者の要請に基づき代行をする制度を創設をすることといたしました。
今後の施策考える上でも、推測とか、だろうではなくて、やっぱり自治体の技術職員ゼロのところが今現在どうやっているのかとか、やっぱり把握を国交省としてもしていただきたいというふうに思います。
今回、国土交通省では、港湾管理者による港湾施設の維持管理、ここに、予算、人員などが限られる中であっても適切に実施していくんだと、こういうことであるかと思いますけれども、港湾施設の持続可能な維持管理に向けた検討会を設置し、そのメンテナンス体制検討ワーキンググループの中での議論なんですけれども、新卒採用者が少なく、土木職の採用の中でも港湾の経験をすることが少ないという話があったりですとか、あるいは将来的に技術を伝承していけるのか不安だと、こんなような発言もあるというふうに聞いていますし、港湾事業自体が少ないためにこの担当技術者は河川だったり道路などと一緒に担当していると、港湾専門じゃないということなんでしょうかね、しているということで、港湾専属の技術者を配置することができない現状にあると、こういう検討会の中で意見が出ているわけでありますけれども、この港湾管理者である地方公共団体側からこのような意見が出ている中で、地方公共団体の認識、国土交通省はどのように受け止め、今回の法案にその意見を反映するのか、ここ最後に聞かせてください。
これ、本当に大変な課題になってきているのではないかというふうに思いますが、こうした技術系の職員の方を増やしていくための対策、至急やっていく必要があるというふうに思っておりますが、今後、技術系職員の方の魅力を高める、あるいは処遇の改善とかいろんなアプローチが必要だと思いますが、技術系職員確保に向けて政府としてどのような取組を行っていくのか、この点についてお伺いしたいと思います。
今回の改正案では、震災などが起きた場合の事前の対策として、地方自治体などの要請があった場合には国が港の工事を代行する制度を創設することとなっています。しかし、工事を代行する制度をつくっても、技術職員不足の根本的な解決にはなりません。
森屋委員が港湾運送事業における届出運賃料金の未収受実態と港湾労働者の処遇改善について質問しました。森屋委員(賛成寄り)は、届出料金の7割程度しか収受できていないケースがある実態を指摘し、「監査を強化してしっかり料金を収受し港湾労働者の処遇改善につなげてほしい」と強く求めました。中野大臣(賛成寄り)は、令和5年度の監査では全監査件数の約4割の事業者が届出どおりの収受ができておらず、その中に届出運賃料金の7割程度しか収受できていない場合もあったことを認め、「適正な運賃料金の収受は港湾運送事業の健全な発展のための当然の前提」として取組推進を表明しました。また、4月3日に業界団体と国土交通省の連名で価格転嫁を求める文書を発出したことも報告し、監査の効率的な実施も推進するとしました。
青島委員が、4月1日に新たに指定された特定利用港湾(函館、白老、金沢、境港、平良など5港を含む)について、クルーズ船利用との調整や有事の攻撃目標化への懸念を取り上げました。青島委員(中立)は、特定利用港湾とクルーズ船寄港地図を重ね合わせると「ほぼかぶっている」として利用調整の重要性を指摘し、有事に攻撃目標となる可能性や米軍利用への懸念についても確認しました。中野大臣(賛成寄り)は「自衛隊・海上保安庁の平素の利用に大きな変化はなく、そのことのみによって攻撃目標とみなされる可能性が高まるとは言えない」と懸念を否定し、「むしろ抑止力・対処力を高めるものであり、我が国への攻撃の可能性を低下させる」と説明しました。また、米軍については「本枠組みに参加することはない」と明言しました。クルーズ船利用との調整については関係者間の意見交換の中で丁寧に行っていく方針が示されました。
森屋委員が石炭火力発電所の休廃止に伴う港湾労働者への影響対策について質問しました。森屋委員(賛成寄り)は、北海道留萌港では2027年に発電所廃止・今年6月に石炭輸入停止が予定されているとして、労働者の処遇・雇用・職種転換について早期に考え方を示すよう求めました。中野大臣(中立)は、昨年9月に国土交通省・厚生労働省・資源エネルギー庁・港運の労使・発電事業関係団体が参加する「石炭火力発電所の休廃止等に伴う港湾運送への影響に係る連絡対策会議」を設置し、各港湾ごとの影響調査結果と労働組合からの報告を踏まえて関係者と議論中であると説明しました。具体的な対応策については検討中との姿勢にとどまりました。
能登半島地震を踏まえた港湾施設の応急復旧と災害対策は、会議全体を通じて最も広く議論されたテーマの一つです。中野大臣(賛成寄り)は、能登半島地震で4県22港湾が被災し、国が大規模災害復興法に基づく権限代行を含む復旧工事を進めていること、および今回の法改正でこの教訓を踏まえた措置を盛り込んだことを積極推進として表明しました。朝日委員(賛成寄り)は輪島港での地元建設事業者による発災直後の応急復旧(岸壁背後の沈下段差を砕石で埋め5日には給水支援が可能となった)の事実を確認し、地域の守り手としての地元建設業者との連携強化を求めました。佐々木委員(賛成寄り)は地方各地域の防災拠点機能整備の必要性を主張し、横浜港を含む首都圏での防災拠点強化も求めました。森屋委員(賛成寄り)は能登半島地震での港湾BCP機能を評価しつつ、南海トラフ等大規模災害を想定した広域オペレーションの検討を求めました。浜口委員(賛成寄り)は港湾法改正に賛成の立場を明言し、今回の立法事実となった能登半島地震での課題(資材調達難・支援船舶寄港情報の不足・民間施設活用の有効性)を確認しました。
これらの措置の適切な運用を図っていくことで、将来にわたって港湾が我が国の経済、そして国民の安全、安心を支えるインフラとして役割を果たしていくものと考えております。
今日、港湾法の改正について賛成の立場で質問させていただきますので、よろしくお願いしたいと思います。
本当に大規模災害ということを想定した場合には更なる強化ということも重要だというふうに思います。
まさに今回の能登半島地震の経験を教訓として、しっかりと地元の建設事業者の皆さんとも連携を取っていただければと思います。
能登半島地震の教訓を生かした今回の改正案にも大分なっていると思うんですけれども、実は南海トラフだったり、あとは首都直下型地震等の場合ですよね、かなり大規模な災害が想定されると思うんですけれども、この広範囲の被災地域がある場合に、先ほども少し大臣の方から答弁ありましたけれども、この港湾管理、港湾BCPというんでしょうか、港湾管理をどのようなオペレーションで国はやっていくのか、ここ考えをお聞きしたいと思います。
審議の結果、港湾法等の一部を改正する法律案は多数をもって原案どおり可決された。あわせて、協働防護協議会への港湾労働者代表の参画確保、技術職員の処遇改善、洋上風力発電の推進と利用者への配慮、災害復旧従事者への支援体制整備などを求める附帯決議が各党共同提案により多数で採択された。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
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審議の結果、港湾法等の一部を改正する法律案は多数をもって原案どおり可決された。あわせて、協働防護協議会への港湾労働者代表の参画確保、技術職員の処遇改善、洋上風力発電の推進と利用者への配慮、災害復旧従事者への支援体制整備などを求める附帯決議が各党共同提案により多数で採択された。
○委員長(小西洋之君) 港湾法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○朝日健太郎君 おはようございます。自由民主党の朝日健太郎です。 本日は、港湾法等の一部を改正する法律案ということで、質疑よろしくお願いいたします。中野大臣始め国土交通省の皆様、よろしくお願いいたします。 もう言うまでもないですけれども、港湾というのは、我々、我が国の国民生活、経済活動を大きく支える重要な基幹インフラであります。その中で、もうまさに皆さんの手元にあるようなもの、様々なものが...
| モデル | Claude (Anthropic) |
|---|---|
| 要約方式 | 抽出+要約 |
| 対象範囲 | 議事録 全文 (約50,863文字) |
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