参議院農林水産委員会(2025年3月25日)では、新たな食料・農業・農村基本計画に関する質疑が行われ、食料安全保障、農業担い手確保、農村振興、輸出拡大等について議論されたほか、全会一致による推進決議の採択および土地改良法等の一部改正法律案の趣旨説明が行われた。
本会議での議論の要点をAIが要約したものです。
土地改良法改正の趣旨説明において、江藤拓大臣(賛成)が、スマート農業の導入推進と農業水利施設の管理効率化を図るため、土地改良区が情報通信環境を整備する事業を新たに創設することを説明しました。また、滝波宏文副大臣(賛成)は、スマート農林水産業やインバウンド促進に向けてWiFi等インターネット接続環境の整備を進めると明言しました。いずれも賛成・推進の立場からの発言であり、反対意見は示されませんでした。
中山間地域の振興と条件不利地への支援
窪田哲也議員(公明党、賛成)が、日中ハイレベル経済対話を機に、停止中の水産物輸入解禁および牛肉・米の解禁に向けた取り組みの手応えと見通しを質問しました。山本佐知子大臣政務官(賛成)は、水産物については「モニタリング結果に異常がないことを前提に、輸入再開に向けた関連協議を推進することで一致した」と説明し、牛肉の輸入再開と精米の輸入拡大についても「早期に優先的に解決することが重要であり、改めて要請した」と述べ、「この流れを生かして各課題の早期決着を目指す」と明言しました。反対意見は示されませんでした。
佐藤啓議員(自民党、賛成)が、奈良県のように中山間地域が多く大規模化に向かない地域への地域計画策定支援と中山間地域振興に特に力を注ぐよう求めました。滝波宏文副大臣(賛成)は、「中山間地域は耕地面積・農家数・農業産出額の約四割を占め、食料供給と多面的機能の発揮において重要な役割を担う」としつつ、人口減少・高齢化の課題を踏まえ、中山間地域等直接支払や農村RMO形成支援など施策をパッケージで実施し「きめ細やかに中山間地域の振興を図る」と述べました。田名部匡代議員(賛成)は決議案において、中山間地域等直接支払交付金等の見直しに際して「条件不利の実態に配慮し、よりきめ細やかな支援を拡大すること」を明記しました。反対意見は示されませんでした。
江藤拓大臣(賛成)が土地改良法等の一部改正法律案の趣旨説明を行いました。農業水利施設の老朽化進行・気象災害リスク増大・農村人口減少に対応するため、①基幹的農業水利施設の計画的更新に係る国・都道府県発意による事業の創設、②土地改良区が施設保全計画を作成し関係者と役割分担する制度の創設、③老朽化施設への急施事業の拡充(農業者負担・同意なしで迅速対応可能とする制度への追加)、④農地中間管理機構関連事業の拡充、などを主な内容として説明しました。審議はこの会議では趣旨説明の聴取にとどまりました。
農業水利施設の老朽化の進行、気象災害のリスクの増大、農村人口の減少等に的確に対応し、農業生産の基盤の保全及び担い手のニーズに対応した基盤整備に関する措置を講ずるため、この法律案を提出した次第であります。
佐藤啓議員(自民党、賛成)が、地域計画の策定状況と今後の進め方を質問するとともに、補助制度の要件となっている地域計画が未策定のために事業活用できない地域があるとして、速やかな策定支援を強く要請しました。滝波宏文副大臣(賛成)は、三月末までに全国約二万一千地区での策定を目指しており、「一度策定して終わりではなく、四月以降ブラッシュアップしていく」とし、都道府県・市町村と協力した丁寧なサポートを進める方針を示しました。田名部匡代議員(賛成)は決議案において、「地域計画について不断の見直しを行い、意欲ある担い手への農地の集積・集約化が進むよう支援すること」を明記しました。反対意見は示されませんでした。
佐藤啓議員(自民党、賛成)が、滝波副大臣が主導した農林水産省内の「地方みらい共創研究会」の緊急提言内容と農村振興への活用方針を質問しました。滝波宏文副大臣(賛成)は、「地方創生2.0は農林水産業の活性化なくしてできない」とし、付加価値向上・他産業との連携・都市と地方の連節を肝とした共創が必要であると説明しました。緊急提言のエッセンスは基本計画案に盛り込まれており、「本年夏をめどに地方みらい共創戦略を取りまとめ、企業や関係府省庁等との組合せを通じた課題解決を図る」と明言しました。佐藤議員はこの緊急提言を骨太方針や予算に盛り込むよう強く要望しました。反対意見は示されませんでした。
田名部匡代議員(賛成)が決議案において、「学校給食の無償化に当たっては、地場産品や有機農産物、米粉の活用などを図るため、十分な財源の確保に努めること」を明記しました。同決議案は全会一致で採択されました。審議においてこのテーマについての個別の質疑や反対意見は示されませんでした。
学校給食の無償化に当たっては、成長期にある児童・生徒の心身の健全な発達のため、栄養バランスのとれた豊かな食事を提供するという給食の意義に鑑み、地場産品や有機農産物、米粉の活用などを図るため、十分な財源の確保に努めること。
窪田哲也議員(公明党、賛成)が、49歳以下の農業基幹的従事者のシェアを全産業並みの64%(現状54.3%)に引き上げる目標達成への取り組みを質問しました。杉中淳政府参考人は、市町村・JA等の連携による新規就農者の呼び込みと定着のための支援事業新設や、就農準備資金・経営開始資金の交付・機械導入支援等の予算措置を説明しました。田名部匡代議員(賛成)は決議案において、「新規就農者の育成・確保に向けた総合的な支援策を講ずること」および「就農準備資金等の支給対象年齢要件の引上げも含め検討すること」を明記しました。反対意見は示されませんでした。
田名部匡代議員(賛成)が決議案において、「産官学の連携の下、知的財産の流出に留意しつつ、新品種の育成に継続的かつ安定的に取り組むこと」を明記しました。同決議案は全会一致で採択されました。審議においてこのテーマについての個別の質疑や反対意見は示されませんでした。
食料安全保障の強化には、多収性や高温耐性、病害虫抵抗性などの特性を有する優良な新品種の開発及びその適切な利用が一層重要であることから、産官学の連携の下、知的財産の流出に留意しつつ、新品種の育成に継続的かつ安定的に取り組むこと。
窪田哲也議員(公明党、賛成)が、沖縄県が実施した先島住民約12万人の避難訓練を踏まえ、農林水産省国民保護計画の内容と今後の対応を質問しました。谷村栄二政府参考人(賛成)は、農林水産省国民保護連絡会議の設置と緊急時の連絡・参集体制、武力攻撃事態等に備えた食料供給体制の整備について説明しました。また、武力攻撃事態等が発生した際には農林水産省国民保護対策本部を設置し、備蓄食料の供給や食品事業者への出荷要請等により応急食料を迅速・適切に供給するとし、「今後も関係省庁、地方自治体、関係団体との連絡体制強化に努める」と明言しました。反対意見は示されませんでした。
田名部匡代議員(賛成寄り)が決議案において、水田政策の見直しに際し「飼料用米、WCS用稲による耕畜連携など、優良な取組を行ってきた農業者の営農意欲を損なわない制度設計とすること」を明記しました。あわせて、国産飼料の生産性向上のための青刈りとうもろこし等の生産振興、農業所得状況の調査、産地交付金の活用状況調査なども決議に盛り込まれました。同決議案は全会一致で採択されました。審議においてこのテーマについての個別の質疑や反対意見は示されませんでした。
飼料用米、WCS用稲による耕畜連携など、優良な取組を行ってきた農業者の営農意欲を損なわない制度設計とすること、
田名部匡代議員(賛成)が決議案において、「温室効果ガスの排出削減、生物多様性の保全及び有機農業の推進等みどりの食料システム戦略に示されたロードマップを実行し、環境と調和の取れた食料システムの確立を図ること」を明記しました。また、農業生産が与える環境負荷については水田・稲作中心のアジア諸国と畑作中心の欧米諸国の違いも踏まえた調査研究推進も盛り込まれました。同決議案は全会一致で採択されました。審議においてこのテーマについての個別の質疑や反対意見は示されませんでした。
温室効果ガスの排出削減、生物多様性の保全及び有機農業の推進等みどりの食料システム戦略に示されたロードマップを実行し、環境と調和の取れた食料システムの確立を図ること。
窪田哲也議員(公明党、賛成寄り)が、基本計画案に盛り込まれた2030年に米・パック御飯の輸出量を現状の約8倍となる35万トンとする目標について、その根拠と達成に向けた市場開拓の取り組みを質問しました。松尾浩則政府参考人は、「近年5年間で2.6倍、4.6万トンまで増加した順調な拡大状況をさらに進める」ことを根拠として説明し、農地大区画化等の基盤整備・多収品種の普及・スマート農業導入による輸出産地形成と、冷めてもおいしい特性を生かした需要開拓・おにぎりや日系外食店の海外展開推進を進めると述べました。窪田議員は「かなり野心的な目標」と評しながらも達成に向けた前向きな姿勢を示しました。田名部匡代議員(賛成)は決議案においても同目標の達成に向けた基盤整備・品種普及・コスト低減・付加価値向上を明記しました。
田名部匡代議員(賛成)が決議案において、「輸出額5兆円目標の達成を目指し、マーケットイン・マーケットメイクの視点に立ち、日本食レストラン・現地スーパー等と連携し需要開拓を進めるとともに、産地形成や品目団体の輸出力強化を図ること」を明記しました。同決議案は全会一致で採択されました。審議においてこのテーマについての個別の質疑や反対意見は示されませんでした。
農林水産物・食品の輸出については、国内農業・食品産業の供給能力の維持・強化、所得向上に資するため、輸出額五兆円目標の達成を目指し、マーケットイン、マーケットメイクの視点に立ち、日本食レストラン・現地スーパー等と連携し需要開拓を進めるとともに、産地形成や品目団体の輸出力強化を図ること。
佐藤啓議員(自民党、賛成)が、農業構造転換集中対策期間の初動5年間を「国土強靱化のような5か年計画形式」で予算の全体像を確保するよう強く求め、江藤大臣の決意を質問しました。江藤拓大臣(賛成)は「国土強靱化5か年計画のスキームが使えたらベストだと思っている。国の姿勢を明確に示し農業者に本気を示せる。中期計画・5か年計画のような形でやれるところに到達できるよう努力したい」と明言しました。田名部匡代議員(賛成)は決議案において、「新たな基本計画を真に実効あるものとするため、既存の農林水産予算のほか別枠予算を措置するなど、政府全体で財源の確保に努めること」を明記しました。同決議案は全会一致で採択されました。
田名部匡代議員(賛成)が決議案において、「障害者が貴重な農業人材として活躍できるよう、障害者等が働きやすい環境の整備を図ることにより、障害者等の就農促進や継続的な雇用を図るとともに、障害者等が生きがいをもって農業に関する活動を行うことを促進すること」を明記しました。同決議案は全会一致で採択されました。審議においてこのテーマについての個別の質疑や反対意見は示されませんでした。
農福連携の推進に当たっては、障害者が貴重な農業人材として活躍できるよう、障害者等が働きやすい環境の整備を図ることにより、障害者等の就農促進や継続的な雇用を図るとともに、障害者等が生きがいをもって農業に関する活動を行うことを促進すること。
田名部匡代議員(賛成)が決議案において、「都市農業は都市の防災や景観の保全、都市住民の農業に対する理解の醸成等の多様な機能を果たしていることに鑑み、その重要性を明確化すること」を明記しました。同決議案は全会一致で採択されました。審議においてこのテーマについての個別の質疑や反対意見は示されませんでした。
都市農業は、都市住民に農産物を供給する機能のみならず、都市の防災や、景観の保全、都市住民の農業に対する理解の醸成等の多様な機能を果たしていることに鑑み、その重要性を明確化すること。
窪田哲也議員(公明党、賛成)が、取り組みが必要と考える市町村のうち実際に対策を実施している割合を9割まで引き上げる目標の達成方法を質問しました。宮浦浩司政府参考人は、令和6年度において何らかの対策を実施している自治体が89%に上るとしつつ、関係省庁が連携して「食品アクセスの確保に関する支援策パッケージ」をまとめ、昨年9月と今年1月に全国キャラバンを実施して地方自治体等への周知を進めていると説明しました。窪田議員は、全国キャラバンへの参加自治体・事業者数が増加していることを踏まえ、更なる周知強化と各省庁の取り組みの浸透を強く求めました。反対意見は示されませんでした。
これもっとたくさん参加していただけるように周知していただいて、様々、各省庁いろんなことやられているので、それがよく浸透していくようによろしくお願いをしたいと思います。
田名部匡代議員(賛成)が決議案において、「肥料・飼料、農業機械等の資材費、人件費、燃料費等の生産コストが上昇する中、これらの合理的な費用を考慮し、食料システム全体の持続性の確保が図られる価格形成が適正に行われるよう実効性ある仕組みを構築すること」および「農産物等の生産・加工・流通・小売までの全ての食料システムの関係者において効率化・低コスト化を図ること」を明記しました。同決議案は全会一致で採択されました。審議においてこのテーマについての個別の質疑や反対意見は示されませんでした。
食料の価格形成については、肥料・飼料、農業機械等の資材費、人件費、燃料費等の生産コストが上昇する中、これらの合理的な費用を考慮し、農業、食品産業等の食料システム全体の持続性の確保が図られる価格形成が、生産・加工・流通・小売・消費等の食料システムの幅広い関係者の合意の下で、適正に行われるよう実効性ある仕組みを構築すること。
佐藤啓議員の質疑に対し滝波宏文副大臣(賛成)は、食料安全保障確保のため食料自給率に加え輸入安定化・備蓄確保の複数目標を設定して複合的に対応する方針を説明しました。窪田哲也議員(賛成)が輸入安定化の重要性を問うたのに対し、江藤拓大臣(賛成)は「輸入先の多角化によるリスクヘッジは極めて重要」と述べ、ロシア・ウクライナ侵攻を契機にカリウムの輸入先をカナダに、リン安の輸入先をモロッコに多角化した実例を挙げて、生産資材・食料・燃料についてもヘッジの観点から輸入先多角化を進める姿勢を示しました。窪田議員も「輸入の安定化は非常に大事」として賛同しました。反対意見は示されませんでした。
輸入先を多角化することによってやっぱりリスクをヘッジするという感覚はとても大事なので、生産資材、それから食料、それから燃料、そういったものについても、やはりそのヘッジをするという意味でも輸入先の多角化というものは極めて重要だというふうに考えております。
輸入先の多角化、非常に大事なことだと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
食料安全保障を確保するために必要な食料の安定的供給は、国内生産の増大、そして安定的な輸入、備蓄の確保により図ることとしておりまして、このため、佐藤理事御指摘のように、食料自給率に加え、輸入の安定化、備蓄の確保に係る目標を設定し、また国内生産に必要な食料自給力の確保に係る農地、人、技術や、肥料、飼料等の生産資材に関する目標など、複数の目標を掲げることにより、全体として食料安全保障の確保を図ることとしたものであります。
佐藤啓議員の質疑に対し滝波宏文副大臣(賛成)は、食料自給率に加え輸入安定化・備蓄確保・農地・人・技術・生産資材等の複数目標を設定し、「KPIを設定しPDCAサイクルによる施策の見直しが行えるようにした」と説明しました。窪田哲也議員(公明党、賛成)は、「少なくとも年に一回は目標達成状況を公表・検証し、機動的に施策の見直しを行うべき」と主張しました。山口靖政府参考人は、政策評価部局と連携し食料・農業・農村政策審議会企画部会に目標やKPIの達成状況を諮りつつ、「透明性・客観性をもって政策評価を進め、機動的に施策の見直しにフィードバックする方向で検討する」と述べました。反対意見は示されませんでした。
窪田哲也議員(公明党、賛成)が、消費者と生産者の距離が広がる中、食育を通じた国民の農業・農村への関心醸成と「農業への応援団づくり」の重要性を訴え、今後の取り組みを質問しました。山本佐知子大臣政務官(賛成)は、「食への意識が変化し食育への関心が伸び悩んでいる」と現状を認めた上で、「食育基本法制定から約20年がたち食育も転換期にある」とし、生産現場への国民理解を深めるための農林漁業教育を重要視しつつ、「食や農への理解醸成と行動変容に向けた取組を一層強化していく」と明言しました。窪田議員は、食育への無関心の理由として「食費を安くすることの方が重要(40.9%)」「他のことで忙しい(38.8%)」というデータを示しました。反対意見は示されませんでした。
委員会は食料自給率向上・輸入先多角化・KPIによるPDCA管理・農業予算の中期的確保・地域計画の策定支援・中山間地域振興等を中心に議論し、超党派の決議案を全会一致で採択した。また、土地改良法改正による農業水利施設の保全・更新強化および情報通信環境整備事業の創設について趣旨説明が行われ、今後の審議に向けた土台が整えられた。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
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委員会は食料自給率向上・輸入先多角化・KPIによるPDCA管理・農業予算の中期的確保・地域計画の策定支援・中山間地域振興等を中心に議論し、超党派の決議案を全会一致で採択した。また、土地改良法改正による農業水利施設の保全・更新強化および情報通信環境整備事業の創設について趣旨説明が行われ、今後の審議に向けた土台が整えられた。
○委員長(舞立昇治君) 農林水産に関する調査のうち、食料・農業・農村基本計画に関する件を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○佐藤啓君 自民党の佐藤啓でございます。 質問の機会、ありがとうございます。 改正基本法のポイントは、食料安全保障の確保でありました。これまでは食料自給率だけを目標としてきましたけれども、例えば、輸入が止まったということを仮定しますと、国民は食べれなくなってしまうわけでありますが、ただ、自給率は一〇〇%になってしまうわけであります。また、肥料、飼料価格高騰などの問題が反映されるわけではない...
| モデル | Claude (Anthropic) |
|---|---|
| 要約方式 | 抽出+要約 |
| 対象範囲 | 議事録 全文 (約22,549文字) |
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