2025年4月16日の衆議院農林水産委員会において、4月11日に閣議決定された食料・農業・農村基本計画の説明を受けた後、トランプ関税への対応、米価格高騰・備蓄米放出、能登半島地震・豪雨からの農林水産業復旧復興、農業構造転換集中対策期間における予算確保など、多岐にわたる農林水産政策について集中的な審議が行われた。
本会議での議論の要点をAIが要約したものです。
トランプ政権による相互関税を背景に、日米交渉における農産物市場開放の可能性が論点となりました。江藤拓農林水産大臣(反対寄り)は、前回の日米貿易協定について「乾いた雑巾を必死に絞って最後の一滴まで絞り出した内容」と述べ、追加譲歩は極めて困難との立場を明言しました。また、農林水産省職員を交渉団に同行させるつもりはなく、農林水産品について交渉するとは想定していないと表明しました。金子恵美委員(反対寄り)は「絶対に農産物、譲歩を認めぬ」との立場を示し、毅然とした態度での交渉を大臣に求めました。八幡愛委員(反対寄り)は、農産物を車関税の引換えに使うべきでないと主張し、「車のツケを農産物で払うつもりなのか」と政府の方針を質しました。重要な決定事項として、農林水産省は農林水産品の市場開放を交渉対象として想定しないとの立場が確認されました。
私は、前回の日米の貿易交渉のときのラインが、乾いた雑巾を必死に絞って最後の一滴まで絞り出した内容だと思っておりますので、そのことだけは申し上げておきたいと思いま...
トランプ関税を国難とするなら、この国難を、食の自給率をアップする、改善するチャンスにすべきだと我々は訴えております。
与党自民党さんの中でも、米国の関税措置に関する総合対策本部の会合を開かれて、絶対に農産物、譲歩を認めぬというような、そういう強いお話もあったようでありますので、...
ミニマムアクセス(MA)米の売買損益と備蓄米の在り方について議論されました。空本誠喜委員が農水省に対しMA米の損益状況を質したところ、2020年度以降の毎年度の売買損益はいずれもマイナスで、1995年度以降2023年度までの累計損益はマイナス7,034億円であることが示されました。空本委員(中立)は、MA米・備蓄米の在り方を見直す時期に来ているとし、端境期における備蓄米不足への対応としてMA米の活用も検討余地があると提言しました。江藤大臣(中立)は、備蓄米が著しく減少した場合(例:50万トンを切るような場合)に限り、MA米の主食用への活用を制度上可能にしておく考えを示しつつ、通常の活用には消極的な姿勢を維持しました。
世界の米需給動向とジャポニカ米の戦略的維持について議論されました。空本誠喜委員(中立)は、世界の米生産量と消費量がほぼ均衡(各約5億2千万トン)しており、ジャポニカ米は世界全体の約2割程度にとどまると指摘しました。アメリカの米産業に関する報告書(USITCレポート)に言及し、アメリカが日本に対しMA米の数量拡大を求めてくる可能性を示唆しつつ、こうした動向を踏まえたジャポニカ米の備蓄・維持の仕組みづくりが必要と提言しました。農水省からは、世界全体の需給はほぼ均衡しており、インドの輸出制限解除によりタイ産米価格は下落傾向にあるとの見解が示されました。
米を、備蓄米またMA米、こういったものをある程度維持していく、ジャポニカ米を維持していくという全体的な仕組みづくりというのを対策を講じておく必要があるんじゃない...
水田政策の見直しに関連して、中山間地域等直接支払いの拡充について議論されました。長友慎治委員(賛成寄り)は、令和9年度からの水田政策見直しの方針の中で、基本計画に「中山間地域等直接支払いについては、条件不利の実態に配慮し、支援を拡大する」と明示されたことを確認しました。農水省は、条件不利地域の生産コスト調査を実施した上で支援を拡大する方向で、令和7年度中の方針策定に向けて検討を進めると答弁しました。空本誠喜委員(賛成寄り)は、平地と中山間地域の米生産費の差が60キログラム当たり約4,240円(主として労働費・農機具費の差異)であることを確認し、制度が中山間地域に寄り添った形になるよう改善を求めました。
米の作況指数の算出方法と精度向上について議論されました。北神圭朗委員(賛成寄り)は、歩留りや農地面積の把握誤差がそれぞれ1%ずれると約7万トンの需給誤差が生じると指摘し、現行のピンポイントな適正供給量の提示よりも幅を設けることを提案しました。長友慎治委員(賛成寄り)は、生産者が作況指数を実態より高く感じる事例が多く見られるとし、見直し・改善を求めました。農水省は、作況指数の正確性は確保されているとしつつも、調査の平均値であるため実感との乖離が生じうること、品質管理のための色彩選別機使用者には高く感じられる場合があることを認めました。江藤大臣は幅を設けるかどうかについては明言を避けつつ、農家にとって信頼度の高い数字を出せるよう工夫したいと述べました。
農業の共同利用施設の老朽化対策と補助率のあり方について議論されました。山崎正恭委員(賛成寄り)は、現在稼働中の共同利用施設の約7割が設置後30年以上を経過し、JA調査では2024〜29年の5年以内に約1,636施設が更新・再編等を予定していると指摘しました。農業構造転換集中対策期間中の重点的な予算確保を求めると、江藤大臣(賛成寄り)は「もう一歩踏み込みたい」と補助率のさらなる引き上げに意欲を示しました。現行の最大10分の6(都道府県協力の場合)の補助率についても、資材費の高騰を踏まえた対応の必要性を認め、令和8年度概算要求に向けて全力で取り組むと表明しました。
和牛の枝肉価格低下と畜産経営の危機的状況への対応について議論されました。福田淳太委員(賛成寄り)は、飼料価格高騰に加え、枝肉価格低下と子牛価格上昇が「負のスパイラル」を形成し、農家戸数減少につながるおそれがあると指摘し、対策を求めました。江藤大臣(賛成寄り)は、保証基準価格を61万円に引き上げたこと、百七十億円の補正予算を措置しフルセット販売も対象に拡大したこと、小売段階での値下げを促した結果「かなり効果があった」と説明しました。現在、大臣の地元(宮崎県)では枝肉価格が65万〜68万円まで回復してきており、「枝が高いから子牛を高く買える」という好循環に向かいつつあると述べました。
基本計画において、牛肉の品質戦略として「脂肪交雑の強みを維持しつつ、脂肪の口溶け、香りなど消費者に訴求可能な食味を追求する」との方針が明示されたことを受け、長友慎治委員(賛成寄り)が全国和牛能力共進会(全共)の評価基準への影響を質しました。農水省は、2022年の鹿児島大会においてオレイン酸等の一価不飽和脂肪酸を評価基準に追加するなど、すでに脂肪の質評価を取り入れており、次回2027年北海道大会ではさらに出品条件が強化される予定であると説明しました。「全共の評価基準と基本計画の方向性は軌を一にしている」との見解が示され、長友委員はこの方向性を確認・支持しました。
繁殖農家さんの子牛の価格がやっと上がり始めている中で、しっかりこれが肥育農家に渡って売れる肉をつくっていくということを農水省としても示していただきたいと思います...
飼料自給率の低さと国産飼料振興について議論されました。江藤拓大臣(賛成寄り)は、アメリカやブラジルのトウモロコシに多くを依存している現状の産業構造を「よくない」と指摘しました。令和9年度からの水田活用の直接支払交付金の見直しに関連して、青刈りトウモロコシや子実トウモロコシに重点を置く方針を示し、「飼料自給率が低過ぎる」として国産飼料への転換を積極的に推進する姿勢を表明しました。飼料用米の作付けが前年比16%減少する見込みであることも議論の背景となり、国産飼料の安定供給確保が課題として確認されました。
この先にある大事な政策は、今度の水活でも、青刈りトウモロコシそれから子実トウモロコシに重点を置こうというのは、やはり飼料自給率が低過ぎる。
GI(地理的表示)保護制度の認知度向上と海外展開について議論されました。福田淳太委員(賛成寄り)は、厳しい要件をクリアして取得したにもかかわらず「GIを取得しているメリットが感じづらい」との現場の声を紹介し、国内外での認知度向上と海外展開強化を求めました。農水省は、GI産品の一例として市田柿の輸出が2023年に2億5千万円(7年で4倍)に伸びていることを紹介しました。今後はインバウンド向けツアーでのGI産品活用や大阪・関西万博での広報などを通じて海外でのGI制度の認知度向上に取り組むと説明し、ウェブ広告・SNS活用や小売・外食と連携した商品開発も推進するとしました。
GIの知名度向上に向けて、消費者に対して、そして輸出国に対して、どのような取組を行うのか、伺います。
食料・農業・農村基本計画のKPI設定の考え方とPDCAサイクルについて議論されました。岡田華子委員(賛成寄り)は、定量的目標と定性的目標が混在するKPIについて、逆算して算定されたものかどうか、数値の根拠を質しました。農水省は、食料自給率のような定量目標については品目別の施策を踏まえて逆算設定しており、定性的目標については取組の実施率や現状維持・改善の度合いをKPIとして設定していると説明しました。岡田委員は毎年PDCAを回すとしながら各年度の目標値が明示されていない点を指摘し、食料・農業・農村政策審議会での検証の中で実効性ある各年度目標値の設定を求めました。葉梨康弘委員(賛成寄り)は、KPI達成には予算の裏づけが必要だとして財務省への協力を求め、財務副大臣は農林水産省と連携しながら必要な予算の確保に取り組むと応じました。
農林水産分野における外国人労働者の確保と育成就労制度への移行について議論されました。岡田華子委員(賛成寄り)は、青森県深浦町のような遠隔地・豪雪地域では賃金水準の低さ・住環境・交通アクセス・日本語支援の不足などにより外国人労働者に選ばれにくい実態があると指摘し、地域特性を考慮しない一律対応では格差が広がると懸念を示しました。江藤大臣(賛成寄り)は、育成就労制度への移行に際し大都市圏への過度な集中を避ける配慮を定めることを政府として検討中と述べ、農林水産省としても農業の労働環境改善に向けた検討会を設置して「選ばれる産業」になれるよう取り組むと表明しました。
播種前契約(複数年契約を含む)による農業経営の安定化について議論されました。金子恵美委員(賛成寄り)は、播種前契約を増やすことが農業経営の安定に重要であると主張し、基本計画においても播種前契約が伸び悩んでいることが指摘されているとして、具体的な施策を求めました。江藤大臣(賛成寄り)は、商談・販売促進経費への支援を行っており、成功事例の紹介を充実させる必要があると述べる一方、「昨今のような米価の急激な変動の時代には、なかなか複数年播種前にやる人がどうなるかは少し難しい部分がある」との留保も示しました。明確な施策の提示には至らなかったが、播種前契約が重要な取組であることは双方確認しました。
新規就農支援策の拡充について議論されました。金子恵美委員(賛成寄り)は、年齢制限の拡大、親元就農のリスク条件撤廃など抜本的な制度拡充を求めました。江藤大臣(賛成寄り)は、農地所有適格法人への出資比率要件の緩和(食品産業等は51%超も可)、親元就農の見直し、令和7年度からの研修農場整備など多様な拡充策を説明しました。また、令和5年の新規就農者数約1万6千人のうち新規就農支援事業を利用したのは約4千人(約4分の1)であることを示し、制度利用者の割合について評価が分かれると述べました。関係人口・交流人口との接点を通じた就農誘致も一つの切り口として挙げられました。
有機農業への新規参入者支援について議論されました。山崎正恭委員(賛成寄り)は、大学で農業に興味を持ち有機農法に取り組もうとした若者が行政相談窓口で「有機農法は生産性の問題で厳しい」と言われ十分な対応を受けられなかった事例を紹介し、有機農法新規参入者へのバックアップ体制拡充と好事例の横展開を急スピードで行うよう求めました。農水省は、JAや普及組織においても有機農業の指導知見が不足している現状を認め、有機農業指導員の育成支援を行っていると説明しました。また、JAグループが環境調和型農業取り組み方針を策定して有機農業推進に取り組み始めていることも紹介されました。
やはりしっかり、有機農法を始めたいという方のバックアップ体制の拡充、好事例の横展開を急スピードで行っていただきたいと思います。
気候変動に伴う果樹類の高温被害とカメムシ等の病害虫対策について議論されました。福田淳太委員(賛成寄り)は、地元の長野県伊那谷でリンゴや市田柿が高温による日焼け・着色不良、病害虫被害を受け、「この場所でリンゴを育てるのは難しい」との農家の声を紹介しました。令和6年産でリンゴ・ミカン等の出荷数量が平年比2割減少したことが農水省から確認されました。江藤大臣(賛成寄り)は、カメムシが温暖化により越冬するようになっており大問題と指摘し、令和7年度予算で病害虫防除推進予算約19億円を活用して早期防除を促す方針を表明しました。産地パワーアップ事業による遮光ネット・かん水施設支援についても説明されました。
気候変動に適応した果樹の品種改良と植え替え促進について議論されました。福田淳太委員(賛成寄り)は、長野県の試験場が高温でも着色良好なリンゴ品種の改良に取り組んでいるが、時間とコストがかかるとして予算・技術面での国の支援強化を求めました。農水省は、農研機構による高温適応性品種(リンゴでは「紅みのり」、ブドウでは「グロースクローネ」など)の開発を推進しているほか、新品種への改植および未収益期間中の幼木管理経費への支援を行っていると説明しました。
こういった地球温暖化が進む状況を受け、果樹の新品種改良や植え替えをどのように促進していくのか、伺います。
水田が持つ多面的機能(水源涵養、生物多様性保全、土砂流出防止等)の国際的理解促進について議論されました。金子恵美委員(賛成寄り)は、FAOが農業分野の水利用効率をモニタリングする際に水田の多面的機能が考慮されておらず、日本の水田農業が不当に評価されるおそれがあると指摘し、国際社会での理解獲得のための取組が必要と主張しました。農水省は、国際水田・水環境ネットワーク(19か国構成、2024年にイタリアとケニアが新規加盟)を通じて水田の多面的機能の理解を国際的に広めていく取組を紹介しました。
水田の持つ多面的機能について、私は、国際社会の理解を得るための取組というものが必要になっているのではないかなというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
水田の大区画化と農業農村基盤整備の促進・予算確保について議論されました。葉梨康弘委員(賛成寄り)は、現状の年間6千ヘクタールの大区画化ペースでは完成まで133年かかると試算し、少なくとも30年程度で達成できる水準の予算確保(現在の約4倍以上が必要)が求められると強く主張しました。財源として建設国債の活用も提言し、農地は「必ず使われる」資産であるため建設国債になじむとしました。農水省は、令和8年度以降の新規地区については平たん地でおおむね1ヘクタール以上の大区画化を基本とする方針を確認しました。また、今後の白書において1ヘクタール以上の大区画化整備率を追加記載する方針が示されました。
私は三十年ぐらいでは達成するべきだというふうには思っているんです。
令和9年度を目途とした水田政策の抜本的見直しについて議論されました。江藤大臣(賛成寄り)は、現行の水田活用の直接支払交付金を令和9年度から「作物ごとの生産性向上等への支援」へと転換することを基本計画に位置づけたと説明しました。空本誠喜委員(中立)は、この見直しについてさらなるブラッシュアップを求めつつ、中山間地域への配慮を要望しました。水田政策の見直しに伴い飼料用米の作付けが前年比16%減少する見込みであることも確認され、耕畜連携の維持や国産飼料の安定供給確保が課題として浮上しました。
漁協職員の事務負担軽減とシステム標準化について議論されました。岡田華子委員(賛成寄り)は、少ない職員で対応している漁協において、TAC報告・県統計・農林統計など目的ごとに微妙にフォーマットが異なる各種報告作業が多く、システム標準化・一元化が必要と主張しました。農水省は、TAC報告については漁獲データを国のデータベースに送れる仕組みを整備し、青森県内37か所で導入済みであること、農林水産統計についてはオンライン回答を可能にしていることを説明しました。岡田委員は、システム標準化は国が率先して行政主導で進めることが全体最適な仕組み構築につながると強調し、国主導での推進を求めました。
標準化については、本当に国が率先してやるというところ、行政が入って一律に進めていくというところが一番全体最適のある仕組みを構築できると思いますので、是非御検討を...
不漁・資源管理による漁獲制限が続く中での漁協の経営基盤強化について議論されました。岡田華子委員(賛成寄り)は、漁協の主な収入源が漁獲量に応じた手数料であるため、不漁が続くと経営が悪化する一方であり、「資源管理をして魚が戻る頃には漁協がなくなるんじゃないか」との現場の声を紹介しました。農水省は、全国的には漁協の販売取扱高は増加傾向にあるが地域によっては不漁で手数料収入が減少している場合もあると認め、「漁協経営基盤強化対策支援事業」によるコンサルタント派遣・金融助成等の支援策を紹介しました。岡田委員は、現状把握の強化と力強い支援を求めました。
是非とも、そういった手数料収入がだんだん減ってきて、企業努力も頑張っているんだけれども、でも苦しい、そういう漁協さんは多いと思いますので、その点の現状把握と力強...
米・パック御飯・米粉の輸出拡大目標と国別戦略について議論されました。長友慎治委員(賛成寄り)は、基本計画において2024年実績136億円に対して2030年目標が922億円と約7倍増であることを確認し、具体的な国・地域別の輸出戦略を明確にするよう求めました。江藤大臣(賛成寄り)は、米輸出拡大・低コスト輸出産地の育成を基本計画に位置づけて推進すると表明しました。農水省は、国・地域別の具体的な輸出額目標や対応方向は今後策定する戦略の中で定めると説明し、足下で順調に伸びている輸出実績をさらに加速させる考え方で目標を設定したと述べました。
米の需給予測精度向上と流通実態の把握強化について議論されました。北神圭朗委員(賛成寄り)は、農協等の大手集荷業者への農家からの出荷が前年比31万トン減少する一方、直接販売等が44万トン増加しており、流通の把握が困難になっていると指摘しました。農家消費の割合(全体の約18%、115万トン)についても市場に出回らない規模として注目し、こうした流通実態の変化を踏まえた把握強化を求めました。農水省は、集荷業者以外への出荷増加は把握が難しいとしつつ、各種情報収集・分析に努めていくと答弁しました。
こういう今のような米騒動みたいなことにならないように、やはり、皆さんも流通の目詰まりという説に立っているわけですから、そこの把握というのを是非よろしくお願いして...
続く米価格高騰への対応と備蓄米放出の効果・流通改善について議論されました。八幡愛委員(賛成寄り)は、備蓄米放出後も平均価格が14週連続で上昇している実態を示し、小売・卸が高値で仕入れた分の差額補填や備蓄米入札廃止など大胆な対応も検討すべきと主張しました。山崎正恭委員(賛成寄り)は、消費者生活の保護と農業経営の持続可能性の両立を求め、今回の事態の検証と早急な対応を求めました。江藤大臣(賛成寄り)は、卸・小売関係者との意見交換会を踏まえ、毎月備蓄米を放出しつつ、毛細血管の先まで届くよう遠隔地・小規模小売への配慮を工夫していくと表明しました。近藤和也委員(賛成寄り)も備蓄米放出の継続と流通規制の見直しを求めました。
米国との関税交渉における農産物市場開放の可否について議論されました。八幡愛委員(反対寄り)は、農産物を交渉の引換えにすべきでないと強く主張し、農産物を車関税との取引材料にしてはならないと質しました。江藤大臣(反対寄り)は、農林水産省職員を交渉団に同行させる予定はなく、農林水産品を交渉対象として想定していないと明言しました。前回日米貿易協定について「乾いた雑巾を絞りに絞って最後の一滴まで出した」ものであり、そこが限界との立場を改めて表明しました。
能登半島地震(発災から15か月)および奥能登豪雨(同7か月余り)からの農林水産業復旧復興について議論されました。江藤大臣(賛成寄り)は、輪島や珠洲の漁業施設の状況として、まともに使える岸壁が全くない地域や海底岩盤のしゅんせつが困難な状況などを視察で確認したことを報告し、復旧期間を短縮できるよう予算確保を含めて最大限努力すると表明しました。西田昭二委員(賛成寄り)は農林水産業の復旧復興への全力支援を強く求め、近藤和也委員(賛成寄り)は農家の営農意欲を守り続けるためのメッセージを求めました。農地については、豪雨で約400ヘクタールが被害を受け、そのうち約170ヘクタールについて今春の営農に向け復旧工事が進められており、現時点で約3割完了していることが示されました。
能登半島地震・津波で壊滅的な被害を受けた舳倉島の海女漁再開と航路復旧について議論されました。西田昭二委員(賛成寄り)は、舳倉島航路の復旧が海女漁再開の不可欠な前提であり、関係者が再開を悲願としていると訴え、航路復旧の見通しを質しました。笹川博義副大臣(賛成寄り)は、今年夏頃の航路再開に向けて国交省が県と連携して輪島港の港湾施設復旧を進めていること、舳倉島周辺でのアワビ放流や輪島周辺での一部海女漁再開など漁場環境の回復に向けた取組も並行して進めていることを報告しました。
被災漁船の建造補助制度(共同利用漁船等復旧支援対策事業)の継続について議論されました。西田昭二委員(賛成寄り)は、造船所の混雑により被災漁船の建造に時間がかかる状況で、令和7年度末での制度終了を懸念する漁業者の声があるとし、制度の延長・継続を強く求めました。水産庁長官は、造船混雑の問題から迅速対応が困難な現場の声は十分承知しているとしつつ、「なりわいが着実に再建できるよう、県とも十分連携しながら引き続き被災者に寄り添って必要な対応を行っていくことが国の責務」と述べ、具体的な制度延長については言及を避けました。
漁船の建造に時間がかかる今、再開を目指す漁業者にとって大変ありがたい制度だと思っておりますし、制度の延長、継続を含めて前向きな御対応を賜りますよう、水産庁の御所...
奥能登豪雨で被災した農地の復旧において、原形復旧にとどまらず圃場整備を組み合わせる可能性について議論されました。近藤和也委員(賛成寄り)は、複数年かかる復旧工事の機会に、小区画農地をまとめた圃場整備やパイプライン化を組み合わせることで二重投資を避けつつ将来の農業経営を強化できると提言しました。江藤大臣(賛成寄り)は「いい御提案だ」と評価し、地域計画に基づく機能向上を伴う復旧は国土交通省でも基本的考え方であり、「二重にお金をかけなくて済む」可能性もあると述べました。ただし圃場整備には原則として土地改良法上の3分の2以上の地権者同意が必要であり、同意要件の簡素化については「事業着手後にトラブルが起きる懸念がある」として慎重な姿勢が示されました。
農業構造転換集中対策期間(2024〜2028年度)における農林水産関係予算の大幅増額について議論されました。山崎正恭委員(賛成寄り)は「異次元の増額」を求め、八幡愛委員(賛成寄り)は予算の倍増(4兆円規模)と別枠予算の本気度を質しました。葉梨康弘委員(賛成寄り)は水田の大区画化完成のために現行の約4倍以上の予算増が必要と主張し、建設国債の活用を提言しました。江藤大臣(賛成寄り)は、産業構造転換には設備投資が不可欠であり、カントリーエレベーター・選果場の更新なども含め令和8年度概算要求に全力で取り組むと表明しました。財務副大臣も農林水産省と連携して必要な予算確保に取り組むと応じました。
新たな基本法、基本計画を踏まえた食の安全保障を確保するためには、農林水産関係予算について異次元の増額をすべきだと考えますが、是非大臣から力強い決意をお聞かせ願え...
それから、人間だって働いていられるのは三十五年とかそんなものです。ですから、それぐらいではやはり整備をしていかないといけないし、そのためには今の約四倍以上の予算...
れいわ新選組は、もうさんざん、予算は四兆円ぐらい、倍増することを考えなあかんと訴えているんですけれども、自民党は先週、既存の予算とは別に一定規模の予算を確保する...
様々なものの値段が上がっています。建材費の値段も上がっています。そういう中で、かつての二分の一と今の二分の一では金額ベースでいうと全く違いますので、それに見合っ...
農産物の適正な価格形成に向けた法制化(食料システム法案)の内容と対象品目について議論されました。山崎正恭委員(賛成寄り)は、努力義務・指導助言・報告・立入検査・勧告・公表という規制的措置の流れについて、食料全般を対象とするものであることを確認しました。また、コスト指標を公表する「指定品目」(米・野菜・飲用牛乳・豆腐・納豆が例示)については将来的な拡大を求め、現場の期待が大きいと強調しました。農水省は、努力義務・指導助言等の措置は食料全般を対象としており、指定品目については技術的課題のクリアを含めた詳細協議を進めていると説明しました。
法制化における規制の対象品目についてワーキンググループ等で議論中と認識しています。規制については、段階的に…この法制化における規制について、どの品目が対象になる...
消費地から遠距離にある産地の物流コスト増・鮮度低下の問題への支援について議論されました。岡田華子委員(賛成寄り)は、青森県深浦町のような遠隔地の漁港・農産地では物流コストの上乗せや市場到達の遅れによる価格低下という「距離によるビハインド」があると指摘し、支援継続を求めました。農水省は、物流の2024年問題対応として中継共同物流拠点の整備・標準仕様パレット導入・モーダルシフト等への支援、水産物を対象とした革新的鮮度保持技術や活魚輸送への支援等を実施していると説明し、引き続き必要な取組への支援を行うと述べました。
地元の遠隔地の漁港さん、農林の方も含めてですけれども、みんなで一丸となって、遠隔地のビハインドというところの支援をしていっていただければと思いますので、引き続き...
2025年4月11日に閣議決定された新たな食料・農業・農村基本計画の策定経緯と実行に向けた姿勢について議論されました。江藤大臣(賛成寄り)は、与野党の垣根を超えた委員会質疑と決議を最大限尊重して策定したと述べ、地域政策の車の両輪化・輪作体系の確立・フェアトレードの明記など各党の提言を反映した内容であることを説明しました。「与野党が協力して事に当たれる体制ができた」と評価し、KPIのPDCAサイクルによる施策の不断の見直しを行うと表明しました。金子恵美委員(賛成寄り)は、閉議決定のずれ込みが手続き上の理由ではなく実質的な熟議の結果であることを確認し、評価しました。
食育推進と農業・農村に関する国民理解の醸成について議論されました。八幡愛委員(賛成寄り)は、海外向けの食育促進よりも国内の食育に優先的に力を入れるべきと主張しました。金子恵美委員(賛成寄り)は、食育に関するKPIが基本計画において少ないと指摘し、「食育基本法があるから別計画でよい」という答弁に納得せず、食料・農業・農村基本計画においても食育を食料安全保障・農業従事者確保に直結する重要課題として位置づけるよう求めました。長友慎治委員(賛成寄り)は、ふるさと納税の返礼品として農泊・農業体験・定置網体験・林業体験などの体験メニューを充実させることで食育促進と農村の関係人口創出を同時に実現できると提言しました。江藤大臣は食育・関係人口創出・農業体験の重要性を認め、積極的に取り組む姿勢を示しました。
飼料価格の高騰と畜産経営の安定化策について議論されました。福田淳太委員(賛成寄り)は、令和2年比で飼料価格指数が139.7(約39%上昇)に達しており、その主因が円安の高止まりにあると指摘し、畜産農家への実効性ある対策を求めました。農水省は、トウモロコシ等の国際相場は落ち着いている一方で円安基調が価格高止まりの主要因となっており、金融政策・経営安定対策など総合的に対応していると答弁しました。明確な新たな施策の提示には至らなかったが、福田委員は引き続き実効性ある対策の継続を求めました。
本当に飼料の価格がまずどうにかならないとどうしようもないというような話を伺いますので、引き続き実効性がある対策を取り組んでいただきたいと思います。
飼料用米の作付け減少と耕畜連携の維持について議論されました。長友慎治委員(賛成寄り)は、米価上昇を背景に飼料用米の2025年作付が前年比16%減少する見込みであり、飼料用米を活用してブランド化している養豚・養鶏農家が配合割合の変更を余儀なくされると懸念を示し、対策を求めました。また、財務省が飼料用米支援削減を求めてきたことへの懸念と、主食用・飼料用の事後振分け調整への転換案も提示しました。農水省は、飼料用米については多収品種を基本とする支援体系への移行を進めており、畜産農家と耕種農家の間の情報提供・地域計画への位置づけ促進等を通じて国産飼料の安定供給に努めると答弁しました。
畜産農家さんのこの困り感に是非寄り添っていただくことをお願いしたいと思います。
ヒヨドリ等の鳥獣害被害対策と補助対象の拡充について議論されました。山崎正恭委員(賛成寄り)は、高知県でヒヨドリによる果樹への被害が大きく、防鳥ネットの設置に際し支柱部分が補助対象外となっているため現場の負担が大きいとして、支柱部分も補助対象に含めるよう求めました。農水省は、既存の防風ネット用支柱を活用できる場合を念頭にネットのみを支援対象としてきた経緯を説明しつつ、より簡易な支柱にネットを張る手法なども含めた現場のニーズを踏まえた検討を行うと応じました。
被害の大きさや資材価格の高騰を考慮した場合、是非支柱部分も補助対象にしてもらえないか、していく必要があるというふうに思いますが、その認識についてお伺いいたします...
食料・農業・農村基本計画の実行に向けては農林水産関係予算の大幅増額が課題として共有され、与野党の委員から異口同音に強化を求める声が上がった。米価格高騰については備蓄米の毎月放出と流通改善が方針として示されたが、末端への価格波及には引き続き課題が残ることが確認された。能登半島の復旧については農地・漁港ともに現場の進捗状況が報告され、農林水産省として予算確保を含め最大限努力するとの姿勢が示された。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
必ず元の議事録本文もご確認ください。
○御法川委員長 この際、お諮りいたします。 本件調査のため、本日、政府参考人として農林水産省大臣官房総括審議官山口靖君、大臣官房総括審議官宮浦浩司君、大臣官房技術総括審議官堺田輝也君、大臣官房統計部長深水秀介君、消費・安全局長安岡澄人君、輸出・国際局長森重樹君、農産局長松尾浩則君、畜産局長松本平君、経営局長杉中淳君、農村振興局長前島明成君、林野庁長官青山豊久君、水産庁長官森健君の出席を求め、説...
○御法川委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 引き続き、お諮りいたします。 本件調査のため、本日、会計検査院事務総局第四局長中川浩君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
| モデル | Claude (Anthropic) |
|---|---|
| 要約方式 | 抽出+要約 |
| 対象範囲 | 議事録 全文 (約88,691文字) |
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