衆議院法務委員会において、「情報通信技術の進展等に対応するための刑事訴訟法等の一部を改正する法律案」(刑事デジタル法案)を中心に審議が行われ、電磁的記録提供命令の創設に伴うプライバシー保護・人権保障の課題、オンライン接見の推進、袴田事件の検証問題、仮装身分捜査の法的枠組み、難民認定申請制度の運用などについて幅広く質疑が実施された。
本会議での議論の要点をAIが要約したものです。
藤田文武委員(日本維新の会、中立)は、EUのGDPR(ゼネラル・データ・プロテクション・レギュレーション)やアメリカのCLOUD法などの海外データ保護規制と電磁的記録提供命令の整合性について問題提起しました。特に、グローバルプラットフォーマーが海外サーバーにデータを保管している場合の提供命令の適用について整理が必要だと指摘しました。森本刑事局長は、日・EU刑事共助協定などの枠組みに基づいて対応するとしつつも、外国法制との網羅的な整理には至っていないと認めました。事業者側がプライバシーポリシー等を根拠に提供を拒む可能性や、事業者との事前の信頼関係構築の重要性についても言及されました。
例えばEUでは、GDPR、ゼネラル・データ・プロテクション・レギュレーション、二〇一八年にできていますけれども、これはプライバシー保護の観点から、EU域外へのデ...
平岡秀夫委員(立憲民主党、中立)は、袴田事件の検証報告書に言及しつつ、オンライン勾留質問の中立性・公正性の問題を提起しました。同報告書において、場所的移動がない場合に勾留質問の中立性・公正性が損なわれるおそれが認識されていたことを指摘し、単に被告人への告知を行うだけでは十分ではないと主張しました。森本刑事局長は、裁判所が被疑者の年齢・性格等の特性を踏まえて適切に告知を行うことで、画面越しの相手が裁判官であると認識できると回答しましたが、平岡委員は追加措置の必要性を重ねて指摘しました。
オンライン勾留質問を実施するに当たっては、今回の法案の中でも、裁判所があらかじめその旨を被告人に告げるということにはなっているんですけれども、それだけでは十分で...
本村伸子委員(日本共産党、賛成寄り)と篠田奈保子委員(立憲民主党、賛成寄り)は、オンライン接見の全国展開と法制化に向けた取り組みを強く求めました。篠田委員は「今回の刑事デジタル法にオンライン接見が盛り込まれていないことは大きな問題」とし、推進のための規定を附則に盛り込む必要があると主張しました。鈴木馨祐法務大臣(賛成寄り)は、ロードマップ策定を含む具体的スケジュールの提示は困難としつつも、政府の取組推進を法律に規定する意義は承知しているとして「前向きな発言」を行い、令和七年度予算で環境整備経費を計上していることを示しました。
鈴木馨祐法務大臣(賛成寄り)は、オンライン接見のニーズが高い地域として、被告人等が収容されている刑事施設が遠方にある地域や、管内の弁護士数が少なく遠隔地の弁護士が受任せざるを得ない地域を挙げ、そうした地域から順次拡大していく方針を明言しました。日弁連を通じた各単位弁護士会からの要望聴取を経て設置場所を選定するとし、拘置支所や警察署留置施設の統廃合が進む中でオンライン接見の必要性が高まっているとの認識を示しました。
どういった地域ということでいえば、被告人等が収容されている刑事施設等が遠方の地域、あるいは管内の弁護士数が少なくて、遠隔地の弁護士が受任せざるを得ない地域等々、...
本村伸子委員(日本共産党、賛成寄り)が予算規模について質問したところ、鈴木馨祐法務大臣(賛成寄り)は、令和七年度予算において九道県の十三地域でオンライン外部交通の環境整備経費を計上しており、平均すると一地域当たり三百万円程度であると回答しました。本村委員は、この水準は予算的負担が小さいと評価し、早期の全国推進を求めました。大臣は、各地域の実情に応じて順次拡大していく方針を示しました。
藤田文武委員(日本維新の会、中立)は、クラウドサービスにおいてパスワードや暗号化が施されたデータへの提供命令の適用について問題提起しました。森本刑事局長は、令状に復号化して提出することが明記されている場合はその義務が生じるが、事業者が物理的に対応不可能な場合は正当な理由として命令違反の罪は成立しないと説明しました。藤田委員は、こうした構造に違和感を持つ人が多いだろうと指摘しました。
それは捜査側からの論理なんですが、これは提供命令なので、事業者側は、こういうプライバシーとか情報については抑制的に扱いたいわけですよ。
藤田文武委員(日本維新の会、反対寄り)は、令和六年の難民認定申請においてスリランカ、タイ、トルコが上位を占め、特にタイが前年から約十倍に急増していることを取り上げ、その背景を質問しました。出入国在留管理庁の杉山次長は、申請者数の増減は個別事情や各国情勢に影響されるとして国別の理由を一概には答えられないとしつつも、現在の申請の中に一定程度の誤用・濫用的な申請が含まれているとの認識を示しました。藤田委員は、ビザ免除とスキーム的な誤用・濫用が急増の背景にあると問題提起しました。
そうしたときに、何かやはり対策を、どこのステージで対策を打つかというのは政策判断があると思うんですけれども、ありとあらゆる可能性をオプションとしては持ちながら、...
小竹凱委員(国民民主党、賛成寄り)は、ウェルカム・トゥー・ビデオ事件を例に挙げ、ダークウェブやP2Pネットワークを利用した犯罪への対処における電磁的記録提供命令の有用性について質問しました。森本刑事局長は、P2Pのようにユーザー同士がデータをやり取りする場合でも、データを保管し利用する権限を有する者を特定した上で提供命令を活用できるとの見解を示しました。また、諸外国では認められていない捜査手法を他国が用いている場合の国際捜査協力の限界についても言及しました。
ダークウェブ上のP2Pでは更に誰か分からないようになっておりまして、国民は、こういった、特に被害の大きい、そして日本人は比較的こういう分野において狙われていると...
小竹凱委員(国民民主党、賛成寄り)は、ダークウェブなどサイバー犯罪が高度化・複雑化している状況を踏まえ、捜査機関のデジタルフォレンジック能力の向上と予算確保を求めました。森本刑事局長は、デジタルフォレンジックに関する人的・物的体制の整備や最新技術を有する機器の更新・整備を進める必要があるとして、日々研さんを積んでいく方針を示しました。小竹委員は、電磁的記録提供命令による捜査手法の向上に加え、法務大臣による更なる予算確保への取り組みを求めました。
電磁的記録提供命令で一部捜査の有用性が向上する点はあるかと思いますが、いまだに、捜査機関能力の向上という点では、これまで以上に、変わらず、日々取り組んでいかなけ...
吉川里奈委員(参政党、反対寄り)は、マイナ保険証導入時の混乱や電子申請システムの時間制限など、デジタル化がかえって手間や制約を増やした事例を挙げ、刑事デジタル化でも同様の混乱が生じる可能性を懸念しました。特に、記録のデジタル化後も被疑者への差し入れは紙印刷が必要なアナログとの併用が避けられない点を問題視し、現場の混乱防止策を求めました。鈴木馨祐法務大臣(賛成寄り)は、手続の円滑化・迅速化という法の趣旨を踏まえ、無用な負担・混乱が生じないよう関係機関と検討を進めており、円滑な運用に向けた研修等も実施すると回答しました。
藤田文武委員(日本維新の会、賛成寄り)は、難民申請急増国との関連でビザ免除の一時停止やビザ取得勧奨をオプションとして保持すべきと主張しました。パキスタン、バングラデシュ、イランのビザ免除一時停止事例やペルー・コロンビアのビザ取得勧奨措置の前例を示し、誤用・濫用的な申請を抑止するためにありとあらゆる政策オプションを手放すべきではないとの立場を示しました。町田外務省参事官は、停止や勧奨措置については相手国との関係強化等の観点から慎重に検討する必要があると回答しました。
ビザ免除の一時停止やビザ取得勧奨というのは、私はオプションとしては手放すべきじゃないし、あり得るんだろうと思うわけです。
藤田文武委員(日本維新の会、反対寄り)は、スリランカ・タイ・トルコなどビザ免除国からの難民申請が急増している事実を取り上げ、ビザ免除措置の誤用・濫用との関係を問題視しました。ビザ免除で入国した後に難民申請を行い、申請期間中の就労や在留が可能になるという構造が先行事例となって母国から追随者が増えるという実態を指摘し、政策インセンティブが申請数に直接影響していることを強調しました。出入国在留管理庁側は誤用・濫用的申請が一定程度存在するとの認識を示しました。
タイもビザ免除措置国なんですね。ビザ免除国は、今、現段階では約七十か国あるわけでありますけれども、この他国とのビザ免除措置を締結する際の主な基準というのをまず確...
柴田勝之委員(立憲民主党、反対寄り)は、情報通信技術の活用に関する検討会では外国所在証人のビデオリンク証人尋問に賛成意見が多数だったにもかかわらず、改正案では国内所在者に限定された点を取り上げました。森本刑事局長は、国外所在証人が偽証した場合に証拠収集や訴追が困難で、偽証の威嚇力が劣るため虚偽供述のおそれが大きいという問題点が法制審で指摘されたと説明しました。柴田委員は「今後の検討課題」として指摘しました。
この点については今後の検討課題であるということを指摘させていただいて、私の質問を終わります。
本村伸子委員(日本共産党、反対寄り)は、参考人質疑を踏まえ、現行法の下でも差押令状に「本件に関係あると思料される」といった包括的記載がなされており、被疑事件との関連性の乏しい電磁的記録の差押えが現状行われていると問題提起しました。篠田奈保子委員(立憲民主党、反対寄り)も、年間四十六万件超の令状発付に対し却下件数が少ない実態や裁判官不足・多忙の状況を指摘し、令状が形式的審査に流れるリスクを懸念しました。両委員は令状審査の実質的機能強化を求めましたが、政府側は現行制度で対応できているとの立場を維持しました。
平岡秀夫委員(立憲民主党、反対寄り)は、今年一月に発出された警察庁の実施要領に基づく仮装身分捜査について、架空の身分証明書の作成・使用が公文書偽造の構成要件に触れ得ることや、第三者によるチェック体制がないことを問題視しました。警察庁側は、任意捜査として刑事訴訟法に基づく法令行為として違法性が阻却されると説明しましたが、最終的な適法性判断は裁判所によるものと認めました。平岡委員は、警察内部の専門家も法的枠組みの必要性を指摘していることを示し、仮装身分捜査は法律でしっかりと枠組みを定めて実施すべきと主張しました。
更に言えば、この警察が行っている捜査の正当性を第三者がチェックする体制をつくっていくためにも、また対象犯罪とか対象行為が恣意的に拡大されないためにも、仮装身分捜...
小竹凱委員(国民民主党、賛成寄り)は、ウェルカム・トゥー・ビデオ事件等の児童ポルノサイト関連事案を挙げ、電磁的記録提供命令が迅速な証拠確保に有用と評価しました。森本刑事局長は、クラウドサーバーに保存された証拠の収集や、非協力的な児童ポルノサイト関係者からのデータ取得において、現行法の記録媒体差押えが困難な場合に電磁的記録提供命令の活用が考えられるとして、法改正の意義を認める回答をしました。
こうした被害はネット上の写真や動画で行われ、昨今、特に被害が大きくなっていっています。スピード感を上げていくために、こういった今回の法改正が有用に働くのではない...
柴田勝之委員(立憲民主党、反対寄り)は、改正案の刑訴法二百八十六条の三によるビデオリンク方式の公判手続について、被告人が公判廷に出頭するのが大原則であることを確認した上で、無罪を主張して出頭を希望する被告人に対して要件を安易に認定することへの懸念を示し、厳格適用を求めました。鈴木馨祐法務大臣(賛成寄り)は、被告人出頭原則を維持しつつ、厳格な要件の下での例外として位置づけており、裁判所が当事者の意見を聞いた上で厳格に判断するとしました。森本刑事局長は、被告人が無罪を主張して出頭を希望している事情は「実質的な不利益」として考慮される方向で働くと説明しました。
本村伸子委員(日本共産党、反対寄り)は、名古屋高等裁判所の大垣警察市民監視事件判決を引用し、公権力が本人の知らないまま個人情報を多数収集・集積・分析・保有すれば、当該個人の実際の人物像とは異なる虚像が形成され、誤認逮捕等の身柄拘束につながる可能性があると強調しました。判決文の読み上げを最高裁判所に求め、誤った情報や部分的情報に基づく意思決定が当該個人に及ぼす弊害を委員会として確認しました。捜査機関による情報収集の濫用を防ぐ制度的保障の整備を強く求めました。
プライバシーの侵害、そしてプロファイリングの規制もない中で、更に個人情報の不当な収集と蓄積、利用ということにつながるのではないかという懸念があるわけです。
吉川里奈委員(参政党、反対寄り)は、刑事手続デジタル化に伴うシステムの五年後・十年後を見据えた中長期のランニングコストについて質問しました。森本刑事局長は、令和八年度からの一部運用開始に向けてシステムの設計・開発を進めているとしつつも、現時点では財政負担の程度について確定的な回答は困難とし、随時必要な検討を行いながら安定的な稼働に向けた予算執行に努めると回答しました。吉川委員は、見通しのないコスト増は国民の理解が得られないと問題提起しました。
政府として、ランニングコストはどれほど見込んでおられるのか、五年後、十年後を見据えた中長期の財政負担をどのように見積もっているのか、御説明をお願いいたします。
吉川里奈委員(参政党、反対寄り)は、刑事記録には防衛や先端技術などの国家機密が含まれることもあることから、海外企業への委託は情報流出リスクと国民の税金が継続的に海外企業に流れる構造につながるとして「デジタル植民地化」と批判し、運用の国内完結を強く求めました。政府側の答弁は「適切に運用するよう検討する」という一般論にとどまり、国内事業者で運用するとの明言は得られませんでした。吉川委員は、国内完結を強く要望して締めくくりました。
刑事手続のデジタル化は、効率化の問題だけではなく国家主権の問題を含んでいるかと思いますので、必ずこの運用は国内で完結をさせていただくことを強く要望いたします。
吉川里奈委員(参政党、中立)は、離島など電波が届きにくい地域での令状執行に支障が生じる可能性を問題提起しました。森本刑事局長は、改正後も紙媒体の令状発付は引き続き可能であり、電磁的記録で発付された令状を印字したものや、あらかじめタブレット端末にダウンロードしておく方法も取り得るとして、電波不感地帯でも令状執行に支障がないよう対応可能と回答しました。
例えば、離島など電波が届きにくい地域での令状執行や山間部での通信トラブルなど、現場での運用に支障が生じる可能性について、政府はどのような運用を考えているのか、教...
小竹凱委員(国民民主党、反対寄り)は、通信傍受法では傍受記録作成時に関連性のない通信記録の消去が義務づけられているのに対し、電磁的記録提供命令には消去規定がないことを問題視し、通信傍受法並みの規定整備を求めました。本村伸子委員(日本共産党、反対寄り)も取得情報の本人通知・消去ルールの整備と第三者機関設置を強く求めました。鈴木馨祐法務大臣は、現行刑訴法の体系では押収処分が取り消された場合でも証拠の廃棄・消去はされておらず、再審・国家賠償等の場面での利用可能性もあるとして、電磁的記録提供命令についても同様の取扱いとすることを示し、消去規定設置は現行刑事法の基本的考え方と整合しないと回答しました。
井出庸生委員(賛成寄り)は、刑事デジタル法案が時代の変化に対応した大きな意義を持つと評価しつつ、刑訴法一条が求める公共の福祉の維持と個人の基本的人権の保障の両立という観点から、人権保障を現場の検察官の人格識見に委ねるのみにとどまらず、制度として担保することが必要だと主張しました。小竹凱委員(国民民主党、賛成寄り)も法案の理念には賛同しつつプライバシー保護とのバランスを求め、修正協議が進んでいることにも言及しました。藤原規眞委員(立憲民主党、反対寄り)は、電磁的記録提供命令について、違法収集証拠排除法則の位置づけをめぐる政府答弁が自己矛盾していると批判し、「法理論上も完成度の低い代物」と指摘しました。
本村伸子委員(日本共産党、反対寄り)は、名古屋高裁の大垣警察市民監視事件判決を受けて警察庁が昨年十月に通達を発出したことを確認しつつ、全国通達だけでは不十分であると主張しました。判決は、警察による情報収集活動について「どのような場合にどのようなものが収集・保有及び利用の対象となるのか、どのような場合に許されないのか、どのように利用され、どのような場合に抹消されるのか」を明確に規定する「具体的な法律上の根拠があることが望ましい」と述べており、本村委員はこれを根拠に法律上の明確な根拠整備を求めました。鈴木法務大臣は現行法の規律で十分対応できているとの立場を示しました。
通常行っている警察業務が違法とされた、そういうことから、全国の警察職員の認識を正すために、個人情報の取得、蓄積、利用に関する濫用を防ぐルール、これを通知や通達な...
藤田文武委員(日本維新の会、中立)は、電磁的記録提供命令では事業者が対象データを切り出して提供する必要があり、これが事業者側に大きなコスト負担をもたらすと問題視しました。森本刑事局長は、令状請求の際に提供させるべき電磁的記録を具体的に特定するとともに、事業者との事前調整を通じて適正かつ円滑な運用に努めると説明しました。一部の事業者が令状を根拠に任意での提供を拒む実態があること、また、事業者のプライバシーポリシー等との関係で対応がまちまちである実情も明らかになりました。
いずれにしても、今までどおり、いわゆるこれまで任意だったものが罰則つきになるということで、趣旨の転換はあるわけですが、その大規模通信事業者等との信頼関係とかそう...
篠田奈保子委員(立憲民主党、反対寄り)は、女性専用留置施設の整備推進に伴い地方では集約化が進んでいるという新聞記事を取り上げ、弁護士が接見に行くための移動時間が長大化し接見回数が減少していること、女性の弁護を受任しない弁護士も出ているとの現場の声を紹介しました。こうした状況が憲法上の弁護人の援助を受ける権利の確保を困難にしていると問題視し、オンライン接見の推進が急務だと訴えました。
憲法上の弁護人の援助を受ける権利が適切に確保できない状況が進んでいるのかなというふうに思います。
本村伸子委員(日本共産党、反対寄り)は、参考人質疑での日弁連・坂口参考人や指宿参考人の証言を引用し、差押令状に「本件に関係あると思料される」等の包括的記載がなされており、被疑事件と関連性の乏しい電磁的記録の差押えが現状行われていると問題提起しました。現行法の問題をそのままに電磁的記録提供命令を追加することで、より広範な個人情報の不当な収集につながることを懸念し、包括的な差押えを防ぐための法的な規律の明確化を求めました。
日弁連の坂口参考人は、実務上、電磁的記録が入った携帯電話機やパソコンが差し押さえられる場合、令状に、本件に関係あると思料されるといった文言や、これらに関連する文...
本村伸子委員(日本共産党、反対寄り)は、憲法第十三条が個人の私生活上の自由として個人情報をみだりに収集・保有・提供されない自由を保障していると確認した上で、捜査機関による情報収集の濫用防止を求めました。鈴木法務大臣は、最高裁判例を踏まえ、個人情報の無断収集・公表されない自由が憲法十三条で保障されつつも、犯罪捜査という公共の福祉の要請に基づき一定の制約を受ける場合があるとの見解を示しました。本村委員は、濫用を防ぐために制度的な法律上の根拠の整備が必要だと主張しました。
個人の情報をみだりに第三者に開示又は公表、提供されない自由のみならず、その前段階とも言える個人情報の収集及び保有についても、個人の私生活上の自由を侵害するような...
篠田奈保子委員(立憲民主党、反対寄り)は、過去十年間で拘置支所が十五施設廃止され、警察署留置施設も百五十二施設減少したことを確認した上で、施設の統廃合が続く中で弁護士事務所と留置施設の距離がますます拡大しており、対面接見だけでは毎日の接見が不可能になっていると問題提起しました。この状況がオンライン接見の必要性をさらに高めているとして、早期の制度整備を求めました。
拘置支所の廃止や警察署の留置施設の統廃合などの減少のトレンドは続いていくと思います。それに伴って、刑事弁護を担う法律事務所の所在地といわゆる留置施設の距離がどん...
本村伸子委員(日本共産党、反対寄り)は、大垣警察市民監視事件判決が「捜査機関による情報収集について、現状は個人情報を安全かつ適正に管理するための何らの規制もないし、取得・保有及び利用について濫用防止のための何らの制度的保障もない状態」と指摘していることを示し、現行法に濫用防止の制度的保障がないことを強調しました。具体的な法律上の根拠整備と第三者機関設置を強く求めました。鈴木法務大臣(賛成寄り)は、捜査は特定の犯罪の嫌疑が存在する場合に特定の事件との関連性の下で行われており、現行法の規律で十分対応できていると主張し、別途立法の必要性を否定しました。
本村伸子委員(日本共産党、反対寄り)は、大垣警察市民監視事件判決を根拠に、警察による情報収集活動について、収集・保有・利用の対象となる場合、利用の在り方、抹消の条件、正確性の担保など、具体的な法律上の根拠が必要だと強調しました。また、捜査機関から独立した第三者機関による監視・監督体制の整備も求めました。鈴木法務大臣(賛成寄り)は、現行刑訴法等の規律に基づく保管・保存の仕組みが設けられており現行法で十分対応できているとして、別途立法は不要との立場を維持しました。
藤田文武委員(日本維新の会、中立)は、捜査関係事項照会から電磁的記録提供命令への移行と両制度の使い分けについて質問しました。森本刑事局長は、任意に応じることができる場合であれば捜査関係事項照会で対応し、令状がなければ取得できない場合に電磁的記録提供命令を用いるという状況に応じた使い分けが実務の運用になるとの見解を示しました。藤田委員は、マクロ統計でフィードバックする観点からも統計取得の必要性を指摘しましたが、法務省としてはこれまで統計を取っていないと回答しました。
捜査関係事項照会が、任意での照会でもあるんですが、実質的には強制に近いと批判する意見もあった中で、令状によるこの制度が新設されるということは、見方によっては、法...
柴田勝之委員(立憲民主党、賛成寄り)は、遠隔地の弁護人にとってオンラインによる証拠開示が重要であると強調しつつ、情報流出防止のためのセキュリティー確保措置について、国の大組織と同レベルの措置を個人の弁護人に求めると大部分が対応できなくなるとの懸念を示しました。裁判所や検察庁が対応できる弁護人の基準設定を求めました。森本刑事局長は、オンラインによる証拠開示は改正後に可能となり、対象証拠の内容・性質や流出した場合の影響等を考慮して裁判長・検察官が適切に判断するとしました。
特に、さっき篠田委員も言っていましたけれども、弁護人の事務所が裁判所とか検察庁から遠隔地にあるような場合には、証拠をオンラインで閲覧、謄写できるということは非常...
藤田文武委員(日本維新の会、中立)は、グローバルプラットフォーマーが海外サーバーにデータを保管している場合に、日本国内の法人への提供命令がどのように機能するかについて整理の必要性を問題提起しました。森本刑事局長は、日本国内に所在する者・企業が対象電磁的記録へのアクセス権限を有する限り、当該記録が海外サーバーに記録されている場合でも提供命令が可能であり、外国の主権を侵すことにはならないとの見解を示しました。ただし外国法制との網羅的な整理には至っていないと認めました。
その場合、例えば外国の法制度との整合性に整理が一定必要なのではないかという疑問が生じるわけであります。
藤田文武委員(日本維新の会、反対寄り)は、旧制度の仮放免における身元保証人が二百八十人規模の多数を引き受け、多くが逃亡するという悪用スキームが存在していたことを指摘し、改正入管法の監理措置制度にこうしたスキームが引き継がれないよう是正すべきと主張しました。出入国在留管理庁側は、監理措置では監理人の任務遂行能力を考慮して選定し、多数の被監理者を引き受ける場合は通常選定されないとして、制度の改善を説明しました。令和六年末現在、監理措置決定を受けた者で所在不明者はおらず、逃亡事案の発生抑止が図られているとしました。
私が申し上げたいのは、先ほど来、なぜ増えたのかというのでいうと、個別の積み上げがあるから、一般論としてなかなか答弁はしにくいという話だったと思うんですけれども、...
篠田奈保子委員(立憲民主党、賛成寄り)は、完全な秘密性が確保された上で時間制限のないオンライン接見の実現を求めました。現行の非対面外部交通では被疑者の後ろに警察官が監視する形式であり、取調べへの不適切な対応や処遇の問題を弁護人に訴えにくいと批判しました。鈴木馨祐法務大臣(賛成寄り)は、弁護人との接見は被疑者・被告人の防御権保障上極めて重要な意義を有するとした上で、関係機関・日本弁護士連合会との協議を進めており、拡大に向けて取り組みを加速させると回答しました。
篠田奈保子委員(立憲民主党、反対寄り)は、現行の非対面外部交通は秘密性・時間・日程において制限的であり、本来の弁護人接見とは異なると批判しました。特に、土日祝日・夜間が利用できない点や、被疑者の後ろに警察官が立ち会う点が問題だと指摘しました。鈴木馨祐法務大臣(賛成寄り)は、令和七年度予算で九道県十三地域の環境整備経費を計上しており、関係機関と協議しながら順次拡大を推進すると明言しました。附則に推進規定を盛り込むことについても「意義は承知している」と前向きな発言をしました。
平岡秀夫委員(立憲民主党、反対寄り)は、最高検が昨年十二月に公表した袴田事件の検証結果報告書について、証拠捏造問題の検証が不十分であると批判しました。特に、報告書が静岡地裁判決の捏造認定を「合理的な根拠を欠く」と評価した箇所について、具体的な根拠・理由が示されておらず「自分たちのための検証結果」に見えると指摘し、第三者機関による検証を求めました。鈴木馨祐法務大臣(賛成寄り)は、司法権の独立の観点や検察当局が経緯・事実関係を把握しているという理由から、最高検による内部検証が適切であり第三者機関の設置は不要との立場を維持しました。
篠田奈保子委員(立憲民主党、反対寄り)は、年間四十六万件超の令状発付件数や裁判官不足・多忙の実態を示した新聞記事を取り上げ、特に判事補の人員不足が令状審査の質を低下させていることを問題提起しました。最高裁判所側は、判事補の相当数の欠員が生じていることを認め、実務修習での採用促進や近年の任官者数増加(七十三期六十六人から七十六期八十一人へ)を報告しつつ、引き続き取り組むと回答しました。篠田委員は弁護士任官の新たな方策を求めました。
裁判官が多忙を極めれば、やはり令状の審査にも時間と労力がかけられなくなってしまって、勢い、流れ作業になっていくのではないかなという懸念もあります。
柴田勝之委員(立憲民主党、反対寄り)は、改正後の刑訴法五十四条の三が定める申立て等の電磁的記録による義務づけについて、例外規定(一号・二号)が主に捜査機関の便宜に配慮したものであり、弁護人の便宜への配慮が不十分ではないかと指摘しました。責めに帰することができない事由の認定基準や、弁護人が迅速に申立てを行いたい場合・機器故障の場合の取扱いについて確認し、被告人の防御権・弁護権が不当に制約されないよう求めました。鈴木大臣は、裁判所が法の趣旨を踏まえ適切に判断するとしました。
この規定の実務上の運用については、被告人の防御権あるいは弁護人の弁護権、不当に制約することのないような運用が必要ではないかと考えますが、その点について大臣の見解...
柴田勝之委員(立憲民主党、賛成寄り)は、身体拘束中の被告人が電子データを閲覧できない問題について、業務に大きな支障がない範囲でできるところから始めてみるべきではないかと前向きな取り組みを求めました。小山矯正局長は、現行規定では電子データを記録した記録媒体は自弁可能物品に含まれていないとしつつも、刑事裁判の遂行上必要不可欠で施設の体制上の支障が小さい場合には閲覧を一時的に認める余地があるとして、前向きかつ柔軟な対応を検討すると回答しました。
まずは、業務に大きな支障がない範囲で、できるところから始めてみるということはできるのではないかと思っておりますが、いかがでしょうか。
藤田文武委員(日本維新の会、反対寄り)は、二〇一〇年の六か月経過後一律就労認容運用の開始から七年で申請数が約十倍になり、その後の運用厳格化で半減したという経緯を示し、政策インセンティブが申請数の増減に直接影響することを指摘しました。現在の申請数(令和六年:一万二千三百七十三人)が十年前の十倍規模にある状況を踏まえ、政策管理を慎重に行わなければ再び急増する可能性があると問題提起しました。出入国在留管理庁側は、現状に誤用・濫用的な申請が一定程度含まれているとの認識を示しつつも、平常時の数字についての評価は困難とする抑制的な答弁をしました。
これは、私が申し上げたのは、そういう、制度の運用とか、ある種のインセンティブが働いてしまって増加したり減少したりするというのは、政策によってそういうエフェクトが...
柴田勝之委員(立憲民主党、賛成寄り)は、情報通信技術活用に関する検討会の報告書が、証拠開示のセキュリティー確保のための技術的措置が弁護権を不当に制約してはならないと指摘していることを踏まえ、大規模な国の組織と同水準の措置を個人の弁護人に求めると大部分が対応できなくなるとの懸念を示し、大部分の弁護人が対応できる基準設定を求めました。森本刑事局長は、裁判所の規則で具体的な方法が定められることになっており、弁護人の防御準備上の便宜等を考慮して内容を検討するとしました。
その一方で、流出などを防ぐ情報セキュリティー確保はもちろん必要なんですけれども、そのときの技術的措置について、大きな、国の組織である裁判所や検察庁と同じレベルの...
藤田文武委員(日本維新の会、中立)は、記録命令付差押えは任意の協力を前提とするのに対し、電磁的記録提供命令は罰則つきの強制であることの差異を確認した上で、両制度の使い分けと実務運用について質問しました。森本刑事局長は、任意に応じることができる場合は捜査関係事項照会や記録命令付差押えで対応し、それでは目的が達せない場合に電磁的記録提供命令を活用する使い分けになると説明しました。藤田委員は、任意から強制への転換コストや事業者との信頼関係維持の重要性を指摘しました。
従来の記録命令付差押えは、通信事業者の任意の協力を前提としており、命令に従わない場合には罰則は設けられていないわけであります。一方で、電磁的記録提供命令では、命...
小竹凱委員(国民民主党、反対寄り)は、秘密保持命令が付されれば情報主体が命令の存在を知る機会を事実上奪われ、知る権利や不服申立てが制約されると懸念を示しました。藤原規眞委員(立憲民主党、反対寄り)は、森本刑事局長が袴田事件参考人質疑で展開した具体例をもとに、秘密保持命令によって情報主体(本人)は命令の存在を知り得ないため不服申立てが事実上困難になると批判しました。森本刑事局長は、秘密保持命令が解除された後に事業者から本人への通知が行われる場合などもあり得るとしましたが、制度の不透明さへの批判は続きました。
小竹凱委員(国民民主党、反対寄り)は、秘密保持命令に期限が設けられていない点を問題視し、捜査上の支障が解消された時点で解除されるべきであるとして、期限を設ける方向での制度見直しを求めました。鈴木馨祐法務大臣(中立)は、捜査初期段階での利用を想定しており期間の適切な設定が困難な場合が多いとしつつも、委員会での多くの指摘を踏まえ「御指摘を踏まえた対応の余地があるのかどうかを検討することが必要」と、一定の検討余地を認める姿勢を示しました。
小竹凱委員(国民民主党、反対寄り)は、電磁的記録提供命令が事業者のみならず個人にも適用される場合、個人への命令は供述に代わるデジタル情報の強制提出に当たり、憲法第三十八条の自己負罪拒否特権との整合性に疑問があると問題提起しました。森本刑事局長は、事業者か個人かを問わず、既に存在している電磁的記録の提供を命じるものであり供述の強要ではないため自己負罪拒否特権とは抵触しないとの政府見解を維持し、企業と個人で制度設計を区別する必要はないと回答しました。
個人に対して電磁的記録提供命令をすることは、供述に代わるデジタル情報の強制提出というような解釈もできるのではないかというふうに考えております。
藤原規眞委員(立憲民主党、反対寄り)は、森本刑事局長が四月九日の委員会で「違法収集証拠排除法則が抑止になっているとは考えない」と三回繰り返した一方、藤田委員への答弁では「適正な実施に資するもの」と述べたことを取り上げ、同じ委員会の同じ日に自己矛盾する答弁をしていると批判しました。森本刑事局長は、文脈の違いを説明しようとしましたが明確な説明に至らず、委員長からも答弁の不明確さが指摘されました。藤原委員は、この点一つを取っても電磁的記録提供命令が法理論上も完成度の低い代物だと重ねて指摘しました。
これは矛盾じゃないですか。
小竹凱委員(国民民主党、反対寄り)は、クラウドに保存されたデータには事件と全く関係のない家族や取引先の情報が含まれており、事件と関連性のない個人情報を極力収集しないよう留意する規定を設けるべきと求めました。鈴木馨祐法務大臣(賛成寄り)は、裁判官が発する令状において提供させるべき電磁的記録を具体的に特定することで関連性が限定されており、刑訴法に別途規定を設けることは他の強制処分との整合性の観点から困難としつつも、関連性のない個人情報を極力収集しないという問題意識は共有していると回答しました。
藤田文武委員(日本維新の会、反対寄り)は、電磁的記録提供命令の創設により、物理的な記録媒体の差押えと異なり、桁違いの大量の情報を一度に取得できるようになるため、命令は抑制的に運用されるべきではないかと問題提起しました。森本刑事局長は、憲法三十五条による包括的押収の禁止を根拠に、令状に記載された関連性のある範囲に限定されており現行制度より格段に広範な情報取得がなされるわけではないとしつつ、適正な運用確保のため国会審議の状況も踏まえ捜査機関に通達等で周知すると回答しました。
電磁的記録提供命令の大きな論点の一つは、この提供命令が新設されることによって、電磁的記録なので、データなので、桁の違う多大な情報量を取得できるように飛躍的に捜査...
小竹凱委員(国民民主党、反対寄り)は通信傍受法との比較で消去規定の不備を指摘し、藤原規眞委員(立憲民主党、反対寄り)は命令取り消し後も電磁的記録が消去されない制度設計の自己矛盾を批判しました。両委員は通信傍受法並みの規定整備を求めました。鈴木馨祐法務大臣(賛成寄り)は、現行刑訴法の体系では押収処分取り消し後も証拠の廃棄・消去はされておらず、再審や国家賠償等での利用可能性もあるとして、同様の考え方で電磁的記録提供命令を扱うとしました。電磁的記録に特化した消去規定設置は現行刑事法の基本的考え方と整合しないとの立場を維持しました。
審議全体を通じて、刑事手続のデジタル化の意義は各会派から概ね認められた一方、電磁的記録提供命令における関連性のない個人情報の収集・蓄積・消去に関する規定の不備、秘密保持命令による不服申立て権の制約、令状審査の実質的機能強化の必要性について野党各委員から強い問題提起がなされた。政府は現行法の規律で対応可能との立場を維持しつつも、秘密保持命令の期限設定に関する検討余地を認めるなど一部で柔軟な姿勢を示し、修正協議が進んでいることも確認された。オンライン接見については推進の方向性で一致し、令和七年度予算での環境整備に加え附則への規定盛り込みに関する前向きな発言が法務大臣からなされた。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
必ず元の議事録本文もご確認ください。
| モデル | Claude (Anthropic) |
|---|---|
| 要約方式 | 抽出+要約 |
| 対象範囲 | 議事録 全文 (約92,387文字) |
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