令和七年度農林水産省所管予算(総額二兆二千七百六億円)の委嘱審査と食料・農業・農村基本計画(案)に関する調査が行われ、米政策・水田政策の見直し、食料安全保障と農業予算、有機農業・森林整備・担い手確保等について幅広く議論された。
本会議での議論の要点をAIが要約したものです。
江藤農林水産大臣は令和七年度予算の説明において、カーボンニュートラルの実現に向けた森林・林業・木材産業総合対策を重点項目として挙げ、森林整備や治山対策を通じた森林吸収源の機能強化に取り組む方針を示した。舟山康江委員(国民民主党)は、パリ協定下での二〇三〇年度の森林吸収量目標達成に向け間伐面積の目標が年平均四十五万ヘクタールであるにもかかわらず、令和五年度の実績が三十一万ヘクタールにとどまっている現状を問題視し、間伐の加速化と森林環境譲与税の山側への重点配分を求めた。江藤大臣は、森林環境譲与税は本来森林に使うべきものとして運用改善に取り組む方針を示すとともに、国際約束でもある間伐目標の達成に向けて予算拡充も含めて取り組むと述べた。
紙智子委員(日本共産党)は、クビアカツヤカミキリの被害が十四都府県に拡大している現状を問題視し、農林水産省および環境省に対応を求めた。環境省の防除等対策交付金については申請全件には対応できていない実態が明らかにされ、紙委員は予算の増額を訴えた。農林水産省側からは、捕殺・産卵防止ネットや農薬防除への補助(国費二分の一)、改植費用への支援(十アール当たり十七万円)、未収益期間の管理経費支援(同二十二万円)等の制度が説明された。江藤大臣は、被害が和歌山県の主産地に近づいている緊張感を示し、現行対策が十分かどうか検証した上で、予算面でも対応する意向を示した。
徳永エリ委員(立憲民主党)は、ビート(てん菜)の交付金対象数量が削減されたことにより北海道全体のビート作付面積が既に目標の五万ヘクタールを割り込んでいること、また糖価調整制度の累積赤字が六百三十八億円に達していることを指摘し、制度の持続性を問題提起した。江藤大臣は、異性化糖・輸入糖からの調整金徴収を再開することで赤字解消を図り、糖価調整制度を守っていく方針を明言した。また徳永委員は、北海道畑作の輪作体系(てん菜・バレイショ・麦・豆類)を基本計画に明記するよう求め、江藤大臣はバレイショについても善処すると応じた。
寺田静委員(無所属)は、菌根菌を活用することで水の使用を極力抑えられるマイコス米技術に言及し、令和九年度からの水田政策見直しの中でどのように位置付けるかを質問した。農林水産省側は、マイコス米が省力的な水稲生産技術として注目されていることを認めつつ、水田政策の見直しはまだ具体的内容を検討中の段階であり、マイコス米を含む支援対象については今後検討していくと回答した。寺田委員は、農業従事者が減少する中でこうした新技術の活用が重要だとして、政策上の位置付けへの期待を示した。
このマイコス米、秋田でも取組を始めている方があって、私自身も様々なお話を伺っています。水を張らなくてもこんなに食味が良いのかというようなことをおっしゃる方もあって、従事者が減っていくという中では大きな本当にチャンスがあるものではないかなというふうにも感じております。
高橋光男委員(公明党)は、リンの国内輸入依存(その九割以上が中国)の現状を問題視し、神戸市が十年以上前から取り組む下水汚泥からの高純度リン回収・「こうべ再生リン」活用の事例を紹介しつつ、国としての施設整備支援と広報・教育推進を求めた。山本佐知子政務官は、化学肥料の原料の多くを海外に依存していることを踏まえると下水汚泥等の国内資源利用拡大は食料安全保障上極めて重要であると明言し、国土交通省と連携した実証事業や施設整備支援、マッチングフォーラムなどを通じて神戸市等の先進事例の全国展開を進めていると説明した。
寺田静委員は、農産品輸出において中国をあえて所信で重点マーケットとして挙げた理由を大臣に確認するとともに、輸出現場から寄せられる通関遅延や法改正の唐突な施行などの問題を取り上げた。江藤大臣は、世界第二位の市場規模と地理的な近さを理由に中国を重要マーケットと位置付ける一方、ホタテの輸出先多角化が成功した事例を挙げ、中国一辺倒にはせず多角的輸出先開拓によるリスクヘッジの重要性も主張した。また通関遅延等の非関税障壁については、外務省とも連携してコミュニケーションを重ね一つ一つ乗り越えていく姿勢を示した。寺田委員は輸出先の多角化の必要性も示しつつ通関遅延問題への対応を求めた。
農林水産省は令和七年度予算の重点項目として農村RMOの形成を掲げており、江藤大臣は所信においてその推進方針を説明した。農村振興局長(前島参考人)は、中山間地域の農業生産の継続と集落の維持に向けた施策として、中山間地域等直接支払、スマート農業技術の研究開発、農村RMOの形成等を総合的に推進していると説明した。なお、本審議では農村RMO自体についての個別の質疑応答は限定的であり、主に他のテーマの文脈で言及された。
活力ある農村を次世代へ継承していくため、官民共創や農泊、農福連携、農村RMOの形成、棚田地域の振興、中山間地域等における農用地保全の取組のほか、鳥獣被害防止対策やジビエの利活用を推進してまいります。
舟山康江委員(国民民主党)は、中山間地域等直接支払制度の交付金が共同活動に限定されているとの認識から、個別の農業生産活動の継続にも活用できるよう基本計画に明記するよう求めた。江藤大臣は、現行制度においても集落協定に配られた交付金の約五五%が農家個人に配分されており、農家個人の営農支援にもなっていると説明し、現状でも可能であるとして基本計画への明記には慎重な姿勢を示した。舟山委員は農業生産活動の継続支援という制度本来の趣旨に立ち返り、個別生産活動への活用を明文化するよう改めて求めた。
松野明美委員(日本維新の会)は、中山間地域の農業について、日当たりの悪さや農地へのアクセスの困難さ、鳥獣被害の深刻さから「国が幾らお金をかけても難しい」との現場の声もある中、政府としての取組に自信があるかを問うた。農林水産省(前島参考人)は、自信があると言い切りたいとしつつも責任感を持って取り組むと述べ、スマート農業技術の研究開発、省力化に資する基盤整備、農村RMOの形成、付加価値の高いブランド化など総合的な施策を推進していると説明した。松野委員は中山間地ならではの付加価値創出(酒米ブランド化など)の事例を紹介し、チャレンジ精神を持って推進するよう求めた。
このような現場の声がある中で、中山間地域の農業を支える、稼ぐ、関わるにしていくためには、本当に簡単なことではないと思うんですが、自信はどれだけあるのか。
舟山康江委員(国民民主党)は、主伐面積に対して再造林面積が半分以下にとどまっている現状と、木材製品価格が上昇しているにもかかわらず山元立木価格が依然低水準にある乖離問題を取り上げた。舟山委員は、この乖離が再造林の採算性悪化の主因であり解決が急務だとして、製材工場の減少による輸送コスト増加なども一因ではないかと分析し対応策を求めた。江藤大臣は、国産材の安定供給体制構築のためにストックヤードを整備して在庫を持ちながら市場動向に応じて出荷する体制づくりと、森林所有者から川下の木材事業者まで参加する需給情報連絡協議会の設置によって合理的な価格形成を目指す方針を示した。
令和七年度農林水産関係予算の総額は二兆二千七百六億円で、前年度比わずか二十億円(約〇・〇八八%)の微増にとどまった。羽田次郎委員(立憲民主党)は、食料・農業・農村基本法に食料安全保障が明記されたにもかかわらず予算がほとんど増えなかった点を批判し、農業の構造転換を初動五年間で集中的に実行するとした施策がこの規模の予算で実現できるのかと問いただした。江藤大臣は「今やるべきことを実行する上では必要な予算は確保できている」としながらも、増額不足については内心認めており、基本計画完成後にKPIに基づいて令和八年度予算を堂々と要求する方針を示した。徳永エリ委員(立憲民主党)も、基本法改正後に現場への力強いメッセージとなるような予算増額を求めたが、江藤大臣は努力不足であったと認めた。
山下雄平委員(自由民主党)は、政府が備蓄米の買入れを先送りした結果、備蓄水準が維持できなくなれば国家として不測の事態に対応できなくなるリスクを指摘した。江藤大臣は、備蓄米の目的は国民の生命・財産を守るために百万トンをめどに備蓄することであり、水準が極端に減ることは国民に不安を与えると述べ、回転備蓄で出す分を止めるほか、ミニマムアクセス米の活用も含めて急場をしのぐ対応を説明した。羽田次郎委員(立憲民主党)は備蓄水準の低下が長く続くことは不適切と指摘し、適切な判断を求めた。
もし備蓄米の水準が維持できなくなれば、国家として不測の事態に対応できなくなるのではないかというふうに思いますけれども、この点についてどのようにお考えか、お聞かせください。
元々、備蓄米の目的は、不測の事態に備えるために、国民の生命、財産を守るために百万トンをめどに備蓄をするということが目的ですから、これが極端に減るということはやはり国民に不安を与えることにつながるというふうに思います。
備蓄水準が下がっているという状況が余り長く続くのもやっぱり国としては適切じゃないとは思うので、その辺、しっかりとした御判断をいただきたいなというふうに思います。
山下雄平委員(自由民主党)は、備蓄米第一回入札で落札された十四万トンが三月末からスーパー等に並び始める見込みであることを踏まえ、この放出が米の流通目詰まりの解消に効果があったかどうかを確認した。農林水産省(松尾参考人)は、備蓄米は三月十八日から引渡しを開始しており消費者の手元に届くのはこれからであるため現時点での効果測定は難しいと回答しつつ、第二回入札分(七万トン)についても月内に実施し順次引渡しを開始することで流通目詰まりの解消に寄与するとした。
備蓄米のその十四万トンが目詰まりしていた米を動かす効果があったかどうか、現状ではどのように見ていらっしゃるのでしょうか、お聞かせください。
羽田次郎委員(立憲民主党)は、備蓄米の買戻しのタイミングと価格水準が今後の米価に大きな影響を与えることを指摘し、適切な時期・価格での買戻しを求めた。江藤大臣は、高い水準で買い戻せば国が高い水準を適正と判断したと受け取られ、低い水準まで待てば安値を志向したと思われるなど、どの水準で買い戻すかが極めて難しい判断であることを認めた上で、需給が相当程度安定してから対応する方針を示した。
買戻しのタイミングは難しいですが、しっかり将来この異例の備蓄米の放出が国の、まあ委員が言われるように、価格にコミットしていないと言いながら、結果的には、量に着目していますということをずっと言い続けておりますが、その結果としてはやはり価格が落ち着くことを望んでいるということは申し上げているわけですから、それが極端な結果にならないことを、ある意味祈るような気持ちと言ったら無責任ですけれども、とにかくもう役所の諸君もぴりぴりしていますので、毎日の相対であったりスポットであったり様々な先物の動きであったり、そういったものを見ながら、今後しっかり対応していきたいと思っています。
なかなか本当に、どのタイミングでどういった価格ということが今後の米の価格にも関わってくると思えば、なかなか本当に難しい御判断になると思いますが、是非、適切な時期に適切な価格でというふうにお願いしたいと思います。
紙智子委員(日本共産党)は、基本計画が化学肥料・農薬の低減と生産量増加目標を同時に掲げることの実現可能性を問い、具体的な支援策の必要性を指摘した。農林水産省(堺田参考人)は、堆肥を活用した土づくり、肥料の効率的な利用、病害虫に強い品種の導入を通じて収量向上と環境負荷低減の両立を図ると説明した。また農林水産省(松尾参考人)は、堆肥の普及のための施設整備支援等を進めていると述べた。紙委員は、目標を達成するには具体的な支援策をより明確に示す必要があると問題提起した。
基本計画では、この化学肥料や農薬の低減をうたっているわけですから、それとの関係でいうと、ちゃんとうまくいくのかというのもちょっと聞きたいところなんですけど。
田名部匡代委員(立憲民主党)は、食育基本法に基づく目標の多くが未達成であるとする日本農業新聞の報道に触れ、和食文化の継承を含む食育の推進について目標を立てて達成に取り組むよう求めた。農林水産省(安岡参考人)は、農林漁業体験や学校給食での地場産物活用、和食の保護・継承などを重要と認識しつつ、コロナ禍での活動制限や若い世代の食への関心低下が未達成の要因の一つとして考えられると説明し、達成できなかった原因を調査しながら取り組んでいくと述べた。
是非、今日の日農新聞見ますと、食育目標、大半が未達という記事になっていましたけれども、しっかりこういうことも、粗末にしないで、目標を立てて、目標実現に向けて取り組んでいただきたいなと思いますが、いかがでしょうか。
山下雄平委員(自由民主党)は、現行の需給把握体制では二十精米トン以上の事業者についても取引内容等の報告義務がなく、流通実態の把握が不十分であるとして精度向上を求めた。農林水産省(松尾参考人)は、毎月五千トン以上の集荷業者を中心とした在庫調査で民間流通の在庫の約七五%をカバーしているとしつつ、三百トン以上の小規模集荷業者等への調査も進めており、今後更に強化していくと回答した。
現状の需給の見通しのやり方で問題ないというふうに今胸を張って政府として言える状況ではないのは確かだというふうに思いますので、より精度を上げていくように、またこうした事態を二度と引き起こさないようにするために内部で検討を是非進めていただければというふうに思っています。
山下雄平委員(自由民主党)は、基幹的農業従事者が現在の百十一万人から二十年後には三十万人にまで減少するとの推計を示し、四十九歳以下の担い手確保を数値目標として基本計画の基本目標に位置付けるべきと主張した。農林水産省(滝波副大臣)は、四十九歳以下の担い手数について現在の水準(令和五年時点で四万八千三百五十一人)を維持することを目標として設定する案を示していると説明した。松野明美委員(日本維新の会)も女性農業者の目標人数明記や新規就農者数の目標設定を含め、より厳しい数値目標を設けるよう求めた。
食料安全保障の確立に向けて、国内で食料を生産するため必要とする農業者の確保を数値化して目標として、他の目標とともに生産拡大に向けた施策の基本目標とすべきではないかというふうに考えますけれども、農林水産省の考えをお聞かせください。
やっぱり数字というのは一目で分かってしまうんですね、結果が。だからなかなか定めにくい、そして明記しない方がいいだろうというようなこともあると思うんですが、やっぱり数字できちっと明記して自分たちにプレッシャーを与えないと、もうこれ以上農業が弱体化していったらいけないと思いますので、是非この辺りも検討を続けていっていただきたいと思います。
舟山康江委員(国民民主党)は、農林水産省の各種資料で頻繁に登場する「基幹的農業従事者」について、今回の基本計画では担い手(認定農業者・認定新規就農者)に指標が絞られ、より幅広い担い手の確保指標が不足していると問題提起した。農林水産省(山口参考人)は、四十九歳以下の担い手数の維持という目標が認定新規就農者を含む概念であり若年層確保を優先した設定であると説明した。舟山委員は、基幹的農業従事者をも目標指標に加えることで幅広い担い手確保につながるとして改めて検討を求めた。
やっぱり基幹的農業従事者をどうするのか、どのぐらい増やしていくのか、どういう目標としていくのか、若年層をどうするのか、この基幹的農業従事者という概念もやはり目標の中に入れていくべきだと改めて思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。
紙智子委員(日本共産党)は、今年の広範囲な大雪被害(農業用ハウス二千棟超)に対し、能登半島地震の際に発動された農地利用効率化等支援交付金の被災農業者支援タイプを今回も発動するよう強く求めた。江藤大臣は、過去の発動事例では八万の施設規模があったとの参照事例を示しながら、現時点ではまだ被害の全体像が把握できていないとして、被害規模の確認を前提に発動を検討する立場を示した。江藤大臣は離農防止を重視するとしつつ、規模要件も踏まえた慎重な判断を示した。紙委員は、規模の大小によらず離農を防ぐための緊急対策と継続支援の必要性を主張した。
紙智子委員(日本共産党)は、女性農業者が農業と家事・育児・介護などの過重な負担を抱えている実態を問題視し、農作業の労働力代行サービスなど制度的な支援体制の整備を求めた。農林水産省(杉中参考人)は、女性農業者の家事や育児に費やす時間が男性の約七倍であることを認めた上で、基本計画案では子育て等のライフステージに合わせた働きやすい環境整備の推進を位置付けており、育児と農作業のサポート活動支援、農業経営体への託児スペース整備支援、家族経営協定の締結推進などを通じた取組を進めていると説明した。
フランスなんかでは、農業共済制度を、保険を活用しながら労働力代行サービスというのが大分昔からあるみたいなんだけど、日本の中でも、同じとは言わなくても、国としてのそういった支援体制を検討すべきではないかというふうに思うんですけれども、これは、大臣、いかがですか。
松野明美委員(日本維新の会)は、基本計画案における担い手確保の指標として、女性農業者の目標人数明記と育児・農作業の両立支援体制の強化を求めた。農林水産省(山口参考人)は、基本計画のKPIとして地域の方針策定に参画する女性農業者の割合を設定する方向で検討していると説明し、四十九歳以下の担い手数維持という全体目標の中に女性農業者も包含されるとした。松野委員は、女性農業者の具体的な目標人数を明記してプレッシャーを与えることの重要性を繰り返し強調した。
やっぱり数字というのは一目で分かってしまうんですね、結果が。だからなかなか定めにくい、そして明記しない方がいいだろうというようなこともあると思うんですが、やっぱり数字できちっと明記して自分たちにプレッシャーを与えないと、もうこれ以上農業が弱体化していったらいけないと思いますので、是非この辺りも検討を続けていっていただきたいと思います。
寺田静委員(無所属)は、山村留学での農業体験が子供自身だけでなく保護者にも影響を与えた事例を紹介し、シーズンを通じた農業体験の重要性を強調した上で、子育て世帯や子供への農業体験機会の拡大に向けた取組を大臣に問いた。江藤大臣は、芋掘りなどハードルの低い体験から農への関心を育てることや、農泊・交流人口拡大を通じて子供が農に触れる機会を増やすことが将来の担い手確保につながると述べた。田名部匡代委員(立憲民主党)は農業体験・食育の推進を目標を立てて取り組むよう求めた。寺田委員は、農水省の施策における地域協議会に教育機関が位置付けられていないことを指摘し、文科省も巻き込んだ連携推進を求めた。
改めて、子供の頃にこの農業を体験する意味は非常に大きいというふうに思います。うちの子も実は田植と稲刈りなんかを経験させてもらったことがありますけれども、残念ながらその二回ぐらいでは大した効果はなくて、シーズンを通じて栽培に携わるというところがやっぱり大事なんじゃないかなというふうに思っています。
農業と触れ合う機会というのは、全国どこでもそれはできる環境にありますし、旬の食材、地域の食材を使った学校給食など、地域のイベントもそうですけれども、そういうものを提供していただく、また一緒に作るという回数をどんどんやっぱり増やしていくということが地域全体の食育、その食に対する意識を高めることにもなるし、まさにこの日本のすばらしい食文化、郷土料理というものを守っていく大きなきっかけにもなるんじゃないかなというふうに思っています。
少しずつでもやはり交流人口、それから二地域居住ということも含めて、子供たちが少しでも農に触れるような機会を増やしていくことが将来の担い手の確保にもつながっていくんだろうというふうに思っております。
紙智子委員(日本共産党)は、小麦では作付面積が二十三万から二十六万ヘクタールという小幅増にもかかわらず生産量を百九万から百三十七万トンへ約三割増、大豆では面積十六万から十七万ヘクタールの一万ヘクタール増に対し生産量を二十六万から三十九万トンへ約五割増とする計画について、実現可能性に疑問を呈した。農林水産省(松尾参考人)は、多収性品種の普及を通じた単収向上によって面積増なしでも生産量増を達成できると説明したが、紙委員は、化学肥料・農薬低減との両立や具体的な支援策の明確化が課題だと指摘した。
それで、作付面積がそんなに増えないのに、生産量で、小麦で三割増、大豆で五割増というのは可能なんでしょうか。
紙智子委員(日本共産党)は、基本計画案の記述においてフードバンクや子供食堂への寄附の見える化やマッチング促進が強調されており、食料アクセス確保を寄附頼みにしているとして問題視した。農林水産省(安岡参考人)は、民間のフードバンク等の取組をベースに、食品ロスとなっている食品の活用を進めていくと述べたが、紙委員は、政府として食料供給責任を明確にすべきであり、寄附ではなく政府の役割として実態把握・対策に取り組むよう求めた。
本来、やっぱり政府の供給する責任ということをはっきりさせるべきだと思うんですけども、これ、どうですか。
山下雄平委員(自由民主党)は、有明海のノリ漁が近年深刻な状況にある中、令和七年度予算で創設された有明海再生加速化対策交付金(十年間で総額百億円)について、現場のニーズに合った使い勝手の良いものにするよう求めた。農林水産省(前島参考人)は、有明海沿岸四県や関係漁業団体の意見・要望を踏まえ、地元の関心のある取組には上限額まで地元負担のない定額補助メニューを盛り込んだと説明し、引き続き漁業者の思いに寄り添い事業内容の丁寧な説明や計画作りの支援に努めると述べた。
この有明海再生に向けたせっかくの交付金ですので、現場のニーズに合った使い勝手の良いものにして、漁業者の皆さんがこの交付金があって良かったと思えるような体制をつくっていく必要があるというふうに思いますけれども、農林水産省の考えをお聞かせください。
寺田静委員(無所属)は、令和九年度から根本的に見直されるとされる水田政策において、有機農業や減農薬・減肥料をどのように位置付けるかを質問した。農林水産省(松尾参考人)は、有機農産物も米に限らず重要であり、水田政策の見直しに伴う具体的な支援体制の中で対応していきたいと述べた。寺田委員は、農村の関係人口拡大が生産者と消費者の距離を縮め有機農業への理解醸成にもつながると指摘し、水田政策の中での有機農業の適切な位置付けを求めた。
初めに、この令和九年度から根本的に見直されるというこの水田政策において、有機や減農薬、減肥料というものをどのように位置付けるかということをお伺いをしたいと思います。
みどりの食料システム戦略で掲げる二〇五〇年までに有機農業取組面積を耕地面積の二五%(百万ヘクタール)に拡大するという目標について議論が行われた。寺田静委員(無所属)は、現状の取組面積が耕地面積の〇・七%(約三万ヘクタール)にとどまっていることを示し、目標達成の困難さを問いつつ取組推進を求めた。高橋光男委員(公明党)は、現場実践者から指導体制の整備が不可欠との声があるとして、来年度予算も含めた具体策を大臣に問うた。江藤大臣は、百万ヘクタール目標達成のため令和九年に環境直接支払交付金の創設を目指しており、指導体制整備や横展開に取り組む方針を示した。
高橋光男委員(公明党)は、長年取り組んできた民間団体(兵庫県内のNPO法人等)が国の補助制度を使いにくいとの声を紹介し、補助制度の運用の柔軟な見直しを求めた。農林水産省(松尾参考人)は、令和七年度から有機農業支援の事業を一本化してワンストップで支援を受けられるよう見直したと説明した。江藤大臣は、有機農業の指導体制整備として、相談ができる人材のデータベース化やクラウド活用も含めた横展開の重要性を認め、新交付金制度の創設も目指す方針を示した。
舟山康江委員(国民民主党)が主伐後の再造林の採算性悪化と製品価格・立木価格の乖離問題の解決策を求めたことに対し、江藤大臣は、木材の安定供給体制を構築するためにストックヤードを整備し市場動向やエンドユーザーの要望に応じた在庫管理・出荷体制をつくるとともに、本年度から森林所有者から川下の木材事業者までが参加する需給情報連絡協議会を設置することで合理的な価格形成を目指す方針を表明した。
ですから、何とかこれからは、本年度からの取組でありますが、森林所有者から川下の木材事業者までが参加する需給情報連絡協議会というものをつくるようにいたしましたので、ここで何とか合理的な価格形成のための合意ができるようにこれから努力してまいりたいというふうに考えております。
舟山康江委員(国民民主党)は、間伐面積の実績が京都議定書第二約束期間(平成二十五年から令和二年)に目標の八割にとどまり、現在のパリ協定下での目標(年平均四十五万ヘクタール)に対しても令和五年度実績が三十一万ヘクタールと大幅に不足していることを問題視し、間伐加速化のための施策強化と森林環境譲与税の重点配分を求めた。江藤大臣は、国際約束でもある間伐目標の達成に向けて予算拡充も含めて取り組む方針を示した。
舟山康江委員(国民民主党)は、適切な森林整備によって野生鳥獣(熊等)の山中での生息環境が整えば、民家への出没が減り鳥獣被害の軽減にもつながると主張した。山本佐知子政務官は、森林における人による活動(植栽・保育・伐採等)を活発化させることが熊を含む野生鳥獣の移動抑制にもつながるとして、針広混交林造成などの取組を通じて鳥獣被害抑制に貢献していきたいと述べた。
そもそもはやっぱり山の中でしっかりと生息環境がありさえすれば、熊もわざわざ出てこなくて済むということを考えると、やはり森林の整備とこの鳥獣被害とも非常に関連しているんじゃないのかなと思うんですね。
舟山康江委員(国民民主党)は、間伐目標達成のために森林環境譲与税を山側の整備に重点配分すべきことと、森林管理に携わる市町村の専門人材が減少している実態を踏まえた専門職員育成支援を求めた。江藤大臣は、森林環境譲与税は本来森林に使うべきものとして筋だと認め、人口割から面積割への比率変更など運用改善を進めていると説明した。また、専門人材の育成については人とお金の両面から対応していく必要があるとした。
寺田静委員(無所属)は、令和九年度からの水田政策の根本的見直しについて、どこでどのように議論が行われているかが分かりにくいとして検討体制を質問した。農林水産省(山口参考人)は、基本計画策定後に与野党や現場・関係団体を含む幅広い意見を聴取する場を設ける予定であるとし、具体的な検討の場はまだ固まっていないと回答した。山本佐知子政務官は別の文脈で、与野党・現場・関係団体の意見を踏まえて令和九年度からの新水田政策を策定していく旨を述べた。
山下雄平委員(自由民主党)は、五年に一回の水張り要件の撤廃を評価しつつ、作物ごとの支援体系への転換後も麦・大豆等の現行支援単価水準が維持・拡充されるかどうかを問いた。江藤大臣は、政策変更によって営農意欲が下がることは本末転倒であるとして、令和八年度概算要求において現行で取り組んでいる農業者が納得できる水準を維持できるよう努力すると述べた。水張り要件廃止の背景として、大臣は、同じ大豆でも水田から転換した場合のみ交付対象となることへの不公平感が現場に強かったことを説明した。
生産意欲が減退しないように現行の水準を維持拡充していく必要があるというふうに考えますけれども、農林水産省の方針についてお聞かせください。
俺のところはもちろん水田としての機能を持っているけれども、ずっと大豆を作っておると、大豆を作っていて非常に収量も上がっておると、今更ここに水を張ったら必ず収量は落ちると、どうしてくれるんだと、そんな不合理なことはないやろうというような御意見をたくさんいただいて、そういうことであれば、多少強引な印象はあったかもしれませんが、この際、改めるに遅過ぎるということはないということでもありますので、七年、八年については、いわゆるしっかり施肥などを行っていただければ水張りをしなくても交付対象とするということにさせていただきました。
徳永エリ委員(立憲民主党)は、これまで長期間にわたって議論・厳格化を重ねてきた水張り要件が突然撤廃されることについて、北海道で畑地化促進事業に全国の三分の二もの面積が採択される中、急激な政策転換が現場に混乱をもたらしており離農を促進した事例もあると批判し、丁寧な対応と説明を求めた。舟山康江委員(国民民主党)も、水張りは水田機能を維持する政策であったとの評価を示しながら、根本的な説明が不十分であり水田機能維持の観点が欠如していると指摘した。江藤大臣は政策転換について御批判を受け止めるとしつつ、現場の不公平感の解消と公平性確保のための判断であったと説明し、一千七百回の現地説明会を通じて理解促進に努めると述べた。
田名部匡代委員(立憲民主党)は、輸入米が定着することは食料安全保障上の危機であるとして国産米の安定供給と水田維持の重要性を訴え、水田面積の目標設定を求めた。舟山康江委員(国民民主党)は、米の作付けに必要な面積が百四十四万ヘクタールとされているが水田維持面積の目標が示されていないとして、水田機能維持面積の目標設定を強く求めた。寺田静委員(無所属)は、稲作できる農地面積を定めないまま食料安全保障を守ることへの不安を表明した。農林水産省(前島参考人)は、作付品目は農家の選択によるとして水田面積目標設定の必要性は乏しいとの立場を示したが、江藤大臣は今後の水田政策見直しの中で水稲作付可能面積の確保が論点になるとした。
是非大臣、水田機能の維持というものをどうしていくのかというこの観点も今後政策の見直しの中でお考えいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
なので、米の活用に置き換えていく、小麦の生産増やしていただくのもいいんですけれども、やっぱりそこを、米粉パンであるとか米粉麺であるとか、日本の強み、まさに最後のとりでは米なんだというところを、この米製品の応援というものもしっかり政府の目標立てて取り組んでいただきたいなというふうに思うんですけれど、その辺のお考えは、あら、大臣、喉は大丈夫でしょうか、お願いします。
やっぱり私自身も、先ほどの質疑を聞いておりましても、いざというときに田んぼとして使える、稲作できる農地を定めずに一体どうやって食料の安全保障、この主食を確保していくのかということを国民として不安に感じるというのはやっぱり当然ではないかなということを私自身も感じております。
田名部匡代委員(立憲民主党)は、基本計画案に有機栽培等の情報を踏まえた農産物選択の行動変容促進が書かれていることについて、有機選択より先にまず国産品を選ぶ意識醸成を優先すべきではないかと主張した。江藤大臣はこれに同意し、国産品を選ぶことで日本の農林水産業が支えられるとして行動変容の重要性を認めた上で、所得向上を通じ消費者に有機の付加価値も認められるよう段階的に進めることが重要だと述べた。
寺田静委員(無所属)は、農産品輸出の現場から特定原産地証明書の発給手続が複雑でわかりにくいとの声があることを問題提起し、簡素化を求めた。農林水産省外局(猪狩参考人)は、提出書類の柔軟化(生産証明書類等から商業取引事実が分かる書類への代替)や手続の電子化に取り組んできたと説明し、船積み変更等に伴う再発行については重複発給防止の観点から原本返納が必要であるが電子化で消去による返納も可能としていると述べた。引き続き利用者の意見を踏まえた改善に取り組むとした。
このEPA、特定原産地証明書の書類の発行の手続が複雑で分かりにくいとか、様々な声を聞いております。
江藤大臣は令和七年度予算の重点項目として、環境負荷低減や気候変動に対応する新品種・技術の開発推進と環境保全型営農活動への支援を掲げた。農林水産省(堺田参考人)は、堆肥活用による土づくり、肥料の効率的利用、病害虫に強い品種の導入を通じて収量向上と環境負荷低減の両立を図る方針を示した。江藤大臣は、スマート農業や新品種の活用で生産性を向上させながら環境負荷低減にも取り組む方針を全体の政策方針として述べた。
ですから、お金だけではありませんから、これによって人がどれだけ山に入ってくれるか。
徳永エリ委員(立憲民主党)は、二〇二〇年の第一次トランプ政権時から始まった米国産生食用ジャガイモの輸入解禁協議を白紙撤回し、北海道のバレイショ生産と輪作体系を守るべきと主張した。江藤大臣は、WTO上の手続として既に協議は開いており白紙撤回は難しいと述べつつ、強引な即時解禁要求は体を張って阻止すると表明した。また、日本には守らなければならない一線があり、日本としてのプライドを持って交渉に当たると述べた。大臣は徳永委員の訴えを胸に刻むと述べ、現時点では白紙撤回の求めには応じないとしつつ現場の声として受け止めた。
徳永エリ委員(立憲民主党)は、産地交付金の見直しにより生産者支援が薄まることへの懸念を示し、見直しの方向性を質した。江藤大臣は、産地交付金が地域農業振興にどれだけ貢献したかを数字で検証する必要があるとして、全国的な調査を実施し政策効果を確認した上でKPIを設定して見直しを行う方針を示した。あら探しではなく制度の有効活用のための検証であると述べた。
舟山康江委員(国民民主党)は、財政制度等審議会の建議が農業の産業政策の観点のみを強調し地域政策の視点が抜けているとして問題提起した上で、今回の基本計画において「産業政策と地域政策は車の両輪」という令和二年計画の表現を明記するよう提案した。江藤大臣は、新たな基本計画案には農業の持続的な発展と農村の多面的機能の発揮の双方が位置付けられているとして、構造転換という言葉が地域政策を切り捨てるものではないと断言した。滝波副大臣も基本計画案の第一の基本的な方針の中に産業政策・地域政策の双方が位置付けられていることを説明した。
そうであれば、令和二年、現行の基本計画の中には、産業政策と地域政策は車の両輪という言葉が明確に入っております。まさに、産業だけじゃないんだということを明確にするためには、こういった表現をここに加えるべきじゃないかと。
新たな基本計画におきましては、第一の基本的な方針として、農村は農業の持続的な発展の基盤たる役割を果たしているとした上で、地域社会が維持され、農産物の供給能力だけではなく、多面的機能が適切かつ十分に発揮されるよう、施策を総合的に推進し、農村の振興を図ることをこれを明記しているところでありますので、先生のおっしゃる内容はしっかり書かれているというふうに理解しております。
徳永エリ委員(立憲民主党)は、本年が三年に一度の畑作物の直接支払交付金(ゲタ対策)の改定年であることを踏まえ、生産コスト削減努力が報われるような算定方式の改善を求めた。江藤大臣は、現行法の計算式では生産コストを下げると内外格差が縮まり交付金額が減るという問題があることを認め、WTO上の整合性も考慮しながらこれから議論していくと述べた。北海道が麦や大豆の主産地であることも踏まえ、農家の努力が報われる制度改善が必要であると徳永委員は強調した。
今年は三年に一度の畑作物の直接支払交付金、ゲタ対策の改定年であります。生産者が報われる、努力が報われる交付金算定の改善やセーフティーネット対策の強化が必要だと考えますけれども、大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
徳永エリ委員(立憲民主党)は、水田政策の急激な転換によって北海道を中心に農家が混乱し、畑地化に手を挙げたものの先行きが見えず離農した人もいるとして批判した。また、畑と水田の賦課金格差問題なども生じているとして、混乱を収束させ営農継続を支援するよう求めた。江藤大臣は、政策転換で意欲ある農家が離農することは本意でないとして離農防止を重視する立場を示しつつ、一千七百回の現地説明会を継続し令和九年度の制度設計を通じて対応していく方針を述べた。
松野明美委員(日本維新の会)は、岐阜県飛騨市の飛騨流葉牧場が飛騨地鶏の一貫生産(飼育から食肉加工まで)を通じて農福連携を展開している事例を紹介し、一貫生産によって利用者一人一人の特性に合った作業を提供できる体制づくりが農福連携・畜福連携の広がりに重要と評価した。農林水産省(前島参考人)は、加工・商品化を含めた一貫生産は年間を通じた作業創出やブランド化につながり障害者の方々に幅広い作業機会を提供できるとして重要な取組と認め、農林水産省として生産・加工・販売施設整備支援や研修支援、マルシェ開催等を通じて推進していると説明した。
畜産分野で、農福連携にも限らず、畜産分野だけにも限らず、この一貫生産することで利用者一人一人に合った作業を提供することができる、もうその体制の構築ができるかどうかが今後の農福連携、畜福連携の広がり方に関わってくると思いますが、どのようにお考えなのか、お尋ねいたします。
寺田静委員(無所属)は、ドイツの元首相アンゲラ・メルケル氏が提唱した「社会的市場経済」の考え方を農政に適用することの意義を問いかけた。江藤大臣は、市場経済によって競争原理が生まれ経済成長が促された事実はあるとしつつ、行き過ぎた市場経済からこぼれ落ちる弱者への配慮が必要であることを認め、少ない面積でも一生懸命農業を続ける家族経営への配慮を続けることは社会主義的な視点とも言えると述べた。市場経済と社会的配慮の両立の重要性を認め、この考え方が農政においても重要であると評価した。
田名部匡代委員(立憲民主党)は、物価高騰や実質賃金の低迷を背景に消費者が安価な輸入米を選択する動きが広まっており、このまま輸入米が定着することは食料安全保障上の危機であると問題提起した。大臣は直接回答していないが、田名部委員は、国産米の安定供給確保と消費者への国産品選択の重要性の発信が必要だとして、国産米支持を訴えた。また、国内への十分かつ安定的な供給があっての輸出という順序を誤らないよう求めた。
主食である米を輸入に頼るであるとか置き換わるなんてことは、私は、食料安全保障上の危機だと、あってはならないというふうに思っています。
紙智子委員(日本共産党)は、米の作付面積の計画値が百四十八万から百四十四万ヘクタールへ減少するにもかかわらず、生産量を七百九十一万トンから八百十八万トンへ増やす目標の実現可能性に疑問を呈した。農林水産省(松尾参考人)は、多収性品種の普及を通じた単収向上によって面積が減少しても生産量を増やすことは可能であると説明した。紙委員は化学肥料・農薬低減との両立の観点からも実現の難しさを指摘し、より具体的な支援策を示すよう求めた。
それで、農地を減らしていく目標で、この作付面積が減っていくのに二十七万トン増産するという計画になっているということなんだけど、これはどうやってできるのかということがまずちょっとお聞きしたいと思います。
田名部匡代委員(立憲民主党)は、二〇三〇年に米の輸出三十五万トンを目指すとしているが、輸出用米への支援制度の具体的な内容と必要な財源規模が不明であることを問題視した。農林水産省(松尾参考人)は、農地の集積・集約化、大区画化、多収品種の普及、スマート農業の活用などで輸出産地を育成していく方針を示したが、財源規模については水田政策の見直しの中で検討していくとして、現時点では具体額を示せないと回答した。江藤大臣は農家所得確保と農地維持のために輸出拡大に積極的に取り組む方針を述べた。
世界のマーケットを見れば、非常に今世界のマーケットは、二〇二〇年で大体九百兆円と言われておりますけれども、これが二〇三〇年には千五百兆円までマーケットとしては大きくなる。このでかくなるマーケットを取りに行かない手はないだろうというふうに思います。
是非しっかりと動向を見極めつつ、国産、消費者の皆さんにも、何度もこの委員会でも話が出ておりますけれども、やっぱり消費者の皆さんにしっかりと理解をしていただく、国産のものを、米に限らずですけれども、買っていただくということは結果としてどこにつながっていくのかということをやっぱりいろいろ政府からも発信していただきながら、消費者の皆さんに応援をしていただけるような状況をつくっていくということが大事だと思います。
松野明美委員(日本維新の会)は、昨年からの米価高騰と供給不足への国の情報発信の在り方や備蓄米放出判断の遅さを批判し、改善を求めた。羽田次郎委員(立憲民主党)も、農林水産省の米の需給判断と備蓄米放出決断が全体として遅過ぎたとして、農水省の責任を指摘した。江藤大臣は、消費者が非常に高い価格でお米を買わざるを得なかった状況への批判は甘んじて受け止めるとしつつ、制度設計や法制局との整合性確認に時間が掛かったことを説明した。
山下雄平委員(自由民主党)は、現行の需給把握では今回の米不足のような状況を的確に予測できなかったとして、需給見通しの精度向上と再発防止策の検討を求めた。農林水産省(松尾参考人)は、民間流通在庫の約七五%をカバーする調査を実施しているとしつつ、三百トン以上の小規模集荷業者等への調査も強化しており、今後さらなる調査・分析の充実に取り組むと述べた。
現状の需給の見通しのやり方で問題ないというふうに今胸を張って政府として言える状況ではないのは確かだというふうに思いますので、より精度を上げていくように、またこうした事態を二度と引き起こさないようにするために内部で検討を是非進めていただければというふうに思っています。
徳永エリ委員(立憲民主党)は、糖価調整制度の砂糖勘定の累積赤字が令和五年度末で六百三十八億円に達し今後も膨らみ続けることへの懸念を表明した。農林水産省(松尾参考人)は、砂糖消費量の長期的減少と国際糖価の高騰・円安が重なり調整金収入が交付金支出を下回った結果と説明した。江藤大臣は、昨年から異性化糖からの調整金徴収再開と輸入糖からの調整金引上げを実施したことで赤字縮小の方向に向かうとして、六十億円の補正予算措置も含めて制度を守っていく方針を明言した。
紙智子委員(日本共産党)は、農水省として食料へのアクセス権の実態把握と地域体制づくりを推進すべきだと主張した。農林水産省(安岡参考人)は、来年度から経済的食品アクセスの実態・取組状況の全国的な調査を行うとともに、地域ごとの課題把握と関係者が連携する地域体制づくりを進める方針を示した。紙委員は農水省が主体的に実態把握を行い、厚生労働省任せにしない取組を求めた。
そうであれば、食料へのアクセスは生存に不可欠の権利であり、その充足は政府の責任であるというふうに書くべきでないかなと。
寺田静委員(無所属)は、東京都品川区がオーガニック給食を打ち出した事例に触れ、有機農業を広めるには学校給食等での安定的な消費確保が重要だとして、その政策的意義を問いかけた。江藤大臣は、学校給食への有機農産物提供は間違いのない売り先となり生産者が安心して作れる環境を生む点で有効であるとして、マーケットをつくることが有機農業成長の鍵になると評価した。
私自身も、有機農業を広めていくには、例えば、韓国などの事例を学びますと、給食などで使われ、安定的にこの消費が確保されるということが大事だというようなことを学んできましたので、直感的には、また一保護者としても歓迎すべき動きなのかなというふうに思っておりました。
マーケットをつくらないと有機はなかなか成長しない。そして、ただ輸出するということを考えると、有機の例えばイチゴなんかの値段はもう爆発的に高いので、有機であることによってこれだけ農業の所得が増えるんだということが生産者の間にもある程度浸透すれば、有機に難しくても取り組んでいこうという方々は増えるんだろうと思います。
舟山康江委員(国民民主党)は、耕地利用率が令和二年計画での二〇三〇年目標一〇四%に対し令和五年の実績が九一%にとどまっており、今回の計画でも目標が一〇一%に引き下げられていることを指摘し、低下の要因分析と向上に向けた施策を求めた。農林水産省(山口参考人)は、麦・大豆の作付面積は一定程度増加しているが飼料作物が伸び悩んでいることが主因と分析した上で、荒廃農地の発生防止・解消と地域計画に基づく農地集積・集約化を推進することで一〇一%の達成を目指すと述べた。
これをどのように上げていくのか、なぜ下がっているのか、この辺りの分析もしていかないと一〇〇を超えるような目標は実現不可能になってしまうと思いますけれども、ここはどのように分析されているでしょうか。
江藤大臣は、酪農家の経営安定化に向けた取り組みとして、脱脂粉乳の積極的な処理が生乳価格の上昇に直接的に寄与したと評価した。大臣によれば、乳メーカーとの交渉で過去四回(加工用を含む)の生乳価格引上げが実現し、令和七年六月にもキロ六円の引上げが決まっており、合計で一千二百億円超の酪農家所得向上効果があると説明された。
これは、やはり脱脂粉乳を積極的に処理してきたということが非常に、間接的ではなく、直接的に私は効いたんだろうと思っております。
田名部匡代委員(立憲民主党)は、製パン業において小売業者からの発注リードタイムが短く(納品前日の受注等)、見込み生産に基づく過剰生産が大量廃棄につながっている深刻な食品ロス問題を取り上げ、農水省の対応を求めた。農林水産省(宮浦参考人)は、流通調査を通じて実態を把握しており、令和五年度から製造・流通・小売等関係者の情報連絡会を開催して商慣行の見直しを進めているほか、食品スーパー十九社がリードタイム確保等の取組を始めていると説明した。また今国会の食料システム法案にも商慣行見直しの努力義務を盛り込んでいると述べた。
食品ロスの問題でもありますし、現場では離職であるとか採用難の深刻な問題になっているということですので、是非これからもしっかりと対応していただきたいと思います。
高橋光男委員(公明党)は、重点支援地方交付金の農林水産分野での活用状況に自治体間で大きな格差があること(姫路市は二年間不活用、隣町は連続活用等)を指摘し、農水省として状況を把握した上で公平な執行が行き届くよう努力を求めた。滝波副大臣は、四月に担当者が替わるタイミングで農林水産分野での活用例を改めて地方公共団体に周知するとともに、活用のフォローアップを行っていくと述べた。
これは、内閣府とかの予算だということで農水省がハンドリングできないということで決め付けるのではなくて、しっかりとそうした状況を把握して、平等なそうした支援が行き届くような努力を是非国にも求めたいと思います。
舟山康江委員(国民民主党)は、近年の豪雨災害において山林崩落や土砂流出が大きな被害をもたらしており、間伐が不十分なことが一因であるとして、間伐と再造林の推進を求めた。江藤大臣は、人の手が入った山は最後まで人間が管理しないと災害につながり、特に杉は間伐しないともやし状の根になり倒れやすいとして、作業道・路網整備と高性能林業機械の活用による間伐推進が山の保全に不可欠と認識を示した。
江藤大臣は、ホタテの輸出先多角化の成功事例を引き合いに出し、中国をはじめとする特定国への輸出依存ではなく世界中に輸出先を多角的に開拓することがリスクヘッジになると主張した。中国を重要市場と位置付けながらも、「中国におんぶにだっこ」になることなく多角的な輸出先確保が常に必要であるという考え方を示した。
ですから、多角的な輸出の可能性というものは常に見なきゃいけない。ですから、中国のマーケットだけにもうおんぶにだっこになる、するということではなくて、広くこの輸出先を探していくことはやっぱりリスクのヘッジになるんだろうというふうに考えています。
高橋光男委員(公明党)は、農作物栽培高度化施設に附帯するトイレや駐車場の農地法上の取扱いについて、農業委員会や自治体関係部署の間で判断が一致しておらず事業者に不必要な手続負担が生じた事例を紹介し、考え方の整理・明確化と農業委員会等への周知徹底を求めた。滝波副大臣は、耕作に通常必要不可欠な附帯設備は農業用施設に該当し二アール未満であれば転用許可不要との現行通知を確認した上で、現場実態を踏まえてその考え方を改めて通知し丁寧に周知する方針を表明した。
舟山康江委員(国民民主党)は、二〇三〇年の農地面積目標を四百十二万ヘクタールとする案が、過去六年間(四百四十二万→四百二十七万ヘクタール、約十四・八万ヘクタール減)と同程度の減少を容認する数字になっており、意欲が感じられないと批判した。農林水産省(前島参考人)は、趨勢では三十四万ヘクタール減少するところを荒廃農地解消等の政策効果で十九万ヘクタールの増加を織り込んだ結果の数字であると説明した。江藤大臣は、省内で意欲的な目標を掲げることも随分議論したとしつつ、実現可能性を考慮した数字であることを認め、舟山委員から閣議決定前の再考を求められた。
農林水産省(前島参考人)は、二月に産官学金労言の企業等約四百団体と地方自治体約五十団体が参画する「農山漁村」経済・生活環境創生プラットフォームを立ち上げ、農山漁村と民間企業との連携による案件形成や関係府省庁施策の活用促進を図る取組を開始したと説明した。設立記念シンポジウムには現地・オンライン合わせて千二百名超が参加し、内閣府・総務省・国土交通省・経産省・農水省が連携して施策を紹介したと述べた。
本年二月に産官学金労言の企業等約四百団体、地方自治体約五十団体が参画する「農山漁村」経済・生活環境創生プラットフォーム、これを立ち上げまして、農山漁村と他分野の民間企業との連携による案件形成やそのための関係府省庁の施策の紹介、活用の促進を図る取組を開始したところでございます。
寺田静委員(無所属)は、食料・農業・農村基本法四十五条に基づく「農村との関わりを持つ者の増加」について、その対象や具体的施策を農林水産省に確認した。農林水産省(前島参考人)は、農村に暮らす人から農村外部から関心・関与を持つ人まで幅広く含むと説明し、農泊・農福連携・農村RMO形成等の経済面の取組と生活面の取組を組み合わせるとともに、官民共創プラットフォームや二地域居住の普及・定着等に取り組んでいると述べた。寺田委員は農村関係人口の拡大が生産者と消費者の距離を縮め価格転嫁理解にもつながるとして、文科省も含めた推進を求めた。
今、この令和の米騒動とも言われて、備蓄米の放出もあって、一般消費者の農業への関心は非常に高くなっているというふうに思いますので、今がこうしたところ、目を向けていただくチャンスではないかというふうに思っております。
田名部匡代委員(立憲民主党)は、農村振興施策が農業者所得向上や農村経済の発展に実際につながっているかを丁寧に分析することの重要性を指摘した。農林水産省(前島参考人)は、次期基本計画では農村振興に関して六項目の目標と十一項目のKPIを設定する予定であり、農村地域で創出された付加価値額や農村関係人口拡大の取組が移住・定住につながった事例のある市町村数などを指標として検討していると説明した。
結果として農業者の所得向上であるとか農村地域の経済の発展等にしっかりつなげていくことが大事だというふうに思っていますので、また今後も引き続きこのことについては議論させていただきたいというふうに思います。
松野明美委員(日本維新の会)は、農業のイメージ改善と若手の確保についてスポーツのヒーロー・ヒロインが競技人口を増やす例を引き合いに出し、農業で成功した人物が脚光を浴びることが鍵だと主張した。江藤大臣も、農業のイメージ刷新が構造改革の要であると述べ、施設園芸地帯でアパレル店員のような若者が働いているなど農業の姿が変わりつつあることを紹介した。また自ら次男と農業をやりたいと述べ、成功事例を点から面に広げてイメージ改革を図ることが最終的な農業構造改革ではないかとの個人的見解を示した。
ですから、これからの将来の農業の未来図はやはり夢を語らなきゃいけないと思っています。決して、きつい、もうからないとか、汚いとか、そういうことだけではなくて、私の地元ではもう既に、全く土を触ったことはもう半年で一回ぐらいしかないよという農業者もいるわけですから、様々な農業の成功者を生み出していって、最初は点の成功者しか生み出せないかもしれませんが、それを面的に広げていって農業のイメージ自体を変えていく、それが最終的な農業の構造改革ではないかなというふうに私は、個人的な考えですけれども、そういうふうに思っております。
やっぱりヒーロー、ヒロインが生まれたら、どんどんと農業をやると思うんですよ。ここは是非、点数はもう要りませんので、頑張っていただきたいと本当に思っているところですので、よろしくお願いいたします。
羽田次郎委員(立憲民主党)は、令和七年度農林水産予算が昨年度とほぼ同額であることを踏まえ、農業の構造転換実現に向けた意気込みが感じられないと批判した。江藤大臣は、基本計画が完成した後に具体的なKPIに基づいて令和八年度予算を堂々と要求する方針を示した。また、構造転換にはコストが掛かることは工業や科学の世界でも同様であり、必要な予算を求めることは当然だと述べ、今年度の予算については内心では不十分さを認めつつも、与えられた予算を有効活用して結果を出すことが自らの責任であると述べた。
紙智子委員(日本共産党)は、農村振興において農業振興にとどまらず医療・教育・福祉・生活物資供給など農村の生活基盤の本格的な整備が必要だとして、全国町村会が提唱する農村価値創生交付金のような予算措置を求めた。江藤大臣は、地方にとって使い勝手のよい交付金の仕組みは有効であると認めつつ、農林水産政策として単独で推進することが適切かどうかという観点も示し、地方創生交付金などの既存の仕組みも活用しながら地域振興を図ることが重要だとした。
農業、農村を担当する国や自治体の行政職員、ここが本当に一人で何役もやっているとか大変なことなんですけれども、で、地域間格差を解消するということも課題ですけれども、全国町村会がこの間、そういった問題を含めて提唱している農村価値創生交付金というようなものを創設してほしいと、予算措置をやってほしいということを要求しているんですけれども、これ、大臣、是非検討していただきたいと思いますが。
滝波宏文副大臣は、基幹的農業従事者の大幅な減少が見込まれる中、食料安全保障の確立に向けて若手農業者・青壮年者の確保が重要であるとして、食料・農業・農村政策審議会の企画部会において四十九歳以下の担い手数を現在の水準(約四万八千人)で維持することを目標として設定する案を示していると説明した。
このような考え方の下、食料・農業・農村政策審議会の企画部会におきまして、この基本計画の案として、四十九歳以下の担い手数について、現在の水準を維持することを目標として設定する案をお示ししているところでございます。
舟山康江委員(国民民主党)は、農業者への直接支払制度の検討を基本計画に位置付けるよう求めた。江藤大臣は、全ての政策をテーブルの上に乗せて検討するという基本的な考え方を示しつつ、日本型直接支払など既存の直接支払制度が既に存在しており、今後水田政策の見直しの検討の中で議論が深まっていくものとした。ただし、基本計画の本文に明記することは、閣議決定までの期間を考えると難しいとして慎重な姿勢を示した。
詳細の制度についてやりますということじゃなくていいんです。検討するというぐらい、その方向性ぐらい書いていただきたいなというのが、そのときもこういう要望の趣旨でありましたし、私の今の質問の趣旨もそこでございますので、検討をするぐらいは何か書いていただきたいと思いますので、これも要望をさせていただきます。
この直払いについての在り方については、水田政策の見直しの検討の中で議論が深まり、形ができていくものだというふうに思っておりますので、今回、約、これから、もう三月の末が近づいております。三月末で切るつもりはありませんが、これからしばらくの期間の中で完成され閣議決定される食料・農業・農村基本計画の中にはっきり位置付けるというのはなかなかちょっと難しいかなというふうに考えております。
寺田静委員(無所属)は、農林水産物・食品の輸出促進における農水省と経産省の役割分担の実態を確認した。農林水産省(森重樹参考人)は、輸出促進法に基づき農林水産大臣を含む関係大臣で構成される輸出本部において農水省が司令塔機能を担っており、基本方針・実行計画の策定、輸出産地育成、相手国との規制協議などを担当していると説明した。経産省は緊密な連携の下、輸入規制撤廃協議やジェトロを通じた貿易振興等を担っているとした。
この農産品の輸出の促進に関してですけれども、農水省と、では、経産省の役割分担というのはどういうふうにされているんでしょうか。
寺田静委員(無所属)から輸出拡大の目的を問われた江藤大臣は、国内市場が人口減少・高齢化によってシュリンクしていく中で農家の所得を確保するため、成長するグローバル市場(二〇三〇年には千五百兆円規模)に積極的に打って出ることが重要であると明言した。輸出拡大によって農家所得を上げ農地を維持することが食料安全保障にも資するという考え方を示した。
やはり、基本的にあるのは農家の所得を確保したいということであります。日本は人口が減り、高齢化も進んでいき、胃袋も小さくなり、口の数も減っていくと。その数字だけ見れば、マーケットはシュリンクしていく。
松野明美委員(日本維新の会)は、基本法審議時から障害者を農業人材として農業政策にも位置付けるよう求めてきたが実現しなかったとして、基本計画ではその対応がどうなっているかを確認した。江藤大臣は、今回の基本計画案では農業のパーツにおいて「障害者等の就農促進や継続的な雇用を図る」旨を記述するとともに、農村振興のパーツにも「障害者等が貴重な農業人材として活躍できるよう取組を更に拡大する」旨を書いており、両面から障害者の農業上の位置付けと就農促進を明記したと表明した。
高橋光男委員(公明党)は、都市農業振興基本法に基づく地方計画策定が一部自治体にとどまっており、なんらかのインセンティブがなければ広がらないとして国の対応を求めた。山本佐知子政務官は、現在九都道府県九十四市区町が地方計画を制定しており、農林水産省として優良事例の横展開や市町村を超えた交流活動等について都道府県がコーディネートする形の連携を推進するとともに、交付金の地区採択における加点などのインセンティブ措置を活用して地方計画策定を一層推進していくと述べた。
何らかのインセンティブがなければこれ広がりがないというふうに考えます。国はどう対応していくのか、簡潔に御答弁をお願いします。
紙智子委員(日本共産党)は、基本計画案が酪農の乳牛頭数目標を百三十六万頭から百十七万頭に引き下げていることについて、赤字で崖っ縁の酪農家を見捨てようとしているのではないかと批判し、離農防止のための緊急対策と恒久的支援を求めた。江藤大臣は、生乳価格の安定が最も重要だとして、脱脂粉乳の積極的な処理が生乳価格交渉に直接的な効果を生んだと評価し、過去四回の交渉で合計一千二百億円超の所得向上が実現したと説明した。また令和七年六月にも価格引上げが決まっていると述べた。
寺田静委員(無所属)は、農村の関係人口拡大が生産者と消費者の距離を縮め、農業の大変さや価格転嫁への理解が深まるなど様々な可能性を秘めていると主張した。農林水産省(前島参考人)からは、農山漁村と民間企業との連携を図るプラットフォームや農泊・二地域居住等の取組を通じた関係人口拡大への取組が説明された。寺田委員は、特にシーズンを通じた農業体験を通じて生産者と消費者の相互理解を深めることの重要性を強調した。
先ほどの関係人口というものは、生産者と消費者の距離を縮めて、有機農業だけではなくて、慣行農業を含めて、この難しさであるとか、あるいは価格転嫁の理解も深まるなど、様々な可能性を秘めているものと思いますので、推進をしていっていただきたいということを申し添えて、委嘱審査の一問をちょっと終えさせていただきたいというふうに思います。
松野明美委員(日本維新の会)は、農福連携が農村に限らず都市部でも広がっており、福祉側の目的(自立支援)と農水省の視点(農村政策)の違いを指摘しながら、両省庁がしっかりと連携して幅広く農福連携を推進すべきと主張した。農林水産省(前島参考人)は、農福連携は福祉サイドと農業サイドの双方からのアプローチが必要であると認め、基本計画案では農業部分と農村振興部分の両方に障害者の農業上の位置付けを記載しており、農林水産省として生産・加工・販売施設整備への支援等を通じて推進していると説明した。
だから、連携というのはちゃんとされているのかどうか。いや、これは間違いだと私は言いません。間違いだとは言いませんが、やはり障害者の皆さん方は自立、生きていく力を身に付ける、農福連携を通して。ここはどのように、ちゃんと連携が、福祉側と農水省側とちゃんと連携が取れているかどうかの確認。
田名部匡代委員(立憲民主党)は、製パン業において小売業者からの発注リードタイムが短く(納品前日受注等)見込み生産による大量廃棄が生じている問題を取り上げ、農水省の対応を求めた。農林水産省(宮浦参考人)は、食品等流通調査でパン等のリードタイムに関する実態把握を行っており、令和五年度から関係者の情報連絡会を開催して商慣行見直しを進めているほか、食品スーパー十九社が取組を開始し三団体も拡大しつつあると説明した。食料システム法案にも商慣行見直しの努力義務を盛り込んでいると述べた。
食品ロスの問題でもありますし、現場では離職であるとか採用難の深刻な問題になっているということですので、是非これからもしっかりと対応していただきたいと思います。
羽田次郎委員(立憲民主党)は、食料システム法案の審議に言及しつつ、令和六年度補正・七年度予算で実施しているコスト構造等に関する調査の内容を確認した。農林水産省(宮浦参考人)は、米・野菜・小麦・大豆・野菜・果実・飲用牛乳・鶏卵・食肉・お茶・加工食品等幅広い品目について生産・加工・流通・小売の各段階のコストと取引実態を調査しており、米と野菜については既に公表済みで他品目も順次公表予定であること、令和七年度はさらに対象品目と流通経路を拡充して調査の精緻化を図ると説明した。
この食料システム法案についてはこれから審議が始まりますし、私も是非ともその辺についても今後も質問をさせていただきたいと思いますが、今日についてはもう時間となりましたので、ここで終わらせていただきます。
羽田次郎委員(立憲民主党)は、今国会で提出されている食料システム法案について、商慣行見直しに関する条項を含む重要な法案として、今後も審議に関与し商慣行見直しを推進する意向を示した。農林水産省(宮浦参考人)からは、製造・流通・小売・外食・消費の関係者を集めた情報連絡会での取組と相まって小売業界でも実際に商慣行見直しの動きが広がってきており、食料システム法案にも商慣行見直しの努力義務を設定していると説明があった。
この食料システム法案についてはこれから審議が始まりますし、私も是非ともその辺についても今後も質問をさせていただきたいと思いますが、今日についてはもう時間となりましたので、ここで終わらせていただきます。
紙智子委員(日本共産党)は、改正食料・農業・農村基本法第二条の規定(国民一人一人が食料を入手できる状態の確保)を踏まえ、食料へのアクセスを権利として明記し政府責任として実態把握・対策を行うよう求めた。農林水産省(安岡参考人)は、権利とは法律に明記されていないとしつつ国民一人一人が安定的に食料を入手できるようにすることは国の重要な役割と位置付けていると述べた。また来年度から経済的食品アクセスの実態調査と地域の体制づくりを進める方針を示した。
そうであれば、食料へのアクセスは生存に不可欠の権利であり、その充足は政府の責任であるというふうに書くべきでないかなと。
山下雄平委員(自由民主党)は、基本法改正に基づく食料安全保障の確立のためには農地の維持・農業者の確保・農業生産の維持が基本であり、そのための予算拡充が必須だと主張した。江藤大臣は、農業振興は国を守ることに直結するとして農家のためではなく国家国民のために農業を支援するものであり、農業が財政支援なくできるわけでないが国家のためという視点を決して忘れてはならないと強調した。羽田次郎委員(立憲民主党)も、食料安全保障確立のため必要十分な予算確保が何より重要であるとして政府に求めた。
基本法に基づいて食料安全保障を確立するためには、将来に向け継続して農業を続けられる生産基盤が必要で、そのための予算の拡充は私は必須だというふうに思っております。
農業を守ることが国を守ることにつながる、まさにもう言い古されましたけど、国の基であると。本当に、じゃ、農業のない日本を想像してくださいと。九九%の物資が船便で輸入されるこの日本、もしシーレーンが封鎖されたら、そしたら燃料だけじゃないですよ、もう食べ物も入ってこないわけですから、そのときに、農地もない、農業者もいない、技術もない、どうするんだと。
食料安全保障という非常に重たい言葉が基本法に明記されたんですから、繰り返しになりますけど、その確立のために必要なあらゆる施策を積み上げて、この実現に必要な十分な予算を獲得することというのがもう何よりも重要であって、今年度の予算案でそれができているとは思えないというのは先ほど申し上げたとおりです。
今回の基本計画案でカロリーベース自給率四五%(現行目標の維持)に加え、摂取熱量ベースの自給率(二〇三〇年五三%目標)が新たに導入されることについて複数の委員から議論が行われた。松野明美委員(日本維新の会)は、複数の指標は分かりにくく自給率目標は一つで十分ではないかと問題提起した。羽田次郎委員(立憲民主党)は食料自給率を引き続き重視すべき主要目標と位置付けるよう求めた。舟山康江委員(国民民主党)は、摂取熱量ベースは分母が小さくなるため数値が高く見えると批判し、分かりにくくなる恐れがあるとして指標の併記に疑問を呈した。農林水産省(山口参考人)は、食品ロス削減への関心喚起につながるとして新指標の意義を説明した。
幾つも数字を出すことが逆に分かりにくくしていると。分母が小さけりゃそれは大きく見えます。そうすると、これは、現状で四五ですか、四五がもうちょっと上がることになっていますけれども、この数字を併記することの是非はもう一度再考いただきたい、このことをお願い申し上げまして、質問を終わります。
食料自給率が国民に広く知れ渡っていることなどを踏まえたとき、引き続き最も重視して取り扱うべき目標ではないかと思いますが、江藤大臣の御見解を伺います。
やっぱり自給率というのは私も一つでいいと思うんですよ。ちゃんと、今までは、例えば食料自給率で、昭和四十年だったら七三%あったけど、今は三八%、もう半減しているよと、これをやっぱりせめて五〇%に引き上げようかとか、そういうことで私はいいと思うんですが、なかなか理解が、私だけかもしれませんが、やりにくいと。
松野明美委員(日本維新の会)は、カロリーベース食料自給率の目標が四五%であることについて、有事の際の食料確保の観点から本当に大丈夫なのかと懸念を示しつつ、目標達成に向けた具体策と進捗公表の在り方を問うた。江藤大臣は、食料自給率一〇〇%達成には現在の三倍以上の農地(約一千三百万ヘクタール)が必要であるとして高い目標設定の現実的な限界を説明した上で、五年間で四五%を達成するよう努力する方針を表明した。農林水産省(山口参考人)は、基本法の規定により年一回の目標評価・公表を行うPDCAサイクルを回すと説明した。
羽田次郎委員(立憲民主党)は、財政制度等審議会の建議が飼料用米の交付単価引下げ・交付対象からの除外を求めていることを踏まえ、飼料用米への支援継続を求めた。江藤大臣は、飼料用米を廃止するわけではなく、飼料用米一本足打法からもう一本の柱として労働時間が七分の一で済む青刈りトウモロコシを立てるという考え方であると説明した。また、熊本のTMRセンターと連携した飼料用米の生産体系は引き続き維持されるとして、全面的転換ではないと強調した。
紙智子委員(日本共産党)は、一般品種の飼料用米助成単価が段階的に引き下げられてきていることが飼料自給率目標の下方修正につながったのではないかと問題視し、飼料自給率向上のための飼料用米拡大を求めた。農林水産省(松尾参考人)は、多収性品種の飼料用米の単価は継続していると説明したが、紙委員は飼料自給率目標が前回計画の三四%から今回二七〜二八%に下がったことへの明確な説明を求め、飼料用米の助成縮小が自給率低下と連動しているとして問題を指摘した。
飼料用米を含む米全体の生産量が七百九十一万トンから八百十八万トンに伸ばす計画なわけですけれども、米の作付面積でいうと、これさっきも話になっていましたけど、百四十八万ヘクタールから五年で百四十四万ヘクタールに減ることになっているわけですよね。
田名部匡代委員(立憲民主党)は、前回令和二年基本計画で二〇三〇年目標として三四%とされていた飼料自給率が、今回の計画案では二七〜二八%に下方修正されている理由を求めた。農林水産省(松本参考人)は、前回計画は粗飼料自給率一〇〇%など野心的な前提に基づいていたが、今回は省力的作物の拡大という方向性の中で飼料作物の作付面積を八十八万から百一万ヘクタールに拡大する積み上げから二八%という目標が導出されたと説明した。舟山康江委員(国民民主党)と田名部委員は、目標の下方修正に意欲が感じられないとして批判し、向上目標を求めた。
寺田静委員(無所属)は、近年の大規模な鳥インフルエンザ発生が卵の供給・価格に支障をきたすほどになっているとして、農場規模と感染リスク管理の在り方について大臣の見解を求めた。江藤大臣は、飼養羽数が多いこと自体が問題ではなく、農場を分割して管理することで発生した棟のみを殺処分対象とし他の棟への被害を防ぐ「分割管理」の推進がリスク管理に有効であると説明した。現在全国で十八農場程度しかこの方式を採っていないとして、大規模農場への普及推進を図ると述べた。
徳永エリ委員(立憲民主党)は、麦・大豆の本作化促進において生産者が価格と需要の見通しを求めているとして、農水省が積極的に出口対策に関与し具体的な需要量を示すよう求めた。江藤大臣は、小麦の国内需要の八割・大豆の七割が輸入に依存しており増産の余地は十分あると説明した上で、令和六年度補正予算で新商品開発費の二分の一補助や食品会社の機械更新費の二分の一補助を措置したとして、生産現場だけでなく受け入れ側への支援も行うことで国産大豆・小麦の本作化を後押しすると述べた。
出口対策は、スローガンだけではなくて、しっかりと、民間の努力に丸投げするということでもなく、農林水産省が積極的に関与して、具体的な需要がどのくらいあるのかも含めて示していただかなければ、生産者は安心することができないというふうに思います。
新商品をですね。それから、例えば大豆なんかを入れるときには、紙で入ってくるわけですが、日本のものを入れるとフレコンになりますので、そうなると機械の投入口なんかが規格が違うらしいんですよ。そういったものを更新するときの、そういう民間の食品会社の機械に対する支援も二分の一行うようにいたしますので、こういった、生産現場だけではなくて受け入れてくれる方々に対する支援もすることによって国産の大豆、小麦の生産を後押ししていきたいというふうに考えています。
山下雄平委員(自由民主党)は、水張り要件廃止後に水田・畑にかかわらず作物ごとの支援に転換される中で、麦・大豆の現行支援単価水準が維持・拡充されるかどうかを問いた。江藤大臣は、令和八年度概算要求の場で、現行で取り組んでいる農業者が営農意欲を失わない水準を維持できるよう努力すると明言した。
特に、輸入依存作物であります麦、大豆、これ佐賀県においても非常にたくさん作っておるわけですけれども、食料安全保障の観点から、自給率を高めるための重要な作物であります。生産意欲が減退しないように現行の水準を維持拡充していく必要があるというふうに考えますけれども、農林水産省の方針についてお聞かせください。
政策が変更になって、その結果、営農意欲が下がったということであれば、全く意味がないというふうに私は思っています。ですから、これから八年度の夏の概算要求が一番の勝負どころになりますが、そこで、今現行でしっかりやっていただいている方々が御納得をいただける、そして営農意欲を失うことがないと、そういう水準を維持できるように努力をしたいと思っております。
米価高騰・備蓄米放出・水田政策の根本的見直しなど農政の転換点に関する審議が中心となり、複数の委員が農林水産関係予算の増額不足を批判した。食料自給率目標の達成に向けた生産基盤の強化、水田面積や担い手確保の数値目標設定、有機農業の指導体制整備など、多くの課題について委員から具体的な施策と基本計画への反映を求める意見が相次ぎ、江藤大臣は閣議決定前に可能な限り取り入れると述べた。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
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米価高騰・備蓄米放出・水田政策の根本的見直しなど農政の転換点に関する審議が中心となり、複数の委員が農林水産関係予算の増額不足を批判した。食料自給率目標の達成に向けた生産基盤の強化、水田面積や担い手確保の数値目標設定、有機農業の指導体制整備など、多くの課題について委員から具体的な施策と基本計画への反映を求める意見が相次ぎ、江藤大臣は閣議決定前に可能な限り取り入れると述べた。
○国務大臣(江藤拓君) 令和七年度農林水産予算の概要を御説明します。 一般会計の農林水産予算の総額は二兆二千七百六億円であり、その内訳は、公共事業費が六千九百六十六億円、非公共事業が一兆五千七百四十一億円となっています。 続いて、重点項目事項について御説明します。 第一は、食料安全保障の強化であります。 安定的な輸入と備蓄の確保を図りつつ、国内で生産できるものはできる限り国内で生産...
| モデル | Claude (Anthropic) |
|---|---|
| 要約方式 | 抽出+要約 |
| 対象範囲 | 議事録 全文 (約137,587文字) |
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