本会議「法務委員会」では、民法等の一部を改正する法律案及び整備法案について、成年後見制度の見直しを中心に議論が行われました。平口洋大臣は、判断能力回復まで利用終了できない等の現行制度の問題点を背景に法制審議会への諮問・答申を経て法案を提出したと説明し、後見・保佐制度を廃止して補助へ一元化する方針、任意後見監督人選任要件の明確化、保管証書遺言制度の創設などを説明しました。西村智奈美委員はつけ込み型不当勧誘規制や包括的取消権縮減に伴う消費者被害救済の在り方、中核機関の全市町村設置を質問し、藤田ひかる委員はデジタル遺言のウェブ会議運用や家庭裁判所の体制充実を、井戸まさえ委員は障害者の遺言利用や任意後見制度の周知を、鈴木美香委員は親族後見人比率の低さや報酬の高額化・不透明性を指摘して制度廃止に反対しました。有田芳生委員は当事者団体の批判的評価を紹介し、後見人による面会制限や虐待対応時の行政対応を批判しました。三木圭恵委員や小竹凱委員は市町村長申立て・相談窓口・報酬助成等の運用改善を求めました。
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デジタル遺言制度創設とウェブ会議による本人確認手続の運用
本テーマでは、デジタル遺言制度創設に関し、ウェブ会議による本人確認手続の運用が論点となりました。藤田ひかる委員は、全文口述ルールやウェブ会議利用の相当性判断が厳格すぎるとの懸念を質問し、松井信憲局長は、通信環境が不十分な場合や周囲に他人がいないか確認が困難な場合はウェブ会議の利用が相当と認められないと説明しました。また松井局長は、高齢者等には機器の操作補助者の同席を例外的に認める運用を想定していると述べました。平口洋大臣は、パソコン等で作成し法務局で保管する保管証書遺言を創設し、死亡危急時遺言等にスマートフォンでの録音録画を要件化したと説明しました。小竹凱委員は、法務省研究会報告書においてブロックチェーンやマイナンバーカード電子署名等の活用が引き続き検討課題とされていると指摘しました。井戸まさえ委員は、障害者が保管証書遺言・死亡危急時遺言・船舶遭難者遺言を利用するための手当てを質問し、法務省は口が利けない者への通訳・自書による特則、視覚・聴覚障害者への点字翻訳等の個別対応を説明しました。井戸委員は80代での点字習得の困難さや障害者遺言における家族による誘導への懸念から本人確認の在り方を質問し、法務省はウェブ会議利用時に周囲に第三者がいないことをカメラで全方位確認する方法等を想定し、詳細は法務省令で定めると説明しました。
本法律案は、遺言制度について指摘されていた問題を、課題を解決するものになっていると考えております。
デジタル遺言は、こうした相続関係を早期に確定させ、相続登記の義務化をスムーズに進めるための強力なツールであり、その創設を高く評価いたします。
これは各国でいろいろ検討されておりますから、日本でもこのブロックチェーンの活用というのはデジタル遺言にも使っていただきたいと思います。
証拠がブロックチェーン不採用の説明のみで制度全体への賛否が不明
便利になったけれども、使える人だけが使える制度になってはいけないと思っています。
本テーマでは、任意後見制度と補助制度の併用に関する分かりやすい説明の必要性が議論されました。井戸まさえ委員は、補助制度と任意後見制度の併用が国民に分かりにくいとして、分かりやすい説明の必要性を指摘しました。また、契約時期の予測の難しさや報酬負担の重さが任意後見制度の普及を妨げているとして、周知の充実を要望しました。これに対し法務省は、任意後見契約発効後に補助制度の利用を開始しても任意後見契約は終了せず併存できる旨を、分かりやすく説明していくと答弁しました。井戸委員は併用制度自体を前提としつつ、国民への説明不足を指摘し改善を求める立場を示しています。
今回の改正で可能になる補助制度と任意後見制度の併用と言われても、ちょっと理解が至らないというところもあると思います。こうして制度が並走していくというところに関して言ったならば、もう少し分かりやすく説明をしていくということも必要になってくると思います。
本テーマでは、任意後見制度の利用促進と法定後見との併存見直しが議論されました。藤田ひかる委員は、法定後見の利用者が約25万人に上る一方で任意後見の発効件数は約3千件弱にとどまっている現状を指摘し、改正の意義を質問しました。これに対し平口洋大臣は、任意後見監督人の選任を不要とし柔軟な利用を可能にする改正の意義を説明し、周知広報に努める考えを示しました。松井局長は、監督人選任を不要とする基準として、専門職であり実績があること、本人との利益相反がないことなどを想定していると説明しました。法務省及び家庭裁判所は、監督の必要が明らかにないと認められる場合には例外的に監督人を選任しないことを認める改正内容を説明しました。平口大臣は改正を肯定的に説明する立場を示し、藤田委員は併存見直しを重要な改善と評価する一方、監督人不選任によるチェック機能の低下を懸念しました。附帯決議では、任意後見制度の利用が低調である要因の実態把握と、任意後見監督人候補者情報の提供の在り方の検討を求めることとされました。
本テーマでは、低所得者向け成年後見制度利用支援事業における申立て費用・報酬助成の地域差是正が議論されました。厚生労働省は、同事業の実施状況に地域差があることを認めた上で、取組を進める方針を示しました。また、附帯決議において、居住地域や資力にかかわらず制度を利用できるよう、申立て費用・報酬助成に関する市町村への要望聴取を求める内容が盛り込まれました。三木圭恵氏は、市町村による補助のばらつきの是正と充実を求める立場から発言しており、賛成の姿勢を示しています。
低所得でも安心して制度を利用できるように、家庭裁判所への審判の申立て等の手続に関する費用や後見人等の報酬について、市町村による補助を行っていない市町村があり、補助を行っていても市町村によって内容にばらつきがあることが指摘されておりますが、充実を図っていく必要があるのではないでしょうか。
本テーマでは、保管証書遺言制度をめぐるデジタル技術活用の是非と、制度運用体制の整備が論点となりました。法務省は、ブロックチェーン技術について高齢者にとって利用が困難であることや管理コストが高いことを理由にメリットが乏しいとして不採用としたほか、マイナンバーカードの電子署名についても証明書の有効期限に問題があるとして不採用とする方針を説明しました。小竹委員は、ブロックチェーン活用の検討を継続することと、現状1桁%にとどまる遺言制度の活用率向上を求めた上で質問を終えました。また、附帯決議では、保管証書遺言書保管官の体制整備と、電子保管に伴う情報セキュリティ対策の徹底を求める内容が盛り込まれました。
本テーマでは、家事審判記録について利害関係を有する親族がどの範囲まで閲覧できるかが論点となりました。松井政府参考人は、申立て検討に必要な記録全般については親族による閲覧が可能である一方、住所・居所等については不許可となる場合もあると説明しました。また、最高裁馬渡代理者は、閲覧許可の判断は個々の裁判官によるものであるとした上で、適切な運用への支援を行うと答弁しました。三木圭恵委員は、親族の記録閲覧を許可するよう要望しており、賛成の立場を示しました。
これは閲覧が許可されるようによろしくお願いをしたいと思います。
本テーマでは、市民後見人の育成・活用促進と専門職不足地域における支援体制の構築が論点となりました。西村智奈美委員は、市民後見人の利用率が約1.1%にとどまっている現状と、専門職不足地域における活用実態を紹介した上で、今後の方向性について質問しました(賛成、専門職不足地域での市民後見活用を肯定的に紹介し支援体制の重要性を指摘)。これに対し平口洋大臣は、市民後見人の育成・活用促進の重要性を認め、関係省庁との連携を継続する方針を答弁しました(賛成、市民後見人の育成・活用推進を重要と明言)。また栗原政務官は、自治体・家庭裁判所・専門職団体が連携した好事例を紹介し、その周知に取り組む考えを示しました。附帯決議では、専門職後見人だけでなく市民後見人についても、その確保・育成のための研修の充実等を求める内容が盛り込まれました。
本テーマでは、市町村長申立て(首長申立て)の増加傾向とその適正運用が議論されました。小竹委員は、市町村長申立てが2019年の7840件から2024年には9980件に増加し、全申立ての23.9%を占めると指摘し、国による適正運用の徹底を求めました。井戸委員も、2025年に制度開始以来初めて申立て件数が1万件を超え、全体の4分の1を占めると指摘した上で、運用改善について質問し、申立て判断の根拠を本人に丁寧に説明し信頼性を確保すべきと述べました。両委員とも首長申立ての必要性を踏まえた上で、条件付きの賛成の立場を示しました。厚労省は、身寄りのない高齢者等への支援の必要性の高まりが背景にあると説明し、申立て基準は各福祉法に規定され虐待等の緊急事案も該当することを通知で示していると答弁しました。また、今年度の調査研究事業で市町村長申立ての実施状況を詳細に把握し、その結果を踏まえて周知を検討するとともに、本人への経過や判断根拠の説明を重視して運用する方針を示しました。
本テーマでは、後見人が本人と親族の面会を制限・拒絶する権限を有するかが議論されました。松井政府参考人は、補助人には本人と親族の面会を制限する法的権限が付与されていないと明言しました。これに対し有田芳生委員は、江東区の公文書に面会対応が成年後見人に委ねられている旨の記載があり、法務省の説明と食い違うと指摘し、後見人が面会制限を判断すること自体を一貫して批判しました。三木圭恵委員は、虐待認定ケースであっても時機を見て立会いの下で面会させるべきと提案し、虐待認定後の面会制限は行き過ぎであるとして面会の実現を要望しました。これに対し厚労省は、本人の意向を踏まえて適切に判断すると答弁しました。
本テーマでは、後見人選任・市町村長申立てに関する数値目標設定の適否が論点となりました。厚生労働省は、国として後見人選任の数値目標を示していないと答弁しました。また、熊本市などで首長申立て件数が成果指標とされていた事例が確認されましたが、これは2025年度から見直されたことが示されました。第二期基本計画については、申立て件数の増加を目的とするものではなく、KPIは都道府県における研修実施であると説明されました。発言者のスタンスとしては、小竹凱氏が首長申立て件数を数値目標にすべきでないと明言し否定的な立場を示し、林俊宏氏も数値目標設定は困難であり件数のみでの評価も不適切であるとして否定的な立場を示しました。
本テーマでは、後見・保佐制度を廃止して補助に一元化する案について議論が行われました。松井政府参考人は、現行の後見人が持つ包括的な代理権・取消権への批判を踏まえ、後見・保佐を廃止し補助に一元化する方針を説明しました。有田芳生委員は、後見人の権限が強すぎたことが問題の背景にあると指摘し、方向性については評価しつつも運用面への懸念を示し、条件付きの賛成といえる立場を示しました。一方、鈴木美香委員は後見・保佐制度の廃止に明確に反対し、現行制度の維持を主張しました。両者の立場から、権限の明確化を進める方向性への評価と、制度変更に伴う運用上の懸念や現行制度維持を求める意見とが示された議論となりました。
本テーマでは、成年後見人報酬の高額化・不透明性と不服申立て制度の不在が議論されました。鈴木美香委員は、9か月で801万円という後見人報酬の事例を挙げて高額報酬の理由や最高裁の調査有無を質問し、これに対し最高裁は個別事案の報酬判断が裁判官の職権行使の独立に抵触するため調査していないと答弁しました。また鈴木委員は、報酬決定に対する不服申立て手段が現行法・改正法ともにない理由を質問し、法務省(松井信憲)は本人による不服申立ては困難で補助人との均衡を欠くこと、親族には財産権がないことを理由に、不服申立てを認めない現行規律を維持すると説明しました。鈴木委員は上級審審査の可能性自体が裁判の公平さを担保するとして双方向の不服申立て導入を要望したほか、報酬目安の不透明さや継続的負担の大きさを指摘し改善を求めました。最高裁は、改正法により本人のニーズに応じた権限付与となり、報酬の在り方も現行後見人とは異なることが想定されると答弁しました。附帯決議では、補助人等報酬の考慮要素明確化を踏まえ、利用者・補助人双方に過度な負担を生じさせない運用を求めることとされました。
本テーマでは、成年後見人等による財産被害の実態と、制度改正による改善効果への疑問が論点となりました。有田芳生委員は、2014年に56億円、直近1年でも約8億円の後見人等不正被害が発生している実態を指摘し、改正の実効性に疑問を呈する立場(スコア0.25)を示しました。鈴木委員は、平成24年の福山事件(親族後見人の使い込みに家裁責任を認めた国賠判決)以降、専門職後見人選任が急増したと指摘しました。これに対し最高裁は、専門職選任は親族後見人の不正事例の多くが財産管理知識不足に起因することを踏まえた予防策であり、責任回避目的ではないと答弁しました。結論として、附帯決議では補助人等による不正の未然防止・早期発見・被害発生時の適切対応の実効性向上を求める内容が盛り込まれました。
やはり不正が全国で起きているんですよ。最初に言いましたけれども、一年間で五十六億円もの後見人等による不正が起きていて、減ってきたけれども、今だって、一年間で、昨年、八億円あるんだから、こういう現実があるということを踏まえて、法律がよりよいものになっていくことを期待して、時間ですので終わります。
本テーマでは、成年後見制度における包括的取消権の縮減・廃止と、それに伴う消費者被害救済への影響が議論されました。西村智奈美委員は、取消権縮減により代替的・省庁横断的な救済の仕組みが必要であると指摘し、取消権縮減による救済困難化の程度について法務省・消費者庁に評価を質問したほか、後見制度の外にいる被害者への視点が欠けていると指摘しました(スコア0.35、縮減の方向性自体は理解しつつ代替の包括的救済策不在を強く批判し懸念を表明)。これに対し松井信憲局長は、取消権利用件数の統計は把握していないとしつつも取消権の存在自体が予防効果を持つとの見解を紹介し、補助・特定補助への一元化により適切な時機の申立てを行えば本人保護に欠けることにはならないと説明しました(スコア0.75、本人保護に欠けないと明言し制度改正を肯定的に評価)。津島副大臣は包括的取消権の活用状況は消費者庁の所管外と回答しつつ、認知機能低下者の消費者被害調査結果を説明しました。黒木審議官は軽度認知障害段階での被害発見の難しさと、医療福祉関係者から消費生活センターへの連携上の課題を説明しました。結論として、附帯決議において成年後見人の包括的取消権廃止に伴う消費者被害拡大防止策の検討を求めることとされました。
本テーマでは、成年後見制度に関する相談窓口の拡充について議論が行われました。三木圭恵委員は、法テラスのみでは対応が不十分な場合を想定し、更なる検討を求めるとともに、市町村における相談窓口設置の検討を要望しました。これに対し法務省は、制度の施行状況を検討する中で必要な検討を行う旨を答弁しました。三木委員は市町村相談窓口の設置を要望していることから、相談窓口の拡充に賛成的な立場を示しています。議論の結果として、具体的な結論や決定事項は示されておらず、法務省が施行状況の検討の中で対応を検討するとの答弁にとどまっています。
是非、市町村における相談窓口などを設置していただくということを御検討いただきたいと思います。これは要望とさせていただきます。
本テーマでは、成年後見制度の名称維持の理由と、被後見人・被補助人といった呼称見直しの趣旨が議論されました。井戸まさえ委員は、後見・保佐が廃止された後も成年後見制度という名称を維持する理由や、成年補助制度等の名称に関する議論の有無を質問したほか、被後見人・被補助人の呼称がなくなり「補助開始の審判を受けた者」となる趣旨について、本人を客体化しないという観点との関係を確認しました。これに対し法務省は、成年後見制度は民法上の用語ではなく、未成年後見との対比において補助・任意後見を総称する用語として維持するものであると説明しました。また、被補助人という文言を改めた点については、本人の自己決定を尊重する観点、および対象範囲の変更に伴う誤解の防止、ラベリングの防止という観点によるものであると説明しました。井戸委員はこの名称変更の意義を肯定的に捉えた上で理由を問う立場から質問を行いました。
被という文字が消えるということ自体に、本人を客体化しないというような思想が表れているというふうにも解されているとは思うんですけれども、補助制度に統一する中で、被補助人という名前、名称を変更する理由は何だったのでしょうか。
本テーマでは、成年後見制度改正における家庭裁判所の審査実効性確保について議論が行われました。藤田ひかる委員は、長野県の家庭裁判所の人員が29名である一方、単身高齢世帯が約10万世帯に上るなど需給ギャップがあることを指摘し、体制充実について質問しました。藤田委員は審査の質を担保するため家裁の人員拡充と地域連携を求めており、改正の実効性強化に賛成的な立場を示しました(スコア0.75)。これに対し最高裁は、事件動向を踏まえて体制整備に努めるとともに、福祉関係者の報告書等を活用し必要な情報把握に努める旨を答弁しました。結論として、附帯決議では裁判官・家庭裁判所調査官等の人的体制整備と研修等の体制整備を求めることとされました。
地方においてもこの司法アクセスをきちんと充実させる観点から、法定後見制度の審査の質を担保するため、家庭裁判所における人員の拡充や生活状況の把握等における地域連携の在り方についてどのように取り組んでいくのか、お考えをお伺いします。
本テーマでは、成年後見制度改正における特定補助制度の利用実績検証の必要性について議論されました。西村智奈美委員は根本参考人の陳述を引用し、特定補助の運用状況・利用実績について政府による検証の必要性を質問し、運用状況の不断の検証と必要な法的措置を主張する立場を示しました。これに対し平口洋大臣は、特定補助は附則において施行状況の検討事項とされており、利用状況等を踏まえて検討していく旨を答弁し、賛否を明示しない立場をとりました。また、附帯決議では、特定補助人を付する制度が障害者の権利を不当に制約しないよう、利用状況の不断の検証を求める内容が盛り込まれました。
成年後見制度改正の三年後見直しに向けた利用状況等調査の実施をめぐっては、松井政府参考人が、附則第10条に基づき改正後の制度利用状況等の調査を実施する方針を示しました。これに対し三木圭恵委員は、親族の声も含め調査に反映するよう要望する立場を示し、家族・親族の声を拾う調査実施を求めた点から賛成の立場であるとされています。あわせて、附帯決議では、施行三年後の見直しが実証的なものとなるよう、利用者・親族からの意見聴取調査を求めることとされました。
こういった調査によって、家族の声、親族の声を、御本人の声ももちろんでございますけれども、そういった声を拾っていただきますように是非よろしくお願いをいたします。
本テーマでは、成年後見制度の利用終了後における本人取引や金融機関窓口対応のあり方が論点となりました。西村智奈美委員は、後見制度終了後の本人取引に関して、全国銀行協会における特定預金商品の検討状況への金融庁の対応について質問しました。これに対し若原審議官は、全銀協の検討状況を注視し、利用者保護と利便性向上の観点から必要に応じて対応を検討する旨を答弁しました。なお、西村委員の発言は金融包摂の方針を問うものであり、賛否の立場は示されていません。結論として、附帯決議において、制度利用終了後も金融包摂の観点から地域において必要な支援を受けられるよう、施策の充実を求める旨が盛り込まれました。
法改正後、この民法の改正後の金融機関の取組について、金融包摂という観点から金融庁としての具体的な今後の方針がおありかどうか、伺いたいと思います。
本テーマでは、成年後見制度改正に関する附帯決議案が藤原崇君外4名から自民・維新・国民民主等四会派共同提案として提出され、國重徹委員が趣旨説明を行いました。附帯決議では、運用状況の公表や附則第十条を踏まえた検証、障害者権利条約第十二条の趣旨を踏まえた自己決定権尊重、特定補助制度の周知、裁判官・家庭裁判所調査官等の人的体制整備、補助人選任における本人意見の重要考慮、福祉・金融包摂の支援施策充実と中核機関の全市町村設置、包括的取消権廃止に伴う消費者被害拡大防止のための法制上の措置、専門職後見人から親族・市民後見人への引継ぎ、家庭裁判所の監督体制強化、報酬算定への実態反映、申立費用・報酬助成、任意後見制度の実態把握、福祉型信託の環境整備、次期基本計画への国会議論の反映、遺言書保管制度の体制充実、三年後見直しに向けた利用者・親族への意見聴取調査などが求められました。國重徹委員は提出者代表として賛成の立場を示しました。同決議は起立多数で可決され、平口法務大臣は趣旨を踏まえて適切に対処する旨、最高裁への伝達も表明しました。
何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
本テーマでは、権利擁護支援中核機関の全市町村設置と受任者調整機能の整備をめぐり議論が行われました。西村智奈美委員は、中核機関の設置は約8割にとどまり、受任者調整を実施しているのはそのうち6割にとどまっているとし、100%達成に向けた目標期限の設定を求めました。また、小規模自治体ほど設置を進めるべきと指摘し、次期計画での対応を要請したほか、中核機関に出口支援の役割を持たせることに伴う業務増加への対応についても質問しました。西村委員は全市町村設置の期限設定と体制拡充を強く求める立場です。これに対し林審議官は、第二期基本計画のKPIで全市町村設置を目標としているものの、具体的な達成時期を明言することは困難であると答弁し、制度利用終了後の支援も中核機関の役割となることを踏まえ、業務運営マニュアルの作成等により対応する考えを示しました。附帯決議では、権利擁護支援中核機関の周知と全市町村設置、相談機能発揮に向けた努力を求める内容が盛り込まれました。
規模の小さい自治体ほどつくっていただきたいんです。
民法等の一部を改正する法律案及びその整備法案について質疑が終局し、討論の申出がないまま採決が行われ、両案とも起立多数で原案どおり可決されました。発言者としては、有田芳生氏が後見制度当事者団体による反対評価を紹介し、法案に懐疑的な姿勢を示しました。一方、可決という結果自体は起立多数によるものであり、個々の発言者の意見表明ではなく議事録上の記載として示されています。
起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
後見制度と家族の会の方々によると、今回の改正というのは、改正ではなくて利用者のための改悪である、後見は悪くなる一方だという、真っ向から違う評価がされているんですよね。
本テーマでは、虐待認定における議事録作成の徹底と専門的知見を有する者との連携強化が論点となりました。虐待の有無は市町村が判断するものであり、コアメンバー会議での議事録作成をマニュアル上重要としているものの、全件は把握していないとの答弁がありました。これに対し、有田芳生委員は議事録がない事案があり虐待の根拠を示せないケースがあると批判し、議事録作成の徹底とマニュアル強化、専門家との連携を明確に要求しました(スコア0.90、賛成)。これに対し林政府参考人は、都道府県の専門職チーム等によるバックアップ体制構築を支援していると説明しました。
やはりこれは、議事録は徹底して作らなければいけないという方にマニュアルを強く示していただけませんか。
補助開始審判に対する即時抗告を巡っては、三木圭恵委員が不服申立て却下の運用見直しを求め、その必要性を主張しました。これに対し馬渡直史氏は、裁判官の職権行使の独立に触れる事柄であるとして、見直しを進めることに反対する立場を示しました。最高裁からは、裁判官の職権行使の独立に関わるため見直しを行うべきではないとの答弁がなされました。両者の間では運用見直しの是非について意見の隔たりが見られ、最高裁の答弁により見直しに否定的な方向性が示された形となりました。
本テーマでは、親族後見人比率の低下と専門職後見人選任をめぐる家庭裁判所の運用が議論されました。鈴木美香委員は、フランス54%、ドイツ35.1%、中国上海99%超といった諸外国と比較し、日本の親族後見人比率が令和7年で16.4%と極めて低いことを指摘し、親族後見人候補がいる申立ての割合も約20%にとどまるとして候補者増加への努力を求めました。また、フランスで親族授権制度導入後に親族後見人割合が46.5%から53.8%に増加した例を紹介し、親族後見を努力義務化すべきと提案しました(スコア0.85、専門職偏重の是正を支持)。これに対し平口洋大臣は、平成11年改正前の配偶者後見人規定が柔軟性を欠くとして削除された経緯を挙げ、親族選任を一律に規律化することには慎重な検討を要すると答弁しました(スコア0.25)。あわせて、本人の意見を選任考慮要素の冒頭に規定し、親族選任を希望する本人意向を尊重する仕組みとしたと説明しました。最高裁は、親族後見人比率16.4%には親族と専門職の複数選任事案も含まれるが、その内訳は統計として把握していないと答弁しました。附帯決議では、解任事由新設に伴い専門職後見人が不要となった場合に、親族・市民後見人へ引き継ぐ役割分担を求めました。
本テーマでは、高齢者虐待対応における司法審査導入の是非が議論されました。有田芳生委員は虐待判断過程への司法審査導入を提案し、必要な方向であるとの立場を示しました。これに対し林俊宏政府参考人は、司法判断導入の緊急性への懸念を理由に慎重な検討が必要であるとし、反対的な立場を表明しました。また鈴木美香委員は、専門職後見人中心の公的サポート拡大に伴う公費負担や利権構造への懸念を表明しました。有田委員の提案に対し林政府参考人は慎重姿勢を示すにとどまり、明確な結論や決定事項には至っていません。
本テーマでは、高齢者虐待防止法に基づく保護・分離の実施と、その際の行政・警察対応の適正性が議論されました。有田芳生委員は、江東区の武田和子さん(当時97歳)の事案を挙げ、警察が鍵を破壊して立ち入り、連れ去りを行ったことを問題視しました。これに対し林政府参考人は、立入調査において鍵を壊すことは想定されていないと一般論として答弁するとともに、保護・分離は虐待防止法及び老人福祉法に基づき、緊急保護の必要性を市町村が判断して実施するものであると説明しました。また鈴木委員は、成年後見制度の廃止が国連勧告への安易な追従であるとし、公的資金による第三者サポートの拡大が新たな公費負担や利権構造を生む懸念を表明しました。有田委員のスタンスは反対寄り(スコア0.05)であり、警察対応を強い言葉で非難しています。
警察官が鍵をこじ開けてその家に住んでいる人を一方的に連れ去るということは、許せないわけでしょう。
質疑終局後、討論の申出なく採決が行われ、民法等改正法案及び整備法案は起立多数で原案どおり可決されました。あわせて、運用状況の検証、本人意思尊重、消費者被害拡大防止、家庭裁判所等の体制整備、報酬助成や中核機関の設置促進などを求める附帯決議が起立多数で可決され、平口法務大臣は趣旨を踏まえて適切に対処し最高裁にも伝達する旨を答弁しました。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
必ず元の議事録本文もご確認ください。