本委員会では、民法等改正法案及び関係法律整備法案を一括議題として質疑が行われました。主な論点は、成年後見制度における包括的代理権の廃止と補助制度への一元化、任意後見制度の利用促進、遺言制度改正(保管証書遺言創設・押印要件廃止)、中核機関(地域権利擁護相談支援センター)の法定化と設置率における自治体間格差、家庭裁判所の人員・体制整備、補助人の財産管理責任や報酬算定の在り方等でした。仁比聡平議員は障害者権利条約の観点から代理決定縮小を評価し賛成を表明した一方、安達悠司議員は後見人の包括代理権廃止による財産保護の後退を懸念し反対を表明しました。こやり隆史議員、横山信一議員、嘉田由紀子議員、打越さく良議員、牧山ひろえ議員、小林さやか議員らは、中核機関の体制整備、任意後見の周知強化、審判手続の透明化、家裁の人員体制強化等をそれぞれ求めました。政府側からは法務省の松井信憲民事局長、最高裁、厚生労働省が答弁を行いました。
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中核機関の全市町村設置と支援チーム形成支援の推進
本テーマでは、中核機関の全市町村設置と支援チーム形成支援の推進が議論されました。厚労省の説明によれば、令和7年度調査時点の中核機関設置率は前年4月で77%、設置率は年々増加しているものの小規模自治体ほど低い状況にあります。設置済み市町村のうち約8割が支援チーム形成の検討会議を開催し、約5割がバックアップを実施しているとされています。厚労省は運営マニュアル改定、好事例発信、都道府県への国研修、体制整備アドバイザー配置等により支援を継続する方針を示し、社会福祉法等改正案では中核機関を地域権利擁護相談支援センターと改めて法律上に位置付け、市町村事務の明確化と小規模市町村の体制整備促進を図るとしています。また、中核機関未整備の小規模市町村でも家裁からの意見照会には市町村として対応すべきとし、地域権利擁護相談支援センターと家裁の情報連携マニュアルを作成する予定です。仁比聡平議員はスコア0.30で、法的義務付けのみでは基盤充実は進まないと限界を指摘しました。こやり隆史議員(0.85)、林俊宏議員(0.85)、嘉田由紀子議員(0.75)、横山信一議員(0.75)は全市町村での設置推進や体制整備の強化を求める姿勢を示しました。附帯決議では、中核機関の全市町村での設置及び十分な相談機能の発揮に努めることが求められています。
少なくとも、中核機関の機能、これは一〇〇%カバーできるように制度の開始までに整備をしていただきたいと思いますけれども
本人の支援ニーズに対応した支援が行われるためには、全ての市町村において中核機関が設置されることが望ましいというふうに考えております。
特に小さな市区町村では担い手、専門の知識もなければ、また人もいないというところで、今ほど横山議員の質問ともかぶるんですけれども、ここの辺りをおさらいをしていただけますか。
法律で定めるのはいいんですけれども、こうして法律で定めて、実際に運用できるかどうかというのは、様々これから応援をしていかなきゃいけないわけです。
法的に義務付けして号令掛けるというだけでは、この地域の福祉の基盤ということの充実というのはやっぱり遠くなってしまうんですよね。
本テーマでは、中核機関(地域権利擁護相談支援センター)の設置率における自治体間格差が論点となりました。こやり委員は中核機関の質や支援チームの機能に地域間格差があると指摘し、体制強化を求めました。令和7年4月時点で中核機関整備率は77%、予定を含めても81.7%にとどまり、小規模市町村ほど整備が遅れている状況が示されました。未整備地域では、後見を終了する際の受皿がなく終了できないとの懸念も示されています。未整備自治体の課題としては、内部調整の必要性が54.5%、人材確保の困難が52.4%、受任者調整の仕組みの未整備が46.7%などが挙げられました。質問者からは、法的義務付けのみでは地域福祉基盤の充実には遠く、新制度下でも格差が拡大する懸念が示されました。横山信一委員はスコア0.85で、未整備地域の懸念を指摘しつつ財政支援の拡充を繰り返し求め、是正に積極的な立場を示しました。仁比聡平議員はスコア0.00で、既に生じている自治体間格差をこれ以上拡大させないため、国による抜本的な財政支援が必要であると主張しました。
任意後見制度をめぐっては、契約締結数が令和6年に約1.7万件にとどまり、法定後見の年間利用者数約4万件と比べて利用が進んでいない現状が法務省から説明されました。公証人実態調査では、任意後見監督人への報酬や監督に伴う負担、受任者確保の困難さが利用の障壁として挙げられました。松井信憲氏はスコア0.75で、任意後見が法定後見に優先する原則を維持し廃止しない立場を明確に表明しました。法務省も同原則を維持しつつ周知広報を強化し利用促進に努めると答弁したほか、改正法案では任意後見の効力発生後に補助が開始されても契約が終了せず併存を認めること、監督が明らかに不要な場合は任意後見監督人の選任を不要とすることが利用促進に資するとされました。牧山ひろえ氏はスコア0.85で、制度の重要性を強調し周知強化や利用促進を繰り返し求めました。附帯決議では、利用低調要因の実態把握・分析と相談体制の充実、利用促進を求める内容が盛り込まれました。
保管証書遺言に係る手数料の適正な設定については、手数料を物価状況や実費等を考慮して政令で定めることとし、現段階で確定額は未定である旨、法務省が答弁しました。牧山ひろえ委員は、手数料を利用しやすい額とするよう要望し、これに対し法務省はその視点も踏まえて検討する旨を答弁しました。牧山委員のスタンスは賛成寄り(スコア0.75)とされ、その根拠として手数料負担の合理化と利用しやすさの方向性を明確に要望した点が挙げられています。議論では手数料額の具体的な決定には至らず、今後政令において物価状況や実費等を踏まえつつ、利用しやすさの観点も考慮して検討が進められることが確認されました。
より負担が合理化されて利用しやすくするという観点から、是非そのような方向でお考えいただきたいんですが、いかがでしょうか。
本テーマでは、公正証書による請求権者指定制度をめぐり議論が行われました。法務省は、本人の状況をよく把握する者に手続を任せたいという自己決定の尊重を目的として本制度が導入されたと説明しました。これに対し打越さく良委員は、貧困ビジネス等による公正証書の悪用への懸念を指摘し、把握体制の不備を問題として追加対策を求めました。この点について法務省は、指定に際しては公証人が本人の真意を確認する運用となっており、趣旨に反する指定は防げるとし、指定は代理人によることができず本人のみが行えると説明しました。また、公証人に対して改正趣旨の周知・指導監督に努める旨を答弁しました。さらに、指定の撤回は制限されておらず可能である一方、撤回後もそれを知らずに申立てがされ得ることが確認され、打越委員は撤回情報の把握体制の検討を要望しました。
公正証書による申立て権者ということを認められることによって新たな搾取を許すということはあってはなりません。
本テーマでは、社会福祉法等改正案に関連し、市町村の権利擁護支援事務を明確化することが論点となりました。厚生労働省からは、中核機関を「地域権利擁護相談支援センター」として法定化する方針が説明されました。その背景として、現在の中核機関には法的根拠がなく、権限が曖昧であるという課題が示され、社会福祉法改正案により法律上の位置付けを与える方針が説明されました。発言者のスタンス(賛否)に関するデータは示されていません。
本テーマでは、補助の各審判について保護の必要がなくなった場合にのみ取り消されるものであり、申立てがあれば当然に取消しとなるわけではないことが説明されました。保護の必要性の判断に当たっては、本人及び補助人の陳述に加え、市町村長等への意見聴取も踏まえるとの答弁がなされました。一方で、小林さやか氏はスコア0.25として、チーム支援が不十分な地域において、補助終了後に家庭裁判所が本人保護をどのように確保するのかという疑問を提起し、懸念を表明しました。議論では、地域福祉の担い手不足という背景のもと、補助終了時における本人保護の確保の在り方が論点となりました。
そのチーム支援が十分にないという地域においては、家庭裁判所ってどのように補助の必要性がなくなったんだということを確認して、終了後も本人の保護が確保されると判断できるんでしょうか。
本テーマでは、改正法施行後の家庭裁判所における人員・体制整備のあり方が議論されました。最高裁は、施行後の家裁業務量について現段階で確たることは言えないとしつつ、体制整備に努めると繰り返し答弁しました。新潟県議会が家裁出張所の人的体制確保を求める意見書を採択したことに関しては、大臣が最高裁の検討を尊重し適切に対応すると答弁しました。書記官等の必要人数や財政負担の試算を求める質問や、終了要件の増加により人員削減はできないとの指摘に対しては、審理運用の在り方の検討を踏まえて体制整備に努める、人的体制を考えるとの答弁がなされました。発言者のスタンスとしては、仁比聡平が家裁調査官等裁判所職員の抜本的増員を強く求め、小林さやかは人員・財政試算の実施と現行人員維持を主張し、打越さく良は家裁の人員体制強化と法務省の主体的対応を要望し、横山信一は家裁の役割拡大に見合う体制整備の要求を強く求めるなど、いずれも体制整備の推進に前向きな立場でした。附帯決議では、裁判官・家庭裁判所調査官等裁判所職員の人的体制整備及び専門性向上のための研修等が求められました。
充実した調査は不可欠であり、家裁調査官を始め、裁判所職員の抜本的増員を強く求めます。
裁判所を見守るだけではなくて、法務省としてもしっかり対応していただきたいと思います。
せめて、すぐに要求できなくても、法改正に伴って必要となってくる書記官等の人数が何人必要なのか、財政負担の見通しはどれぐらいなのかというところを、要求はできないかもしれなくても試算ぐらいしてもいいのではないかなというふうに考えますが、もう一度見解を伺います。
終われる後見によってむしろそうした家庭裁判所の役割はもっともっと大きくなっていくわけでありますから、しっかり体制整備に向けた要求をしていただきたいというふうに思います。
本テーマでは、家庭裁判所による後見等事務の監督のあり方と、本人の意向を尊重した身上保護重視の運用について議論が行われました。最高裁は、市町村長等からも福祉的支援等の事情を取得する運用や地方自治体との連携強化を想定していると答弁したほか、受任者調整がなされた上で申立てがなされた場合には、家裁もその調整結果を踏まえて選任する運用が一般的であるとし、各家裁で受任者調整会議の見学等、福祉と司法の相互理解のための取組が実施されていることを示しました。また、後見人等の裁量が逸脱・濫用と認められない限り、家裁は本人の意思尊重・生活状況配慮を前提に裁量判断を尊重するとし、本人の好みに沿った買物・旅行等の行為は一般的に裁量の逸脱・濫用に当たるとは考えにくいとの答弁がありました。仁比聡平議員は、新制度が硬直した財産保全ではなく、本人意向を尊重した身上保護・意思決定支援として機能するためには家裁の後見的役割が重要であると指摘し、家裁による監督体制の充実を求める立場を示しました。横山信一議員も同様に、家裁の機能強化を求める発言を行いました。
本テーマでは、後見人等への報酬付与審判に対する即時抗告の可否が論点となりました。報酬付与審判への不服申立てについては、本人と補助人の非対称性や親族に固有の権利が存在しないことなどを理由に、これを認めない現行の規律を維持する方向が示されました。発言者では、松井信憲氏がスコア0.75(賛成寄り)で、現行法における不服申立て不許の規律維持を説明し、これを支持する立場を示しました。一方、小林さやか氏はスコア0.25(反対寄り)で、即時抗告を認めない現行の枠組みに疑問を提起する立場が示唆されました。両者の間で現行規律の是非をめぐり見解の相違がみられましたが、提示された要点の範囲では、報酬付与審判に対する不服申立てを認めない規律を維持する方向性が示されています。
本テーマでは、後見申立て前の受任者調整や本人事前面談を通じたオーダーメード型の意思決定支援の普及について議論されました。東京社会福祉士会では約15年にわたり、申立て前に候補者選定と本人事前面談を実施しており、これが意思決定支援において重要であるとの指摘がありました。また、中核機関を設置済みの自治体のうち約8割の中の約6割が、後見人等候補者と選任形態の調整を受任者調整として実施している実態が示されました。厚生労働省は、国研修等を通じて申立て前の本人・候補者面談による相性確認などの好事例を共有していく方針を示しました。報酬算定については、裁判官が個別事情を総合的に考慮する事項であり、改正後は補助人が行った事務内容を重視する方向が想定されるとの答弁が最高裁からありました。さらに、改正法の下で補助人がチームの一員として本人の意向を把握しようとすることは、改正法の趣旨に沿うものであるとの答弁もありました。仁比聡平氏は、事前面談の意義を評価し、全国的な普及を推進すべきとの立場を示しました。
本人を中心にその意思を尊重して必要な課題に応えていこうというオーダーメードの意思決定支援のためにとても重要な取組だと思いますがどうかということと、そうした支援をナショナルスタンダードにしていくというためにどのように取り組みますか。
本テーマでは、後見開始の審判の取消し・移行に関する経過措置と本人意向確認の在り方が議論されました。法務省は、附則2条7項に基づく取消し請求は原則認められるが、虐待対応継続中や単身高齢者の生活基盤未整備等、本人保護の観点から相当でない場合は取り消されないと説明し、判断に困る場合は中核機関設置市町村長等への意見照会が可能であるとしました。また、本人以外の請求による取消しの場合は家事事件手続法120条1項により原則本人の陳述聴取がされると説明しました。最高裁は、新制度移行等の選択時の本人手続能力について、本人の陳述聴取や日常的支援者からの報告等を通じて把握されると説明しました。打越さく良委員はチームカンファレンス報告を求めるべきと要望し、最高裁は個別事案に応じた適切な方法を検討すると答弁しました。大臣は、施行日前の後見・保佐利用者は新補助制度への移行申立てが可能であり、継続利用の場合でも新設の解任事由規定や本人意向把握規定が適用され、本人保護に資すると説明しました。横山信一委員は適用理由について質問しました。
本テーマでは、事理弁識能力を欠く常況にある本人に意思表示を受領する者がいない場合、表意者の請求により意思表示受領の特別代理人を選任できる制度について議論されました。特別代理人は必要があると認めるときに補助開始等の審判を請求できますが、その必要性は本人にとっての必要性を意味するとされ、特定の代理権のみを持つ補助人が全財産の把握を必要と考えても、重要財産行為の取消権が不要であれば特定補助人の審判はできないことが確認されました。質問者からは、スポットで財産を売却し報酬を得て辞任する担い手が生じ得るなど、本人財産が家族の意向に反してつまみ食いされる危険が指摘されました。安達悠司議員(スコア0.05)は、本人所有不動産の購入希望者が意思表示の特別代理人制度を通じて補助人を選任させ、売却交渉をさせるリスクを指摘し、制度の悪用の危険性に強い懸念と警戒感を示しました。
これ家族の意向に反してでもできなくはないですから、家族の意向に反してでもつまみ食いされちゃう危険がどうも排除できないんじゃないかと私は思います。
本テーマでは、成年後見に係る審判手続について、当事者への事実確認が十分でないとの現場の不満を踏まえ、決定手続の透明化を求める質問が行われました。これに関連し、後見開始の審判は即時抗告が可能な審判であり、審判書には理由の要旨を記載する必要があるものの、その程度については家庭裁判所が個別に判断するものであることが示されました。また、補助に係る審判については原則として本人の陳述を聴取することとされており、選任を考慮する要素の冒頭に本人の意見が規定されているほか、親族からの聴取も手続の透明化に資するものとされました。発言者としては、嘉田由紀子氏が審判手続の説明不足を問題視し、透明化と事実確認の徹底を求める立場(賛成、スコア1.00)を示しています。
特に、様々な決定の手続あるいは事実確認の説明というのが当事者になされていないということで、そのような不満がたくさん寄せられているんですけれども
本テーマでは、成年後見人が有していた包括的代理権を廃止し、特定補助人には保存行為の権限等のみを付与する制度改正の趣旨が議論されました。特定補助人は本人財産の包括的管理権・包括的代理権を有さず、その善管注意義務の範囲も成年後見人とは異なり、負う責任は成年後見人と同一ではないとされました。包括的代理権については、本人の自己決定を必要以上に制限するとの指摘があり、部会・パブリックコメントでも反対意見が示されたことが廃止の理由とされました。一方で包括的代理権を残す案も検討され、パブリックコメントでは賛成意見もありましたが、制度利用の終了の妨げになるとして廃止が選択されました。安達悠司氏はスコア0.00(反対)とされ、本人の全体像を把握し財産全部を管理する後見人の廃止は最も問題が大きく、包括的財産管理のニーズを失わせるものであると指摘しました。
私は、この本人の全体像をきちんと把握して財産全部の管理を行う後見人の廃止をしたことは、最も問題が大きいと思います。
成年後見制度をめぐっては、補助人の担い手確保の観点から法人後見の育成・活用の重要性が論点となりました。法務省は、社会福祉協議会以外の各種法人による法人後見の育成・活用が重要であるとの認識を示しました。第二期基本計画においては、社会福祉協議会以外の法人後見の担い手育成が施策として記載されており、その取組が進行中であることが述べられました。発言者個々のスタンス(賛成・反対・中立)を示すデータは提示されていません。
本テーマでは、成年後見制度改正に関して補助制度への一元化と意向把握義務の明文化、及び家庭裁判所の調査体制のあり方が論点となりました。仁比聡平議員は、包括代理権の廃止と補助制度への一元化について、障害者権利条約の観点から代理決定を縮小する前進であると評価し、賛成の立場を示しました。また仁比議員は、施行後に増加が見込まれる申立てに対して家裁調査官による調査が適切に行えるかについて、最高裁から明確な答弁がなかったと指摘しました。一方、安達悠司議員は、代行制度の廃止は行き過ぎであり文化に合わないとして反対の立場を示しました。両者の立場は分かれており、明確な結論・決定事項は示されていません。
本テーマでは、成年後見人の包括的取消権見直しに伴い、認知症・知的障害者が悪質商法等の消費者被害に遭った場合、契約取消による救済が困難になるとの懸念が指摘されました。小林さやか氏はスコア0.20と反対寄りの立場を示し、取消権見直しにより消費者被害の救済が困難になる懸念を根拠として表明しました。これに関連し、消費者契約法検討会が令和7年11月に設置され、多様な脆弱性を踏まえた規律の確立について検討が進められており、夏頃に中間取りまとめを行う予定であることが説明されました。また、附帯決議として、成年後見人の包括的取消権廃止に伴う消費者被害の拡大を防止するため、高齢者や障害のある消費者への保護強化を検討し、必要な措置を講ずるよう求める内容が示されました。
その場合に契約の取消しによる救済が難しくなるのではないかというところを懸念しております。
改正後の家事事件手続法120条3項に関し、必要な場合には市町村長等に対して本人の課題等に関する意見を求めることができる旨が規定されていることが確認されました。照会が想定される事項については、福祉的支援の有無及びその内容等の事実関係であるとされ、日常生活自立支援事業の契約書に関する事項が照会の対象として想定されるかどうかについては、現時点では不明であるとされました。
本テーマでは、日常生活自立支援事業について利用まで一年待ちとなる自治体もあり社会福祉協議会が受け切れていない状況が指摘され、新たな第二種社会福祉事業の活用が必要であるとされました。新事業は第二種社会福祉事業として実施主体に特段の制限を設けず、多様な主体の参入が期待されると説明されました。あわせて、実施主体には都道府県知事への届出義務があり、知事が調査・指導・経営制限停止の権限を持つことが説明されたほか、高齢者等終身サポート事業者ガイドラインの遵守および新たな第二種社会福祉事業向けガイドラインの国による策定が予定されていることが示されました。また、市町村担当課において日常生活自立支援事業の認知度が低いことから、周知徹底を求める意見も出されました。小林さやか氏は、多様な担い手の参入は必要としつつ、監督スキームが未整備であることへの懸念を示し、条件付きの立場を示しました。
この第二種社会福祉事業の監督スキームというのは議論されていないんじゃないのかなといったように受け止めております。
本テーマでは、本人同意の真実性確認における家庭裁判所調査官調査の活用について議論されました。最高裁は、本人同意の真実性確認に関して福祉専門職や親族等の報告を総合的に考慮し、必要に応じて家裁調査官調査も想定されると答弁しました。また、虐待による精神的影響がうかがわれる事案において、他の資料から本人意向が確認できない場合には、調査官調査を検討し得るとの答弁も示されました。発言者としては、小林さやか氏がスコア0.60(中立からやや賛成)の立場を示しており、本人意向の丁寧な把握の必要性を指摘し体制整備を求めていますが、調査官活用そのものへの直接的な言及はありませんでした。
現行制度と考え方、基本的には変わらないということで、であれば、より丁寧に本人意向を把握しなきゃいけないというケースが増えてくるかと思いますので、後ほど体制整備についてもお尋ねさせていただきたいと思います。
本テーマでは、民法等改正法案による後見制度廃止と特定補助人の財産管理責任のあり方が論点となりました。安達悠司議員は、後見人の包括代理権が廃止されることで全財産の管理責任者がいなくなるとして、無責任な規制緩和であると反対討論を行いました。また、特定補助人・補助人については財産管理義務・責任が後見人よりも緩く、代理権のない財産についての調査権限が曖昧であると指摘し、法案に明確に反対する立場を示しました。一方、仁比聡平議員は法案への賛成討論を明言しており、賛成の立場を取りました。
本テーマでは、民法等改正法案に対する附帯決議として、打越さく良議員が自民・立憲・国民・公明・維新・共産の共同提案による二十項目の附帯決議案を提出し、朗読しました。決議案は、新設の保管証書遺言について法務局の体制充実、遺言書保管官の業務適正化、情報セキュリティ対策を求めるとともに、保管証書遺言を含む各種遺言制度の円滑な運用と利用促進のための情報提供等を求める内容を含んでいます。打越議員はスコア0.85で改正を望ましいと評価する立場を示しました。附帯決議は多数により本委員会の決議として可決され、平口法務大臣はその趣旨を踏まえ適切に対処すると発言しました。
遅きに失したといえ、大変望ましい改正ではないかということは異口同音に参考人の先生方おっしゃってくださったと思います。
本テーマでは、特別の方式による遺言(死亡危急時遺言・船舶遭難者遺言)へのデジタル方式導入に伴う偽造・成り済まし対策が議論されました。まず、死亡危急時遺言・船舶遭難者遺言の確認申立て件数は令和六年で約二百件であり、各方式ごとの作成件数統計はないとの答弁がありました。北村晴男議員は、船舶遭難者遺言において証人なしでスマートフォンによる録音録画の送信が可能となることについて、偽造・成り済ましのリスクを懸念する立場を示しました(スコア0.50)。これに対し松井信憲は、改正法案では証人一人以上の立会いや電子データの送受信記録等により遺言者の真意担保及び偽造変造防止を図る旨を説明し、新方式によって偽造変造のおそれが高くなるものではないとして、導入に肯定的な立場を示しました(スコア0.75)。
本テーマでは、終われる後見導入に伴い中核機関に新たに生じる役割として、制度利用終了後の相談対応、いわゆる出口支援の具体化が論点となりました。第二期基本計画で示された3機能に加え、制度利用終了後の相談対応という新たな役割が中核機関に生じることが説明されました。具体的な出口支援の事務内容については、成年後見制度利用促進専門家会議で今後検討し、マニュアル作成で対応する方針が示されました。発言者としては横山信一氏が、出口支援の重要性を強調し充実した対応を要望する賛成的な立場を示しました。
終われる後見によって、この中核機関の出口支援、非常に重要になります。そういう意味では、ここでもマニュアルが出てまいりましたけれども、しっかり対応していただいて、安心して終われるようにしていただきたいというふうに思います。
本テーマでは、新制度において代理権が個別化することで報酬体系が分かりにくくなるとの懸念から、報酬算定の予見可能性向上策が論点となりました。改正法では報酬算定の考慮要素として補助の事務内容が追加され、包括代理権を前提とする後見人の報酬とは異なり、事務内容を重視した算定になると説明されました。最高裁は、報酬体系の画一的な基準策定は職権行使の独立の観点から困難であるとしつつ、協議会や研修を通じて考え方の共有を後押しする考えを示し、報酬付与額分布の公表により予測可能性の確保に取り組んでおり、改正法施行後も継続する意向を答弁しました。三谷英弘氏、小林さやか氏はいずれも報酬の予測可能性向上を重要視し、肯定的な立場を示しました。また附帯決議では、補助人等の報酬額に事務内容や負担実態を適切に反映し、過度な負担を生じさせないよう研修等の取組を求めることとされました。
本テーマでは、新設される補助人の家庭裁判所への年1回報告義務について議論が行われました。当該義務は保護の必要性要件を明記した補助制度に対応するものであり、現行の後見・保佐制度の利用者には適用しないとの説明がなされました。あわせて、現行法においても家庭裁判所はいつでも報告を求めることが可能であり、実務上は毎年1回求めているとの説明がありました。これに対し、横山信一議員は現行利用者への不適用に疑問を呈し、適用すべきであるとの立場を示しました。
成年後見人や保佐人に対する家庭裁判所の監督強化という観点からも、改正後のこの規定を適用した方がいいんじゃないかというふうに思うんですけれども、適用しないとする理由を伺います。
本テーマでは、補助人・特定補助人の財産目録作成範囲と、代理権のない財産に関する調査権限のあり方が論点となりました。補助人の財産目録は家庭裁判所が求める範囲の財産が対象とされる一方、特定補助人については本人の全財産が対象とされる点が確認されました。補助人が代理権のない財産について調査を行う場合、任意の協力を得るか、付与された代理権の範囲内で行うこととされていますが、金融機関等が代理権のない補助人による任意の照会に応じるとは考えにくく、財産把握に問題が生じるとの指摘がありました。安達悠司議員は反対の立場(スコア0.05)から、新たな補助人制度において本人の全財産調査があくまで任意であることや、特定の法律行為のみを代理して財産処分後に辞任することも可能である点を指摘し、代理権のない財産調査の実効性を批判し、保護が不十分であると主張しました。
第二に、補助人や特定補助人では、本人の財産の保護のセーフティーネットとして十分ではありません。
本テーマでは、補助人の解任事由である「本人の利益のために特に必要があるとき」の具体的判断基準が議論されました。解任事由の該当性は個別事案の具体的事情によるとしつつ、面会拒否等により本人・関係者と関係構築ができない場合等が典型例として示されました。また、本人の意向に反し合理的理由なく支援者から引き離すような施設入所契約の締結も、解任事由の例として新たに挙げられました。発言者としては小林さやか氏が言及されており、そのスタンスはスコア0.50で賛否は不明とされ、基準の不明確さを批判し具体例を求める立場が根拠として示されています。この議論を通じて明確な結論や決定事項は示されていません。
もう少しかみ砕いていただかないと現場に伝わらないと思いますので、前回例示されたもの以外の典型例をもう一度お尋ねします。
補助終了審判における新たな代理権の職権による追加付与の可否について議論が行われました。安達悠司議員は、改正後も裁判所が職権で代理権を追加したり特定補助人を選任したりすることはできないと指摘しました。松井信憲氏は、職権による法定後見開始や代理権追加は私的自治への介入となるため、請求権者の請求による方式を維持すると説明しました。補助終了審判で新たな代理権の必要性が判明した場合であっても、家庭裁判所は職権でこれを追加付与することはできないことが確認されました。
本テーマでは、身寄りのない高齢者に関する補助人解任請求の担い手確保について議論されました。論点として、市町村長には補助人解任請求権がないものの、市町村長からの情報提供により家庭裁判所が職権で解任することがあり得る旨が説明されました。また、補助監督人が選任されている場合には、補助監督人が解任請求を行うことができる旨が答弁されました。小林さやか氏は、当初懸念を示した上で、補助監督人の活用について合理的であるとの肯定的な評価を示しました。
確かにその補助監督人の活用というのはすごく合理性があるなというふうに捉えました。
本テーマでは、遺言制度改正のうち保管証書遺言の創設と自筆証書遺言の押印要件廃止をめぐる論点が議論されました。法務省は、保管証書遺言について全文手書きを不要とする一方で、法務局による本人確認や全文口述等を要件とし遺言者の真意確保を図ると説明しました。また、自筆証書遺言については押印要件を廃止する一方、全文手書き要件は維持するとしました。保管証書遺言はパソコン作成・オンライン申請・ウェブ会議手続を可能にするデジタル化の側面を持ち、ウェブ会議利用時の本人確認は身分証明書写しや画像キャプチャーの保存を想定し、容量や再生困難性の観点から録音録画保存は想定しないとされました。押印要件廃止後も任意の押印は妨げられず、押印が遺言者の真意に基づく作成の根拠の一つになり得る点も説明されました。北村晴男議員は、押印要件廃止後も任意の押印は妨げられず、実印等の押印は証明力が高いと指摘し、デジタル化・押印廃止におおむね賛成の立場を示しました。牧山ひろえ議員は、利便性向上を評価する声と専門家関与の重要性を併記しました。なお、施行日前に作成された自筆証書遺言を施行日以後に変更する場合は旧法が適用され押印が必要であり、欠けば変更が無効となる旨、また法務省は押印要否について遺言者への周知・広報に努める旨を答弁しました。
遺言のデジタル化を大きく進めるものであり、また利用者の需要も大きいと思われることから基本的に賛成ですが、ウェブ会議を利用した場合、例えば本人確認が適正に行われたのかとか、あるいは、遺言者が遺言の全文を口述するわけですが、本当に本人だったのか、とりわけ生成AIのテクノロジーが今後も格段に進展することが確実に予想されることからしますと、口述したのが例えば生成AIだったのではないかなど、法廷で争われるケースが多数に上る可能性があります。
遺言制度の利便性向上を評価する声がある一方で、遺言者の真意の確保や遺言能力の確保、そして不当な影響の排除などの観点から、専門家が適切に関与し、遺言作成を支援する重要性も指摘されています。
本テーマでは、遺言書保管制度におけるウェブ会議利用の可否と、それに関する不服申立ての制度上の位置づけが議論されました。法務大臣は、遺言者の周囲に他人がいる可能性がある場合にはウェブ会議利用を認めない判断をすること、また認知機能低下等により全文口述ができない場合には保管申請を却下する取扱いとなることを説明しました。法務省は、改正法成立後に通達・事務処理要領を策定し、保管手続の基準を明確化するとしました。北村晴男は、ウェブ会議利用の不相当判断に対する不服申立ての可否について政府に質問しており、賛否の立場は示されていません。これに対し松井信憲は、ウェブ会議利用を不相当とする判断は処分に該当せず審査請求はできないが、保管申請の却下は処分に該当し審査請求が可能であると答弁しました。また、訴訟となった場合には保管証書遺言について遺言書保管官が証人として法廷に呼ばれる可能性があるものの、個別の記憶がないケースが多いと予想されることから、動画記録の必要性が指摘されました。牧山ひろえについては、処分性・不服申立てに関する直接的な発言内容は示されていません。
本テーマでは、小規模市町村における中核機関設置促進のための都道府県との広域連携や共同設置の好事例発信、体制整備アドバイザー派遣支援の実施状況が説明されました。横山信一氏は、都道府県職員への研修等を通じて小規模自治体間の連携を積極的に推進するよう要望する立場を示し、県職員による積極的な広域連携推進と体制構築を求める根拠からスコア0.85の賛成的なスタンスを取っています。
是非、県職員に対して、整備が進まない特に小規模自治体に対して連携するようにと、連携したらどうですかと、こことお見合いしたらどうですかということを積極的にやるにはやっぱり県なので、その体制をしっかり、好事例の発信も含めてやっていただきたいというふうに思います。
高齢者虐待防止法に基づく面会制限決定手続と事実確認の在り方については、面会制限が行政処分に該当し、本人及び養護者への事前の弁明機会の付与や、処分理由等を記載した書面による通知が必要であることが説明されました。また、養護者の協力が得られず事実確認が困難な場合には、保護の実施が本人の精神的安定を通じて事実確認に資することもある旨がマニュアルに明記されていることが示されました。さらに、虐待対応が継続中に後見の取消しが請求された場合には、家庭裁判所が成年後見人を通じて市町村に保護状況の報告を求めることもあり得るとの説明がなされました。
打越さく良議員が提出した二十項目の附帯決議案が委員会の決議として可決され、平口法務大臣はその趣旨を踏まえ適切に対処すると発言しました。民法等の一部を改正する法律案及び関係法律整備法案は、委員会で多数をもって可決され、両案の審査報告書の作成は委員長に一任することが異議なく決定されました。
上記テーマに分類されなかった質疑応答です。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
必ず元の議事録本文もご確認ください。