参議院厚生労働委員会において、労働施策総合推進法等の改正法案(カスタマーハラスメント対策・求職者等へのセクハラ対策・女性活躍推進法改正等)および労働安全衛生法・フリーランス保護法改正案の二法案を一括議題とし、午前に四名の参考人から意見聴取、午後に政府・衆議院提出者への質疑を行った。
本会議での議論の要点をAIが要約したものです。
ILO第190号条約の批准に向けた国内法整備をめぐって議論が行われました。内藤忍参考人(賛成寄り)は、条約が求める措置義務や救済制度について国内法との整合性整理が必要と述べ、法整備を支持しました。田村まみ委員(賛成寄り)は、批准に向けての動きは伝わるとしつつ、厚労省内での整理プロセスや期間を明確にするよう求め、大臣に具体的な指示を促しました。福岡資麿大臣(中立)は、法案がILO第190号条約締結に向けた環境整備に資するとしつつも、条約内容が多岐にわたり抽象的な部分もあるため、国内法制全般との整合性について引き続き関係省庁と連携して整理を進めると述べました。高木りつ参考人(賛成寄り)は、現在まで批准されていないことを問題視し、ILO第190号条約の批准を明確に求めました。委員長の取り計らいにより、批准に向けたプロセスやスケジュール感の提示について理事会で協議することとなりました。
第五に、日本にいても国際水準レベルで安心して働き続けることができるよう、ILO百九十号条約の批准を求めます。
ハラスメントの抑止の観点から、本法案で提案されている規範意識を醸成するための国の啓発活動といったものにとどまらず、法が明確にハラスメントを禁止することを併せて検...
改めて、このILOの百九十号条約の批准に向けて、厚労省の現状と課題、そして検討状況について改めてお示しいただきたいと思うんですけれども、厚労大臣、いかがでしょう...
この法案では、職場におけますハラスメントを行ってはならないことを法文上明文化し、国が規範意識の醸成に取り組むほか、カスタマーハラスメント対策の強化、就活等セクシ...
ILO第190号条約批准に向けた国内法整備について、午前の参考人質疑と午後の政府への質疑を通じて議論されました。内藤忍参考人(賛成寄り)は、条約が求める措置義務や救済制度について、国内法との整合性整理が必要と述べ、批准に向けた法整備を支持しました。田村まみ委員(賛成寄り)は、批准に向けての動きは伝わるとしつつ、厚労省内での具体的なプロセスや期間の明確化を求めました。福岡資麿大臣(中立)は、今回の法案がILO第190号条約締結に向けた環境整備に資するとしつつも、条約の条文全体について国内法制との整合性を引き続き整理する必要があると述べました。高木りつ参考人(賛成寄り)は、ILO第190号条約の批准を明確に求め、世界水準の人権尊重の観点から日本の対応の遅れを批判しました。なお、批准に向けたスケジュール感の提示について理事会での協議が求められました。
第五に、日本にいても国際水準レベルで安心して働き続けることができるよう、ILO百九十号条約の批准を求めます。
ハラスメントの抑止の観点から、本法案で提案されている規範意識を醸成するための国の啓発活動といったものにとどまらず、法が明確にハラスメントを禁止することを併せて検...
改めて、このILOの百九十号条約の批准に向けて、厚労省の現状と課題、そして検討状況について改めてお示しいただきたいと思うんですけれども、厚労大臣、いかがでしょう...
この法案では、職場におけますハラスメントを行ってはならないことを法文上明文化し、国が規範意識の醸成に取り組むほか、カスタマーハラスメント対策の強化、就活等セクシ...
田村まみ委員(賛成寄り)は、SNS上に労働者を特定できる動画や写真が無断で投稿・拡散される問題を取り上げ、事業主が従業員を守るために削除要請をプラットフォーマーに求めようとしても、原則として被害者本人でなければ対応できないなど限界があると指摘しました。また、今回の法改正によってこのようなインターネット上のカスハラ行為に事業者として具体的に何が新たに可能になるのかを質問したところ、田中佐智子政府参考人は、本法案は事業主への雇用管理上の措置義務を課すものであり、事業主に新たな法的権利や権限を付与するものではないと答弁しました。田村委員は、法務省や総務省と連携した関係省庁連絡会議での対応を求めました。
このSNS上での誹謗中傷、広くはそういうふうに言われていますけれども、カスタマーハラスメント、真面目に働いている人たちがそういうことにさらされるということに対し...
天畠大輔委員(賛成寄り)は、障害者の合理的配慮要求がカスタマーハラスメントに誤認されないよう、指針への明確な記載と障害当事者の指針策定への参画を強く求めました。具体的には、映画館での車椅子利用者への不適切対応事例を取り上げ、社会通念上相当な範囲という文言の曖昧さや、障害特性による行動がカスハラと誤認されるリスクを指摘しました。福岡資麿大臣(賛成寄り)は、労政審の議論でも障害者差別解消法の合理的配慮提供義務を遵守する必要があることを指針で示すことが適当とされており、指針策定に当たって何らかの形で当事者の意見を伺う方針を表明しました。天畠委員は障害当事者が委員として参画することを求め、大臣は障害当事者の意見を聴取する重要性を認めつつも、具体的な参画形式については柔軟な表現にとどめました。
カスハラ対策の実効性確保と指針策定について、複数の委員・参考人から議論がなされました。中井智子参考人(賛成寄り)は、今回の法改正の方針に賛成し、業種・業態ごとの具体的な基準策定や業界内での事例共有の必要性を述べました。内藤忍参考人(賛成寄り)は、措置義務化自体は良い方向と評価しつつ、現行の措置義務の履行率が低い問題を指摘し、企業名公表制度の実効的運用が必要と述べました。福岡資麿大臣(賛成寄り)は、法改正により事業主への措置義務化と指針策定、労働局による指導体制強化により実効性が高まるとの立場を示しました。高木りつ参考人(中立)は、法案の前進面を認めつつ、禁止規定や罰則がない点で不十分と評価しました。
私は、その点で、このカスタマーハラスメントに関する法改正の方針について賛成をいたします。
これらについて、指針で事業主は取り組むことが望ましいとされている現段階からすれば、事業主の義務化自体は良い方向と考え、私は賛成いたします。
本法案におきましては、カスタマーハラスメントや求職者等に対するセクシュアルハラスメントについて、事業主に相談体制の整備等の雇用管理上必要な措置を講ずることを義務...
今回の法律案では、労働施策総合推進法改正案でカスハラ対策の強化、男女雇用機会均等法改正案で求職者等に対するセクハラ対策の強化等、前進面があり、私たちも一定、職場...
山口和之委員(賛成寄り)は、ストレスチェックで高ストレス者が約10%選定されるにもかかわらず、医師面接実施率が0.6%にとどまるというデータを挙げ、精神疾患の予防に不十分として対策強化を求めました。井内努政府参考人は、面接指導の申出は労働者本人からの自発的なものであること、申出を理由とする不利益取扱いは禁止されていること、勧奨についても望ましい取組として周知していることを説明しました。また、今般の労安衛法改正で50人未満事業場へのストレスチェック義務化の機会も踏まえ、労働者が申し出ない理由も含めた詳細な実態把握に努めると述べました。
これではとてもうつ病などの精神疾患を予防できないと思われますが、うつ病になって重くなってから本当に治療するのとこの段階で防御するのではえらい違いとは言われており...
求職者等に対するセクシュアルハラスメント防止措置義務の強化について、複数の観点から議論されました。中井智子参考人(賛成寄り)は、就職活動中の学生への実態や企業リスクを指摘した上で、今回の求職者等に対するセクハラ防止に向けた雇用管理上の措置義務化の方針に明確に賛成を表明しました。内藤忍参考人(賛成寄り)は、セクハラに限らず性的指向・性自認等の属性に関するハラスメントも含め、あらゆるハラスメントへの対応が必要と述べ、措置義務化を支持しました。福岡資麿大臣は、求職者等に対するセクハラは尊厳や人格を傷つけるものであってはならないとし、事業主への雇用管理上の措置義務化を表明しました。
ハラスメント相談窓口での二次被害問題について議論されました。内藤忍参考人(賛成寄り)は、相談窓口での無理解による二次被害の実例として、セクハラ被害者が相談した際に役員から不適切な言葉をかけられた事例を紹介し、ハラスメントの深刻さを軽視した対応が生じている原因として禁止規定の欠如を挙げ、法的規範がないことが無理解につながっているとして禁止規定の整備が必要と述べました。高木りつ参考人(賛成寄り)は、既存の相談窓口が人事異動等により専門性を維持しにくい問題や非正規配置の課題を指摘し、労働組合が相談先として果たす役割を強調しました。職場における労使関係の強化がハラスメントを許さない職場づくりにつながると述べました。
ハラスメント被害者の救済制度と行政救済の実効性について議論されました。内藤忍参考人(賛成寄り)は、現行の労働局紛争解決制度が「互譲性」を原則とする調整的手続であり、被害者が求める「認定・謝罪・再発防止・職場復帰」とミスマッチが生じていると指摘しました。高木りつ参考人(賛成寄り)は、被害者が求める四点(ハラスメントの認定、加害者・事業主の謝罪、再発防止、元の職場での名誉回復と就業継続)を実現できるよう法改正を求めました。高木真理委員(賛成寄り)は、制度が被害者のニーズに応えられていないために利用されない悪循環があるとして、実効的な救済制度の必要性を訴えました。田中佐智子政府参考人は、労災保険給付や労働局の相談・紛争解決援助・行政指導について取り組むと答弁しました。
ハラスメント防止に向けた啓発活動と規範意識醸成について議論されました。新妻秀規委員(賛成寄り)は、法案で国の責務として啓発活動の積極的実施が明文化されることを踏まえ、今後の具体的な啓発活動の内容と効果測定の方法を質問しました。田中佐智子政府参考人は、ポスター・パンフレットの作成・配布、十二月の職場のハラスメント撲滅月間でのシンポジウム開催、SNSを活用した広報等を実施しており、法案成立後も内容の充実を図るとともに効果的な方法を絶えず検討していくと述べました。福岡資麿大臣(賛成寄り)は、法文上に「何人も職場においてハラスメントを行ってはならない」と規範意識醸成を明記し、関係省庁と連携して周知啓発を強化する方針を表明しました。
内藤忍参考人(賛成寄り)は、パワハラについて措置義務が課されて以降も、10項目の措置全てを履行している事業主の割合はセクハラ・パワハラともに約半数にとどまり、過半数の企業が義務違反の状態にあると指摘しました。また、企業名公表制度についてはハラスメントの措置義務違反で公表された事例がないとして、指導を受ければ是正する事業主が多いことを背景としつつも、企業名公表制度がより機能するよう運用の在り方の検討が必要と述べました。前回(2019年)の法改正時の参議院附帯決議でも同様の検討が政府に求められていたことを付言しました。
つまり、現在、過半数の企業が義務違反の状態にあるというわけです。セクハラの場合、二〇〇七年に均等法の措置義務が施行されて十八年もたちます。それなのに、半数以上の...
中小企業へのパワーハラスメント防止措置支援について議論されました。新妻秀規委員(賛成寄り)は、専門人材のいない中小企業での防止措置の実施が課題であり、今回の改正でカスハラや就活セクハラ防止措置も全事業主に課される中、商工会議所等との連携を含む中小企業への支援体制構築が必要と訴えました。田中佐智子政府参考人(賛成寄り)は、総合的ハラスメント防止対策事業による研修実施、パンフレット作成・周知、「あかるい職場応援団」ポータルサイト運営、専門家による相談対応事業(今年度から新規実施)等を説明し、法案成立後は商工会議所等の関係団体と連携して周知啓発に取り組むと表明しました。
フリーランスおよび特定受託事業者へのカスタマーハラスメント対策について議論されました。岡本充功衆議院議員(賛成寄り)は、衆議院での修正により附則にフリーランス等へのカスハラ対策検討が明記された理由について、フリーランス以外の多様な事業形態における対象範囲や措置義務の帰属等の検討に時間を要するため、まずフリーランスおよびフリーランス保護法の特定受託事業者に関して優先的に検討することとしたと説明しました。森本真治委員(賛成寄り)は、フランチャイズオーナーや簡易郵便局長なども含む幅広い事業者へのカスハラ対策検討を速やかに進めるよう求め、福岡資麿大臣は、法案成立後に関係省庁と連携して速やかに議論を開始する方針を表明しました。
新妻秀規委員(賛成寄り)は、治療と仕事の両立支援において患者・主治医・企業をつなぐ両立支援コーディネーターの活用拡大を求め、医療機関以外にも企業内や相談支援機関への配置促進の構想があるかを質問しました。井内努政府参考人は、コーディネーター研修修了者が平成27年から令和6年度までに約2万9千人に上り、企業が約4割、医療機関が約3割、相談支援機関が約2割と多様な機関で活用が進みつつあると説明しました。今後も企業・医療機関・労働者等への周知を図り、コーディネーターの養成と活用促進に取り組むと述べました。
ここで、両立支援コーディネーターの活用をどのように広げていくお考えか、また、今後、医療機関だけではなく企業内や相談支援機関にもコーディネーターを配置する構想はあ...
企業間取引におけるカスタマーハラスメント対応と事業者間協力義務について議論されました。山口和之委員(賛成寄り)は、取引先の従業員による言動も今回の法案のカスハラに含まれることを確認し、田中佐智子政府参考人から、法案のカスハラ定義に取引の相手方の言動が含まれることが明確にされました。田村まみ委員(賛成寄り)は、取引先間のカスハラ対応に下請事業者が協力要請しにくい実態を問題視し、法案に規定された協力努力義務が企業間取引適正化に資するかを質問しました。山本和徳政府参考人(中企庁)は、努力義務を課すことで迷惑行為の抑止や是正への協力が得られる可能性が高まり、企業間取引適正化に資する面があると認識を示しました。田村委員は、下請関係の厳しい状況において実効性への疑問を呈しつつ、関係省庁連絡会議での対応を求めました。
倉林明子委員(賛成寄り)は、会計年度任用職員が一年契約を原則とする有期雇用であることが雇用不安を生んでいると指摘し、少なくとも一年以上の有期雇用は無期雇用に転換するよう強く求めました。小池信之政府参考人(総務省)は、制度創設時からの処遇改善の取組(期末手当・勤勉手当支給など)を説明しつつ、公募三年ルール廃止についても自治体に通知済みと述べました。倉林委員は、公募ルール撤廃にとどまらず無期雇用転換まで踏み込むべきと主張し、有期雇用契約が女性の低賃金構造の根本にあるとして、公務現場での働かせ方の抜本的見直しを求めました。
国が率先して、期間の定めのない直接雇用を原則として、少なくとも一年以上の有期雇用は無期雇用に切り替えると、こういうことで雇用の安定、まずここを図るべきだと思うん...
改正案の第四条四項に盛り込まれた「規範意識の醸成」条文の在り方をめぐって議論がなされました。天畠大輔委員(反対寄り)は、政府が「ハラスメントを行ってはならない」という法目的の中心部分のほかに「他者の人格や尊厳を尊重すること」「差別的意識を持たないこと」などを含み得るとわざわざ曖昧な心得の概念を付け加えたことで、法目的の中心部分がぼやけると問題提起しました。内藤忍参考人(反対寄り)は、この条文は非常に分かりにくくぼやけるものになっていると批判しました。高木りつ参考人(反対寄り)も、シンプルに「何人も職場においてあらゆるハラスメント・差別を行ってはならない」と一言入れるべきと述べ、複雑な規定では中心部分がぼやけると問題視しました。
田村まみ委員(中立)は、改正案の不利益取扱い禁止規定について、配置転換等の具体例を確認した上で、労働者が不利益取扱いを受けたことを立証する責任を負う点を指摘し、実効性に疑問を呈しました。田中佐智子政府参考人は、不利益取扱いの例として配置転換のほか、契約更新拒否・降格・減給等が挙げられるとしつつ、立証責任については特段の規定はなく通常の裁判の立証責任の分担例に従うと答弁しました。田村委員は、結局裁判で確認しなければ不利益取扱いが認定されないという構造的な問題を指摘しました。
今の不利益な取扱いの具体例出していただきましたけれども、それは労働者が立証責任を負って証明しなければいけなくなるという不利益取扱いの内容なのかというところをもう...
包括的ハラスメント禁止法の制定について、賛否を交えた議論が行われました。中井智子参考人(反対寄り)は、罰則付き禁止規定には対象の明確化が困難として消極的意見を表明しましたが、禁止という考え方自体には反対しないと述べました。内藤忍参考人(賛成寄り)は、禁止規定は必ずしも罰則とセットでなくてよく、司法的効力を持つ禁止規定が必要と主張しました。山口和之委員(賛成寄り)は、個別規定ではなく人権として包括的に禁止する時期が来ていると主張しました。田村まみ委員(中立)は、今のタイミングでの禁止は難しいとしながらも現行法制の限界を認めました。福岡資麿大臣(反対寄り)は、現行法体系との整合性に課題があるとして慎重な立場を示し、今回の改正で「何人も職場においてハラスメントを行ってはならない」と法文上明確化したと説明しました。高木りつ参考人(賛成寄り)は罰則規定付きの包括的ハラスメント禁止法の制定を強く要求し、高木真理委員(賛成寄り)は個別規定では不十分として包括的禁止法とILO批准の必要性を問題提起しました。
第二に、包括的ハラスメント禁止法を罰則規定付きで制定されるよう強く求めます。
よく禁止規定といいますと必ず罰則の話が出てきて、これが必ずセットでなくてはならないかのような話になっているのですが、必ずしもそうではないと思います。
私はその点は、罰則付きについては消極的な意見でございます。
こうした中で、御指摘のようにハラスメント自体を包括的に禁止する規定を設けることにつきましては、現行の法体系との整合性などについて課題があると考えてございます。
まさにこうした救済の制度とか、ちゃんと禁止をするとか、そういったところの制度を整えて向かっていってほしいというふうに強く思います。
ハラスメントのような人権を無視する行為は、個別ではなく包括的に禁止する時期に来ているのではないでしょうか。
私もまだ規範醸成は難しいと思うので、禁止までは確かに今のタイミングは難しいかなと正直に思いながらも、今回のこの罰則、禁止、両方がないこの法整備の中で、今後、一九...
医療・介護・福祉分野の賃上げと人手不足対策について議論されました。倉林明子委員(賛成寄り)は、ケア労働者の賃金が低い背景には女性の役割の延長線上とみなされてきた歴史的経緯があるとして、この分野での賃上げが男女賃金格差の是正と人手不足解消に不可欠だと強く主張しました。高木りつ参考人(賛成寄り)は、医療・介護現場の賃金・待遇の厳しさに加えてハラスメントの被害が重なることで人手不足が深刻化していると指摘し、改善を求めました。福岡資麿大臣(中立)は、医療・福祉分野の賃上げの重要性を認めつつ、令和六年度の報酬改定での措置と補正予算での対応を説明し、次期報酬改定も含め必要な対応を検討するとしました。
女性の健康上の特性への配慮と企業支援について議論されました。新妻秀規委員(賛成寄り)は、今回の改正案で女性の健康上の特性への配慮が基本原則に明記されることを評価しつつ、生理休暇の取得率が0.9%にとどまるなど職場での理解が進んでいない実態を指摘し、企業への具体的取組促進策を求めました。田中佐智子政府参考人は、事業主行動計画策定指針にヘルスリテラシー向上や使いやすい休暇制度整備などの取組例を新たに示すこと、今年度から関連助成金を支給開始したこと、えるぼし認定での女性健康支援の上乗せ認定の仕組み検討等を説明しました。高木りつ参考人(賛成寄り)は、女活法改正における女性の健康への配慮等を前進面として評価しました。
女性の職業生活における活躍推進と情報公表の強化について議論されました。高木りつ参考人(中立)は、男女間賃金差異および女性管理職比率の情報公表に関して対象規模の拡大を前進面として認めつつ、日本企業の99.7%が中小企業であり女性比率の高い業種に100人未満の企業が多いことから、全ての企業・事業主を対象とすべきと主張しました。高木真理委員(賛成寄り)は、女性活躍推進企業データベースの認知度が低く(公表義務のある企業でも53.1%の活用率、未利用企業の52.4%が存在を知らない)、認知度向上を通じた見える化の効果に期待し、就活サイトやSNSを活用した広報強化などを求めました。田中佐智子政府参考人は、就職関連企業や大学就職支援担当課等との連携強化やハローワークでの利用促進に取り組むと述べました。
女活法の有効期限を十年延長することをめぐって議論されました。新妻秀規委員(賛成寄り)は、有効期限延長を評価しつつ、その間に達成すべき具体的な目標指標とロードマップの策定を求め、中間見直しの機会設定も要求しました。田中佐智子政府参考人は、法改正後の施行状況については五年経過後に施行状況の検討を加えて必要な措置を講じる規定が盛り込まれていること、政府全体の目標・施策は男女共同参画基本計画(現在第六次計画策定中)で検討すると答弁しました。高木りつ参考人(中立)は、女活法改正の前進面を認めながらも、同法施行から十年が経過したにもかかわらず日本のジェンダーギャップ指数がG7最下位に低迷していることを批判し、成果が不十分と評価しました。
女性管理職比率の公表と企業価値向上について議論されました。内藤忍参考人(賛成寄り)は、女活法の情報公表をステークホルダー(投資家、消費者、求職者等)が活用することで企業変革につながると評価し、ただし欧米のようにベースとして差別・ハラスメント禁止の立法があった上でのソフトロー的仕組みであることに留意が必要と述べました。新妻秀規委員(賛成寄り)は、女性管理職比率の公表義務化(常時百一人以上の企業)を評価しつつ、えるぼし認定等のインセンティブ強化(公共調達における加点評価の促進等)を求めました。田中佐智子政府参考人は、えるぼし認定の取得促進や公共調達優遇措置の各機関での取組促進を図ると述べました。
就活セクシュアルハラスメント防止と救済措置について議論されました。天畠大輔委員(賛成寄り)は、就活セクハラが深刻な人権侵害であると認識しながらも、防止規定のみでは実効性が不十分と指摘し、禁止規定と救済措置の具現化を早急に検討すべきと訴えました。また、企業の相談窓口に相談しにくい就活生のため、独立した社外相談窓口の整備を求めました。福岡資麿大臣(賛成寄り)は、就活セクハラが求職者等の尊厳や人格を傷つけるものでありあってはならないと認め、今回の改正で事業主への措置義務化を表明しました。田中佐智子政府参考人は、人事部から独立した社外相談窓口の好事例を紹介しつつ、都道府県労働局・新卒応援ハローワーク・大学キャリアセンター等でも相談対応を継続すると述べました。
倉林明子委員(賛成寄り)は、文科省の生徒指導提要において「組織的に取り組む」との記載がアウティング推奨とも取れると問題視し、力関係から生徒が不本意ながら同意させられるリスクを指摘しました。アウティングが自死につながる危険な行為であるとして、指導提要での明確な防止指導の徹底を強く求めました。松坂浩史政府参考人(文科省)は、生徒指導提要においてアウティング等が生じないよう当事者の意向に留意する旨も記載されていると説明しましたが、倉林委員はどちらとも取れる記載では不十分として、アウティングの危険性を最優先に示した提要の見直しを求めました。
支援の名目でアウティングが容認される、こんなことあってはならないと思いますが、いかがですか。
有期雇用契約の見直しと女性非正規労働者の待遇改善について議論されました。倉林明子委員(賛成寄り)は、有期雇用契約が女性の低賃金構造を生んでいるとして、恒常的な業務に有期雇用を充てることの問題を指摘し、一年以上の有期雇用の無期雇用への転換など根本的な見直しを強く要求しました。福岡資麿大臣(中立)は、非正規雇用労働者の待遇改善が男女間賃金差異の解消につながる側面を認めつつ、有期労働契約への入口規制については平成23年の労政審で導入すべきとの結論に至らず現行の無期転換ルールによる雇用安定を図る形になっていると経緯を説明し、同一労働同一賃金の遵守徹底で対応する方針を述べました。
倉林明子委員(賛成寄り)は、人事院が昨年六月に国家公務員の期間業務職員について公募三年ルールを廃止したことを歓迎しつつ、ルール廃止にとどまらず無期雇用転換まで踏み込むべきと要求しました。荒竹宏之政府参考人(人事院)は、高い適性を有する人材が三年を区切りに公務外に流出するなどの弊害に鑑みて公募によらない再採用の上限回数を撤廃したと説明し、制度の適切な運用のため各府省の取組を支援していくと答弁しました。倉林委員は、地方自治体での三年・五年公募ルールの廃止も徹底するよう求めましたが、無期雇用転換には至らなかった点について引き続き問題提起しました。
それは歓迎もされているんだけれども、ルールの撤廃にとどまらず無期雇用に転換していくと、そこまでの見直しが要るんだと。
山口和之委員(賛成寄り)は、求職者が就職先企業にセクハラ被害を相談することは現実的に困難であるとして、泣き寝入りを防ぐための相談体制の充実を求めました。田中佐智子政府参考人は、法案では事業主に相談体制整備等の措置を義務付けており、人事部から独立した社外相談窓口を設ける企業の好事例を紹介しました。また、都道府県労働局・新卒応援ハローワーク・大学キャリアセンター等でも相談対応を継続し、被害者に寄り添った対応ができるよう取り組むと述べました。
ほとんどが泣き寝入りだという話と、あと、今日の午前中にも話がありましたけれども、企業としての損失というのは大きなものがあるわけですから、これは、大学であろうがど...
治療と仕事の両立支援について議論されました。新妻秀規委員(賛成寄り)は、努力義務による両立支援の実効性に懸念を示しつつ、企業の取組状況のフォローアップと施行状況把握の体制充実を求めました。田村まみ委員(賛成寄り)は、ソーシャルサポートの観点から治療と仕事の両立支援を労働安全衛生委員会等の既存の仕組みで取り扱うことが重要と主張しました。福岡資麿大臣(賛成寄り)は、法案成立後に施行状況をフォローアップし、労安衛調査での取組状況の把握・公表や実態調査の実施を検討するとともに、更に必要な対策があれば検討を進めると表明しました。
新妻秀規委員(賛成寄り)は、特定事業主行動計画に関する手続の効率化規定を評価し、浮いたリソースを実質的な計画の状況把握と分析に振り向けられるようになるかを質問しました。原典久政府参考人(内閣府)は、今回の改正で軽微かつ形式的な変更(組織名称変更等)の場合には状況把握・分析等の義務を課さない規定を盛り込んだとし、形式的変更の手続を簡素化することで実質的な内容変更に十分な状況把握・分析が可能な環境をつくることが目的であると説明しました。
また、手続を簡素化することで浮いたリソースを各機関が計画策定の際の状況把握と分析に一層振り向けられるようになるのかも伺います。
高木りつ参考人(賛成寄り)は、国連人権理事会がビジネスと人権作業部会報告等で日本に対して独立した国内人権機関の設立を勧告していることを踏まえ、国の責任で独立した人権機関を設立することを明確に要求しました。倉林明子委員が包括的ハラスメント禁止法の制定と独立した国内人権機関の設立についての参考人の考えを確認したところ、高木参考人は、国連人権理事会の勧告に基づき、あらゆるハラスメントと差別を根絶するための包括的なマルチステークホルダーダイアローグの機会を設け、全国労働組合総連合も含めた形でつくっていただきたいと求めました。
第三に、国連が指摘するように、国の責任で独立した人権機関の設立を求めます。
男女の賃金格差是正と全国一律最低賃金の実現について議論されました。倉林明子委員(賛成寄り)は、働く女性の半数以上が非正規労働者であり最低賃金水準の低さが暮らしを脅かしているとして、全国一律最低賃金の引上げが男女賃金格差是正に不可欠と主張しました。福岡資麿大臣(反対寄り)は、地域間格差是正への取組(最高額と最低額の比率が十年連続改善)を説明しつつ、全国一律最低賃金については地方中小企業への負担感が大きくなることへの留意が必要として消極的な姿勢を示し、地域別最低賃金の格差是正を引き続き進めると答弁しました。
職場のハラスメントによる精神障害と自殺リスクについて議論されました。大江美佐里参考人(賛成寄り)は、精神科医の立場から、パワハラ・セクハラが適応反応症(適応障害)・うつ病・PTSDをもたらし、自殺リスクと直結することを専門的知見に基づき説明しました。特に適応障害でも自殺企図に至るケースが約19%にのぼること、PTSDはうつ病との合併率が高く自殺リスクが極めて高くなること、人が意図的に引き起こすトラウマ体験ではPTSDの影響が長く続くことを示し、ハラスメント根絶の必要性を強調しました。高木りつ参考人(賛成寄り)は、ハラスメントが精神疾患・自死につながるサイクルを止めるため、禁止法が必要と主張しました。
職場のメンタルヘルス対策と心理職の活用について議論されました。山口和之委員(賛成寄り)は、産業医の職場巡回頻度が隔月程度にとどまる現状では相談しにくいとして、スクールカウンセラーの学校配置に倣い公認心理師等の職場への配置義務化を求めました。福岡資麿大臣(中立)は、心理職の活用について産業保健総合支援センターへの配置増加等の推進方針を示しつつ、産業医選任に加えて心理職の配置を義務化することは事業者負担への配慮が必要として慎重な立場を述べました。
山口和之委員(賛成寄り)は、ハラスメントによって休職した労働者が適応障害をうつ病と誤診されるケースが少なくないと指摘し、適応障害の場合は復職時に違う環境に置くことが必要であるにもかかわらず誤診によって適切な対応がされない問題を取り上げ、復職時の職場環境改善基準の整備を求めました。井内努政府参考人は、「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」において、復職先は元の職場復帰を原則としつつ、ハラスメントが発症要因の場合など職場適応が困難なケースでは他の職場への異動も積極的に考慮するよう示していると説明しました。
適応障害の場合、復職したら違う環境に置くことが必要で、環境が改善されなければ症状をぶり返す可能性があるわけですね。しかし、誤診してしまうことが多いと言われている...
長時間労働の上限規制強化と労働時間の短縮について議論されました。倉林明子委員(賛成寄り)は、過労死ラインを超えるような上限規制の在り方を問題視し、ジェンダー平等実現の観点からも長時間労働の上限規制強化が不可欠であると主張しました。また、日本がILO第一号条約(一日八時間労働)を批准していない背景として三六協定による例外規定があることを指摘し、一日の労働時間の実質的な規制強化を求めました。福岡資麿大臣(中立)は、一日八時間労働は国際基準に照らして適切な水準であるとしつつ、長時間労働是正とワーク・ライフ・バランス確保の重要性は認め、労基署による上限規制の履行確保や賃上げ支援に取り組む方針を述べました。
障害者の合理的配慮と正当な権利要求の線引き明確化について議論されました。天畠大輔委員(賛成寄り)は、車椅子利用者が映画館で合理的配慮を求めた際に利用拒否された事例を取り上げ、社会通念上相当な範囲という文言の曖昧さを指摘するとともに、障害者の合理的配慮要求がカスハラと誤認されないよう指針での明確化と当事者参画を強く求めました。福岡資麿大臣(賛成寄り)は、労政審の議論でも障害者差別解消法の合理的配慮提供義務を遵守する必要があることを指針等で示すことが適当とされており、指針策定にあたり建議の内容を踏まえ何らかの形で当事者の意見を伺う方針を表明しました。
本会議では、カスハラ対策の措置義務化や求職者等へのセクハラ防止義務化、女活法改正等の前進面が評価された一方、措置義務の履行率の低さ、ハラスメント被害者の救済制度の実効性不足、包括的禁止規定・罰則の欠如、ILO第190号条約批准の遅れ等について複数の委員・参考人から課題が指摘された。政府は指針策定や関係省庁との連携強化を通じた実効性確保を約束するとともに、ILO第190号条約批准に向けた国内法整備の整理を急ぐよう求められた。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
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○参考人(内藤忍君) おはようございます。労働政策研究副主任研究員の内藤忍と申します。 今日は、貴重な場で意見陳述の機会を賜りまして、ありがとうございます。 私は、労働法分野で、主に仕事上のハラスメントの防止策についての研究を進めてきた者でございます。ハラスメント関係では、これまで過去に、厚労省でパワハラ関係の複数の会議の委員を務めてきたほか、二〇二一年度から自治労のカスハラのマニュアル作...
| モデル | Claude (Anthropic) |
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| 要約方式 | 抽出+要約 |
| 対象範囲 | 議事録 全文 (約111,177文字) |
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