参議院文教科学委員会において、公立義務教育諸学校等教育職員の給与等に関する特別措置法等の一部を改正する法律案の審査のため、大学教授・元教育委員会教育長ら四名の参考人から意見聴取と質疑が行われた。
本会議での議論の要点をAIが要約したものです。
学校運営協議会を活用した地域・保護者との連携について議論が行われました。鍵本参考人(賛成)は、改正案において校長が学校運営協議会の承認を得る基本方針に業務量管理・健康確保措置の内容を含めることで、「保護者や地域の方々にも知ってもらい、これからの学校をどうしていくのかを共に考える上で重要な改正」と評価しました。岡山県での実例として、学校運営協議会での情報共有を通じて地域住民が学校支援ボランティアに参加するようになった事例を紹介しました。青木参考人(賛成寄り)は、学校運営協議会を設置していない学校についても設置促進が必要と主張し、首長・保護者・地域住民を巻き込む「開かれた教育行政への転換点」と位置付けました。また平木参考人への応答の中で鍵本参考人は、コミュニティ・スクールの進展が三分類の業務整理の実効性にも好影響を与えていると述べました。
校長が学校運営協議会の承認を得ることとなっている学校運営の基本的な方針に業務量管理・健康確保措置の実施に関する内容を含めるよう改正することは、学校の働き方改革の...
学校運営協議会を設置していない学校については、教員の業務量管理・健康確保措置をより実効性あるものとするという観点からも、設置を促していくことが必要と考えます。
主務教諭の創設をめぐり、賛否が明確に分かれました。鍵本参考人(賛成)は、「主務教諭の創設は、学校がいわゆる鍋蓋型と言われる組織体制から脱し、組織的、機動的なマネジメント体制を構築していく上でその意義は大きい」と強く賛成し、若手教員へのサポート機能強化・連絡調整機能充実に必要な改正と評価しました。青木参考人(賛成寄り)も、鍋蓋型組織の課題克服と働きやすさ・働きがいの実現に向けた突破口と期待しつつ、マネジメント機能発揮の前提条件として教職員定数改善の検討を求めました。一方、本田参考人(反対)は、主務教諭への業務集中による長時間労働悪化のおそれや、「一部の教諭だけを主務と名指して役割と手当を付けることは、それ以外の教諭との間の落差が非常に際立つ」として教員間の分断を招くと強く反対し、「何の益もなく弊害の方が大きい」と述べました。
主務教諭の新設については、テーマ2「主務教諭の創設」と同一の議論が展開されました。本田参考人(反対)は、勤務実態調査のデータを根拠に長時間勤務が顕著なのは二十代若手教員であるとし、「中堅教員を対象とする」主務教諭は対象がずれており対処策として機能しないと指摘しました。また教員間に「責任や賃金の階層構造を増大させる施策は、対等に意見を述べ合って運営に参加する学校の在り方を阻害する」と反対しました。鍵本参考人(賛成)は若手サポート強化に必要な創設として強く支持し、青木参考人(賛成寄り)は鍋蓋型組織克服の突破口と期待しました。
附則に示された時間外在校等時間を月三十時間程度に削減するという目標について、本田参考人(反対寄り)が批判的な見解を示しました。本田参考人は、今回挙げられている対策では「三十時間まで減らすことが可能かということについて非常にその可能性は薄い」と述べ、仮に達成できたとしても教職調整額一〇%は三十時間分の適正な報酬に達しないと指摘しました。具体的には、一九六六年以来の〇・五%換算で計算すると三十時間に対応する調整額は一五%であるべきとし、「五%分の搾取を法律で定めるものであり到底容認できない」と主張しました。
そもそも三十時間まで減らすことが可能かということについて、今回幾つも挙げられている対策では非常にその可能性は薄いと考えられますし、仮にですが、三十時間まで減らす...
学校マネジメント体制の整備とミドルマネジャー機能の強化について議論されました。露口参考人(賛成寄り)は、独自の調査データを示しながら、学校ごと・教育委員会ごとに働きやすさ・働きがいの実現状況が大きく異なることを明らかにし、「主務教諭が同僚との信頼関係づくりにしっかり機能することで先生方の働きがいの向上に」貢献できると期待を示しました。青木参考人(賛成寄り)は、「鍋蓋型組織と呼ばれる構造が根強く、マネジメントが機能しにくい状況があった」と指摘し、マネジメントの機能化により業務分担や休憩時間確保などの課題解決が期待できると評価しました。また、マネジメント機能の前提条件として教職員定数改善の検討を求めました。
特別支援教育や学校安全など増加する課題への対応として中心的な役割を担う教員の処遇について議論されました。本田参考人(中立)は、主務教諭がこれら課題を専従的に担う場合、授業担当が減少してその分他の教諭にしわ寄せが生じると指摘しました。「主務教諭という新しい役職を設けることによっては対策にはならない」とし、既存の役職の活用、外部人材の導入、業務の切り出しなどを代替策として示しました。主務教諭自身にも長時間労働のおそれがあり「両方にとって非常に問題が大きい」と述べました。
これまでに存在するような、既に存在する役職の方々にそれを担っていただくとか、あるいは外部からの人材を導入するとか、そこも切り出していくとかいうことが必要になるか...
学校運営協議会(コミュニティ・スクール)に働き方改革の内容を位置付ける改正について議論されました。鍵本参考人(賛成)は、改正案において「校長が学校運営協議会の承認を得ることとなっている学校運営の基本的な方針に業務量管理・健康確保措置の実施に関する内容を含める」ことを「学校の在り方を共に考える上で重要な改正」と強く評価しました。青木参考人(賛成寄り)は、この規定が「学校評価の結果に基づき講ずる学校運営の改善措置が実施計画に適合することを義務付け」る強い規制として機能するとし、「教育委員会が単独で抱え込む時代から、外部主体と連携して進める開かれた教育行政への転換点」と肯定的に評価しました。
義務教育等教員特別手当について学級担任の手当額を加算できるようにする改正について議論されました。鍵本参考人(賛成)は、「学級担任の負担が担任以外の教員より重いことは学校関係者の間では共通の認識」であるとし、「学級担任の手当額を加算する今回の改正は是非実現していただきたい」と強く支持しました。一方、露口参考人(中立・懸念)は、現職の先生方から「特別支援学級担当が一日千円から千二百円に対して、学級担任をしている教務主任が二百円というのが果たして公正かどうか」という声があることを紹介し、さらに学担加算の金額について「非常に微々たるもので、ある先生によると日額か月額か分からないというレベル」との現場の意見を紹介して懸念を示しました。また、特別支援担当教員が学担加算の対象外とされることへの批判的見解も吉良委員との質疑の中で示されました。
教員の働きやすさと働きがいの両立について複数の参考人が積極的な議論を展開しました。鍵本参考人(賛成)は、「教員が働きやすさと働きがいを感じつつその仕事に取り組むためには、働き方改革の更なる加速化、指導・運営体制の充実、教師の処遇改善という三つの柱を一体的・総合的に推進することが重要」と主張しました。露口参考人(賛成寄り)は独自の調査データを示しながら、学校・教育委員会ごとに両立状況が大きく異なることを示し、「業務改善なき時短」を進めると働きがいがむしばまれるという実例を紹介しました。また、「働きやすさ・働きがいから教員ウエルビーイング、そして子供・保護者・地域へのウエルビーイング循環へ回していける」と今回の施策パッケージを評価しました。青木参考人(賛成寄り)は主務教諭による鍋蓋型組織克服が両立実現につながると期待しました。
教職員定数改善と教員配置拡充について議論されました。本田参考人(賛成寄り)は、「加配では全く対処にならず、基礎定数の大幅な増加が不可欠」と強調し、「学校当たり一人増えたとしても今の先生方の業務の削減がどれだけになるか」すら達成されていない現状を「いかに過酷な、無理を学校現場に強いてきたかの表れ」と述べ、抜本的な改善を求めました。鍵本参考人(賛成寄り)は、小学校教科担任制の拡充や不登校対応の配置拡充を「誠に有り難く感謝」し、継続的な計画的教員数改善を求めました。青木参考人(賛成寄り)は、主務教諭によるマネジメント機能発揮の前提条件として定数改善を検討するよう求め、副校長と教頭のダブル配置など学校当たりの定数増加についても提案しました。
教職調整額を四%から一〇%に引き上げる改正について賛否が大きく分かれました。鍵本参考人(賛成)は、「高度専門職としてふさわしい処遇の実現を図ろうとするものであり、その実現を強く願う」と支持し、時間外勤務手当化については管理職の時間外勤務命令の困難さや市町村立学校と県費負担制度の構造的問題から問題があるとして、包括的評価としての調整額の在り方維持が適当と主張しました。青木参考人(賛成寄り)は、一般行政職に対する優遇措置の回復や民間競合への対応の観点からも「今回の引上げは妥当」と評価しました。一方、本田参考人(反対)は、一九六六年の給特法制定時の計算方式に基づけば現在の勤務実態に見合う調整額は小学校で二〇・五%、中学校で二九%であるべきとし、「一〇%でも三十時間に見合わず、五%分の搾取を法律で定めるものであり到底容認できない」と強く反対しました。
時間外在校等時間の労働時間性について、本田参考人と青木参考人の間で解釈の相違が明確になりました。本田参考人(反対)は、時間外在校等時間は「明らかに労働時間」であると主張し、過労死等の裁判での労働時間認定や勤務実態調査における業務内容の分析を根拠として示しました。また最高裁判決と厚生労働省ガイドラインにより「明示的な時間外勤務命令が出ていなくとも黙示的な指示があれば労働時間とみなされる」とし、文科省の見解は「破綻している」と主張しました。一方、青木参考人(中立)は、宮口委員から衆議院での「労働している時間と考えることができる」との発言の根拠を問われ、「労働基準法上の労働時間かというお尋ねでなかったように思い、一般名詞として労働している時間と答えた」と説明し、労基法上の労働時間かは別問題との立場を示しました。
時間外在校等時間の把握と勤務時間管理の強化について議論されました。鍵本参考人(賛成寄り)は、「ICTを活用した教育委員会による教員の勤務実態の客観的な把握がかなり進んできた」と評価しつつ、勤務実態調査が学校現場に大きな負担となっている点を課題として指摘し、「学校現場に追加の調査負担を生じさせないことに十分御配慮いただきたい」と求めました。また中教審での発言を踏まえ、調査の「物差し」を統一することの重要性を改めて説明しました。青木参考人(賛成寄り)は、「教員業務の時間管理を明記した二〇一九年改正が法律面での突破口であり、今回の改正はさらに踏み込んだ時間管理を目指すもの」として「ようやく給特法に血が通い始めた」と評価しました。
各教育委員会への業務量管理・健康確保措置実施計画の策定・公表の義務付けについて議論されました。鍵本参考人(賛成)は、岡山県での経験を踏まえ「市町村教委によって取組状況に差があるのが実態」とし、計画の策定・公表義務付けが「取組内容と進捗状況を見える化し、PDCAサイクルを回して更なる改善を図る上で是非とも必要な改正であり、大いに評価している」と述べました。青木参考人(賛成寄り)は、地方分権の原則下での「かなりぎりぎりのところで文部科学省の権限を踏み込んだ」異例の措置として評価しつつ、国が地方自治体に計画策定を義務付けることは「緊急事態とも言える現在の教員の働き方を改善するという強い意思の表れ」と肯定的に評価しました。金子委員との質疑では、この実施計画と人事評価表を連携させる提案についても検討が行われました。
特別支援教育に携わる教員の処遇について、吉良委員の質疑を中心に議論されました。本田参考人(反対)は、特別支援手当の引下げについて「軽視につながると思う」とし、「教員の方たちが軽んじられているという思いが強くなることは現場にも悪影響がある」と反対しました。露口参考人(懸念)は、現職の先生方の声として「特別支援学級担当が一日千円から千二百円に対して学級担任をしている教務主任が二百円であり、果たして公正かどうか」との意見を紹介し、処遇の公正性の観点から問題を提起しました。また学担加算の金額についても「非常に微々たるもの」との現場意見を伝え、担任業務の重さに見合う評価を求めました。
給特法の実効性確保と関連法律の改正について、参考人間で根本的な評価が対立しました。本田参考人(反対)は、給特法は「労働関連法規に違反する悪法」であり今回の改正案も「全然駄目」と強く反対しました。「そのような法律が仮に今国会で成立したとしても、一〇%に達する以前に早期の抜本的再改正が必要」と述べ、給特法そのものの廃止と労基法への移行を求める立場を示しました。鍵本参考人(賛成)は、三つの柱の一体的・総合的推進のために「この度の法改正の実現は是非とも必要」と強く主張しました。青木参考人(賛成寄り)は、「給特法単体では期待できない学校の働き方改革の推進を関連制度を活用しながら実現していくことが期待でき、給特法成立時に欠けたピースを埋める内容が盛り込まれており必要不可欠」と評価しました。
総合教育会議への働き方改革に関する報告義務付けについて議論されました。鍵本参考人(賛成)は、「学校の働き方改革について重要な関係機関である首長部局も巻き込んで議論を進めていく上で重要な改正」と高く評価しました。青木参考人(賛成寄り)は、この規定により「教育委員会が単独で抱え込む時代から、首長を始めとする多様なステークホルダーとの連携・協働も教育委員会に求めている」改正と評価し、教育行政の外部主体と連携した「開かれた教育行政への転換点」と述べました。
青木・鍵本・露口の三参考人は、教職調整額引上げ・主務教諭創設・業務量管理計画の策定公表義務付け等を含む今回の法改正を全体として肯定的に評価し、教員の働きやすさと働きがいの両立実現に向けた前進と位置付けた。他方、本田参考人は給特法が労働関連法規に違反する根本的問題を解決しておらず教職調整額一〇%も不十分、主務教諭は弊害のみと強く反対し、基礎定数の大幅増と給特法の抜本的再改正を求めた。賛否双方から教職員定数改善の必要性が示された点は共通であった。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
必ず元の議事録本文もご確認ください。
○委員長(堂故茂君) ありがとうございました。 次に、鍵本参考人からお願いいたします。鍵本参考人。
○参考人(鍵本芳明君) 皆様、おはようございます。岡山大学の鍵本と申します。 本日は、このような機会を与えていただき、誠にありがとうございます。 私は、現在、教職大学院に勤務しておりますが、これまで、教諭として学校現場に勤務した後、昨年の三月まで岡山県教育委員会事務局に二十年余り在職し、最後の六年間は県教育委員会の教育長として勤務いたしました。また、中央教育審議会の質の高い教師の確保特別部...
| モデル | Claude (Anthropic) |
|---|---|
| 要約方式 | 抽出+要約 |
| 対象範囲 | 議事録 全文 (約50,204文字) |
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