衆議院原子力問題調査特別委員会(2025年6月3日)は、原子力利用に係る諸課題と規制行政の在り方をテーマに、学識経験者6名(近藤駿介、鈴木達治郎、石橋哲、大島堅一、橘川武郎、佐藤暁)を参考人として招き、第七次エネルギー基本計画の評価、原子力安全規制の課題、避難計画の法的位置づけ、次世代革新炉・核融合の開発戦略、人材育成など幅広い論点について意見聴取および質疑を行った。
本会議での議論の要点をAIが要約したものです。
大島堅一参考人が、NUMOが島根県益田市における文献調査応募を求める請願書を起案したと報道されていることを強く批判しました。大島参考人は山陰中央新報(2025年5月22日付)の報道を引用し、「NUMOが請願文を作成し、地元経済界有志とともに青森県六ケ所村を視察させていた」と指摘。地方自治体は地方自治の原則に基づき自らの意思で判断すべきであり、NUMOが意思形成に重大な介入をしていたならば制度の根幹を揺るがす深刻な問題だと述べました。また、NUMOは最終処分地選定を担う事業者(推進機関)であるにもかかわらず、あたかも中立機関のように「国民的議論」と称した広報活動を展開していると批判し、NUMOと経産省には国会に対して明確な説明をさせるべきだと主張しました。
もしNUMOがその意思の形成に重大な介入をしていたのであれば、また請願文を起案していたのであれば、それは制度の根幹を揺るがす深刻な問題です。
鈴木達治郎参考人が、NHK調査のデータを用いて、PAZ(半径5キロ圏)における屋内退避場所の不足を問題提起しました。調査によれば、PAZ内で屋内退避場所が確保されているのは対象16か所中5か所のみであり、一部では収容人数が域内人口の10%以下の場所も3か所あると指摘。また、避難道路の復旧・確保の責任所在が明記されているのは19道府県中6道県にとどまることも示し、国が主導して見直しを行うべきだと訴えました。
PAZ、いわゆる半径五キロ以内の避難圏で、すぐに避難できる、しなきゃいけないとなっているんですが、避難できない場合は屋内退避場所を確保することになっているんです...
鈴木達治郎参考人が、小型モジュール炉(SMR)の一部で使用が検討されているHALEU(高純度低濃縮ウラン)について問題提起しました。HALEUは濃縮度が高く、核兵器転用の可能性を指摘する論文が出されているとして、その検証が必要だと主張。また、HALEUを前提とした高燃焼度・直接処分を主眼とする燃料設計は、日本の核燃料サイクル政策(再処理・プルサーマル)との整合性を評価する必要があると指摘しました。さらにSMRはデジタル制御を多用するためサイバー攻撃への脆弱性も検討課題として挙げ、国内導入には新たな規制基準の整備が必要になる可能性があると述べました。
高純度低濃縮ウランは濃縮度が高いので、ひょっとしたら核兵器に転用できるのではないかという論文が出されています。この検証をする必要があります。
近藤駿介参考人が、日本の原子力基本法における安全規制の哲学について問題提起しました。米国NRCが「公衆の健康と安全の適切な保護」を、英国ONRが「比例原則とALARP(合理的に達成可能な限りのリスク低減)」を規制の基本原理として明定しているのに対し、日本の原子力基本法第2条は「事故防止に最善かつ最大の努力」という事業法的な規定になっており、比例原則・ALARPのエッセンスが明定されていないと批判しました。これが特定重大事故等対処施設(特重施設)のような、国際標準から見て特異な規制の遠因になっているとし、基本法にALARPや比例原則に基づく安全目標を明記することを求めました。
このことを踏まえれば、この第二条第一項は、前項の安全の確保については、憲法十三条を踏まえ、合理的に達成可能な限り高い安全性を確保することであるとするのが基本法に...
鈴木達治郎参考人が、六ケ所再処理工場は大規模プロジェクトであり変更が難しいことを認めつつも、現実的なフェーズアウト政策の必要性を主張しました。再処理政策については客観的な評価が行われておらず、評価を担う独立した機関の設立が必要だと指摘。もし六ケ所のような大規模プロジェクトをやめるとすれば、生じるマイナス面への配慮も含めたフェーズアウトの工程が必要だと述べました。佐原委員の質問に対し、直接処分への転換の障害として①大規模プロジェクトの変更困難性、②客観的評価機関の不在、③関係者への影響への配慮が必要な点、の3点を挙げました。
六ケ所再処理工場、大規模プロジェクトですよね。なかなか変更は難しいです。
佐藤暁参考人と鈴木達治郎参考人がそれぞれ原子力人材確保に向けた処遇改善の必要性を主張しました。佐藤参考人は、原子力産業が定期検査期間中に作業が集中するため収入や雇用が不安定であり、系列化による下層企業へのコスト削減圧力も深刻だと指摘。人材を引きつける最大のインセンティブは「社会貢献への誇り」であるとし、米国NRCが連邦機関の中で「誇りある職場」として高評価を受けた例を紹介、日本でも同様の環境整備が必要だと述べました。鈴木参考人は、奨学金・留学制度などのインセンティブ強化が原子力分野への人材確保に有効だと提唱しました。
石橋哲参考人が、国会事故調の核心として「規制のとりこ」の再発防止を訴えました。事故の根源的原因は、責任回避を最優先とする不透明な組織・制度とそれを許容する法的枠組みにあったと指摘し、透明性の確保によるモニタリング可能性の確保と、公開性の担保による社会的合意形成の道の確立が不可欠だと主張しました。提言の実施計画策定・進捗公表について、国会事故調提言から155か月が経過した現在も実質的な議論がなされていないことを「極めて遺憾」と述べ、立法府が行政府への監視機能を仕組みとして確立することを強く求めました。
規制のとりこの再発防止のためには、透明性の確保によるモニタリング可能性の確保と、公開性の担保による信頼に基づく社会的合意形成の道の確保が不可欠であると考えます。
大島堅一参考人と近藤駿介参考人が、それぞれ異なる観点から国際基準との整合性を議論しました。大島参考人(賛成寄り)は、原子力規制委員会設立後に廃止された公開ヒアリング制度を復活・充実させるべきだと主張。IAEAの安全基準では「早期からの効果的な市民参加」が原子力安全の要素として位置づけられており、国際的な安全基準に早期に近づくよう制度改革が必要だと訴えました。近藤参考人(反対寄り)は、特定重大事故等対処施設(特重)要求が英国・カナダ・韓国等で採用されている「影響緩和と国家防衛機能の連携」を採用せず、設計基準外事象を設計基準事象と同等扱いにした国際的に特異な規制だと批判しました。
佐藤暁参考人と鈴木達治郎参考人が、原子力産業における人材育成の具体策を議論しました。佐藤参考人は、米国のユニオン(同業組合)型の仕組みを参考に、共通資格を持つ人材が業種横断的に流動できる環境の整備を提案。現状の系列化構造では消えざるを得ない企業が出るなど反対も予想されるが、将来に向けた改善策として検討の時期に来たと述べました。鈴木参考人は、まず産業界・学界・政府が連携して人材需給マップを作成し、分野ごとに必要な人材像を明確化することが先決だと主張。教育機関での基礎基盤研究・放射線教育の整備、社会人教育機能の充実、核不拡散・核セキュリティ人材の確保を優先課題として提唱しました。
橘川武郎参考人が、既存原発を活用したカーボンフリー水素製造を積極的に提案しました。グリーン水素(太陽光・風力由来)はコストが高い最大の理由として電解装置の稼働率の低さを挙げ、稼働率の高い原発電力を用いれば低コストでの国産カーボンフリー水素製造が可能だと論じました。メリットとして①輸送コストの削減、②エネルギー自給率の向上、③再エネの出力制御の抑制を挙げ、再エネと原子力の共生が可能になると述べました。柏崎刈羽の再稼働が進まない最大の原因を「地元メリットの不明確さ」と分析し、水素製造による産業発展(新潟県内の三菱ガス化学・リケンピストンリング工場等への供給)が地元メリットになり得るとして、大阪万博での関電の実施例にも言及しました。
そこで、原子力発電所の内部でカーボンフリー水素を作る、このことを提案させていただきたいというふうに思います。
大島堅一、橘川武郎、鈴木達治郎の各参考人が、それぞれ異なるスタンスから原子力の電源構成上の位置づけを論じました。大島参考人(反対)は、原子力は頻度は低くても国民経済・社会に脅威的な影響を与え得るものであり、社会的判断として撤退することはあり得ると明言。橘川参考人(中立)は、第五次から第七次エネ基にかけての定量的推移を分析し、再エネ主力電源化が定着し原子力副次電源化が進行しているとの見方を示しました。鈴木参考人(反対寄り)は、福島事故を起こした日本として原子力依存度をできるだけ下げる政策が正しいと明言し、再エネ主力電源化を第一に置くことを主張しました。
石橋哲参考人と近藤駿介参考人が、それぞれの観点から規制の透明性・公開性の重要性を論じました。石橋参考人は、国会事故調提言の核心として、透明性確保によるモニタリング可能性の確保と公開性の担保による社会的合意形成の道の確立が不可欠であり、EBPMツール(ロジックモデル・ガントチャート)を活用した実施計画の策定・見える化を求めました。近藤参考人は、第七次エネルギー基本計画の策定過程において国民への問いかけと双方向コミュニケーションが不十分だったと指摘し、英国のパブリックコンサルテーション(政策選択肢を示して国民に問いかける仕組み)の導入を検討すべきだと主張しました。
佐藤暁参考人が、規制機関の人材育成について述べました。米国NRC(原子力規制委員会)が連邦行政機関の中で「自分の仕事に誇りを持てる」度合いでNASAやスミソニアン博物館を抑えてナンバーワンになった時期があると紹介し、国民のために貢献できるという誇りが優秀な人材を引きつけた事例として言及。日本の規制機関においても、誇りを持てる職場環境の整備と専門性確保が人材育成の鍵になると示唆しました。
それはやはり、国民のために貢献できる、そういう誇りがその地位に引き上げていったというのは、日本にもきっと当てはまるんだというふうにも考えます。
大島堅一、近藤駿介、鈴木達治郎の各参考人が、避難計画に対する原子力規制委員会の関与のあり方を議論しました。大島参考人は、現行制度では原子力規制委員会が避難計画の実効性を審査対象にしておらず、安全審査と住民避難が制度上切り離されていることを深刻な欠陥と批判。避難計画を規制委員会の審査対象とし、許可が下りなければ原発を動かせない制度にすべきだと主張しました。鈴木参考人も同様に、規制委員会が審査・承認するか、少なくとも原子力防災会議が規制委員会の助言を得て避難計画を承認する仕組みを法律改正で明確化すべきだと述べました。近藤参考人は、複合災害への対応はオールハザードアプローチで地域社会が専門家を交えて組合せの妥当性を検証することが重要であり、新潟県の専門家評価プロセスを良い事例として紹介しました。
大島堅一参考人が、原子力規制庁の幹部人事における「回転ドア現象」を強く批判しました。NPO法人原子力資料情報室が作成したデータを示し、規制庁設立当初(2012年9月)は出身省庁が分散していた幹部ポストが、2022年7月には主要5ポスト全てが経済産業省出身者で占められ、2024年7月時点でも4人が経産省出身であると指摘。推進を担う省庁から規制機関の幹部になるルートが形成されており、これが規制のとりこにつながる可能性があるとして、法改正を含む制度的手当てによる人事の中立性確保を求めました。また規制委員会委員に人文社会科学的知見を持つ委員が不在であること、規制庁法律職の中立性確保と関連法律事務所への再就職規制の必要性も指摘しました。
これは、事業や推進を担う省庁から規制機関の幹部職員になるルートが形成されてしまっているということを意味します。
橘川武郎参考人が、第七次エネルギー基本計画を審議した基本政策分科会の委員構成の偏りを強く批判しました。16人の委員の中で圧倒的多数が推進派であり、明確に批判的な意見を述べる委員は1人(消費者代表)のみで、実質的に多様な視点からの議論が難しい構成だったと指摘。大島堅一参考人や法政大学の高橋氏のような異なる視点を持つ専門家を委員に加えるべきであり、また第七次エネ基が「まず福島に寄り添う」立場から出発していることを踏まえれば福島県知事の参加も必要だと述べました。この偏った構成が原因で、昨年秋口の議論では「原子力主力電源化」といった再エネ主力化方針に反する議論が横行したとも指摘しました。
十六人の委員の中で圧倒的多数が推進派であります。明確に原子力に批判的なことを言っている方は一人しかおらず、その方も消費者代表なので、余り、ハウの話はできるんです...
鈴木達治郎参考人が、SMRの燃料に用いられるHALEU(高純度低濃縮ウラン)について懸念を示しました。HALEUは濃縮度が高く核兵器転用の可能性を示す論文があり、その検証が必要だと指摘。また、高燃焼度・直接処分を前提とする燃料設計は日本の核燃サイクル政策との整合性評価が不十分なままであると述べました。加えて、SMRのデジタル制御はサイバー攻撃への脆弱性を持ち、核テロへの検討も必要だと警告しました。
いずれにしても、日本市場に導入するとすれば新しい規制基準が必要になる可能性がありまして、慎重な安全審査が必要であり、経済性評価や環境評価も必要である。核燃サイク...
鈴木達治郎参考人が、廃炉分野の人材育成・確保を現状において優先的な研究開発課題として位置づけるべきだと主張しました。次世代革新炉の研究開発との優先順位を検討するよう求める文脈において、廃棄物処分や福島第一廃炉が現在より重点を置くべき課題であると述べ、廃炉に携わる専門的人材の確保が急務だという見解を示しました。
安全確保はもちろんですけれども、廃棄物処分や福島第一廃炉など、研究開発課題はいっぱいあるわけですから、本当に今、次世代革新炉に重点を置くべきかどうかを検討してい...
佐藤暁参考人が、既稼働原発の有効活用を重視する立場から意見を述べました。33基中14基が再稼働にこぎ着けており、5〜6兆円を費やして再稼働したプラントはなるべく有効に活用すべきだと主張。現状では日本の設備利用率が71.9%にとどまり世界平均(83.2%)や米国(93.3%)を大幅に下回っていること、また発電能力の余裕分(パワーアップレート約15%)を引き上げることで追加コストなしに発電量を最大30%増やせる可能性があるとして、稼働率改善と出力引き上げに向けた規制の整備・見直しを検討すべきだと述べました。
五兆円、六兆円を費やして何とか再稼働にこぎ着けたプラントに対しては、これをなるべく有効に活用するべきであるというのが私の考えです。
近藤駿介参考人と鈴木達治郎参考人が、再処理政策の見直しについて議論しました。近藤参考人(中立)は、最終処分法第56条には使用済燃料の直接処分を経産大臣の認可で受託できる規定があると説明し、直接処分の採否は法律ではなく行政の政策判断だと解釈。現行の再処理・プルサーマル計画の枠組みはまだ維持されているとしつつ、今後の議論の必要性を認めました。鈴木参考人(反対寄り)は、再処理政策は客観的評価なく進んでおり、独立した評価機関の設立が必要だと批判。六ケ所再処理工場のような大規模プロジェクトの変更には困難を伴うが、関係者への影響への配慮を含む現実的なフェーズアウト政策を検討すべきだと提唱しました。
佐藤暁、橘川武郎、鈴木達治郎の各参考人が、次世代革新炉の建て替えについて慎重・懐疑的な見解を示しました。佐藤参考人は、福島事故後の新設・建て替えは少なくともジェネレーション3+以上(パッシブ設計)でなければならないとした上で、世界での実績は工期遅延とコスト超過が顕著で、1基建設に1〜2兆円・工期が2〜3倍かかる現実を示し、電気が必要と言ってから原子力が応えるまでに20年かかる機敏性のなさを問題視しました。橘川参考人は、関電美浜4号機の建設コストが最低1兆円とされる一方、既設炉の運転延長なら数百億円で済むことを示し、電力会社が実際に建設するか疑問を呈しました。鈴木参考人は将来の選択肢確保として基本的には賛成としつつ、廃棄物処分・廃炉等との優先順位の検討が必要だと条件を付けました。
佐藤暁参考人と鈴木達治郎参考人が、次世代革新炉の研究開発戦略における優先順位を議論しました。佐藤参考人は、日本の電力事業者は既設炉の運営だけでも十分大きな負担であり、規制機関も同様であるとして、第4世代炉(ジェネレーション4)の研究開発を進める余力は現状ではないと述べ、既存炉の安全モニタリングに注力すべきと主張しました。鈴木参考人は、高速炉・高温ガス炉・核融合など各炉の技術成熟度(TRL)が大きく異なる点を強調し、TRLに応じた研究開発計画の策定を求めました。また廃棄物処分・福島廃炉など他の研究開発課題との優先順位を検討した上で、次世代革新炉への重点配分を判断すべきだと述べました。
佐藤暁参考人と近藤駿介参考人が、特定重大事故等対処施設(特重施設)の設置期限の根拠について議論しました。佐藤参考人(中立)は、電源車・ポンプ車など可搬設備での人的対応に委ねるよりも恒久設備として特重施設を設置する思想は理解できるとしつつ、猶予期間5年の定量的根拠の設定は難しいと述べました。近藤参考人(中立)は、過去に放置された施設の前例を踏まえると何らかの期限設定は大事だとしつつ、社会情勢(人手不足・資材高騰等)に依存する部分があるならば、フレキシビリティーを持った見直しも必要だとの見解を示しました。
近藤駿介参考人が、福島第一原発廃炉の最重要課題として燃料デブリの実態把握と処理選択肢の議論を挙げました。宮川委員の質問に対し、デブリの姿形が分からなければ処理可能かの判断もできないとし、早急にデータを取り、選択肢に関する議論を東電にきちんと求めることが今求められていると主張しました。
選択肢として何ができるかについての議論すらまだできていない状況なので、御質問に対してお答えするには、私としては、そういうことを早く、早くといっても無理してもいけ...
鈴木達治郎参考人が、福島第一原発の廃炉を現状で最優先の研究開発課題と位置づけ、その人材確保の重要性を繰り返し強調しました。次世代革新炉の研究開発との優先順位を議論する文脈で、廃炉に必要な専門人材の確保が急務だとし、原子力分野の人材育成政策においても廃炉人材を優先的に位置づけるべきだと述べました。
廃棄物処分や福島第一廃炉など、研究開発課題はいっぱいあるわけですから、本当に今、次世代革新炉に重点を置くべきかどうかを検討していただきたい。
大島堅一参考人が、高レベル放射性廃棄物の最終処分地選定プロセスに住民参加制度が存在しないことを問題視しました。NUMOが請願文を起案して自治体の意思形成に介入したと報じられた島根県益田市の事例を取り上げ、事業者であるNUMOが中立機関のように「国民的議論」を標榜することは制度上も問題だと批判。地方自治の原則に基づき自治体が自らの意思で判断できるよう、処分地選定プロセスへの住民参加制度を整備する必要があると主張しました。
高レベル放射性廃棄物の最終処分地選定プロセスには住民参加の制度が存在していません。
橘川武郎、近藤駿介、鈴木達治郎の各参考人が、第七次エネルギー基本計画の評価を論じました。橘川参考人(中立)は、定性的には次世代革新炉の大々的な開発明記・「依存度低下」文言の削除など明らかな原発回帰だとしつつ、定量的には第5次・6次・7次の推移を比較すると再エネ主力電源化が更に進み原子力副次電源化が定着したと分析しました。近藤参考人(中立)は、計画の基本的方針は間違いないと評価しつつ、策定過程での国民との対話・コンサルテーションが不十分だったと指摘しました。鈴木参考人(反対寄り)は、福島事故後の日本として原子力依存度を下げることが正しい政策だと明言しました。
大島堅一参考人が、能登半島地震の現地調査を踏まえ、現行の原子力防災制度の限界を強く指摘しました。関西電力・中部電力・北陸電力が計画していた珠洲原発の立地地点近傍で巨大地震が発生し、道路の広範な寸断、住宅の全壊・半壊、地盤隆起が生じたことを現地で目の当たりにしたと報告。珠洲市・志賀町の議員から「地震・津波・地盤隆起の下では避難できない」という証言を得たとして、現行制度では避難という側面での安全性が確保されていないと主張し、避難計画の実効性審査を規制の要件とすべきだと訴えました。
珠洲市や志賀町の議員の皆様から説明を受けて、地震や津波、地盤隆起の下で避難することができないという話を聞きました。
大島堅一、近藤駿介、鈴木達治郎の各参考人が、複合災害を想定した避難計画の必要性で一致しました。大島参考人は、能登半島地震の現地調査から複合災害下での避難不可能な実態を示し、複合災害を含む避難計画を審査対象にすべきと主張。近藤参考人は、オールハザードアプローチによってあらゆるハザードの組合せを地域社会が専門家を交えて検証することが重要であり、新潟県の専門家集団による評価プロセスを好事例として紹介しました。鈴木参考人は、複合災害への避難計画は当然必要であり、専門的知識に基づく実効性の検証プロセスを確立することが急務だと述べました。
大島堅一参考人と鈴木達治郎参考人が、避難計画の法的位置づけの抜本的強化を主張しました。大島参考人は、現行制度では原子力規制委員会が避難計画の実効性を技術的審査の対象としておらず、原子炉安全審査と住民避難が制度上切り離されていることを「安全対策全体の根幹を揺るがす深刻な欠陥」と批判。避難計画を規制委員会の審査対象とし、この許可が下りなければ原発を動かせない法改正が必要だと主張しました。鈴木参考人も同様の方向性を支持し、規制委員会が審査・承認するか、原子力防災会議が規制委員会の助言を得て承認するかのいずれかを法律改正で明確化すべきだと述べました。
鈴木達治郎参考人が、NHK調査のデータを引用し、19道府県中6道県しか道路寸断時の復旧・確保の責任所在を明記していないことを問題提起しました。道路寸断という複合災害時の最重要課題について、誰が復旧・確保の責任を担うのかが避難計画に明記されていない状態では国として無責任であるとして、国が主導して責任所在の明確化と対策を進めるよう求めました。
道路が寸断された場合の避難道路の復旧、確保は誰がするのかというのがはっきりしていないということで、十九道府県のうち六道県しか明記されていない。
各参考人が核融合を中心とする次世代革新炉の開発計画について、技術成熟度や時間軸の観点から幅広く議論しました。佐藤参考人(反対寄り)は、核融合はプラズマ臨界状態の達成すらまだ先であり、経済性議論以前の基礎段階だと評価しました。大島参考人(反対)は、ITERが当初予定から9年遅延し3.5兆円に達していることを挙げ、2030年に実証炉は「絶対にできない」として大風呂敷を批判し、IEAのネットゼロシナリオには核融合が登場しないことも指摘しました。橘川参考人(中立)は研究開発には賛成しつつ、2050年以降のマターであり当面のエネルギー供給・カーボンニュートラルには無関係と評価しました。近藤参考人(賛成寄り)は、研究開発のポートフォリオとして核融合への投資は適切であり、2030年の実証目標は選択肢確保のチャレンジとして支持しました。鈴木参考人(中立)は、各炉の技術成熟度(TRL)が大きく異なるためTRLに応じた計画策定と評価機関の設置を求めました。
二〇三〇年には絶対にできないということなので、これをエネルギー源として考えるということは大変問題で、そういう、大風呂敷を広げることによって、夢があるじゃないかと...
核融合炉に関していえば、臨界に相当する状態をつくるのにまだまだそこに達していないという状況ですね。
日本としての開発技術の粋を集めてそういうものにチャレンジしたらいいんじゃないかというのが総合科学技術会議の基本的スタンスですから、それはそれで結構なことだという...
技術成熟度が違うんだということで、このTRLという、テクノロジー・レディネス・レベルという概念で国際的には評価がありまして、その技術成熟度に応じて研究開発計画を...
私は、エネルギー周りの技術の中で、フュージョン、核融合は最も夢がある技術だと思っております。研究開発をするというのは、京都にも有力なベンチャーがあったりするので...
大島堅一参考人と近藤駿介参考人が、高レベル放射性廃棄物の最終処分地選定プロセスを議論しました。大島参考人(反対)は、選定プロセスに住民参加制度が存在しないことを問題視し、NUMOが請願文を起案して自治体の意思形成に介入したと報じられた事例(島根県益田市)を批判。処分地選定に際しては住民参加制度を法的に整備することが必要だと主張しました。近藤参考人(賛成寄り)は、かつて原子力委員会が高レベル廃棄物処分の指針策定に当たり多数回の国民対話を行った経験を踏まえ、現在の政策決定プロセスでは国民との対話が不十分であるとして、コンサルテーション型の対話プロセスへの改善を求めました。
参考人間で最も多くの共通認識が示されたのは、複合災害を想定した避難計画の実効性審査を法的に義務づけること、および原子力規制の透明性・公開性の強化と国民参加手続きの整備の必要性であった。一方、原子力の電源構成における位置づけや核燃料サイクル政策の方向性については、「依存度低下・再エネ優先」(鈴木)から「多様なオプション確保」(橘川・近藤)、「社会的脅威として撤退も選択肢」(大島)まで見解が分かれており、政策的合意には至っていない。次世代革新炉・核融合の開発については、コスト・技術成熟度・優先順位の観点から慎重・懐疑的な評価が多数を占め、独立した評価機関の設立や技術成熟度に応じた研究開発計画の策定を求める意見が複数の参考人から示された。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
必ず元の議事録本文もご確認ください。
○江渡委員長 ありがとうございました。 次に、鈴木参考人にお願いいたします。
○鈴木参考人 おはようございます。 それでは、私の方は、三点お話しさせていただきたいと思います。 まず最初に、もちろん、前回もお話ししましたが、この委員会ではできるだけ、推進、反対にかかわらず、重要な課題に優先順位を置いていただきたいということで、三つ、今日は、再稼働に関わる問題は避難計画問題に重点を当てたいと思います、それから次世代革新炉の研究開発、それから人材確保に、お話ししたいと思い...
| モデル | Claude (Anthropic) |
|---|---|
| 要約方式 | 抽出+要約 |
| 対象範囲 | 議事録 全文 (約65,968文字) |
AIによる自動生成のため、一部情報が省略されている場合があります。
