法務委員会では、裁判所職員定員法の改正案を中心に審議が行われました。主な論点は、家庭裁判所調査官の5人増員の根拠と、離婚後共同親権の施行を見据えた家裁の体制整備です。篠田奈保子委員、円より子委員、大森江里子委員、吉川里奈委員らが、増員の規模、調査官の欠員や業務負担、DVスクリーニングの導入、研修の充実などを質しました。このほか、判事補の欠員と任官、裁判官の退職と執務環境、裁判所のデジタル化と職員の業務負担、職員の定員管理や労働時間管理、メンタルヘルス対策が取り上げられました。本村伸子委員は定員削減に反対し、階猛委員は法曹養成制度や裁判官の任官の適格性について質疑しました。難民認定をめぐっては島田洋一委員が質疑し、鈴木馨祐法務大臣が答弁しました。
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家庭裁判所調査官の増員と改正家族法対応
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そうはいっても、限られた調査官の人員の中で適切に事案解決を目指さなければならない現状の中で、適切に調査官が関与するかどうかの事件、特にDVの案件が見過ごされてしまったら、DVなどの事案に共同親権が強制される、そういうような事態が想定されます。
一時保護の司法審査開始に伴う裁判所の体制強化が論点となりました。本村伸子委員は、6月から一時保護の司法審査が始まり業務が増えるにもかかわらず、人を減らす提案になっていると懸念を表明しました。業務増に対して人員を削減する内容だと批判し、裁判所の体制強化を求める立場です。スタンスデータでは、体制強化の方向に賛成する立場として0.80のスコアが示されています。提示された材料に、ほかの発言者の意見や、結論・決定事項に関する記載はありません。
業務が増えるのに人を減らす提案になっております。
このテーマでは、難民審査において性的指向や性自認(LGBT)を理由とする申請が適切に扱われるかが論点となりました。島田洋一委員は、処理を誤ると偽装のLGBT難民が来かねないとの懸念を示し、大臣に対して厳正な審査を求めました。島田委員のスタンスは賛成寄り(スコア0.90)で、その根拠は偽装難民の流入への懸念から厳格な難民審査を求めている点にあります。提示された材料の範囲では、他の発言者の見解や、大臣の答弁内容、結論や決定事項は確認できません。
時間が来ましたけれども、このケース、国際的にも注目されていて、処理を誤ると、偽装LGBT難民がどんどん来かねないということなので、しっかり難民審査、大臣、お願いします。
判事補の定員の在り方と法曹養成機能の向上が論点となりました。階猛委員は、判事補の欠員増が続くのであれば定員の見直しが必要だと指摘しており、スタンスは条件付き(中立)です。米山隆一委員も、定員の充足に努めつつ、さらなる削減も含めて在り方を検討するよう求める条件付きの立場でした。附帯決議では、判事補定員の充足に努めつつ、さらなる削減も含め在り方を検討するよう求めています。あわせて、法曹志望者数を分析して国会に示し、法曹養成機能の向上を進めるよう求めました。
判事補の欠員と任官者確保が論点となりました。判事補の欠員は242人で、92人が全員任官した場合でも欠員は150人残るとされました。最高裁は修習生へのやりがいの伝達等を行い、任官者は73期の66人から76期の81人に増加したと説明されました。小野寺真也氏は判事補の充員に努める意向を表明し、徳岡治氏は資質ある者の任官をできる限り望むと述べ、いずれも賛成の立場です。金村龍那氏も判事補のなり手確保を積極的に求め、賛成の立場です。米山隆一氏は定員の適正性の明確化を求める附帯決議の立場で、欠員確保への賛否は直接示されておらず、中立寄りの賛成とされています。附帯決議では、判事補から判事への任命見込み数と判事の欠員見込み数を明らかにするよう求められました。
大臣が職員へ配布した土産(月餅)と政治倫理が論点となりました。法務省は、月餅を官房から各部局へ渡したものの配付資料はなく、各部局内の配り方は把握していないと説明しました。また、刑事局には配付し、検察庁には配っていないと答弁しました。松下玲子委員は、公職選挙法違反の疑いや職員への影響を指摘し、大臣規範の公務員との関係に照らして不適切だとして、委員会での調査を求めました。これに対し鈴木馨祐大臣は、配布は差し入れであったと説明してその趣旨を述べ、襟を正すと答弁しましたが、倫理上の是非への賛否は明言しませんでした。委員長は調査の求めについて理事会で協議すると答えました。松下委員は反対、鈴木大臣は中立に近い立場でした。
子の意思把握と調査官関与の判断をめぐり、関与の要否を誰がどう決めるかが論点となりました。最高裁は、調査官の関与は調停委員会または裁判官が事案に応じて判断すると説明しました。また、親子交流・監護者指定・引渡事件では、8割前後で調査官が関与しているとの説明がありました。これに対し、篠田奈保子委員は賛成の立場から、関与の選別によって子の間に格差が生じることを懸念し、全件で子の意思を確認できる体制を求めました。大森江里子委員も賛成の立場から、子をめぐる全ての紛争に調査官をつけるべきだと主張しました。スタンスデータでは、両委員とも全事件への調査官関与を一貫して求めており、篠田委員は大幅な増員も求めています。提示された範囲では、結論や決定事項は示されていません。
子供の手続代理人の報酬と国費による支援をめぐり、弁護士報酬の不足により代理人の供給が足りない状況と、国費投入の是非が論点となりました。円より子委員は、報酬の不足で供給が足りないとして、国による代理人の付与を求め、国費による子供の弁護士選任の検討を要請しており、賛成の立場です。法務省の松井信憲氏は、私人間紛争への国費投入には慎重な検討が必要と答弁し、消極的な姿勢を示しました。鈴木馨祐大臣は、心理司やアドボケートを手続代理人にする新たな仕組みについて慎重な検討が必要と答弁しており、報酬や国費支援には直接触れていません。提示された範囲では、国費による支援について具体的な結論や決定事項は示されていません。
家事調停事件における裁判官の負担と職種間の連携が論点となりました。家事調停は、裁判官1名と調停委員2名以上で構成され、関係職種と連携して運営される仕組みであることが示されました。この中で金村龍那委員は、東京家裁の家事裁判官1人あたりの年間担当件数が約500件に上ることを指摘しました。金村委員のスタンスは、調停関係者の負担軽減と生産性向上を求める支持的なもので、賛否のスコアは0.70です。ただし、この評価の根拠となる発言は1件のみです。提示された材料の範囲では、他の発言者の立場や、結論・決定事項は確認できません。
できるだけ生産性を高めて負担軽減していくことが長くその業務に就くポイントになると思いますので、是非御尽力いただきたいと思います。
家庭裁判所と福祉機関の連携について議論されました。最高裁からは、必要な範囲で児童相談所等の関係機関から聴取したり、情報提供したりする連携があることが示されました。金村龍那氏は、福祉的視点を持つ専門職を配置することで未然防止ができると指摘し、連携の取り組みに肯定的な立場を示しました(スタンススコア0.80)。馬渡直史氏も、関係機関との必要な連携を重要と考えると述べ、肯定的な立場でした(スタンススコア0.70)。提示された材料の範囲では、反対や中立の立場を示した発言者は確認されず、結論や決定事項についての記載もありません。
家庭裁判所の調査事務におけるDVスクリーニングの導入について議論されました。円より子委員は、調査官による調査にDVアセスメントを導入する必要性を指摘し、研修の実施も求めたうえで、オーストラリアのファミリーロー・ドアーズ等のアセスメントの導入を求めました。これに対し、最高裁の馬渡直史氏は、DVスクリーニングの視点を調査事務に取り入れることは子の安全確保に有益であるとの認識を示し、その重要性を研修等で共有していると説明しました。両者のスタンスはいずれも賛成寄り(スコア0.80)です。提示された材料には、具体的な導入時期や制度化に関する決定事項は含まれていません。
家庭裁判所調査官の人員不足と業務負担が論点となりました。最高裁は、定員1598人に対し現在員1566人で欠員が32人あると説明し、充員に努める旨を答弁しました。また、メンタル疾患による90日以上の長期病休が令和5年の3人から令和6年の12人に急増したことが示されました。調査命令から報告書提出までは多くの場合おおむね1、2か月であり、最高裁は首席調査官協議会等で職務状況や課題を把握しているとしました。円より子委員は、残業・持ち帰り禁止で仕事量が増える中で調査官が疲弊していると指摘し、増員と働く環境整備の実現を大臣に強く求め、賛成の立場を示しました。吉川里奈委員は5人の増員では不十分として、さらなる人員確保を求めました。大森江里子委員は、調査官不足による調査の簡略化を懸念し、人員確保の必要性を示唆しました。篠田奈保子委員は、面積と人数から調査官が足りているのか疑問を呈し、人員不足を懸念しました。
家裁調査官をもっと増やして、そして、働く環境整備をしっかりと、仕事のしやすい環境整備を実現していただきたい
今回の五人の増員では、実質的な人材不足の解消につながるとは私は思い難いので、是非、様々な声を聞いていただき、人員の確保をしていただきたいと思います。
本来は調査官による丁寧な調査が必要な事案であっても、調査官が足りないため、調査官をつけられない事案や調査を簡略にせざるを得ない事案があるのではないかと懸念しております。
私の面積と人数だけを見ても、本当に足りているのかというふうに思うわけです。
家庭裁判所調査官の増員と事件処理体制の整備について議論されました。過去の増員実績として、平成12年から18年にかけて68人、平成21年に5人、令和4年に2人が示され、あわせて少年事件は大幅な減少傾向にあることが挙げられました。大森委員は、施行後を見据えた調査官の増員計画を強く要望しました。吉川委員は、5人の増員では人材不足の解消は難しいとの認識を示し、現場の声を聴いたうえで人員を確保するよう求めました。両委員とも増員の拡充を求める立場でしたが、スタンスデータは提示されていないため、賛否の区分は示せません。また、今回の議論で増員に関する結論や決定事項は示されていません。
このテーマでの明確なスタンス表明はありませんでした
家庭裁判所調査官の増員と改正家族法への対応が論点となりました。最高裁は、令和7年度の5人増員で改正家族法の円滑な施行準備を含め役割を果たせると判断しており、増員分は改正法を踏まえた審理運用を集中的に検討する大規模庁に配置する考えを説明しました。小野寺真也氏はこの5人増員で施行準備を含む役割を果たせると肯定的に判断しました。一方、篠田奈保子氏は5人の根拠が不明確であり、施行後の事件増に対して不足していると指摘し、さらなる増員を求めました。円より子氏はDVや虐待をめぐる紛争の増加を見込み、5人では足りないとして欠員補充を含む増員を求めました。大森江里子氏は共同親権の施行後を見据えた調査官の増員を強く希望し、米山隆一氏も調査官の充実と家庭裁判所の体制強化を求める立場でした。附帯決議は、家裁の裁判官・調査官の充実を含む人的・物的体制の強化を求めています。
調停に上げられて、調査官の仕事も増えるのではないかと予想されておりますので、私は、とても五名では足りないので、しっかりとその辺り、先ほどの欠員も含めて、頑張って調査官の補充をしていただきたいなと考えております。
来年の離婚後共同親権の施行後も見据えた調査官の増員を是非計画していただきたいと強く希望を申し上げ、私の質問を終わらせていただきます。
六 両親の離婚時における子どもの利益確保の要請等への対応、その他価値観の多様化に伴う家事事件の複雑化・困難化の動向等に対して、家庭裁判所における多角的な対応が適切かつ十分に行われるよう、裁判官・家庭裁判所調査官の充実を含め、家庭裁判所の人的・物的体制の強化を進めること。
想定し難い事件数の増加が見込まれる、私はこのように考えていますが、本当に五名の調査官の増員で足りるんでしょうか。
このような状況において、令和七年度につきましては、家裁調査官を五人増員することで、改正家族法の円滑な施行に向けた検討、準備を含め、引き続きその役割を果たすことができるものと判断したものでございます。
家庭裁判所調査官の配置と出張対応が論点となりました。最高裁の説明によれば、家裁支部203庁のうち調査官が配置されているのは113庁で約55%です。未配置の支部90庁と出張所については、近隣庁の調査官が出向くことで事件処理に支障が出ないよう整備しているとされました。篠田委員は、釧路家裁管内では本庁に5人、帯広と北見に各3人が配置され、網走と根室は未配置であることを挙げ、広域での負担を指摘しました。大森江里子委員は、現地配置が望ましいとして、出張派遣よりも常駐の改善を求めており、スタンスは賛成寄り(スコア0.75)です。本村委員は討論で、運転手の削減により裁判官や調査官の現場への移動に時間がかかると指摘しました。提示された材料には、結論や決定事項は含まれていません。
事件の状況によってほかの家裁から派遣されるよりは、調査を十分に行うためにも、できれば現地に配置されていることが望ましいと思いますので、更なる改善を御検討いただきたいと思っております。
家庭裁判所調査官の研修と専門性向上について議論されました。最高裁は、監護者指定やDV・虐待等をテーマにした調査官研修をすでに実施しており、改正法の施行を見据えて今後も継続する方針です。馬渡直史氏は、施行を見据えて最高裁として研修を充実させる意向を示しており、賛成の立場です。円より子委員は、調査官研修の必要性を明確に主張し、専門性向上に賛成の立場から、賛成派・反対派の両方の学者から学べる研修の実施と、調査に用いるツールの習得が必要だと指摘しました。両者のスタンスはいずれも賛成寄りで、反対の立場の発言者は示されていません。
少年院における矯正教育と社会復帰支援について議論されました。少年院では、障害に応じた課程など類型別の矯正教育を、個別計画に基づいて実施していることが示されました。就学面では、院内で高卒認定試験を実施しており、通信制高校への入学支援は令和6年度から全国で実施されています。職業指導としては、建設機械やフォークリフトの資格取得講座も行われています。金村龍那議員は、少年院での学びが再犯防止に資すると評価し、リスタートのための環境整備を求めました。賛成寄りの立場です。鈴木馨祐大臣は、就労や復学を柱として非行の再発防止に取り組むと答弁し、少年院処遇と再発防止に取り組む意向を示しましたが、具体性には乏しい内容でした。こちらも賛成寄りの立場です。なお、新たな決定事項は示されていません。
民事訴訟の審理期間の長期化と迅速性の課題について、附帯決議が取り上げられました。附帯決議は、審理期間が長期化している状況を検証し、運用手法や制度の改善に取り組むよう求める内容です。米山隆一氏は、審理期間の長期化を問題視する立場から、この検証と制度改善を求める附帯決議について説明しました。提示された材料では、同氏のスタンスは賛成寄り(スコア0.80)とされています。他の発言者の立場や、具体的な改善策、結論・決定事項に関する情報は示されていません。そのため、本テーマの議論については、審理期間の長期化に対する検証と運用・制度面での改善を求める附帯決議が示された点が確認できる範囲です。
一 民事訴訟手続の審理期間及び合議率の目標を達成するため、審理期間が長期化している近年の状況を検証し、審理の運用手法、制度の改善等に取り組むとともに、産業の高度化や国際化に対応できるよう裁判官の能力及び職責の重さの自覚の一層の向上に努めること。
法曹養成制度と司法試験受験資格の見直しについて議論されました。法科大学院入学者に占める未修者は59.3%から28.9%へ、社会人は48.4%から18.0%へと低下したことが示されました。階猛委員は、予備試験合格者の司法試験合格率が修了者を大きく上回る点を法律・閣議決定に反すると指摘し、ロースクール修了を受験資格とする現行制度の廃止を主張しました。また、文部科学副大臣が法科大学院教育の充実に努めると答弁したことに対し、失われた20年と批判しました。鈴木馨祐法務大臣は、法科大学院中核の養成理念を堅持する立場から、修了を受験資格から除外することは相当でないと答弁しました。一方で、合格率の乖離は事実であり、必要な改革は危機感を持って検討すると述べました。米山隆一委員は、法曹志望者の減少を懸念し養成機能の向上を求める付帯決議を引用し、制度見直しを推進する立場を示しました。受験資格の見直しについての結論は示されていません。
だから、これだけやっても是正されない、かえって悪くなっているんだから、もうロースクール修了を受験資格とすることはやめたらいいんじゃないかということを申し上げているわけです。
司法試験の受験資格から法科大学院の修了の資格を除外するということについては、我々としては相当ではないと考えているところであります。
四 現在の法曹養成制度の下で法曹志望者の数について顕著な改善傾向が見られないことを踏まえ、そのことが法曹の質や判事補任官者数に及ぼす影響につき必要な分析を行い、その結果を引き続き国会に示すとともに、同制度や法改正の趣旨を踏まえた更なる法曹養成機能の向上、法曹志望者の増加等に向けた取組をより一層進めること。
特殊詐欺における少年の関与と少年非行情勢が議論されました。提示された数値によると、令和6年の特殊詐欺の受け子等の検挙者は2229人で、そのうち十代は431人で約2割、二十代は45.5%を占めています。また、刑法犯少年の検挙人員は令和3年から3年連続で増加していると示されました。発言者としては篠田奈保子氏が、少年事件の動向を精査すべきであると述べました。ただし、賛否は明確ではなく、スタンスは中立に近い0.60と評価されています。今回提示された材料からは、この論点に関する結論や決定事項は確認できません。
やはり、そういった動向もしっかりと精査していかなければならないのではないかなというふうに思います。
裁判官に対する国際人権条約に関する研修の充実が論点となりました。最高裁は、司法研修所で国際人権法に関する研修を実施していると答弁しました。これに対し、本村伸子委員は、女性差別撤廃委員会の勧告を踏まえ、ジェンダー平等に関する教育の実施を求めました。本村委員は、研修の充実に賛成の立場です。提示された材料には、研修内容の拡充や実施方法に関する具体的な決定事項、結論は含まれていません。
ですから、とりわけジェンダー平等に関する教育をしていただきたい、そういうふうに思っております。
裁判官が出向中にインサイダー取引を行った事件を受け、任官の適格性が論点となりました。階猛委員は、欠員補充のために無理な採用をした結果ではないかと質しました。また、当該判事補は規範意識を欠いており裁判官としての適性がないと明確に批判し、この事件に反対の立場を示しました。これに対し、徳岡治氏(最高裁)は、不祥事については遺憾であるとしつつ、諮問委員会の答申を尊重しており、不適切な任官をしたとの認識はないと答弁し、任官の経緯を擁護しました。スタンスのスコアは階委員が0.10、徳岡氏が0.30でした。提示された材料には、任官のあり方について見直しなどの結論や決定事項は含まれていません。
裁判官の退職が相次ぐ問題と執務環境の改善が論点となりました。最高裁は、依願退官の理由は個別であるとし、事務分担の工夫やワーク・ライフ・バランスの整備に努めると答弁しました。また、異動は避けられないものの、本人の希望や家族の事情に配慮すると説明しました。これに対し、本村伸子委員は、豊橋・岡崎支部の多忙な実態を挙げ、原因を把握しないまま済ませるのかと批判し、裁判官の働き方や処遇の改善を強く求めるとともに、最高裁の答弁に失望を表明しました。吉川里奈委員も、人材確保の拡充を最優先とし、現場の声の把握を求める立場から改善を支持しました。本村委員と吉川委員はいずれも改善を求める立場です。提示された材料の範囲では、新たな決定事項は示されていません。
裁判官・職員のワーク・ライフ・バランスと職場環境整備について議論されました。最高裁判所は、育児・介護の両立支援制度の周知などを通じて、ワーク・ライフ・バランスを実現できる環境整備に努める方針を示しました。徳岡治氏はワーク・ライフ・バランスを重要と認識し、執務環境の整備に努める意向を示したとして、賛成寄り(スコア0.80)の立場です。米山隆一氏は、裁判官・職員が健康的に働ける職場環境の整備を求める発言をしており、賛成(スコア0.85)の立場です。吉川委員は、現場の声をアンケートなどで直接把握することも必要だと指摘しました。また附帯決議では、職員が健康的に働き続けられる職場環境と、仕事と家庭の両立を求める内容が盛り込まれました。
裁判所のデジタル化と専門人材の活用について議論されました。人材面では、デジタル専門職員が令和3年度の3名から令和7年4月に10名体制となる予定であることが示されました。システム開発については、デジタル庁と連絡を取り、助言を受けながら進めているとの説明がありました。発言者のスタンスとしては、小野寺真也氏が、デジタル専門的知見の活用が重要との指摘に同意し、賛成寄りの立場を示しました。金村龍那氏は、デジタル化を生産性向上に不可欠なものとし、初期投資を最重要と主張して賛成の立場を示しました。提示された材料の範囲では、反対や中立の立場を示した発言者は確認されず、特段の結論や決定事項も示されていません。
裁判所職員の人員配置と定員管理について議論されました。定員は最高裁事務総局が立案し、裁判官会議が議決するもので、財務省とは意見交換を行うものの自主的に判断するとされました。裁判官以外の現在員は21260人、欠員は453人で、順次充員する方針です。減員の対象は、技能労務職員の外部委託と、庁舎改修終了に伴う事務官の事務減少とされました。鈴木大臣は、定員の最高限度を法定する方式には長期の事件予測が必要であり、裁判所が検討すべきと答弁しました。発言者のうち、本村伸子氏は定員削減に反対し、裁判官・職員の増員と人員配置の純増を主張しました。松下玲子氏は毎年の定員削減に疑問を示し、適切な配置と人数の実態把握を求めました。小野寺真也氏は定員合理化への協力は必要として条件付きで賛成の立場です。吉川里奈氏は定員の複数年見直しを提案しましたが、増減への賛否は明らかにしていません。
裁判所定員数の削減ではなく、労働時間の客観的な把握などを行い、職場実態に見合った抜本的な人員配置の純増こそ必要だということを申し述べ、反対討論といたします。
毎年毎年法改正をして定数、定員を削減をしているということに、私自身は、これは毎年毎年するものなのかなという疑問も思いました。
裁判所といたしましては、国家公務員の定員をめぐる情勢が依然として厳しい中で、引き続き、裁判所としての必要な体制を整備していくためには、国家の一機関として、他の行政官庁と同様に、業務の効率化等、必要な内部努力を行い、定員合理化に協力することは必要であるというふうに考えております。
DXの時代、事務の合理化や国会事務のリソースの有効活用という観点からすると、毎年ではなく、複数年単位で定員を見直すということも検討すべきではないかと思うんですけれども、大臣の見解をお聞かせいただけますでしょうか。
裁判所職員の労働時間管理とメンタルヘルス対策が論点となりました。メンタル不調による90日以上の長期病休者は、裁判官以外の職員で150人であることが示されました。本村伸子委員は長期病休者の増加について原因分析を求め、最高裁は可能な範囲で行うと答弁しました。また最高裁は、ストレスチェックやカウンセラーによる相談体制を整備していると説明しました。本村委員は討論で、労働時間の客観的把握と純増の人員配置を求め、スタンスは賛成寄り(0.85)と示されています。米山隆一委員は、職員の労働時間把握と適切な労働環境整備を求める附帯決議案の趣旨に肯定的(0.70)です。徳岡治委員は原因分析と除去の重要性を認識していると述べ、スタンスは0.60ですが、具体策への言及は示されていません。提示された材料に、決議や決定事項の記載はありません。
裁判所職員定員法の改正に関連し、家庭裁判所調査官を全国で5人増員することの根拠が主な論点となりました。篠田委員と円委員が、この増員の根拠について質問しました。これに対し最高裁判所は、少年事件が減少していることを踏まえ、令和7年度は5人の増員で対応可能であると説明しました。討論では、本村伸子委員が定員法改定案に反対の立場を示しました。本村委員は、日本弁護士連合会の提言のとおり、調査官は数百人規模で増員する必要があると主張しました。提示された材料の範囲では、賛成の立場を明示した発言者は確認できず、結論や決定事項についての記載もありません。
子供たちへの丁寧な関わり、聞き取りを行うためにも、日本弁護士連合会人権擁護大会シンポジウム提言のように、調査官は数百人規模の増員が必要です。
裁判所職員定員法の改正に関する附帯決議について議論されました。7会派の共同提案による附帯決議案は、趣旨説明の後、採決において起立多数で付すことに決しました。これを受け、鈴木馨祐法務大臣は、附帯決議の趣旨を踏まえて適切に対処するとともに、その趣旨を最高裁判所へ伝える旨を述べ、政府側として決議の趣旨を尊重する姿勢を示しました。一方、本村伸子議員は、定員法改定案そのものに対する反対討論を行いました。附帯決議自体への言及は確認されていません。結論として、附帯決議は起立多数で付されることが決まり、法務大臣が趣旨に沿った対処を述べた点が主な決定事項です。
裁判所速記官の処遇と転官について議論されました。示された要点によれば、平成10年から速記官の養成が停止されており、平成21年度までは書記官への転官が実施されました。あわせて、継続を希望する速記官に対しては、備品の整備や研修の充実といった執務環境の整備を行うことが示されています。発言者のスタンスとして、小野寺真也氏(スコア0.60)は執務環境の整備に努めると述べていますが、処遇や転官そのものへの明確な賛否は示されていません。金村龍那氏(スコア0.60)は、速記官の処遇には組織的な決断が必要であると述べていますが、賛否の方向は明示されていません。両氏とも賛否は明確でなく、本テーマに関して提示された材料の範囲では、結論や決定事項は確認できません。
裁判手続のデジタル化と職員の業務負担をめぐり、記録の電子化によって運搬などの物理的な管理が不要になる一方で、利用者への手続案内などの業務が増えることが論点となりました。本村伸子委員は討論で、デジタル化が人減らしの理由とされ、かえって仕事が増えていると指摘し、批判的な立場を示しました。スタンスデータでも、本村委員は反対寄り(スコア0.20)と位置づけられ、その根拠は、デジタル化で業務が増え人減らしの理由になっているという点です。結論として、附帯決議では、デジタル化の進捗を踏まえ、効率化が可能な事務と注力すべき事務を考慮した人員の配置を行うことが求められました。
しかし、職場からは、簡素化、効率化と言うが、人減らしの理由になっている、業務量はほとんど変わらない、システムがフリーズしてやり直しになる、オンライン弁論の通信不良に備え、書記官が二人がかりで対応など、効率化どころか、逆に仕事が増えているという実態が語られています。
選択的夫婦別姓制度における子の氏の決定について、協議が調わない場合に家庭裁判所の審判で子の氏を定める案が論点となりました。大臣は、この案は採用されなかったと説明しています。その理由として、審判で氏を定めるための基準の設定が難しく、そもそも子の氏の決定は審判に親しまないとの指摘があったことを挙げました。提示された材料には、他の発言者の氏名やスタンス(賛成・反対・中立)に関するデータはなく、大臣の説明以外の議論や結論、決定事項は確認できません。
このテーマでの明確なスタンス表明はありませんでした
離婚後共同親権に関するQアンドAの作成と国会への提出が論点となりました。民事局長は、QアンドAは関係府省庁連絡会議幹事会で検討中であり、公表時期は未定であると答弁しました。これに対し、篠田奈保子委員は賛成の立場から、QアンドAを4月末日までに提出するよう求めました。篠田委員はQアンドAの期限付き提出に加え、DVに関する答弁の内容をQアンドAに記載することも積極的に要求しています。委員長は、篠田委員の求めについて理事会で協議すると応じました。提出時期や記載内容に関する結論は示されておらず、取り扱いは理事会での協議に委ねられています。
是非四月末日までの提出を求めさせていただきたいと思います。
離婚後共同親権制度の施行準備と家庭裁判所の体制整備について議論されました。最高裁判所は、共同親権の新たな手続により事件が増える可能性はあるものの、具体的な予測は困難であると答弁しました。これに対し篠田委員は、既に離婚した事案での共同親権への変更申立てや、協議離婚後の紛争が増えると予測しました。最高裁判所は、各裁判所が適切な審理運営を行えるよう、検討や準備を支援する考えを示しました。なお、発言者の賛否を示すスタンスデータは提示されておらず、結論や決定事項に関する言及もありません。
このテーマでの明確なスタンス表明はありませんでした
難民不認定処分が取り消された後の手続の扱いが論点となりました。島田洋一委員は、クルド人の例を挙げ、難民認定書を出すのか、それとも再審査を行うのかを質しました。これに対し、入管庁の杉山徳明次長は、不認定処分が取り消された場合には、改めて難民認定手続を行い、その上で処分をすると答えました。杉山次長の発言は取消し後の手続についての事実説明であり、賛否は示されていません。島田委員の発言は、再審査して不認定にするのかを問う質問にとどまり、立場は断片的で明確な賛否には至っていません。以上のやり取りでは、取消し後に改めて認定手続を行うという入管庁側の運用方針が示されましたが、それ以外の結論や決定事項は示されていません。
難民認定をめぐる訴訟について、控訴後の高裁判断を受けて上告を行うか否かが論点となりました。鈴木馨祐大臣は、一審の判断に不服として控訴したものの高裁で認められなかったことについて遺憾であるとしました。そのうえで、上告理由は憲法違反や法令解釈に関する重要事項に限られるところ、本件はこれに該当しないとして、上訴しない判断を示しました。スタンスデータでは、鈴木大臣のスコアは0.30で、高裁判決を遺憾としつつ上告理由が見当たらないとの根拠が示されています。また、島田委員は、難民認定訴訟が増加すれば裁判所や入管庁の人員を圧迫しかねないと指摘しました。提示された材料では、上告を断念する判断が示された点が結論となっています。
本判決、特に高裁の判決においてかかる不服の申立てを受け入れられなかった、このことについては誠に遺憾であります。
裁判所職員定員法改正案は、起立多数で原案どおり可決すべきものと決しました。附帯決議も起立多数で付すことに決まり、法務大臣は趣旨を踏まえて対処し、最高裁判所へ伝える旨を述べました。委員会報告書の作成は委員長に一任されました。
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