参議院法務委員会(2025年5月13日)において、情報通信技術の進展等に対応するための刑事訴訟法等の一部を改正する法律案(刑事デジタル法案)の質疑が中心的に行われ、電磁的記録提供命令の創設、個人情報保護、令状審査の実効性、オンライン接見等について各会派から活発な議論が展開された。
本会議での議論の要点をAIが要約したものです。
オンライン接見の全国展開と法制化に向けた検証機会の設定について議論が行われました。嘉田由紀子氏(日本維新の会)は、地方での弁護士不足を背景に、地域条件を付してでも速やかにモデル実施すべきと主張しました。矢倉克夫氏(公明党)は、国民負担軽減の観点からオンライン接見を最大限進めるべきとし、「全国に設備が整うことが滞りなく進んでいるか検証する機会を設定する必要があり、例えば五年後に検証するなども考えられる」と提案しました。福島みずほ氏(社民党)は、オンライン接見の環境整備を求める質問を行いました。森本宏政府参考人は、一定期間経過後の検証機会を特別に設ける必要まではないと述べつつも、附則や衆議院附帯決議を踏まえ取組を推進するとしました。鈴木馨祐法務大臣は、各地域の実情に応じて順次拡大する方針であると表明しました。
オンライン接見については、全国に設備が整っていく過程を見て、今後法制化を目指すことが確認をされました。
ここは地域条件を付したりしてモデル的にでも速やかに実施すべきと考えておりますが、法務大臣の御認識お願いいたします。
オンライン接見の環境整備はどう考えていますか。
一定の期間が経過した段階での検証の機会を特別に設ける必要まではないのではないかと考えておりますけれども、いずれにいたしましても、法務省としては、附則四十一条の規...
勾留質問をビデオリンク方式で実施することの是非について議論が行われました。仁比聡平氏(日本共産党)は、「勾留質問はじかに向き合う場面であり」、裁判官が被疑者と直接向き合う意義があるとして、オンライン化への強い懸念を示しました。森本宏政府参考人は、原則として裁判所内での実施を維持するとしつつ、感染症罹患や災害による交通途絶など「裁判所に在席させて当該手続をすることが困難な事情がある場合」という限定的条件がある場合に限り認める立場を説明しました。
ビデオリンク方式による証人尋問と反対尋問権の保障について、福島みずほ氏(社民党)が問題提起を行いました。福島氏は、渕野参考人の指摘を引用しつつ、「共犯者的立場の証人は対面での反対尋問権を保障する必要性が一層高いが、共犯者的立場の証人の証言を切り崩されることを妨害する目的で悪用される危険がある」と述べ、実効的な反対尋問権の侵害につながり得ると問題提起しました。
渕野参考人が、共犯者的立場の証人は対面での反対尋問権を保障する必要性が一層高いが、共犯者的立場の証人の証言を切り崩されることを妨害する目的で悪用される危険がある...
ビデオリンク方式による証人尋問の拡充について、森本宏政府参考人は、法案の目的の一つとして「多忙な医師に専門家としての証言を求める場合等においてビデオリンク方式による証人尋問を可能とすること」で証人の出頭に伴う業務上の負担を軽減できると肯定的に説明しました。
本法律案におきましては、証人尋問をビデオリンク方式により実施することができる範囲を拡充し、例えば多忙な医師に専門家としての証言を求める場合等におきまして、ビデオ...
不同意性交等罪の実務運用と広報・対策強化について議論が行われました。森まさこ氏(自民党)は、フジテレビジョンや大阪地検検事正の事案を踏まえ、不同意性交等罪を国民に広報し、「被害者が泣き寝入りとならないようにするのが法務省の仕事」だと主張し、法務省設置法における国民の権利擁護の観点から人権擁護局の見直しやホームページでの広報強化を求めました。鈴木馨祐法務大臣は、法改正の趣旨を踏まえた適切な対処を継続し、「一層この対策、これをしっかりと推し進めていきたい」と表明しました。
令状審査の実効性について議論が行われました。福島みずほ氏(社民党)は、令和六年の捜索差押え等の令状請求二十五万件余りに対して却下は四十六件、却下率〇・〇〇〇一八一であることを示し、「令状主義は機能していないんじゃないですか」と強く批判しました。最高裁判所長官代理者の平城文啓氏は、「御指摘の数字のみで令状審査の適正さを評価することは困難」として一定数の取下げや一部除外のケースを説明し、各裁判官が「被疑事実の存否、被疑事実と対象物との関連性、強制捜査の必要性等を慎重に判断している」と述べました。
入管収容施設に収容されていたイタリア人男性の自死案件について議論が行われました。福島みずほ氏(社民党)は、「彼は精神科医に一切見せられていない」として、入管が精神疾患を把握したのはいつかを問い、事実経過の検証を強く求めました。鈴木馨祐法務大臣は、個人情報・プライバシーに関わるとして精神疾患の有無を含む詳細には答えを差し控えつつ、「再び同様の事案が起こらないように、日頃から被収容者の精神面、これを配慮して適切な対応を取っていく」と表明しました。
電磁的記録の保管・管理・消去に関する規定整備について多くの議員から質問が行われました。仁比聡平氏(日本共産党)は、警察庁のDNAデータベースに百九十万近い情報が蓄積されていることを示し、消去されず蓄積される現状を強く批判しました。川合孝典氏(国民民主党)は、保管期間の規制や消去義務規定の整備を重ねて求め、「お尻を決めてスケジュールをきちんと決めていかないと、いつまでもだらだらやることになります」として明確なスケジュールでの取組を求めました。矢倉克夫氏(公明党)は、「電磁的記録に着目した保管、管理の仕組みを整備すべき」と主張し、内部規則の見直しが必要と主張しました。福島みずほ氏(社民党)は、消去規定がないことを「この法案の致命的な欠陥」と強く批判しました。鈴木馨祐法務大臣は、規定または通達の整備に向けて速やかに検討を進めると表明しました。
削除についてお聞きをいたします。 削除について、これは、通信傍受、元々、スポットモニタリングの記録は消去され、捜査機関の手元に残らない。でも、電磁的記録提出命...
圧倒的多数、巨大な膨大な情報がデータとして蓄積され、それをデータベースとして活用していると。
捜査の過程で取得をした電磁的記録について、やはり先ほど申し上げましたけれども、適切な管理あるいは不適正な利用の防止、必要な期間経過後の廃棄等を内容とする適正な取...
お尻を決めてスケジュールをきちんと決めていかないと、いつまでもだらだらやることになります。
少なくともデータの一層の適正管理のためには、従来の内部規則、これ見直していく必要はこれはあると思います、この法案をまた契機にして。
刑事手続のデジタル化に伴うセキュリティー対策について議論が行われました。矢倉克夫氏(公明党)は、内部からの情報流出と外部攻撃への対処として万全の対策が必要と主張しました。森本宏政府参考人は、「機微情報へのアクセス制限や刑事手続専用の閉域回線を通じて警察及び裁判所とデータを送受信することを含め、情報セキュリティー対策に万全を期すべく検討を進めている」と表明しました。鈴木馨祐法務大臣は、「システムの堅牢性ということも極めてこれ大事」として必要な予算要求を行うと表明しました。
電磁的記録提供命令の創設を中心とする本法案全体について、賛否両論の活発な議論が行われました。仁比聡平氏(日本共産党)は、「法案が広範にプライバシーを侵害し得る条文」であり、対象犯罪の限定もなく他事件や公安活動への転用も可能だとして強く批判し、限定する答弁がないとも指摘しました。福島みずほ氏(社民党)は、通知なし・消去規定なし・罰則なし・準抗告もできない「悪法」であり「盗聴法より悪法」と全面的に批判しました。鈴木宗男氏(新党大地)は、「この法案、あるかないかといえば、あった方が国民のためになる」として法案に賛成し、「速やかな採決」を求めました。
性犯罪の実態調査と被害者支援・広報強化について議論が行われました。森まさこ氏(自民党)は、人権擁護局の十七項目の見直しやホームページでの広報強化など「更なる努力」を強く求めました。鈴木馨祐法務大臣は、無作為抽出による犯罪被害調査をこれまで六回実施してきたことを説明しつつ、「調査分析、あるいは啓蒙、広報、さらにはその対策ということで進めておりますが、まだまだそうした事案が多くある状況」と認識を示し、「一層この対策、これをしっかりと推し進めていきたい」と表明しました。
検察官請求証拠の電磁的方法による開示について議論が行われました。福島みずほ氏(社民党)は、弁護人の利便性向上のためオンラインや複写による証拠開示を認めるべきと主張しました。森本宏政府参考人は、「弁護人の防御準備における利便性の向上を図る観点から、弁護人の要望を踏まえつつ、できる限りオンラインの方法や電磁的記録を複写する方法による証拠の開示を認めることが望ましい」と表明し、改正法成立後は検察当局においてもこの観点から適切な運用に努めると述べました。
電磁的記録提供命令に伴う秘密保持命令の在り方について議論が行われました。古庄玄知氏(自民党)は、契約上の義務がある場合でも秘密保持命令違反となり得るとする法務省見解について、業者が令状を受けたことを情報主体に連絡できない問題を具体例を挙げて問題提起しました。森本宏政府参考人は、罪証隠滅防止のため裁判所命令が契約上の義務に優先するとして解釈を維持しました。福島みずほ氏(社民党)は、秘密保持命令により情報主体が取得の事実すら知ることができず、「準抗告も国賠訴訟もできない」と強く批判しました。鈴木宗男氏(新党大地)は、衆議院修正による一年以内の期間制限を、情報主体への通知や不服申立て機会確保の観点から肯定的に受け止めました。
能動的サイバー防御(サイバー対処能力強化)法案で収集した情報を刑事手続で活用することの可否について議論が行われました。佐野朋毅政府参考人(内閣官房)は、「これらの法案については、通信情報を犯罪捜査の目的で提供すること、そういう規定は置いていない」と明言しました。福島みずほ氏(社民党)は、衆議院での警察側答弁では使う可能性を認めていたと指摘した上で、能動的サイバー防御で収集した情報を刑事手続で使う可能性を問題視し、使わないよう強く求めました。
袴田事件における検事総長談話と袴田氏への対応について議論が行われました。鈴木宗男氏(新党大地・新選組)は、検事総長談話が東京高裁決定の「重大な事実誤認」を指摘する内容であったことを問題視し、「判決を否定する不適切なもの」であるとして、袴田氏への謝罪と説明責任を強く求め、検事総長の国会出席を委員長に要請しました。鈴木馨祐法務大臣は、袴田氏を長期間不安定な立場に置いたことについて「大変申し訳なく思っています」と謝罪を表明しつつ、検事総長の国会出席については「どの案件でどうするかという、そこの違いが出ない形で」対応できるか整理が必要との立場を示しました。
身体拘束中の被告人が電磁的記録を授受・閲覧できる環境の整備について議論が行われました。矢倉克夫氏(公明党)は、電磁的記録で証拠開示が進むにもかかわらず被告人がそれを検討できないのはデジタル化の趣旨と相違するとして、計画的な設備整備を進めるべきと主張しました。福島みずほ氏(社民党)は、「証拠がごっそり取られても被告人元には来ない、攻撃防御ができない」と強く批判しました。鈴木馨祐法務大臣は、刑事裁判の遂行上必要不可欠な場合などにおいて支障が小さいと考えられる場合には「裁量的にその閲覧を一時的に認める余地はある」としつつ、権利として位置付けることは相当でないとの立場を示し、運用上の検討を継続するとしました。
別居親の学校行事参加制限の問題について議論が行われました。嘉田由紀子氏(日本維新の会)は、同居親の承諾を条件とする学校の対応について、「憲法十三条で保障される別居親及び子供の人格権を損なう行為ではないか」と問題提起しました。文部科学省の日向信和政府参考人は、「学校行事への参加者の範囲をどのように設定するかについては、当該学校の判断に委ねられている」として、親権者双方で協議を行った上でその結果を学校に伝えることが望ましいと回答しました。
令和六年民法等の一部を改正する法律(離婚後共同親権)の周知・広報について議論が行われました。嘉田由紀子氏(日本維新の会)は、改正民法の趣旨が広く理解されるよう周知・広報への取組を求めました。民事局長の竹内努政府参考人は、「改正法の趣旨及び内容が広く理解されますように、委員の問題意識も踏まえながら、引き続き改正法の周知、広報に取り組んでまいりたい」と表明しました。
電磁的記録の保管期間・廃棄手続と個人情報保護について議論が行われました。仁比聡平氏(日本共産党)は、警察庁のDNAデータベースに百九十万近い情報が蓄積されている一方で年間の抹消件数が登録件数の一割程度にとどまる実態を示し、「消去されず蓄積され続ける現状」を強く批判しました。川合孝典氏(国民民主党)は、消去が完了したことの確認方法や責任の所在も含めて保管期間規制・消去義務規定の整備を明確なスケジュールで進めるよう重ねて求めました。矢倉克夫氏(公明党)は、電磁的記録に着目した保管・管理の仕組みを整備すべきと主張しました。
電磁的記録提供命令と通信傍受法(盗聴法)における通知義務の要否について議論が行われました。福島みずほ氏(社民党)は、盗聴法には傍受事実の通知義務があるのに本法案にはないとして、「プライバシーを侵害していることは全く一緒なのに何で通知がないのか」と強く批判しました。森本宏政府参考人は、通信傍受は「継続的、密行的に通信の秘密を制約する性質の処分」であるのに対し電磁的記録提供命令は「処分の一時点において既に存在している電磁的記録の提供を命ずるにとどまる」として両制度の性質が異なり単純比較はできないと説明し、通知義務は不要との立場を維持しました。
電磁的記録提供命令の令状における対象電磁的記録の特定性と、個人情報保護の関係について議論が行われました。福島みずほ氏(社民党)は、事業者は被疑事実に基づいて記録を選別できないため実質的に特定がなく「地引き網的大量収集」となり、「関連しないものも含む」ことは重大問題だと批判しました。鈴木馨祐法務大臣は、令状により「被疑事件との関連性を認めて令状に記録、記載したものに限定される」として現行差押えより具体的に特定されると説明しました。
電磁的記録提供命令に伴う秘密保持命令の「正当な理由」の判断基準について議論が行われました。古庄玄知氏(自民党)は、被対象者との契約上「提供命令を受けた場合に通知する義務」がある場合でも秘密保持命令違反になり得るとする法務省見解の問題点を指摘しました。森本宏政府参考人は、「罪証隠滅のおそれがあるときには裁判所の命令の方が優先する」として、契約上の義務があっても秘密保持命令が優先するという解釈を維持しました。
電磁的記録提供命令と憲法三十八条の自己負罪拒否特権の関係について議論が行われました。福島みずほ氏(社民党)は、パスワードを口頭で述べさせることも操作させることも「自己に不利益な供述を強制」する憲法違反であると強く主張しました。森本宏政府参考人は、アルコール呼気検査に関する最高裁判例を引用し、電磁的記録提供命令は「供述強要ではなく、自己負罪拒否特権と抵触しない」との立場を維持しました。
電磁的記録提供命令による大量情報収集の問題について多くの議員から批判が行われました。仁比聡平氏(日本共産党)は、「法案が広範に適用可能でプライバシーを侵害し、他事件や公安活動への転用も可能」と強く批判しました。福島みずほ氏(社民党)は、森本政府参考人自身が「被疑事件等の立証に直接は用いられないものが含まれることはあり得る」と答弁していることを繰り返し指摘し、「地引き網的大量収集」を本法案の致命的欠陥と強く批判しました。森本宏政府参考人は、立証に直接使われないものが含まれることはあり得るが、「そのことによって電磁的記録提供命令が直ちに違法、不当の評価を受けるものではない」と説明しました。
与党・一部野党からはデジタル化による手続円滑化と国民負担軽減の観点から概ね賛成意見が示された一方、野党からは電磁的記録提供命令に通知義務・消去規定・罰則・準抗告制度がなく、自己負罪拒否特権の侵害や大量情報収集の問題があるとする強い反対意見が表明された。電磁的記録の保管・管理・廃棄に関する規定整備については政府が検討を進めると表明したが、具体的スケジュールは明確にされず、法案の根本的な課題として次回以降の審議に持ち越された。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
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○委員長(若松謙維君) 情報通信技術の進展等に対応するための刑事訴訟法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○古庄玄知君 おはようございます。自民党の古庄です。 今日は、主として森本局長の方にお伺いしたいと思います。中でも、改正法の二百十八条三項関係についてお伺いします。 二百十八条三項は、捜査機関が、裁判所の許可を得て、電磁的記録提供命令を受ける者に対し、みだりに提供命令を受けたこと及び提供したことあるいは提供しなかったことを漏らしてはならない旨を命じることができるというふうに書いています。こ...
| モデル | Claude (Anthropic) |
|---|---|
| 要約方式 | 抽出+要約 |
| 対象範囲 | 議事録 全文 (約86,353文字) |
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