本会議では、経済安全保障推進法及びJBIC法改正案について質疑が行われました。JBICによる経済安全保障上重要な海外事業への劣後出資制度の創設をめぐり、泉恒有参考人・渡邉和紀政府参考人が採算性に不確実性のある事業への支援の必要性や損失リスク管理の仕組みを説明したのに対し、川裕一郎委員・長妻昭委員・森ようすけ委員らは損失負担構造や国民への説明責任、判断基準の具体化を求めました。また、中東情勢の緊迫化に伴うナフサ等物資の供給目詰まりへの対応、基幹インフラ制度への医療分野追加、フロンティアAI(クロード・ミュトス等)への政府アクセスやAI脅威を踏まえたサイバーセキュリティー対策、造船業再生基金や海底ケーブル・データセンター等の経済エコシステム構築についても、小野田紀美大臣らとの間で議論が行われました。
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全60テーマ ・ 紐づく質疑108件
高度化するAI(フロンティアAIモデル)を踏まえたサイバーセキュリティー対策の政府横断的推進体制
本テーマでは、AI脅威に対する金融分野サイバーセキュリティ対策強化官民連携会議及びその作業部会の実施状況とその法的位置付けが論点となりました。金子政務官は、4月24日開催の官民連携会議及び5月14日開催予定の作業部会について、金融庁設置法第3条の任務遂行として実施していると説明し、参加組織は金融機関6、ITベンダー12(アンソロピック等含む)、業界団体13、政府機関4であることを確認しました。また、参加者には国家公務員と同様の守秘義務はかからず、機微な個別企業情報のやり取りは行われていないと答弁しました。これに対し、守秘義務がない設置法根拠の会議では機微情報の議論ができないとして、官民協議会を早期に施行し守秘義務下で運用すべきとの指摘がなされ、現状は金融庁主体で金融分野のAIサイバーセキュリティーに関する議論が先行しているとの指摘もありました。
本テーマでは、JBICスキームにおける認定特定海外事業の選定プロセスをめぐり、政治家・官僚接触記録の作成・公開が議論されました。川裕一郎委員は、選定プロセスが官僚・業界・政治の密室協議になる懸念を表明し、監視不能な状況への批判的な立場を示しました。長妻昭委員は、政治家接触の記録作成と公表を政府に求めました。これに対し小野田紀美大臣は、国家公務員制度改革基本法に基づき、国会議員との接触記録の作成・保存・公開について法令にのっとり対応する旨を答弁しました。
本テーマでは、JBIC(国際協力銀行)による採算性に不確実性のある海外事業への出資・融資という、政府系金融機関として初の枠組みが議論されました。渡邉参考人は、財務省主管の政府系金融機関でこうした支援は過去に例がないことを確認しました。本制度は、既存の支援ツールでは民間投資が集まらない経済安全保障上重要な海外事業について、国の支援を呼び水として活用する枠組みであり、事業の立ち上げ・継続自体が見込めない事業や、恒常的な赤字で追加出資が延々求められるような事業性のない事業は対象外とされました。泉参考人も同様に、本制度は民間投資が進まない事業に国の支援を呼び水として民間参画を得るためのものであると説明し、劣後出資が財政規律とモラルハザード防止に資するとして肯定的な立場(スコア0.75)を示しました。一方、森委員は、黒字転換時期や費用収益見通しなどの収支計画を事業計画に組み込むべきと要求し、答弁に不満を示すなど、枠組みへの懸念が強い立場(スコア0.30)でした。これに対し泉参考人は、期間や収支見通しなどの数字が全くないことはあり得ないと補足答弁しました。
本テーマでは、国際協力銀行(JBIC)による経済安全保障上重要な海外事業への劣後出資制度に関し、損失リスクの許容基準や管理方法が議論されました。泉参考人は、国際協力銀行法十三条三項に基づき、勘定損失額が資本金等の範囲内となるよう定める旨を答弁し、あわせて実施指針・基本方針については今後策定し、有識者会議への諮問を経て閣議決定していく方針を説明しました。渡邉政府参考人も、新勘定の損失額が資本金の範囲内となるよう運用することで債務超過を防ぐ仕組みである旨を説明しました。これに対し川委員は、危険債権・要管理債権が合計5000億円を超えている状況を踏まえ、リスク管理における量的な歯止めの必要性を指摘しました。森ようすけ議員のスタンスとしては、制度自体への賛否は明確でないものの、判断基準の恣意性や具体性の不足を批判する立場が示されました。
極めてさじ加減による判断基準になっていると思って、もう少し具体的に是非示していただきたいなと思うんですが、その点、いかがでしょうか
本テーマでは、JBICによる劣後出資に伴う損失負担構造と、国民への説明責任のあり方が議論されました。川裕一郎委員は、劣後出資によりJBICが最も深いリスクを負い、最終的な負担者が国民になり得ると懸念を提起し、ロシア案件の損失引き当て経験を踏まえた慎重な議論を求めるとともに、資本金の範囲内対応であっても焦げつき予備軍が5000億円超に上る状況での国民説明が不十分であると指摘しました。また、国が損失リスクを引き受ける以上、計画認定・出資融資判断・モニタリングの基準を事前に明確化すべきとの指摘や、経済安保上のベネフィット評価が定性的でさじ加減になりやすいため判断基準の具体化が必要との指摘がありました。長妻昭委員は、損失前提の融資は前例がないとして、損失発生時の企業名・損失額の公表を強く求めました。これに対し小野田紀美大臣は、公表方法は国民への説明責任とのバランスで今後検討するとし、損失リスク許容の具体的基準はケース・バイ・ケースで経済安保上の重要性等を総合勘案すると答弁しました。渡邉和紀参考人は、新勘定を既存勘定と区別し、財務状況を毎年度公表し丁寧に説明する旨を答弁しました。
こうした構造変化は公的金融の補完性という原則からの大きな逸脱であり、国民への十分な説明と厳格な制度設計なしに踏み出すべきではないと私は考えます。
これは企業名をちゃんと公表していただかないと、最終的に国民の税金になる可能性がある金ですからね。
いずれにせよ、企業の個別情報等への配慮の必要性や国民への説明責任の在り方とのバランスを考慮しながら、どのような公表のやり方が適切であるかというのを今後検討してまいりたいと考えます。
政府といたしましては、新制度の趣旨等について、適時の情報公開も含めまして、国民の理解を得られるように、丁寧に説明してまいりたいと考えております。
本テーマでは、JBIC新勘定における損失発生時の政府・国民負担の在り方が議論されました。泉参考人は、新勘定が収支相償・償還確実性の原則の対象外であることについて、損失発生を前提とするものではなく採算性の不確実性を意味すると説明しました。小野田大臣は、損失発生時には報告徴求や資料提出を通じて状況を確認し、リスク発現要因等をフォローアップすると答弁しました。渡邉和紀政府参考人は、新勘定の損失はまず出資金で対応し、不足が生じた場合は政府が責任を持つと説明しており、賛否は明確ではありませんでした。これに対し川裕一郎委員は、政府対応が実質的に国民負担になるとして、出資の慎重な実施を強く要望しました。
本テーマでは、JBIC新勘定による経済安全保障支援において補助金ではなく融資形態を採る理由が議論されました。泉恒有参考人は、劣後出資には配当・返済義務が伴うため、財政規律の確保とモラルハザードの防止に資するとし、これが補助金ではなく本手法を選んだ理由であると説明しました。この発言は融資形態採用の説明にとどまり、賛否の立場自体は明らかにされていません。
本制度におきましては、こうした点を踏まえまして、劣後出融資等による支援を実施することとした、こういうことでございます。
本テーマでは、JBIC法32条が定める劣後的政府貸付け・債権免除規定の対象範囲について議論が行われました。後藤祐一議員は、同規定が認定特定海外事業以外の一般・特別勘定にも及ぶことをやり過ぎと指摘し、対象を認定特定海外事業促進業務に限定するよう求めました(スタンス:反対、スコア0.10)。これに対し財務省側の答弁を行った渡邉和紀は、経済安全保障上重要な事業が既存の一般・特別業務勘定で実施される場合もあるとして、既存勘定も対象に含めたいとの考えを示し、対象範囲の拡大を支持しました(スタンス:賛成、スコア0.75)。財務省は、後藤議員の限定を求める指摘に対しても、経済安全保障上重要な事業全般を対象とする方針を維持し、両者の見解は一致に至りませんでした。
本テーマでは、JBICによる海外投資支援と国内の食料・エネルギー・生活必需品供給基盤強化とのバランスが論点となりました。川裕一郎委員は、海外案件への手厚い支援に対し、国内中小企業や地方インフラへの支援が不足していると指摘し、国内基盤強化を求める姿勢を示しました。
現場からは、海外の大きなプロジェクトには手厚く支援をするのに、国内の小さな現場にはなかなかお金が回ってこないという声が聞こえてきます。
本テーマでは、国際協力銀行法13条3項に基づき、認定特定海外事業への貸付・出資条件が、当該勘定の損失額が資本金等の範囲内に収まるよう定められる点が取り上げられました。議論では、この枠組みと従来のJBIC事業との違い、すなわち採算性の不確実性の程度の差が判断基準として明確でないとの指摘がありました。発言者としては森ようすけが挙げられ、新枠組み自体には反対しない立場を示しつつ、撤退・取消基準の明確化とモニタリング強化を条件として求めました。
しっかりと事前において撤退そして認定の取消しの基準を具体的に是非設けていただいて、それに基づいてモニタリングをしっかり行っていく、こうしたことを是非お願いしたいんですが
本テーマでは、クロード・ミュトス等フロンティアAIへの日本政府のアクセス可否をめぐり議論が行われました。長妻昭委員は日本政府によるクロード・ミュトスの使用可否を質問しましたが、川崎政務官はサイバー安全保障に関わるとして回答を差し控えました。一方で川崎政務官は、イギリスのAISIがクロード・ミュトスにアクセス可能と公表していることは認めました。長妻委員は、米NSAも導入済みであるとして日本の後れを指摘し、イギリス並みのアクセス実現に向けた大臣の働きかけを求めました。長妻委員のスタンスは、非公表の政府対応を批判し、利用可能化への努力を大臣に要求するものでした。高山委員も、イギリスが既にクロード・ミュトスへのアクセスを有しているとの政府認識に言及しました。また川委員は、クロード・ミュトスによるサイバー攻撃の民主化と参入障壁低下のリスクを指摘しました。
これは何とか働きかけをして日本もイギリス並みに使えるような状況に持っていきたいと思うんですけれども、どう思いますか。どう思いますかというか、小野田大臣、そういう御努力をいただけませんか。
サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度(SCS評価制度)について、川崎政務官は、英国のサイバーエッセンシャルズを参考にした制度を年度内に構築することを目指し検討していると説明しました。これに対し長妻昭委員は、SCS制度を経済安保法の基幹インフラ役務の枠組みでも活用すべきと提案し、積極的な活用を求める立場を示しました。
SCSの制度というのはまさにこの経済安保の法律の枠組みでも使えるものだと思うんですけれども、これを使ってきちっと認証、チェックをするというお考えはありませんか。
本テーマでは、フロンティアAI開発企業との交渉体制のあり方が議論されました。高山聡史委員は、こうした企業との交渉をサイバー安全保障担当大臣及びAI担当大臣が主導し、政府一体で行う必要性を提起し、トップレベルと現場レベルの各層での交渉が進むことへの期待を表明しました。これに対し小野田大臣は、AISIや国内外の関係者と連携して情報収集・分析を行い、松本大臣を中心に政府一体で対応に取り組む旨を答弁しました。高山委員は担当大臣主導による戦略的交渉体制の必要性を主張する推進的な立場を示しており、両者のやり取りを通じて、政府一体となった交渉体制の構築に向けた方向性が確認されました。
そういった大臣がしっかり交渉に当たるといった取組が必要ではないかなというふうに思います。
本テーマでは、原油輸入の9割を中東に依存する構造的脆弱性とJBICによる中東LNG・再エネ投資の関係について、川裕一郎委員が政府に質問しました。これに対し佐々木政府参考人は、資源外交の強化による調達先の多角化と、再生可能エネルギー・原子力の活用による自給率向上を推進する方針を示し、安全性・安定供給・経済効率性・環境適合(S+3E)のバランスを踏まえたエネルギー需給構造の転換を進める考えを述べました。川委員のスタンスについては、エネルギー構造見直しに関する議論の不足を指摘するにとどまり、賛否は明確ではありませんでした。
ホルムズ依存のエネルギー構造そのものをどう見直すのか、国内側の議論はまだまだ十分ではありません。
ホルムズ海峡情勢の緊迫化を受け、ナフサ等石油関連製品の供給偏在・流通の目詰まりが議論されました。野村委員は、ナフサ供給不安がプラスチック・包装資材・食品業界(カルビー等)に波及している実態を指摘し、特定重要物資指定の検討状況を質問しました。これに対し殿木政府参考人は、中東以外からのナフサ輸入が5月に3倍となり、中間製品在庫と合わせ供給は年を越えて継続見込みだが、一部で偏り・目詰まりが生じていると説明しました。畑田浩之参考人は、ナフサは備蓄原油活用・中東以外からの輸入拡大・中間製品在庫により年を越えて供給継続可能との見通しを示し、供給源多様化余地等を理由にこれまで特定重要物資指定を見送ってきたと説明しつつ、指定の是非は今後の情勢を見極めて検討するとしました。川委員は、ホルムズ海峡緊張が原油の中東依存という構造的脆弱性を浮き彫りにしたと指摘しました。また、使い捨て手袋等マレーシア等外国産依存物資については、備蓄手袋5000万枚の放出やパワー・アジア活用で対応するとの大臣答弁がありました。
本テーマでは、中国によるデュアルユース品目の対日輸出規制について議論が行われました。大塚政府参考人(大塚建吾氏)は、日本のみを対象とした中国の対日輸出規制は国際慣行と異なるものであり許容できないとし、規制の撤回を求めていることを説明しました。
特に、我が国のみをターゲットにした中国による日本向けの輸出規制につきましては、国際的な慣行と大きく異なり、許容できるものではございませんので、中国側には強く抗議をするとともに、措置の撤回を求めてきているというところでございます。
本テーマでは、中国・北朝鮮・ロシア系グループによるAIを用いたサイバー攻撃・脆弱性調査の実態が取り上げられました。長妻委員は、中国系グループがAIを用いて日本のテック企業の弱点を執拗に調べているとするグーグルのゼロデイレポートを提示しました。これに対し川崎政務官は、中国・北朝鮮・ロシアによるサイバー攻撃が国家的に利用されていることは承知しているとの答弁を行いましたが、詳細については回答しませんでした。
十一月にAPEC首脳会議が中国広東省で開催されることに関連し、日中首脳会談の実現可能性が取り上げられました。大塚政府参考人は、この時点での日中首脳会談の実施は未定であるとしつつ、対話には開かれた姿勢であると説明しました。
本テーマでは、高山委員が、燃料・医療物資・建築資材など多岐にわたる物資が現場に届いていないとの声を政府に提示しました。
このテーマでの明確なスタンス表明はありませんでした
本テーマでは、中東情勢の継続を踏まえたエネルギー・経済・安全保障の一体的対応の必要性が議論されました。野村委員は日本経済への影響について質問し、小野田大臣は赤澤大臣を中心とした政府一丸の対応と、外交・情報・防衛・経済・技術・人材を含む総合的安全保障推進の重要性を説明しました。供給総量は足りていても川下末端まで届かない目詰まりが課題とされ、現行法は原材料確保や製造段階に強い一方、製造後の川下流通まで担保する枠組みかとの疑問が示され、根本から目詰まりが起きない政策・法体系の構築が指摘されました。大臣は先を見越した対応が必要な物資についてリスク点検し特定重要物資指定を検討すると答弁し、指定は基幹的性質・普及割合・用途の多様性等を総合考慮の上、他の法律・予算措置等と組み合わせて対応する方針を示しました。高山委員は供給不足がないのに現場に届かない構造要因を質問し、畑田参考人は将来不安からの供給抑制・多重発注が目詰まりの要因と説明し、情報提供窓口を通じた状況把握や、時間を要する場合の情報発信の重要性も指摘されました。森ようすけ委員は川下まで届く体制構築と法体系の早急な見直しを積極的に主張しました。
そうした観点から、やはりこれはしっかりと枠組み全体から、経済安保担当だと思いますので、是非御検討いただきたい、早急な見直しを進めていただきたいというふうに考えるんですが、大臣のお考えはいかがでしょうか
本テーマでは、医療DXとサイバーセキュリティー対策の一体的推進が議論されました。厚生労働省からは、特定機能病院に限らず医療機関全般にサイバーセキュリティー対策を義務化し、ガイドライン策定や研修支援を実施するとの説明がありました。また、医療情報基盤・診療報酬審査支払機構については、本年10月に改組し、電子処方箋・電子カルテ共有・オンライン資格確認の3サービスのハブ機能を担うこと、同機構を基幹インフラ対象事業者に指定し安定的なDXサービス提供と医療提供の安定化を図ること、社会保険診療報酬支払基金を電子カルテ情報共有サービス等のハブとして基幹インフラ対象に追加することが説明されました。さらに、2030年までに概ね全医療機関で電子カルテ導入を目指し、クラウド型電子カルテでセキュリティー対策強化を図る方針も示されました。発言者としては森真弘が、地域全体でのサイバーセキュリティー能力向上の重要性を強調し、前向きな姿勢を示しました。
サイバーセキュリティー対策につきましては、医療の場合は本当に地域全体で能力を高めていくということが非常に重要だというふうに考えております。
医療分野を基幹インフラ制度に追加することに伴う医療機関へのサイバーセキュリティー対策費用支援について議論が行われました。病院指定に伴い事業者に費用負担が生じ得ることが論点となり、厚労省森真弘参考人は、対象範囲を特定機能病院を念頭に施行時は各地方ブロック1病院、3年程度で各都道府県1病院とする段階的指定とし、準備期間の確保や相談窓口の整備により負担軽減に努めると説明しました。また外部接続点適正化に対する財政支援として令和7年度補正予算で約15億円を措置したほか、8年度診療報酬改定で電子的診療情報連携体制整備加算(入院初日160点)を新設し、サイバー対策を評価する対応を進めるとしました。これに対し長妻昭委員は、医療機関は資金力が脆弱であり、システム更新等の費用支援が不十分であると指摘しました。森参考人、長妻委員ともに医療分野への制度追加自体には前向きな姿勢を示しつつ、事業者負担への支援の在り方について議論が交わされました。
本テーマでは、基幹インフラ制度への医療分野の追加に関連し、指定対象の選定方針が議論されました。具体的には、病床数等の事業規模や代替可能性を踏まえつつ、地域の最後のとりでとなる特定機能病院を念頭に指定を検討する方針が示されました。この追加は社会保障審議会医療部会で審議されるものとされています。また、僻地・離島を含む地域における最後のとりでとしての医療機能を評価基準とし、人口や面積等を考慮した上で、複数の病院を指定することも想定されている旨が説明されました。発言者の森真弘氏については、特定機能病院の指定方針に関する説明にとどまり、賛否は示されていません。
地域における最後のとりでとしての医療機能を有する特定機能病院を念頭に指定を行うこととしているところでございます。
地方公共団体のサイバーセキュリティー人材育成・支援体制整備に関しては、複数の取組が示されました。医療機関向けには情報セキュリティー対策研修を実施し、情報処理安全確保支援士等の資格取得を望ましいものとしてガイドラインで検討することとされました。また、都道府県が市町村を支援するデジタル専門人材プールについて、地方財政措置の拡充により支援するとともに、専門アドバイザーの派遣制度も整備することとされました。さらに、実践的サイバー防御演習には自治体職員が年間3000~4000名受講しており、今年度からは自治大学校においてセキュリティー人材研修が新設されました。
基幹インフラ制度は令和6年5月17日に運用が開始され、令和6年度には全省庁合計972件の届出審査が実施されました。審査を通じて事業者との意思疎通を図り、妨害行為リスク低減措置を促すことで役務の安定的提供につながっていると説明されています。小野田紀美大臣は、相談窓口の設置やアンケート実施を通じて把握した事業者の意見を踏まえ、制度運用の改善につながる改正を盛り込んだと説明し、法52条の届出義務適用範囲の明確化と法53条の新規指定に関する経過措置の見直しを行う方針を示しました。この改正について、小野田紀美大臣および米山栄一は肯定的な立場から説明・評価を行いました。一方、森ようすけは、届出・審査を中心とする現行制度では高度化するAIへの対応が困難ではないかとの疑問を示しました。
こうした観点から、本改正法案におきましても、事業者の手続負担の軽減でありますとか制度趣旨に沿った適正な運用の明確化等を図るため、例えば、法第五十二条について特定重要設備の導入に係る届出義務の適用範囲を明確化する改正を、そして法第五十三条について事業者の新規指定に係る経過措置規定を見直す改正を、それぞれ行うこととしてございます。
これらの御意見も踏まえて、本法案において制度の運用改善を図るための改正を盛り込んだところでございます。
果たして届出と所管省庁の審査だけで高度化するAIに対応できるのかというと、甚だ疑問なところを持っております
本テーマでは、基幹インフラ制度への医療分野追加に伴い、特定重要物資として指定されている抗菌薬に関する安定供給対策と、その対象範囲の拡大が議論されました。森真弘参考人は、現行の特定重要物資が抗菌薬4品目と人工呼吸器に限られていることを説明した上で、ECMOや透析機器等の追加指定についてはリスク調査結果を踏まえて検討する方針を示し、特定重要物資への追加指定を含めた安定供給対策を進める考えを述べました。これに対し、長妻委員は人工心肺装置、人工透析機器、麻酔設備等についても特定重要物資への追加指定を行うよう要望しました。
その結果も踏まえて、特定重要物資への追加的な指定も含めて、安定供給確保に向けた必要な対策を適切かつ迅速に講じていきたいというふうに考えているところでございます。
本テーマでは、基幹インフラ制度への医療分野の追加について議論が行われました。小野田紀美大臣は、医療が国民生活の基盤インフラであることに加え、医療DXの推進やサイバー攻撃の実態を踏まえ、基幹インフラ制度の対象に医療分野を追加する旨を説明しました。対象範囲としては、医療情報基盤及び診療報酬審査支払機構の医療DX関連業務、並びに病院の医業等が挙げられています。小野田大臣はこの制度追加の意義について肯定的な姿勢を示しています。
近年、医療DXが一層推進されていることや医療機関へのサイバー攻撃が生じていることなどを踏まえて、今般、基幹インフラ制度の対象に医療分野を追加することとしています。
本テーマでは、西田委員が、大学研究は本法案と直接関係ないとして答弁を求めない前提のもと、AI・量子・バイオ等の軍民両用技術に関する研究セキュリティー体制の強化を要望しました。また、大島敦委員は交流の重要性を認めつつ、情報公開の原則についてはアカデミアと民間とで区別すべきとする条件付きの立場を示しました。
公開原則についてはアカデミアとは異なる対応があると考えていて
官民協議会規定の施行期日をめぐり、公布後6月以内とされている政令委任について、パブリックコメント等が不要であるとして速やかな施行に切り離すべきとの要求が示されました。これに対し大臣は、周知期間や基本方針改定に伴うパブリックコメント等の必要性から直ちの施行は難しいとしつつ、可能な限り速やかに行う旨を答弁しました。また、官民協議会の構成員を特定重要物資等関連者に限定することについては、構成員限定を望まなくても事実上参加を強制される懸念から再度要求がなされましたが、大臣は同意制であるため過度な負担はなく、条文修正は不要との立場を示しました。スタンスとしては、後藤祐一氏が六月以内では遅すぎるとして公布日以降の速やかな施行への条文修正を求める賛成の立場を取り、小野田紀美氏は速やかな準備を約束したものの、前倒し要求への対応は限定的なものにとどまりました。
本テーマでは、対米八十兆円投資(日米戦略的投資イニシアチブ)について、米連邦最高裁がトランプ関税措置を違法と判断したことを踏まえた履行継続の是非が議論されました。川裕一郎委員は、この論点を今後の質疑テーマとして予告した上で、関税措置という前提が崩れた中での投資履行の是非を問い、一方的な履行継続に否定的な立場を示しました。これに対し渡邉和紀政府参考人は、日米戦略的投資イニシアチブは採算性確保が可能な案件を前提としており新制度の対象外であると説明し、同イニシアチブは日米相互の利益・国益にかなうものであるとして米側との連携を継続する方針を示しました。また利益配分については基本的に5割ずつとし、余剰分は9対1となるが、これは米側の土地等の貢献に応じたものであり著しく不利ではないと説明しました。川委員は、この5割ずつの利益配分が9月公表の日米了解覚書に明記されているかを確認し、渡邉参考人はこれを肯定しました。
本テーマでは、医療関係特定重要物資について、ベータラクタム系抗菌薬4品目と人工呼吸器が既に指定されており、状況変化を踏まえ追加指定を検討する旨が説明されました。殿木政府参考人は、ベータラクタム系抗菌薬の原材料・原薬がほぼ100%中国に依存している状況を説明し、2030年までに供給途絶時も安定供給できる体制を整備する目標を示しました。また、肥料原料についてはリン酸アンモニウムが中国に依存し、塩化カリウムはカナダ・ベラルーシ等に偏在している状況を踏まえ、2027年度までに国内生産を継続可能な体制を構築する目標が示されました。なお、長妻昭の発言については、提示された証拠が人工心肺装置等の追加指定に関する要求であり、本テーマである抗菌薬原薬・肥料原料の依存改善に直接関する発言は確認されませんでした。
提示された証拠は人工心肺装置等の追加指定要求で、テーマ(抗菌薬原薬・肥料原料の依存改善)に直接関する発言なし
本テーマでは、日中関係における戦略的互恵関係の再構築が論点となりました。大塚建吾政府参考人は、中国との戦略的互恵関係を包括的に推進し、建設的かつ安定的な関係を構築するとの方針が一貫していると説明し、対話の継続を一貫方針として表明しました。
我が国としては、中国との間で戦略的互恵関係を包括的に推進し、建設的かつ安定的な関係を構築していく、この方針は一貫しておりまして、先ほども申し上げましたけれども、中国との様々な対話についてオープンであるということでございます。
本テーマでは、日米防衛産業協力・取得・維持整備定期協議(DICAS)に基づく米海軍艦船整備の日本国内実施について議論されました。滝澤政府参考人は、防衛生産基盤強化法に基づき艦船分野で約60件・約200億円規模の予算措置を実施していると説明しました。家護谷政府参考人は、造船業再生ロードマップにおける米国艦艇修繕促進はDICASに基づく取組であると確認し、DICASは2024年6月に設立され、艦船整備作業部会において米海軍艦船の維持整備の課題を米側と議論していると説明しました。また、2025米会計年度国防授権法の改正により、修理が21日以内であれば米本土を母港とする艦艇の国外修理が可能になったと述べ、米海軍艦船整備は日米同盟の抑止力・対処力向上に資するとの見解を示しました。塩川委員は、昨年12月に舞鶴で米イージス艦フィッツジェラルドの修理をJMUが受注したことを指摘し、ミリアスが平成31年4月に三菱重工横浜製作所で整備実績があることを家護谷参考人に確認しました。家護谷参考人は、自衛隊艦船修理事業者として三菱重工、JMU、SSK佐世保ドック、函館どつくを挙げました。
本テーマでは、海底ケーブル・データセンター等をめぐるAI・データ時代の経済エコシステム構築が論点となりました。三宅政府参考人は、エネルギー・重要物資サプライチーンや海底ケーブル・データセンター等の経済エコシステム構築を重点課題とすると説明し、この方針を推進する立場を示しました(賛成、スコア0.75)。これに対し後藤祐一氏も、データセンター等を重要物資指定対象に含めるよう積極的に提案し、同様に推進する立場を示しました(賛成、スコア0.75)。両者とも海底ケーブル・データセンター等の経済エコシステム構築を重点課題として位置づける方向で一致しており、明示的な反対の立場は示されていません。
本テーマでは、海底ケーブルの敷設船・修復船・補修要員に関する国内完結度と、有事における自律的な維持可能性が論点となりました。西田委員は、これらの体制が有事において自律的に維持可能かどうかを質問しました。これに対し総務省の柴山氏は、敷設船は日本企業による保有数が限定的であり、海外企業の船舶も利用している現状を説明し、官民協議会において敷設船の保有体制強化を含めた自律的な供給体制の確保を検討中であると述べました。また西田委員は、東日本大震災の際に房総半島の陸揚げ拠点が集中していたために被災し、その脆弱性が明らかになったと指摘しました。
このテーマでの明確なスタンス表明はありませんでした
本テーマでは、物資供給に不可欠な役務の支援対象化とその指定基準の透明性確保が議論されました。西田委員は、港湾荷役やデータセンター保守等も役務に該当しうるとした上で、指定基準の透明性確保について質問しました。これに対し殿木政府参考人は、不可欠な役務については「専ら当該物資等の供給のために用いられるもの」等の要件で判断すること、また基本方針は有識者やパブリックコメントを経て改定・公表する旨を説明しました。
本テーマでは、有識者会議提言を踏まえ、輸送網強靱化・重要サービス施設整備運用・重要技術海外展開の三類型を設定した旨が説明されました。泉恒有は、重要技術の外部依存リスクを説明し安定利用確保の重要性を主張し、施策の必要性を肯定する立場を示しました。
これを未然に防止し、当該技術の安定的な利用の確保を図ることが経済安全保障上の観点から重要である、このように考えました。
本テーマでは、特定海外事業促進制度の実施に関し、JBICや関係省庁と連携して基本指針を策定し、必要な体制・予算を確保することが検討されていると説明されました。泉恒有氏はこの体制・予算確保及び早期施行について積極的に表明し、賛成的な姿勢を示しました。
制度を迅速に立ち上げて円滑に運用するとともに、本制度の目的である経済安全保障上重要な事業の実施や、それを通じた経済安全保障上重要なグローバルサプライチェーンの強化が確保できますように、必要な体制、予算についてしっかり確保してまいりたい、このように考えてございます。
本テーマでは、特定海外事業促進制度の創設について議論されました。従来は国内向け支援が中心であったところ、海外重要拠点でのプレゼンス確保や同志国連携強化に資する海外事業を国が一体的に促進する枠組みを整備することが説明されました。泉恒有氏は、民間任せの限界を指摘した上で国による促進枠組みの必要性を説明し、制度創設に肯定的な立場を示しました。
経済安全保障上重要な事業であったとしても、民間企業の判断だけに任せていては、投資が実行されず、事業が実施されないこともございます。
本テーマでは、供給に不可欠な役務を有する特定重要物資の支援対象の明確化について議論されました。改正法案では、供給不可欠役務に外部依存性がある場合も特定重要物資として指定・支援可能とする規定が盛り込まれ、当該役務を所管する省庁を主務省庁に追加することで、製造と役務で所管省庁が異なり得るとの説明がなされました。一物資に一支援法人が基本ですが、供給不可欠役務が独立した内容である場合は複数の支援法人・独法指定もあり得るとされました。光海底ケーブルを例に、生産は経済産業大臣、敷設は総務大臣がそれぞれ計画を審査・認定する想定が示され、殿木文明参考人からは海底ケーブル敷設・人工衛星打ち上げに加え、LNG輸送等特殊設備を要する輸送も該当し得るとの説明がありました。所管大臣が個別に不可欠役務か・措置の要否を判断するとされました。またクラウドプログラムに関連し、サーバーやデータセンターが対象となるか質問があり、サーバー整備支援は方針上クラウドプログラムの一つとして高度な電子計算機に該当し得るとの答弁がなされ、データセンター指定は四要件該当性を関係省庁と協議して判断するとされました。西田薫からはクラウドプログラムとデータセンター・サーバーは別概念であり表記を広げて指定し直すべきとの指摘がありました。殿木文明・西田薫とも賛否は示されていません。
本テーマでは、特定重要物資の供給に不可欠な役務の指定に関して、野村委員が、役務の定義や技術・労働者が対象に含まれるか、また供給者と受給者の協力を円滑化する措置について質問しました。これに対し殿木政府参考人は、役務については施設整備や技術開発等を通じて強化を図るとし、人材への支援については個別の物資ごとに所管大臣が判断すると説明しました。
本テーマでは、特定重要物資を個別に追加指定していく現行アプローチの機動性・包括性が論点となりました。高山聡史委員は、個別物資を順次追加指定する方式について機動性・包括性上の課題があると質問しました。これに対し殿木参考人は、指定物資については川上の原材料等も含めて広くリスク点検を行い、取組方針の中で対象範囲を機動的に見直していると説明し、大本となる物資指定が十分であれば足り、その他のサプライチェーン上の課題は別途対応するとの認識を示しました。高山委員は、今回の法改正のスコープが個別指定の継続を前提としており、特定重要な事態への対応は別枠組みで総合的に対応するものであるとの理解を示しました。小野田大臣は、法改正において不可欠な役務に関する規定や関係者の協力に関する規定を整備するとともに、施策の評価・見直しに関する規定も追加したと説明しました。
個別指定を積み増していくアプローチ、これはきちんと指定の要件を満たしたものを追加していくということだと思いますが、制度の機動性であるとか包括性といった課題もあり得るのではないかというふうには思います。
本テーマでは、特定重要物資の安定供給確保に向けた民間事業者への支援内容と、労働力・人材確保支援の在り方が議論されました。まず、複数の主務大臣が存在する場合でもサプライチェーン全体を踏まえ一物資につき一つの取組方針を策定する想定であることが説明されました。野村委員は、備蓄・生産力強化に向けた民間支援の内容、対象企業数、労働力確保・人材育成支援について質問しました。これに対し殿木政府参考人は、抗菌薬については製造設備整備・備蓄体制整備を、肥料については備蓄支援を実施していると回答しましたが、対象企業数や人材確保策については明確な回答はありませんでした。また殿木参考人は、十六物資について供給確保計画の認定が百四十八件あり、蓄電池・半導体等への設備投資支援等を紹介しました。森委員は、予算総額二・六兆円のうち物資ごとの金額に差があること(蓄電池一兆円、肥料百六十億円等)を指摘し、その是非について質問しました。殿木参考人は、この金額差は各物資を所管する官庁が事業者のニーズを踏まえて積み上げた結果であると説明しました。
特定重要物資の追加指定手続に関し、厚生労働省は医療関係物資について改めてサプライチェーンリスク調査を行い、追加指定を含めた安定供給確保策を検討する旨を説明しました。また、ナフサについても特定重要物資への指定の是非を含めて安定供給確保策を検討する方針が答弁されました。西田委員は、前回法案概要と今回の改正案との相違点として、特定重要物資が12から16に、認定件数が135から146に増加したことを整理しました。殿木政府参考人は、指定手続について、内閣府と所管官庁によるリスク点検、有識者会議、パブリックコメントを経て政令改正により実施すると説明し、実績として令和4年に11物資、令和6年1月に1物資、同年12月に4物資が指定された旨を提示しました。
本テーマでは、特定重要物資「船体」の指定と造船業再生基金の事業内容・規模について議論されました。今井政府参考人は、船体を特定重要物資に指定し、令和7年度補正予算1200億円で造船業再生基金を造成する旨を説明しました。これに対し塩川委員は、造船業再生基金が10年間で国費3500億円、民間投資を含めると1兆円規模の支援になると指摘しました。
本テーマでは、特許出願非公開制度の運用状況について説明が行われました。同制度は令和6年5月に運用が開始され、令和6年度における保全審査件数は90件であったこと、また保全指定の実績はゼロ件であったことが示されました。
本テーマでは、横須賀を母港とする米イージス艦がイラン攻撃に派遣され、トマホークミサイルの発射能力を有する点が取り上げられました。塩川鉄也委員は、米軍によるイランの女子小学校への誤爆に関連し、トマホーク搭載艦の整備を担う日本の造船業がこの攻撃に間接的に関与しているとして問題視しました。塩川委員は、国際法違反の戦争への日本企業の関与を重大な問題として批判する立場(スコア0.00)を示しました。この論点について他の発言者のスタンスや、結論・決定事項は示されていません。
間接的ではあれ、国際法違反の無法な戦争に日本の民間企業が関わるような事態となっております。これ自身も極めて重大な問題であります。
米中首脳会談を見据えたインテリジェンス活動の重要性について、大塚政府参考人から、米国と幅広い分野で緊密な意思疎通を行っている旨の説明がありました。
このテーマでの明確なスタンス表明はありませんでした
経済安保シンクタンクをめぐっては、総合的な経済安保シンクタンクについて、国家安全保障局が司令塔となり、関係府省連携枠組みを通じて調査研究テーマの設定やフィードバックを実施するという運営方法が示されました。
このテーマでの明確なスタンス表明はありませんでした
経済安全保障シンクタンクをめぐっては、人員体制整備や処遇、活動費確保のあり方が論点となりました。小野田大臣は、人員体制の整備と処遇、活動費の確保に向けて産学官への働きかけを行うとともに、関係省庁の協力を得て予算確保に努める考えを説明しました。また、シンクタンク構成員への国家公務員並みの守秘義務付与に関連し、西田委員が利益相反管理や退職後の規定といった制度設計について質問しました。これに対し早田政府参考人は、在職中および退職後の守秘義務、機密情報を扱う際のセキュリティークリアランスの活用、利益相反を回避するための情報共有範囲の設定について説明しました。
経済安全保障シンクタンクの国際連携について、海外著名シンクタンクとのパートナーシップ構築が重要であるとの論点が示され、昨年12月に経済安全保障東京フォーラムを開催したことが説明されました。早田豪氏は海外シンクタンクとの連携推進を提言し、肯定的な姿勢を示しました。
国際的に著名なシンクタンクと積極的にパートナーシップを結んで協働することで、経済安全保障に関する日本の課題意識を共有するとともに、知見を学んで我が国の調査研究能力の向上につなげるべきとの提言をいただいているところでございます。
経済安全保障官民協議会における機微情報の取扱いについて議論されました。官民協議会では、官から脅威・リスク情報、民間から自社の状況・課題認識等を共有する想定であり、企業秘密は強制開示しないと説明されました。構成員は関係府省・独立行政法人・研究機関・学識経験者・自治体・民間企業等がテーマに応じて想定され、RIETIには運営事務の一部を担わせ、シンクタンクの知見と事業者の課題認識との相乗効果が期待されるとされました。協議会構成員全員に適性評価を課すものではないものの、重要経済安保情報を提供する際にはセキュリティークリアランス制度の所要手続を経ると説明されました。小野田大臣は、シンクタンク役職員や協議会参加者が重要経済安保情報を扱う場合、適合事業者認定の上で適性評価を実施すると述べました。早田豪参考人は、シンクタンク役職員・協議会参加者に国家公務員と同様の守秘義務を課し、機密情報には必要に応じセキュリティークリアランス制度を活用するとし、クリアランス状況は国会に別途報告予定と答弁しました。また、衛星画像データ等についても、必要な情報保全措置を取った上で協議会において共有され得るとされ、適合事業者と判断されれば衛星情報を含む機微情報の共有が可能とされました。早田参考人はスコア0.60で、SC制度に基づく適切な情報管理を行うと説明し、賛否は明示していません。
この官民協議会におきましては、重要経済安保情報を含め、適切な情報管理の下で取り扱えるようにすることが重要であると考えてございまして、適切に対応してまいりたいと考えてございます。
本論点では、経済安全保障推進法と石油備蓄法等の既存法制度との使い分けおよび連携、平時と緊急時対応の相互補完について議論されました。野村委員がこの点について質問し、小野田紀美大臣は、経済安全保障推進法は分野横断的な喫緊課題への対応を目的とするものであり、中東情勢対応を中心とする赤澤大臣の取組と連携しつつ、必要に応じて特定重要物資の指定を検討する考えを説明しました。小野田大臣の立場は、経済安全保障推進法単独ではなく、他の法律や予算措置等と組み合わせて対応することを重視するものでした。
重要な物資の安定供給確保は、経済安全保障推進法のような一つの法体系のみで実現されるものではなく、ほかの法律に基づく制度や一般的な予算措置、今般のイラン情勢の対応で行われているような各省と事業者との丁寧な意思疎通、様々な方法を組み合わせて対応していくべきものとして認識しております
経済安全保障推進法の官民協議会及び特定重要物資指定に関する「未然防止」要件をめぐり議論が行われました。後藤祐一は、七条の「外部から行われる行為により」との文言が特定国の対日攻撃意図を前提とする狭い規定であると指摘し、また「未然に防止する」との文言はナフサ不足など既に発生している事態に合わないとして削除を提案し、行為ではなく事態に着目した規定への見直しを求めました。これに対し小野田紀美大臣は、外部からの行為が他国を通じ日本に影響する場合や既に事態が生じている場合も現行条文で対応可能であり、将来の類似事態の未然防止の観点から現在の対応も条文上読み込めるとして、条文修正には否定的な答弁を行いました。三条の二の官民協議会についてもナフサ由来物資が対象になり得るとしつつ、「害する行為」の特定の困難さが議論されたほか、サプライチェーン川下まで物資を届ける枠組みの不十分さが問題提起されました。ホルムズ海峡封鎖行為の具体的内容については文書提出を求め、理事会で協議することとなりました。小野田大臣はサプライチェーンリスク点検を実施し、要件該当性審査の上で必要に応じ特定重要物資に指定する旨を答弁しました。
経済安全保障推進法における指定基金協議会の設置可能法人の拡大について議論が行われました。小野田紀美大臣は、多様な研究開発実施主体の活用促進のため対象拡大が必要であると説明しました。これに対し後藤祐一議員は、現行から35法人程度への拡大に異論を唱え、天下り等への懸念を指摘した上で、既存基金保有7法人への限定を提案しました。また後藤議員は、指定基金の要件が「含まれるもの」に変更されたことにより、特定重要技術と無関係な支出も可能になる懸念を指摘しました。これについて小野田大臣は、特定重要技術に資するものとして精査する方針を答弁し、後藤議員はこの答弁を一定の限定と評価しました。
経済安全保障推進法における法的定義の曖昧さをめぐり、中村はやと委員は、定義の曖昧さが企業の国際取引判断に不安をもたらすとして、明確な運用指針の提示を求めました。これに対し小野田紀美大臣は、基本方針・基本指針をパブリックコメント等の手続きを経て策定することで、予見可能性を高める方針を説明しました。
経済安全保障推進法の運用をめぐり、政府裁量と企業活動の自由のバランスが議論されました。川裕一郎委員は、経済安保の名の下に公的機関へリスク・資金・情報が集中することへの懸念を表明しました。中村はやと委員は、重要インフラや輸出規制対象の拡大に伴い政府裁量が過大化する可能性を指摘し、企業活動の自由とのバランスについて質問しました。これに対し小野田大臣は、有識者からの意見聴取やパブリックコメントの実施、毎年のフォローアップ公表を通じて透明性の確保に努めていると説明したほか、法第5条に規定される規制措置は合理的に必要な限度で行う旨の規定を踏まえて運用していると述べました。
経済安全保障推進法における重要物資確保に係る協力要請規定をめぐり、西田委員は前日の安全保障委員会での議論を踏まえ、供給サイドだけでなく需要サイドへのオブリゲーション・インセンティブ付与の必要性について質問し、小野田大臣は需要側の連携・協力を努力義務として規定し、調達先多角化支援やインセンティブ措置を検討する考えを示しました。一方、塩川委員は重要物資協力要請規定が民間企業の軍事組み込みを一層進めるものではないかと質問し、造船業再生基金インフラが米軍艦船整備等の軍事に使われ民間企業を軍事に組み込むと指摘しました。これに対し小野田大臣は、協力要請には応答義務がなく事業活動を過度に制約しないため軍事組み込みは起こらないと答弁しました。
本テーマでは、経済安全保障推進法附則第7条の施行後3年の見直し規定とは別に、ナフサ・ミュトス等足下の課題について早期に検討規定を分けるべきとの提案がなされました。後藤祐一及び森ようすけは、3年後見直しでは遅すぎると指摘し、検討規定を分離して早期見直しの法的根拠を明記すべきと主張しました。これに対し小野田紀美は、附則第7条の規定にかかわらず不断の見直しを行う方針を答弁しましたが、検討規定の「等」で読める運用であるため、7条施行(1年弱後)まで検討が遅れるのではないかとの懸念が示されました。高山聡史は、3年ごとの見直し頻度の妥当性や今回改正に含まれない論点について今後議論したいと述べました。また泉参考人は、有識者会議で指摘された論点に一つ一つ対応していく必要があると答弁しました。
この施行後三年の見直しの規定というのは余りにゆっくりし過ぎていて、現状にそぐわない規定になっているような印象を強く持っているんですが、その点、大臣の御見解はいかがでしょうか
だから、そこも検討規定をちょっと分けて、実際に検討すると言っているんですから、その根拠をちゃんと法律で書いていただきたいと思います。
この経済安全保障推進法についても、本法案の附則第七条の検討規定にかかわらず、不断に見直しを行ってまいりたいというのが答弁でございます
三年という見直しの頻度が適切であるのかであるとか、あるいは、政府として今回論点としては認識をしているが今回の改正には含まれていないような検討、論点もあるかなというふうに思っておりますので、その辺りについては是非追加で議論をさせていただきたいというふうに思います。
経済安全保障重要技術育成プログラム(Kプログラム)については、米山参考人より、守秘義務対象を除き研究成果の公開を基本とすること、また研究者の立場は学術機関・民間企業等様々である旨の説明がなされました。予算執行状況については、JST・NEDOのKプログラム基金(各2500億円)の令和7年度末累積執行見込額がJST約386億円、NEDO約1087億円であることが示され、JST基金の運用益が銀行預金運用のためごく僅少であることも報告されました。経産省からは、不可欠性の高い技術としてCMC材料、パワー半導体材料、赤外線センサー、衛星燃料補給、複合材料接着技術の5つが例示されました。これらを踏まえ、大島敦議員(スコア0.60)は研究の自由と公開原則が保たれているとの理解を示し確認を求め、後藤祐一議員(スコア0.25)は基金の低執行率と運用益の低さを批判するとともに、資金配分が総花的であるとして不可欠性の高い分野への重点投資を求め、運用益向上のため必要時の国債発行方式への転換を提案しました。
経済産業研究所内経済安全保障シンクタンクと重要技術戦略研究所の役割分担について議論が行われました。小野田紀美大臣は、経済産業研究所内シンクタンクが公的機関で唯一の政府系シンクタンクである一方、重要技術戦略研究所は民間の技術特化組織であると説明し、両者の役割の違いを示しました。これに対し大島敦氏は、両組織の重複の可能性を指摘し、役割分担の明確化を求めましたが、賛否そのものは示しませんでした。小野田紀美大臣も役割や組織体制が異なるとの説明にとどまり、賛否は明確にされませんでした。
本テーマでは、自由で開かれたインド太平洋(FOIP)を時代の変化に対応させて進化させる方針、および自由で開かれた国際秩序を維持するために各国の自律性・強靱性強化への協力が必要であるという点が論点となりました。三宅史人政府参考人は、高市総理及び茂木外務大臣がFOIPを進化させる考えを表明したことを説明するとともに、各国の自律性・強靱性強化への協力の必要性を説明し、これらの方針について賛成の立場を示しました。
自由で開かれた国際秩序を維持強化していくためには、各国の自律性それから強靱性、これを強化していく必要があるというふうに考えております。
造船業再生基金の助成金交付法人である一般財団法人日本船舶技術研究協会をめぐり、今井政府参考人は同協会が助成金交付を行う支援法人であると説明しました。塩川鉄也委員は、同協会理事の多くが造船業界役員であり、専務・常務理事が国交省からの天下りであることからお手盛りの懸念を指摘し、さらに自民党への同協会賛助会員企業からの献金が2024年に3億円超に上ると指摘して政官業癒着への懸念を表明しました。これに対し今井政府参考人は、定款により利害関係理事を意思決定から除外し、内閣府・国交省が選定審査で確認する仕組みを説明しました。小野田紀美大臣は、供給確保計画に基づく交付であり癒着の指摘は当たらないと答弁し、党への寄附については把握していないと述べました。
本テーマでは、重要鉱物・レアアース等のサプライチェーン供給リスク評価と装備品への影響について議論されました。防衛省は、防衛生産基盤強化法に基づく調査・企業聞き取り・工場訪問等によりサプライチェーンリスクを把握していると答弁し、米国防調達規則のような部品単位での他国依存確認を日本も行っているかが質問されました。防衛省は、特定国依存の低減、調達先の多様化、代替素材開発、備蓄、同盟国協力等により自律性向上に取り組むと答弁しました。また、米戦略国際問題研究所の報告で日本へのトマホーク400発の納入遅延の可能性が指摘されたことが紹介されました。大臣からは、特定重要物資のうち重要鉱物で7件、永久磁石で6件の供給確保計画を認定し支援している旨の答弁があった一方、EV需要の落ち込み、人手不足、物価高により供給確保計画の設備増強スケジュールが後ろ倒しになる例が発生していることが示されました。さらに、日豪首脳会談における重要鉱物協力強化の共同声明や、インド訪問における重要鉱物サプライチェーン強靱化の確認についても紹介されました。
このテーマでの明確なスタンス表明はありませんでした
本テーマでは、高度化するAIを踏まえたサイバーセキュリティー対策の政府横断的推進体制が議論されました。長妻昭委員は既存15分野の基幹インフラ制度でAI脅威への具体的対応が示されていないと繰り返し追及し、経済安保推進法の届出・審査制度だけで高度化するAIに対応できるか疑問を呈しました。高山聡史委員はAI進化が基幹インフラ事前審査の実効性を揺るがすとの認識のもと、脆弱性発見後の修正対処を担保する制度の重要性や、各省庁所管の基幹インフラでのAI活用サイバー攻撃想定の脆弱性チェック・ストレステスト体制構築の必要性を質問しました。川裕一郎委員はAI攻撃を前提としたゼロトラスト設計・AI防御・復旧訓練の義務化の必要性を質問しました。これに対し小野田紀美大臣は、基幹インフラ事業者への事前審査・事後勧告等に加え、松本サイバー安全保障担当大臣が司令塔となり政府全体で包括的・重層的な対応を具体化中と説明し、サイバー対処能力強化法に基づき本年10月1日からインシデント報告が義務化されることを示しました。泉参考人は基幹インフラ制度に加え業法・ガイドライン、同法の報告義務等重層的対応の重要性や、推進法五十五条による導入後の検査・点検勧告の可能性を説明し、殿木参考人は国家サイバー統括室の有識者会議でAI活用サイバー対処能力強化やストレステストの在り方が検討中であると説明しました。また高市総理から松本大臣を中心に重要インフラ事業者対応と脆弱性発見・修正の双方について政府全体対応を早急に具体化するよう指示があったことが説明されました。
しかし、実際にはクロード・ミュトス級のAI攻撃を前提とした防御設計になっているとは言い難く、侵入を前提としたゼロトラスト設計やAIを活用した常時監視への移行も十分ではありません。
この法律は根本から変えなきゃいけないですよ、本当に。
内閣府、内閣官房が横串になって、こうしたAIを用いた攻撃を想定した脆弱性チェックであったり、ストレステストみたいなことを実際に行って、何が課題なのかということを主体的に自分たちの側からそうしたところを発見をして、それに対応策を練っていくということが必要だというふうに考えております
政府全体で様々な施策を包括的かつ重層的に連携して対応を進めることが重要と考えています。
継続的に実施していく体制構築の必要性について、政府としての認識を伺います。
経済安全保障推進法及びJBIC法改正案については、制度の必要性を説明する政府側と、損失リスクの許容基準・国民への説明責任・見直し規定の早期化などを求める委員側との間で見解の一致には至らない論点が残りました。官民協議会の施行期日前倒しや特定重要物資の追加指定検討など、運用改善に向けた検討を進める方針が示されました。
上記テーマに分類されなかった質疑応答です。
この要約はAI(自然言語処理モデル)を用いて生成しています。 要約の精度向上に努めていますが、解釈の違いや誤りが含まれる可能性があります。
必ず元の議事録本文もご確認ください。